著者
石井 智美 鮫島 邦彦
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.50, no.8, pp.845-853, 1999-08-15 (Released:2010-03-10)
参考文献数
21
被引用文献数
1

A dietary survey on the nutritional intake of the Mongolian Gel tribe was conducted while living with the tribe from June to July in 1997. The traditional Mongolian diet consists mainly of dairy products in the summer and meat in the winter, supplemented by flour. The meals are of a very simple style, with five of the nine main dishes being dairy products which are consumed almost daily. The average energy intake for a householdhead is around 2, 200 kcal, which is just sufficient for health maintenance. Dairy products account for 48% of the total energy intake and 40% of the total protein intake. Although the use of flour in the summer diet is thought to ensure an adequate dairy energy intake, flour is also thought to lead to an increase in salt intake. Lactose in dairy products, and collagen in meat both help to make up for the lack of vegetables in the Mongolian diet, while vitamin C is provided by the consumption of internal organs and blood, as well as by-kumiss. The Gel tribe are therefore able to effectively obtain sufficient by utilizing all of the available foodstuffs.
著者
高田 千秋
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
pp.102, 2004 (Released:2005-04-02)

B<目的>/B 専門書だけでなく、テレビ、雑誌などのマスメディアや日常の会話においても「金銭感覚」という言葉を見聞きする。しかし、それらがどのような内容を指しているのか今まで曖昧に用いられてきた。本研究では対象を学術論文に絞り、「金銭感覚」という用語がどのように用いられているのかを調べ、その言葉の指す内容を整理することを目的とする。 B<方法>/B NACSIS-IRを使用して、題名に「金銭感覚」を含む論文を検索し、研究分野、研究形態、「金銭感覚」の用例、「金銭感覚」の扱い(定義)、「金銭感覚」の指標を分析する。 B<結果および考察>/B 研究分野には、経済学、教育学、家政学、社会学と多岐にわたる。「金銭感覚」に続く語には、高い、低い、軽い、崩れ、損なう、麻痺する、養う、歪む等様々である。ネガティブなものが多く、「金銭感覚」という言葉は良いイメージを持たれていないことが伺える。論文題目には「金銭感覚」という言葉があっても、本文中には一度も出てこないものもあった。調査の形態をとるものが約半数あり、お金に関する生活の実態調査も多い。「金銭感覚」を調査するための指標には、「大金と思う金額」や「小銭だと思う金額」などを問うものや、お金に関わる行動やお金に対する考え方を問うものなどがある。「金銭感覚」の定義を明記してあるものは非常に少なかった。こづかい、親の消費行動、金銭の貸し借りなどの交友関係の他、様々なものが「金銭感覚」に影響を与える要因に挙げられている。このように、「金銭感覚」の指す内容は広範囲にわたり、金額の大小感覚のような直感に近い感覚から、人生観や価値観を反映したものまで、すべてが「金銭感覚」という一語でまとめられていることが明らかになった。
著者
片山 (須川) 洋子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.38, no.9, pp.787-792, 1987-09-20 (Released:2010-03-10)
参考文献数
11

This study is designed to clarify the changes of composition and enzyme activities of the small intestinal mucosa in fasted rats.Starvation for 3 days caused marked decreases in body weight, DNA and protein of small intestinal mucosa, and the activities of digestive enzymes.After starvation for 3 days, rats were refed with the laboratory chow for 1, 3 and 7 days.1) The body weight of rats recovered in 3 days.2) The recovery of the small intestinal mucosa was very rapid, especially its dry weight and DNA.3) Both sucrase and alkaline phosphatase activities increased markedly, then returned to the control level in 7 days.
著者
栗原 澄子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.17, no.5, pp.304-309, 1966-10-20 (Released:2010-03-09)
参考文献数
8
著者
望月 美也子 重村 隼人 長谷川 昇
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
pp.201, 2005 (Released:2005-12-08)

【目的】炎症性腸疾患は、腸粘膜に慢性の炎症または潰瘍を引き起こす難治性特定疾患の総称であり、過剰な過酸化物の生成により発症することが明らかとなっている。我々は、既に、脂肪細胞において、緑茶がSOD活性を増加させ、過酸化物の生成を抑制することを明らかにしている(第54回日本家政学会、東京、2003)。そこで、本研究は、2,4,6-trinitrobenzene sulfonic acid(TNBS)によって誘発される、炎症性腸疾患動物モデルに対する緑茶カテキン(-)-epigallocatechin-3-gallate (EGCG)の保護効果を確かめるために行われた。【方法】雄SDラット(180±20g)を用い、EGCG(30mg/kg)を10日間連続的に経口投与した。炎症性腸疾患は、TNBS50%エタノール水溶液(120mg/Kg)を直腸内投与することにより誘発させた。12時間後、大腸を採取し、炎症部位のダメージスコア、好中球浸潤の指標であるmyeloperoxidase(MPO)活性、superoxide dismutase(SOD)活性を測定した。【結果・考察】本研究の結果、TNBSによる潰瘍、出血を伴う炎症性大腸炎の症状と、MPO活性の有意な増加が見られた。この際、あらかじめ緑茶カテキンの主成分であるEGCGを投与しておくと、粘膜肥厚と出血が抑えられ、白血球の浸潤も抑制された。この原因として、EGCGがSOD活性を有意に増加させたため、ラジカルが補足され、腸粘膜が過酸化物による損傷から保護されたことによると考えられる。以上の結果を総合すると、EGCGは炎症性腸疾患に有効であることが明らかとなった。
著者
植竹 桃子 松山 容子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.45, no.1, pp.83-91, 1994-01-15 (Released:2010-03-10)
参考文献数
15
被引用文献数
1

成人に至る以前のどの時期に, 近年著しくみられるスリム志向が成立してくるのかを明らかにするために, 小学4年生から高校2年生までの男女の児童・生徒, 合計2,673名に対して, 肥り痩せの意識についての質問紙調査を行った.主な結果は, 以下の通りである.1) 女子では, 身長が高く体重が軽いことを望むスリム志向が, 中学生以降に明確になる.男子では, 女子よりも遅れてスリム志向が現れるが, その度合は女子ほど強くなく, 内容的にも体重よりも身長が高いことを望む高身長志向の傾向が認められる.これらの志向には, 身長, 体重はもとより, 身体の様々な部位に対する意識も関与している.2) 身長・体重に対する留意度と衣服の選択法との関係から, 若年成人と同様に, 肥り痩せの意識と自分の外観を重視するおしゃれ感との結びつきが認められた.3) 成人にみられるような肥り痩せについての偏った意識をもつことを予防するためには, スリム志向が成立するまでに至っていない小学校の比較的早い学年時に, スリム志向を見直す機会を与えることが必要だと考えられる.
著者
都築 (早川) 和代 磯田 憲生 梁瀬 度子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.42, no.6, pp.537-544, 1991-06-15 (Released:2010-03-10)
参考文献数
24
被引用文献数
2

気温と着衣が運動時の人体に及ぼす影響を明らかにするために, 相対湿度50%, 気流0.2m/sec以下とし, 着衣を裸体 (ビキニタイプの水着着用), 半袖Tシャツ・短パン着用, 長袖・長ズボン着用の3種類とし, 気温条件を裸体20~30℃, 半袖20~27.5℃, 長袖15~25℃に設定した環境下で, 被験者に30分間の安静および自転車エルゴメーターによる40分間, 0.5kp, 50rpmの軽い運動を負荷する実験を行い, 次の点を明らかにした.(1) 平均皮膚温は, 気温が高くなるほど, 着衣が増えるほど高くなる.体重減少量は安静時は気温や着衣にかかわらず, ほぼ同じであるが, 運動時では安静時よりも多く, 半袖で多くなる傾向が認められた.(2) 温冷感申告は, 気温が高くなるほど, 着衣が増えるほど暑い側申告となる.温熱的中性申告は安静時では, 裸体気温26℃, 半袖24.5℃, 長袖21.5℃で得られ, 運動時では裸体21.5℃, 半袖20.5℃, 長袖18.5℃で得られた.(3) 着衣量について, 文献からの算出を試みた.衣服表面温度, 皮膚温などの実測値から算出する着衣量と温熱的中性気温との関係が他の着衣量算出式との関係に比べて, clo値の定義式に近い傾きになった.スポーツウエアなどのゆとり量が多い衣服や運動時についての着衣量の算出には, 詳細な検討が必要であると考えられる.
著者
比留間 トシ 広島 秀子 松元 文子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.159-163, 1971-06-20 (Released:2010-03-09)
参考文献数
8
被引用文献数
1

1. 衣に使用する水の温度が30℃では、たん白の水和力が強く、衣が油に投入される前に粘度が高くなり種に多く付着し、水分と油の交代が悪くなるため、からりと揚がらない。逆に水温が低すぎても交代は悪く成績がよくない。それは衣の浮き上がりがおそいことから察せられるように、衣が油に投入されてから脱水し始める前に小麦粉との水和が進むためであろうと考えられる。2. 衣に使用する小麦粉はたん白含量が少ない方が揚げ衣の成績がよい.特に低たん白粉の場合は衣の水分と油の交代に水温の影響が少ない。3. 卵は衣の膨脹を助け軽い口ざわりの衣とする。卵水を用いた生衣の粘度が他に比べて高いのは、卵水自体の粘度が水に比べて高いためで、それにもかかわらず加熱中の水と油の交代が水だけの場合と各温度ごとに比べると、概ねよいのは、衣の膨脹によるためと考えられる。4. 各種衣の粉材料の離水量から、揚げ操作中の水分脂質の交代の程度を推察することができる。5.天ぷらの生衣の実用時間内の粘度を測定することは、ほとんど不可能に思われる.それはこの短時間内に天ぷら業者の特技ともいうべきわざをも含むからである。衣は少量ずつ作るという理由もここにある。
著者
稲葉 ナミ 大村 彰子 佐藤 緋佐子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.112-116, 1966

東京都立の高校生について、平常時・後期試験日程発表後の試験前・試験実施の中間日の3回、授業終了後、自覚的疲労調査を行なった結果、次のような結論を得た。<BR>1.高校生の疲労感は産業労働者より全般的に多く、そのうちでも精神的症状が最も多く、各症状間に相関関係が認められた。<BR>2. 全日制と定時制とには本調査に関する限り、予想したような差はあらわれなかったが、定時制の環境が特に恵まれているためであろう。<BR>3. 全日制・定時制ともに男女共学であるが、男女の疲労感には有意差が認められなかった。<BR>4. 睡眠時間が短いと疲労感が多い傾向がみられる。<BR>5. 試験の影響をみると、調査時が放課後であったためか、試験中間期より試験直前のほうが疲労感が多い。<BR>6. 通学所要時間の影響は全般的に近距離のためか、殆んど差が認められなかった。
著者
村上 和保
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.46, no.9, pp.881-883, 1995-09-15 (Released:2010-03-12)
参考文献数
5

一般家庭から持ち込まれたケフィールおよびケフィール粒の汚染細菌の検出ならびに検査依頼主へのアンケート調査を行い, 以下の結果を得た.(1) 全検査検体 (90例) のうち11例 (12.2%) から大腸菌群が検出され, 菌種としてはKlebsiella aerogenes I (II例), Klebsiella aerogenes II (2例), Citrobacter freundii I (3例), Escherichia coli III (1例) であった.(2) 検出された大腸菌群の菌数は最少のものが60個/g, 最多が520,000個/gであった.(3) ケフィールからの大腸菌群の検出状況と季節との間には明確な相関は認められなかった.(4) 大腸菌群の検出された検体 (11例) および一部の検体 (3例), 合計14例からはサルモネラは検出されなかった.(5) アンケート結果からみて, ケフィールを作る際に使う器具や容器の消毒は, 一般家庭では必ずしも十分に行われているとは言い難い.
著者
松本 企世子 松浦 宏之
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.11, no.6, pp.452-454, 1960-12-15 (Released:2010-03-09)
参考文献数
6
被引用文献数
2

i 市販の炊飯酵素剤は、陶洗後の白米に加え30分間の放置及び炊飯完了時までに、澱粉の一部をデキストリンに分解するが、麦芽糖までの分解は非常に少い。ii デキストリン量は白米のみの炊飯で510mg%であったが、これに酵素剤を用いた場合は3.4~3.7倍量を示した。ジアスターゼの場合は6.8倍で、酵素剤はその50~56%分解力に相当する。iii デキストリンの増加は、飯の味と触覚に影響を与えるものと思われる。この食味の変化は人によって好まれもし、嫌われもする。iv 蛋白質分解力はペプシン・塩酸法によって測定したが、使用したペプシン溶液の45~49%に相当する消化率を示した。
著者
村田 安代 斉田 由美子 松元 文子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.27, no.6, pp.412-417, 1976-09-20 (Released:2010-03-10)
参考文献数
7

卵液の熱凝固温度に対する食塩・砂糖等の影響を検討した. また90℃30分湯せん加熱法および急速蒸し加熱法により基準配合ゲルを調製し, 加熱法の相違がゲルの性状に及ぼす影響を比較した. 急速蒸し加熱法により, 卵液予備加熱や希釈剤として用いられる牛乳濃度の相違が及ぼす影響について実験した.1) 食塩入り30%卵液を5種の加熱速度でゲル化させたところ, 加熱速度が小さいほどゲル化の進行が遅く, それに至る時間が長い傾向がみられた.2) 食塩・砂糖濃度が増すほど, この観察条件下での凝固温度は高くなる傾向がみられた.また, 卵濃度が増すほど逆に低くなる傾向がみられた.3) 90℃30分湯せん加熱法と急速蒸し加熱法を比較すると, 急速蒸し加熱法の方がゲルがやわらかく, 弱るい黄色で, すだちは少なく, 外観のよいゲルが得られる傾向がみられ, 離漿も少ない.4) 急速蒸し加熱法においては, 卵液の予備加熱の方が, 加熱時間の延長より, 外観のよいゲルが得られる.5) 牛乳入りゲルは食塩入りゲルに比べ, 離漿が少なく安定性が高いが, すだちは多い傾向がみられた.
著者
杉原 黎子 安藤 久子 藤谷 健
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.33, no.10, pp.521-526, 1982-10-20 (Released:2010-03-10)
参考文献数
21

An experiment was performed on the model system to investigate the process of oxidation of sebum adhered to clothes. Lard, which consists of similar fatty acid composition to sebum and does not contain antioxidant, was used as a model substance. Test-fabrics which were soiled with lard were hung in an incubator controlled at 50°C, 40°C and 30°C for 1-60 days. The degree of oxidation of the lard extracted from the fabrics was followed through the peroxide value, carbonyl value, concentration of conjugated diene hydroperoxide, and fatty acid composition.The results were summarized as follows;1) No appreciable difference among the degrees of oxidation of lard adhered to cotton, wool, acrylic, and polyester fabrics was observed. From this fact, it could be considered that there was little effect in each fiber to the oxidation of lard.2) It was recognized that the rate of autoxidation of lard on fabrics was very rapid.3) Linolic and linolenic acids were more rapidly decomposed than oleic acid.4) The autoxidation rate of lard on fabrics increased by twice, when aging temperature rose by 10°C
著者
蟻川 トモ子 大島 さゆり 高垣 仁志
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.48, no.4, pp.295-301, 1997-04-15 (Released:2010-03-09)
参考文献数
6
被引用文献数
1

梅酒の香気成分について, 減圧水蒸気蒸留法とヘッドスペース法で得られたにおい濃縮物を用い, GC-MS によって成分の同定, 定量を行った. また 1, 2, および 5 年間貯蔵した試料について貯蔵中の香気成分の変化を研究した.その結果, 減圧水蒸気蒸留法ではアルデヒド類, 酸類, アルコール類, エステル類などを含めて 38 成分, ヘッドスペース法では減圧水蒸気蒸留では認められなかった低沸点成分 6 種を含めて 22 成分を同定, 定量した. 成分の数は貯蔵に伴って増加し, とくにエステル類は成分の数, 含有量ともに顕著に増加した. これは貯蔵中に梅の実中の有機酸が順次溶出され, 多量に存在するエタノールとエステルを作るものと考えられ、た. 最も含量の多い成分は benzaldehyde であったが, その含有量は貯蔵中に顕著に減少し, 同時に benzoic acid, 化を受け, さらにエステル, アセタールへと変化するものと考えられた.以上により, 梅酒の香気成分は, はじめ比較的単純な組成であったものが貯蔵により複雑な組成となり, マイルドな風味に変化すると考えられた.官能検査の結果もこの推定と一致した.
著者
藤田 恵子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.33-42, 2001-01-15 (Released:2010-03-10)
参考文献数
45

The purpose of this study is to clarify the historical changes in drawings of the upper trunk of women from the end of the Second World War to 1970. This period is often called the dressmaking boom. One hundred fifty-four basic patterns for women's upper trunks were extracted from 129 books, including sewing publications, textbooks, and nine different kinds of magazines, all of which were published between 1946 and 1975. Then the changing process of the patterns was analyzed. The results are as follows : Many methods of basic pattern making were published in magazines and textbooks for high schools. Therefore, the use of basic patterns for dressmaking took root among ordinary people in this period.In particular, the “Bunka style” and “Doreme style” basic patterns became well-known with the increasing number of sewing schools and monthly fashion magazines.After 1966, drawings which covered the shoulder and breast swell three-dimensionally started to appear.Based on this research this period can be called the “Period of Establishment of Basic Pattern Making of Women's Upper Trunks.”
著者
近 雅代 伊藤 寛
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.21-26, 1974-02-20 (Released:2010-03-10)
参考文献数
8

種麹を用いる “ヤマヤ” “法林寺” の製造方法と, 天然のムロで製麹する “大福寺” の方法の違いによる微生物の分布を比較し, 分離した糸状菌の酵素活性をしらべた.1. ヤマヤの糸状菌, 法林寺の乳酸菌が少ないこと, 大福寺に接合菌が多かったこと以外は, 製造方法のちがいによる分布のちがいは, ほとんど認められなかった.また, 浜納豆の表面と内部におけるちがいも認められなかった.2. 量的に多く, 製造に主な役割を果たしていると考えられる微生物は, 糸状菌のA. oryzae型と乳酸菌のストレプトコッカス型, ペディオコッカス型であった.3. 分離糸状菌のうち, A. oryzae型は, プロテアーゼおよびアミラーゼ活性ともに, 他の接合菌型およびA. niger型に比べて強力であった.4. A. oryzae型のうちから, 胞子の着生が早く, 菌そうの緑色が濃く, プロテアーゼ活性は強いが, アミラーゼ活性の弱い菌株が得られた.
著者
平岡 和香子 山口 正隆
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.30, no.4, pp.353-356, 1979-05-20 (Released:2010-03-09)
参考文献数
3

The authers tried to show the top line of sleeve by an improved formula, y =β3/αxw+β2-h, of Witch's curvature, one of algebraical one, y =a3/x2+a2, which was a part of circlein the top of curvature; consequently, it was very convenient for top line of sleeve.We were confirmed that the curvature of our formula was fully fitted to actual top line of sleeve in clothing construction.
著者
田辺 洋子 飯島 真喜子 島田 淳子 吉松 藤子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.37, no.5, pp.357-362, 1986-05-20 (Released:2010-03-10)
参考文献数
13

さとう, ゼラチン, 水というもっとも基本的な材料を用いたマシュマロを試料とし, マシュマロの調製可能な配合を決定し, さとうおよびゼラチン濃度の影響について比重, オーバーラン, テクスチャー特性を測定, 顕微鏡により気泡を観察し, あわせて官能検査を行い, その独得なテクスチャーについて検討した.1) 調製可能な配合はさとう濃度をの (30~60%), ゼラチン濃度をy (2~12%) とすると, 上限濃度y=-0.23x+17.6, 下限濃度y=-0.13x+11.6の2本の直線にはさまれる範囲にあり, さとう濃度の大きいほど, 調製に適当なゼラチンの必要濃度範囲がせまくなった.2) 抱気後比重およびオーバーランとさとう濃度およびゼラチン濃度との間には一定の傾向はみられなかった.3) さとうおよびゼラチン濃度が増加するにつれ, 平均気泡個数は増加し, よって平均気泡体積は減少した。これは気泡が小さく密になることを示している.またそれに伴い白度が増し, 硬さ, 凝集性, ガム性は増大した.4) さとう濃度を増加するとふわふわ感は減少し, 弾力が増しかみ切りにくくなった.テクスチャーの好ましさには差はみられなかった.ゼラチン濃度を増加するとふわふわ感およびかみ切りやすさは減少した.5) ふわふわ感は平均気泡体積と正の相関を有し, 気泡の平均体積が大きくなることがふわふわ感を与える要因となることが示唆された.
著者
中山 葉子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.92-94, 1970-04-20 (Released:2010-03-09)
参考文献数
2

Changes of pectic substances in polished rice from insoluble into soluble by soaking, heating and cooling the rice were investigated. Carbazol method was applied to the study. The following results were obtained.(1) The total pectic substances in rice was 0.44% and the insoluble pectic substances was 0.22%.(2) Dissolution of the insoluble pectin by soaking rice required two hours which agreed with the time necessary for rice to reach the saturation with water. When the rice is drained on a basket after being washed with water, the dissolution of pectic substances was greater than that in the rice which had been soaked in water for the same time as draining.(3) Dissolution of the pectic substances in rice continues during the course of cooking, and stops when the rice is removed from heat. No further change in pectic substances is observed with cooled rice.