著者
有吉 恵美子
出版者
福岡女子大学
雑誌
香椎潟 (ISSN:02874113)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.9-20, 1960-07-01
著者
広重,豊国
出版者
丸久
雑誌
駅路の錦
巻号頁・発行日
1854
著者
野間 俊一
出版者
一般社団法人 日本総合病院精神医学会
雑誌
総合病院精神医学 (ISSN:09155872)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.122-129, 2014-04-15 (Released:2017-06-03)
参考文献数
5

摂食障害治療にはさまざまな困難が伴う。摂食障害は栄養障害に対する身体管理を行う必要があるため,一般の精神科医から敬遠される傾向があるが,身体管理を最寄りの内科医に委ねることで精神科医の負担はずいぶん軽減するはずである。摂食障害に対して提唱されている複数の治療法の選択は難しいが,パーソナリティ傾向によって「反応・葛藤型」「固執型」「衝動型」に,症状発現の段階によって「急性期」「亜急性期」「慢性期」に分類することで,タイプと病期を目安にして治療法を選択することができる。摂食障害患者は一見病識を欠き治療意欲が乏しいと思われるが,それは彼らの自己愛のテーマとこの病気の嗜癖性のためである。彼らの自己愛を理解しつつ嗜癖としての食行動異常を安心して手放すことができるよう導くことが求められる。摂食障害治療では,身体面を含む現実状況へ配慮しつつ,彼らに安心を与える良好な治療関係を確立することが重要である。
著者
隈 正雄
出版者
日本生産管理学会
雑誌
生産管理 (ISSN:1341528X)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.46-51, 2001-12-20 (Released:2011-11-14)
参考文献数
8

システム設計におけるシステムエンジニアの能力の差異は, 極めて大きい。本論ではシステム設計における要件定義のレベルの差異を, ユーザーニーズの把握や吸収方法の誤りに焦を当てて考察する。そして, 企業における構成員を, 作業員・管理者・経営者に分類し, 各構成員別のニーズの特性について考察する。特に, 経営者については, ニーズとその解決案の別の重要性について述べる。以上の考察から, 企業の構成員別ユーザーニーズの把握方法を提言する。
著者
Yozo FUJINO
出版者
The Japan Academy
雑誌
Proceedings of the Japan Academy, Series B (ISSN:03862208)
巻号頁・発行日
vol.94, no.2, pp.98-128, 2018-02-09 (Released:2018-02-09)
参考文献数
119
被引用文献数
6

The vibration-based monitoring of flexible civil structures and performance evaluation from this monitoring are reviewed, with an emphasis on research and practice in Japan and the author’s experiences. Some new findings and unexpected vibrations from the monitoring of real bridges and buildings are reported to emphasize the importance of monitoring. Future developments and applications of vibration-based monitoring to civil infrastructure management are also described. Many examples are taken from the author’s past 30 years’ experience of research on bridge dynamics.
著者
若山 照彦 幸田 尚 小保方 晴子 野老 美紀子 リ チョン 寺下 愉加里 水谷 英二 グェン ヴァン トン 岸上 哲士 若山 清香 石野 史敏
出版者
日本繁殖生物学会
雑誌
日本繁殖生物学会 講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.106, pp.P-102-P-102, 2013

【目的】哺乳動物のクローン作出は,優良家畜の大規模な生産や絶滅危惧種の保全を可能にする新しい技術として期待されてる。しかし現在の成功率では一度に大量のクローン動物を作ることは出来ないため,クローン動物の体細胞から再びクローン動物を作り出す連続核移植(再クローニング)技術が必要だと考えられていた。ところがこれまでの報告では,再クローニングを繰り返すごとに出産率は低下し,マウスで6世代,ウシやネコで2世代までが限界だった。この原因は,クローン技術特有の「初期化異常」が,核移植を行うたびに蓄積するためと考えられていたが,成功率が低すぎるため検証できていなかった。そこで今回我々は,最新の技術を用いて再クローニングに限界があるのか確かめてみた。 【方法】我々は2005年にトリコスタチン A(TSA)が初期化を促進し,クローンマウスの出産率を大きく改善できることを発見した。そこでTSAを用いて1匹のドナーマウス(BD129F1)からクローンマウスを作り(G1と呼ぶ),このクローンマウスが3カ月齢になった段階で再びクローンマウスを作製した(これをG2と呼ぶ)。以降これを繰り返した。生まれた再クローンマウスについて,テロメアや妊性,網羅的遺伝子発現などを調べ,自然マウスおよびG1クローンマウスと比較し,エピジェネティック異常が蓄積されるか調べた。 【結果】現時点で27世代,合計645匹のクローンを作ることに成功している。核移植の出産率は1世代目の7%から上昇傾向を示し,最高で15%を記録している。G20クローンの繁殖能力,寿命,テロメアの長さなどに異常は見られなかった。また網羅的遺伝子発現解析により核移植を繰り返しても初期化異常は蓄積しないことが明らかとなった。これらの結果は,再クローニングはほぼ無限に繰り返せることを示している。Wakayama et al., Cell Stem Cell 2013.
著者
恵本 和法
出版者
The Society of Polymer Science, Japan
雑誌
高分子 (ISSN:04541138)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.134-137, 1998-03
参考文献数
22

ポリエチレングリコール(PEG)は半世紀の歴史をもつ高分子である.ワインにでも混ぜたら中毒にでもなりそうな響きの高分子である.ところが,タンパク質や細胞そして生物に対して特異な応答を示すことから,ここ最近生体適合性高分子としてブームを呼んでいる.PEGにはどのような性質があり,どのような利用がなされているのだろうか.
著者
財城 真寿美 小林 茂 山本 晴彦
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2013, 2013

1.はじめに発表者らは,19世紀の日本列島各地から東アジアの隣接地域における気象観測記録を収集し,それらをデジタル化・補正均質化して科学的に解析可能な状態に整備するデータレスキューに取り組んできた.その過程で,日本を含めた各国の公使館や領事館において,外交業務や領事業務のかたわらで気象観測業務が行われていたことが明らかになってきた.東アジアでは,おもに台風の襲来予測のため,1876年以降電報による気象観測データの交換が行われるようになり(China Coast Meteorological Register、香港・上海・厦門・長崎のデータを交換),以後それが活発化する.公使館や領事館における気象観測は,このようなデータ交換のネットワークに組み込まれたものではなかったと考えられるが,在外公館という組織に支えられて,観測が持続された場合もあった.本発表では,この例として在京城日本公使館(領事館)における約15年間(1886-1900年)にわたる気象観測記録を紹介し,今後の類似記録の探索と研究の開始点としたい.2.在京城日本公使館(領事館)の気象観測記録在京城日本公使館(領事館)で行われた気象観測の記録は,「氣候経驗録」というタイトルを持つ独特の様式の用紙に記入されたもので,毎日3回(6時,12時,18時)計測された華氏気温にくわえ,やはり3度の天候記録をともなう(図1).現在,その記録は外務省外交史料館に収蔵されており,アジア歴史資料センターがウェブ上で公開している資料によって閲覧することができる. アジア歴史資料センターの資料にある外務省と海軍との交渉記録によれば,「氣候経驗録」は京城(漢城)に日本公使館が設置されて間もない1881年には作成されていたようである.これには,当時榎本武揚らと東京地学協会に設立にあたっていた初代公使花房義質(1842-1917)の近代地理情報に対する考え方が関与していると考えられる.しかし,壬午事変(1882),甲申政変(1884)と相次ぐ動乱で公使館が焼かれ,以後の公使館・領事館の立地が確定するのは1885年になってからである.そのため,今日までまとまって残されている「気候経験録」の観測値は1886年から始まっており,同年の送り状には「當地気候経驗録之儀久シク中絶シ廻送不仕候處當月ヨリ再興之積ニ有之・・・」と長期間の中断について触れている. こうした「氣候経驗録」の報告は1900年4月まで続き,以後は中央気象台の要請により,最高最低気温や雨量の観測値もくわえ「京城気象観測月報」が報告されるようになった.ただし,このデータは直接中央気象台に送られるようになったためか,外交史料館には現存しないようである.3.課題と展望前近代の朝鮮半島では,朝鮮王朝による雨量観測のほか,カトリック宣教師による気温観測が行われた(『朝鮮事情』)。また1888年頃には,朝鮮政府が釜山・仁川・元山に測候所を設置し、気象観測を開始した(アジ歴資料,B12082124200).さらにほぼ同じ頃,日本は釜山電信局に依頼して観測を行わせ,電報によるデータ収集を行うようになり,また京城のロシア公使館でも気象観測が行われたという(Miyagawa 2008).ただし,韓国気象局が提供するデジタルデータには,これらの観測結果は収録されていない.「氣候経驗録」にある観測値を,現代の気象データと連結・比較するには,様々な解決すべき問題点がある.しかしながら,首都京城における19世紀末期の約15年間にわたる気象データとして活用をはかることは,当時の気候を詳細に復元するだけでなく,日韓のこの種のデータの交流という点でも意義あるものとなろう.今後は,観測値のデジタル化にくわえ、観測地点の同定を行って補正・均質化を行うことにより、現代の気象データと連結したり,比較したりすることにより,長期的な気温の変動の特徴を明らかにしていく.
著者
香田 啓貴
出版者
一般社団法人 日本霊長類学会
雑誌
霊長類研究 (ISSN:09124047)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.121-136, 2014-06-20 (Released:2014-08-02)
参考文献数
44
被引用文献数
1

Since language is basically audio-vocal communications in humans, the vocal communication in nonhuman primates has been discussed with the questions for evolutionary origins of languages. Many studies have accumulated many empirical evidences showing similarities as well as gaps between human languages and nonhuman primate vocal communications. Here I briefly reviewed the research history of the studies for vocal communications in nonhuman primates, which have been mainly directed to search for origins of human languages. Generally, there are two major approaches for primate origins of human languages; 1) studies of vocal communication in nonhuman primates would contribute to understanding the origins of languages, or 2) it would be completely different forms of language and never contribute to its understanding. The first brief is arisen from the ethological studies for alarm calls, using playback experiments in wild animals. Those studies have showed semantic rules in their communications, which had been believed as a unique component of human language. However, their anatomical and physiological foundations never support vocal plasticity and learning ability in nonhuman primates, which are essential properties in human languages. Those usually lead to the second brief. It would be difficult to solve this critical discrepancy, because both ideas likely discuss the origins of languages with wrong views of unidirectional way in language evolution, i.e., the way from nonhuman primates to humans. Human languages is not the most complex fashion of vocal communications in primate lineages, but vocal communications in other primate species are also complex and unique styles. Now we need more careful attentions to communication uniqueness of various kinds of primate species as well as language uniquness.

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出版者
巻号頁・発行日
vol.[2],