著者
柳家 権太楼
出版者
リーガル
巻号頁・発行日
1936-04
著者
大須賀 穣 秋山 紗弥子 村田 達教 木戸口 結子
出版者
公益財団法人 医療科学研究所
雑誌
医療と社会 (ISSN:09169202)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.295-311, 2019-08-30 (Released:2019-09-11)
参考文献数
38
被引用文献数
3

【目的・背景】予定外妊娠とは妊娠の希望の有無にかかわらず予期せず妊娠することであり,その後の社会生活に影響を及ぼす可能性がある。本研究では予定外妊娠数および予定外妊娠によって生じる医療経済的影響について推計を行った。【方法】先行研究において用いられた分析モデルを利用し,予定外妊娠数および予定外妊娠によって生じる医療経済的負担について推計を行った。また,経口避妊薬および子宮内避妊用具が避妊法として選択される機会が増加した場合の影響についても各避妊法の避妊失敗率から算出した予定外妊娠数の変化量から,増加前後を比較することで評価した。【結果】年間推定予定外妊娠数は約61万件となり,年間予定外妊娠費用および年間避妊費用はそれぞれ約2,520億円,373億円となった。経口避妊薬および子宮内避妊用具が選択される機会が増加した場合における予定外妊娠への影響を推計した結果,年間避妊費用は増加したが,年間予定外妊娠数が減少したことによる予定外妊娠費用が大きく削減されたため,予定外妊娠関連費用の総額は増加前より削減された。【考察】避妊失敗率の低い避妊法の利用が増加することにより経済的な効果が期待されるが,若年層にとっては継続的に服用する必要のある経口避妊薬の費用は大きな負担となるため,避妊薬等の利用について何らかの補助が実施されれば,予定外妊娠による経済的および社会的負担は大きく軽減されると考えられる。
著者
石川 禎浩 高嶋 航 小野寺 史郎 村上 衛 森川 裕貫 田中 仁 丸田 孝志 江田 憲治 瀬戸 宏 武上 真理子
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

2017年度は、研究分担者の協力を得て2015年4月に発足した毛沢東伝研究についての共同研究グループの研究会を継続実施した。研究グループによる研究例会は基本的に隔週金曜午後に京大人文研で定期開催し、年度内に15回開催することができた。例会では2015年以来収集してきた毛沢東伝に関するデータ、資料、様々な版本などを持ち寄って分析するとともに、毛沢東の国外における影響をとりあげるなど、日本の研究者にしかできないアプローチで実態解明を進めた。主な研究報告の中身は以下の通りである:高嶋航「毛沢東とスポーツ」、田中仁「現代中国政治における毛沢東経路の発生」、江田憲治「遊撃戦争とは何か?」、石川禎浩「『全連邦共産党(ボ)歴史小教程』と毛沢東の党史」、三田剛史「毛沢東統治下の経済学者」、瀬戸宏「毛沢東時代の知識分子像」、丸田孝志「毛沢東の伝記・物語の成立と展開」、村上衛「大躍進と日本」、小野寺史郎「中華人民共和国初期の「記念節日資料」中の毛沢東略伝について」、森川裕貫「「ハリコの虎」から「精神原子弾」へ」。研究の中間段階の公開とデータの収集、および学術交流を主目的として9月に本研究グループの主要メンバー7名が北京をおとずれ、毛沢東研究の本山とも言える中国共産党中央組織の党史関連部門とのコンタクトをはかった。結果として、先方の面会不履行により交流は実を結ばなかったが、党史関連の収集という目標は達成することができた。また、研究成果の将来における公表を見越して、5月に石川が北京の出版社との打ち合わせをおこなう一方、9月、12月、3月にも中国、ドイツにおいて、研究成果の報告や資料調査を進めた。そのうち、いくつかの研究成果は中国の学術刊行物に相次いで掲載されるにいたっている。このほか、京大人文研の所蔵する旧鱒澤彰夫氏所蔵の文化大革命期紅衛兵資料の整理を継続した。
著者
桑原 圭裕
出版者
日本映像学会
雑誌
映像学 (ISSN:02860279)
巻号頁・発行日
vol.102, pp.54-74, 2019-07-25 (Released:2019-11-19)
参考文献数
39

アニメーション制作の現場では、動画と音の同期に関して「動画は音より2フレーム前にすると仕上がりが良い」という「動画先行の原則」が語られてきた。たとえば映像と音楽の一体をテーマに 1929 年から 10 年間にわたって制作されたディズニーの短編アニメーション映画シリーズ「シリー・シンフォニー(The Silly Symphony)」の諸作品をコンピューターで解析すると、確かに時代がくだるにつれて動画を先行させるようになってきた事実を確認することができる。しかし、この動画先行の原則は、あくまで映像制作者たちの経験則に基づいており、その科学的な根拠はこれまで十分には解明されてこなかった。実写かアニメーションかを問わず映像制作の現場において、我々が映像と音を知覚する際に双方のずれを感ずるのは、3 フレーム以上、時間にしておよそ 0.1 秒以上といわれている。したがって、「動画先行の原則」について論じるためには、感覚刺激が脳に到達するまでの問題として知覚心理学の理論を援用する必要がある。本稿の目的は、このようなフレーム処理が一部の実制作の現場で採用されるようになった経緯の背景にある理論的根拠を提示するとともに、このように時間を先取りする手法が、アニメーションに限らず映像全般において、その芸術としてのダイナミズムをもたらしていることを、具体的な作例の分析を通して明らかにすることにある。

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著者
安東幸二郎 著
出版者
工政会出版部
巻号頁・発行日
1927
著者
国原 美佐子
出版者
東京女子大学
雑誌
東京女子大学紀要論集 (ISSN:04934350)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.1-37, 1998-03

Dieser Aufsatz handelt von den Badegewohnheiten im Daigoji-Tempel im 15. Jahrhundert. Das Tagebuch Mansai Jugo Nikki (満済准后日記) vom Autor Mansai, der ein hervorragender Priester in der Muromachizeit und auch ein berumter Vorsteher des Daigoji-Tempel war, besagt folgendes: 1. Kami-Daigo (上醍醐) und Simo-Daigo (下醍醐) haben jeweils einige Bader. 2. Vor jedem buddistischen Ritual baden Monche. 3. Am 4. Januar und zweimal pro Monat (am 14. und am 28.) baden alle Monche und Laien des Simo-Daigos im gemeinschaftlichen Bad (惣寺風呂). Dabei baden sie ihrem Stand nach auf den Ruf der Glocken hin. 4. An den Todestagen der Vorganger nehmen die Monche als Erinnerung das Bad im Bodaiji-Tempel (菩提寺) oder im gemeinschaftlichen Bad. 5. Mansai als die Gaste wird ab und zu von anderen Monchen mit Speisen und Baden unterhalten.
著者
瀬尾 威久 松原 義雄
出版者
医学書院
雑誌
病院 (ISSN:03852377)
巻号頁・発行日
vol.39, no.4, pp.320-324, 1980-04-01

近年,航空機による海外との交通が頻繁となるにつれ,日本人も広く世界各地に進出するようになり,本来は日本に存在しないいくつかの感染症まで我が国に移入される機会が増えてきた.予防あるいは治療によい手段のある疾患に関しては比較的問題が少ない.例えば痘瘡には種痘,マラリアには予防内服をすることにより,ほぼ発病を防ぐことができる.しかしながら,よい予防・治療方法がなく,致命率の高い,本来はアフリカ原住民の疾患であると考えられるラッサ熱,マールブルグ病,エボラ出血熱などがヨーロッパ,アメリカなどに移入された事実から,いつこれらの疾患が日本に移入されるかしれない.既に我が国でも1976年2月接触者5人が発生した際に,政府はラッサ熱を指定伝染病とした.その後,東京都は,国の要請に基づき,国庫補助を受け,1979年7月に東京都立荏原病院に高度安全病棟を建設し,ラッサ熱を始めとする危険な感染症を収容することとなった.既にこのための診療班が結成され,患者入院に備え,定期的に研修が実施されている.
著者
中村 朝夫
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.65, no.12, pp.624-627, 2017-12-20 (Released:2018-06-01)
参考文献数
7

一口にペーパークロマトグラフィーといっても,用いる展開溶媒によって分離の機構は異なる。分離条件の最適化を図る際には,分離機構に対する理解が必要である。ペーパークロマトグラフィーは,簡便であることと材料が廉価であることが魅力であるが,必ずしも分離能が高いわけではないので,とくにデモンストレーションには,より分離能の高いTLCの利用も検討すべきである。
著者
横山 顕 大森 泰
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.110, no.10, pp.1745-1752, 2013 (Released:2013-10-07)
参考文献数
36
被引用文献数
1

飲酒,喫煙,野菜果物不足,やせ,頭頸部癌既往,アルコール脱水素酵素1B(ADH1B)低活性型とアルデヒド脱水素酵素2(ALDH2)ヘテロ欠損型は,食道癌の危険因子である.多発ヨード不染帯,メラノーシス,MCV増大もリスクを高める.ALDH2欠損でアセトアルデヒドが蓄積し,ADH1B低活性でエタノールへ長時間曝露される.両遺伝子型+飲酒+喫煙で357倍のリスクとなる.ビールコップ1杯で赤くなるか,現在と過去の体質をたずねる簡易フラッシング質問紙法は,精度90%でALDH2欠損を判別し,飲酒・喫煙・食習慣と組み合わせた食道癌リスク検診問診票の高スコア群の癌の頻度は高い.予防の新戦略となる遺伝子解析の普及が望まれる.
著者
川﨑 寧生
出版者
日本デジタルゲーム学会
雑誌
デジタルゲーム学研究 (ISSN:18820913)
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.1-12, 2015 (Released:2019-10-01)

ビデオゲーム機が導入された喫茶店は1970年代末に起きたテーブル型ビデオゲーム機の流行に寄 与した功績以外あまり重要視されていなかった。本研究ではこの喫茶店が持っていた役割を改めて見直すため、この喫茶店の実態を文献資料と現存する喫茶店へのフィールド調査やインタビュー調査を用いて明らかにすることを目的とした。本研究では特に導入ゲーム機種とゲーム機の導入時期、利用方法、 ゲーム機を利用する客層の4つの点を中心に調査した。結論として、この喫茶店は、テーブル型ビデオゲーム機により1980年代の現代日本における会社員向けの短時間の余暇を提供する、新たな役割を作り出したことを明らかにした。
著者
井田 正道
出版者
明治大学政治経済研究所
雑誌
政経論叢 (ISSN:03873285)
巻号頁・発行日
vol.79, no.5, pp.821-850, 2011-03