著者
秋葉 拓哉 林 孝紀 則 のぞみ 岩田 陽一
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.B-F71_1-12, 2016-03-01 (Released:2016-02-18)
参考文献数
39

Estimating the relevance or proximity between vertices in a network is a fundamental building block of network analysis and is useful in a wide range of important applications such as network-aware searches and network structure prediction. In this paper, we (1) propose to use top-k shortest-path distance as a relevance measure, and (2) design an efficient indexing scheme for answering top-k distance queries. Although many indexing methods have been developed for standard (top-1) distance queries, no methods can be directly applied to top-k distance. Therefore, we develop a new framework for top-k distance queries based on 2-hop cover and then present an efficient indexing algorithm based on the recently proposed pruned landmark labeling scheme. The scalability, efficiency and robustness of our method are demonstrated in extensive experimental results. It can construct indices from large graphs comprising millions of vertices and tens of millions of edges within a reasonable running time. Having obtained the indices, we can compute the top-k distances within a few microseconds, six orders of magnitude faster than existing methods, which require a few seconds to compute these distances. Moreover, we demonstrate the usefulness of top-k distance as a relevance measure by applying them to link prediction, the most fundamental problem in graph data mining. We emphasize that the proposed indexing method enables the first use of top-k distance for such tasks.
著者
中森 弘樹
出版者
関西社会学会
雑誌
フォーラム現代社会学 = Kansai sociological review : official journal of the Kansai Sociological Association (ISSN:13474057)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.82-94, 2013

本稿の目的は、失踪者の家族の視点から「失踪」という事態を考察することである。これまで自然災害や海難事故、戦争状況下において生じる行方不明が一般的に注目を集め、捜索の対象となってきたのに対して、それ以外の状況で人が行方不明になるという事態はあまり着目されてこなかった。本稿では後者の事態を「失踪」として定義する。そして、残された家族たちが不確定な失踪者の生死をいかにして判断するのか、またその際にいかなる困難を抱えるのかを死の社会学の視座を用いて明らかにすることで、失踪者の客観的な死の危険性からは説明できない「失踪」の問題性を描き出すことを試みる。上記の目的に基づき、本稿では失踪者の家族にインタビュー調査を実施・分析した結果、以下の諸点が示唆された。まず、残された家族にとって失踪者の生死の線引きを行うことは困難であった。そのような状況では、たとえ失踪者の死の危険性が明らかでなくとも、家族たちは失踪者の生死が不確定であることに対して長期的な心理的負担を抱えることがあった。また、失踪者の生死の線引きには、家族たち自身の生死の判断のみならず、警察等によって客観的に判断される失踪者の生死や、失踪者の法的な生死といった異なる生死の次元が関わっていた。これらの生死の諸次元が食い違うことで、捜索活動の困難や失踪をめぐる社会手続き上の負担、ならびに失踪宣告をめぐる葛藤といった問題が家族たちに生じていた。
著者
菅原 郁子
出版者
専修大学
巻号頁・発行日
2015

2014
著者
永井 敦子 ナガイ アツコ
雑誌
静岡文化芸術大学研究紀要
巻号頁・発行日
vol.17, pp.15-22, 2017-03-31

本稿では15世紀末から1570年代までの王令における、ポリスの語の用いられ方と、意味内容の変化を検討する。15世紀末の王令では同業組合や都市の特権を認める際にポリスの語が用いられ、その意味内容は漠然とした秩序維持の場合が多い。しかしフォンタノンが収集した16世紀半ば以降の王令では、ポリスの語が、街路整備、価格規制、犯罪抑止などの具体的な内容をもった秩序維持の意味で用いられるようになる。また「ポリスの事柄」「ポリスについての王令」の範囲が限定され、都市における規則違反に関する情報の掌握と処罰といった、「ポリス役人」の職務内容が明確化する。16世紀におけるポリスは実効力を欠くが、ポリスの内容がこのように具体化したことで、王国の秩序形成手段としてのポリス(治安行政)につながるのではないだろうか。
著者
豊田 有美子 奥津 史子 松川 高明 草野 寿之 根来 理沙 濵坂 弘毅 眞木 信太郎 遠藤 舞 松井 藍有美 大川 周治
出版者
日本顎口腔機能学会
雑誌
日本顎口腔機能学会雑誌 (ISSN:13409085)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.115-129, 2014 (Released:2015-04-01)
参考文献数
69

本研究の目的は,味覚機能検査の全口腔法とVisual Analogue Scale(以下,VASと略す)を併用し,全ての被験者が認知し得る最低濃度を基本味ごとに1種類選定することにより,1味質につき1種類のみの検査液を応用した,4基本味における味覚機能スクリーニング検査法を構築することである. 実験1では,被験者として健常有歯顎者84名を選択し,すべての被験者が認知し得る最低濃度を基本味ごとに1種類選定するための検査濃度設定について検討を行った.また,その時に感じた味の強さに関してはVASによりスコア化し(以下,味覚VAS値と略す),平均値を算出した. 実験2では,被験者として実験1で選択した被験者の中から4名を無作為に抽出し,4基本味における日内変動および日間変動について検討を行った. 実験3では,被験者として健常有歯顎者25名を選択し,実験1で求めた濃度の検査液を用いて味覚機能検査を実施し,本研究の味覚機能スクリーニング検査法としての可能性について検討を行った.その結果,全員が味を認識できた最低濃度は,甘味0.075 M,塩味0.2 M,酸味2.0×10-3M,苦味7.5×10-5Mとなり,すべての被験者が認知し得る最低濃度を基本味ごとに1種類選定し得ることが示された.また,本研究の味覚機能スクリーニング検査法を用いることにより,被験者25人中7人(28%)に味覚障害が認められた.以上より,全口腔法にVASを併用した本法が若年者における味覚機能のスクリーニング検査法として有用となる可能性が示唆された.
著者
三田 有紀子 近藤 沙歩 米澤 真季 大島 千穂 續 順子
出版者
日本調理科学会
巻号頁・発行日
2015 (Released:2015-08-24)

【目的】味覚には様々な因子が影響することが知られており、女性では性周期もその一因とされている。一方、味覚に影響を与える大きな要因として運動も挙げられるが、女性に欠かせない性周期の下で運動が味覚に影響するかどうかは報告が少ない。そこで本研究では、女性を対象とした性周期に伴う味覚感受性の変化と運動との関連性を明らかにすることを目的として、運動経験や運動習慣に着目し、これらが各月経周期で味覚感受性にどのような影響を与えるか検討した。【方法】実験内容に承諾を得られた被験者を過去現在においてともに運動習慣がない者(対照群10名)、過去に運動習慣があり、現在運動習慣がない者(経験群11名)、過去現在両方において運動習慣がある者(習慣群10名)に分けて検討した。被験者には、生活習慣・食習慣・口腔状態、月経、運動習慣に関するアンケート調査と食物摂取頻度調査、身体計測、唾液試験、味覚試験を行った。唾液試験、味覚試験は基礎体温を基に月経期・卵胞期・排卵期・黄体期に分けたそれぞれの時期に実施し、味覚試験は全口腔法および濾紙ディスク法の2種類とした。【結果・考察】運動習慣別に比較したところ、習慣群の味覚感受性は他の群と比べて卵胞期における塩味、酸味で鈍化し、同様の傾向が月経期、卵胞期の甘味、旨味でもみられ、黄体期の苦味では鋭敏になった。一方、月経周期別に各群で比較した結果、習慣群の酸味感受性が排卵期と比べて卵胞期で鈍化したが、対照群、経験群には月経周期による影響がみられなかった。以上の結果から、運動習慣を持つ者は運動による味覚感受性の変化が恒常的にあらわれる可能性があり、女性では月経周期によってその傾向が異なることが示唆された。

13 13 1 0 OA 図書館研究

著者
間宮不二雄 編
出版者
間宮商店
巻号頁・発行日
vol.第5卷 器械ノ話, 1926
著者
松田 茂樹 鈴木 征男
出版者
日本家族社会学会
雑誌
家族社会学研究 (ISSN:0916328X)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.73-84, 2002-03-31 (Released:2010-11-18)
参考文献数
20
被引用文献数
2 or 0

本稿では, 平成8年社会生活基本調査の個票データを用いて, 夫婦の家事時問の規定要因を探った。分析に使用したのは, 同調査のうち, 夫が60歳未満で就労している夫婦約1,200組の平日の個票データである。分析は, 夫と妻の家事時間が, 本人の労働時間と配偶者の労働時間, 家事時間にどのように規定されるかという点を中心に行った。多変量解析の結果, 次のことが明らかになった。 (1) 夫, 妻とも本人の労働時間が長くなるほど, 家事時間は短くなる。ただしその傾向は妻で顕著である。 (2) 配偶者の労働時間が長くなると, 本人の家事時間は増加する。ただし夫の家事時間は, 妻の労働時間が自分以上に長いときに増加する。 (3) 夫と妻の家事時間の間には, 一方が増加すれば他方が減少するというようなトレードオフ関係はない。これらの結果から, 妻が中心となって家事を行い, 妻がすべてできない場合に夫が支援するという現代夫婦の家事分担像が示唆された。
著者
植村 玄輝
出版者
日本哲学会
雑誌
哲学 (ISSN:03873358)
巻号頁・発行日
vol.2015, no.66, pp.127-142, 2015-04-01 (Released:2017-06-10)
参考文献数
1

In discussing the nature of laws of logic in the Prolegomena of the Logical Investigations, Husserl gives a passingly critical remark about a certain sort of anti-psychologism. He accuses some antipsychologists of misconceiving the laws of logic as essentially normative. This is a mistake, he claims, because logic is a system of norms of thinking or judging only in a deliberative sense; in its primal form, “pure” logic concerns descriptive laws that govern the relationship among propositions as ideal meaning-entities. Such a remark is in need of elucidation and evaluation, since it is widely and correctly acknowledged that the Prolegomena is devoted to the refutation of psychologism rather than anti-psychologism. In the present paper, the author argues for the following four claims: (I) Husserl’s criticism of antipsychologism is an integral part of his argument for pure logic. Since his argument against psychologism in and by itself leads only to the anti-psychologism in question, he is in need of a separate argument for the primarily descriptive and deliberatively normative nature of logic. (II) Husserl succeeds in giving a coherent and fine account of how laws of logic are primarily descriptive and deliberatively normative. (III) This account is not well motivated unless it is supplemented by the phenomenological analysis of cognition. (IV) Husserl does not succeed in providing such a supplementation in the second volume of the Logical Investigations, because he there excludes intentional objects from the domain of phenomenological descriptions. With those claims, the author concludes that Husserl’s so-called transcendental turn and the further development of his thought should be understood as attempts to overcome the incoherence of the Logical Investigations in order to save the largely Aristotelian conception of logic that lies behind the whole discussion.
著者
安藤 花恵 三浦 佳世
出版者
日本認知心理学会
巻号頁・発行日
pp.130-130, 2007 (Released:2007-10-01)

本研究では、質問紙調査により、演劇経験1年目、2年目、3・4年目、5年以上の俳優がどのような態度で演劇に取り組んでいるのかを検討した。目指す俳優像、脚本を読む際の態度、演技プランを立てる際の態度、演技中の態度について、それぞれ16~18の項目の評定をおこなった。その結果、経験1年目、2年目の俳優は、演技中になりきろうとしたり、役になりきることができる俳優を目指すなど、「なりきる」ということへの志向が強いことが明らかになった。経験2~4年目の俳優には、自分のセリフに線を引いたり、脚本を読む際にまず自分のセリフを探したり、自分の出るシーンを重点的に読むなど、自己中心的な傾向が見られた。経験が5年以上になると、そのようななりきることへの志向や自己中心的な傾向は消え、存在感のある俳優や華のある俳優を目指すなど、感性的に優れた俳優を目指すようになることが示された。