著者
吉田 裕
出版者
一橋大学
雑誌
一橋論叢 (ISSN:00182818)
巻号頁・発行日
vol.97, no.2, pp.196-215, 1987-02-01
著者
クリストファー リン
雑誌
崇城大学芸術学部研究紀要
巻号頁・発行日
no.7, pp.167-174, 2014

精神の概念には、一つの国や地域の人々の思想である。それは、長い時間をかけて積み重ねられた文化の一部である。親や先輩の教え、育った環境の影響、幼い頃から自然に染み込んだ思想概念、倫理と道徳などを含め、多くの人が認める共通の価値観ともいえる。アジア地域には華夏文化の儒釈道を中心にすえた、「五常」「八徳」「四維八徳」などの思想がある。ヨーロッパ地域には、民族の精神の一つ「騎士道」が存在している。他の地域にも多数の精神が存在している。いずれも地域の文化と歴史に沿って、長い年月をかけて育まれた民族精神である。現代社会は、経済的な国の発展を求めている。一方、人々の倫理道徳の欠如が問題になってきている。今後、文化精神を後世に伝達していくことが重要であると考え、民族の精神として人間社会において大切に受け継がれていくべきものである。本研究は同様に日本においては代表的な精神概念の一つとして武士道があげられる。武士道精神は時代の変遷によって、社会に受け取る変容を考察する。メディア技術の進歩が著しい現代、メディアの種類が増えるにつれて表現手段が増え、抽象的な精神概念を表現することが以前より可能になった。ここで映画のメディアを取り上げ、研究の資料として研究を展開する。映画は、芝居、音楽、服飾、照明、背景、映像など、複数の要素を含むメディアである。映画は抽象的な精神概念を具体的に表現することを可能と考えた。例えば、どんなことが起こっても、決して仲間を見捨てられない、ある場面で仲間は握手したり、笑顔で向き合い話したり、合い言葉を言ったりなどの演出で仲間の絆、友情や信頼を表現する。又は、敵討ち場面で登場人物は、敵の前に激怒な表情で叫ぶ、無慈悲なやり方で相手を斬る演出は恨み、憎悪を表現する。この様に映画は抽象的なことを具体的に表現できると考えられていた。武士道精神も抽象的な概念なので、映画のメディアを研究の情報発信メディアとして取り上げる。映画コンテンツにおいては、作品がよくリメイクされている。例えば、シェイクスピアの台本『ロミオとジュリオット』を題材として用いられ、リニューアルやストーリーの再創作などのリメイクの手法を使って幾度も映画化されている。日本映画においても、2000年以降、小林正樹が製作した『切腹』をはじめ、50年代後半から60年代前半に作られた多数の時代劇映画がリメイクされている。リメイク版が製作される理由としては、次のようなことが挙げられる。まず、原作自体が優れた普遍的な価値を持っていると考えられる。その価値を現代及び後世の人々にまで伝えたいと願う製作者もいる。次に、よく知られたストーリーは観客の興味を呼びやすく興行収入が上がりやすい。観客にとっては前作と比較するという楽しみもある。更に製作者にとっては、前作が作られた時代にはなかった映像技術を駆使したり、前作とは違う独自のアイディアを取り入れたりして、前作を超える作品を世に問うことができる。本研究は二本の『十三人の刺客』を取り上げオリジナル版とリメイク版を比較し、武士道精神の時代性の変遷や社会の人々の受け取り方がどう変わってきているのかを映画での表現を通して考察する。
著者
栗村 芳実 村上 敬吾 土田 英俊
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
工業化学雑誌 (ISSN:00232734)
巻号頁・発行日
vol.72, no.8, pp.1698-1702, 1969-08-05 (Released:2011-09-02)
参考文献数
11
被引用文献数
1

鉄(III)キレート触媒によるアスコルビン酸の酸素酸化反応をpH1.5~5の水溶液中で,酸素吸収速度を測定することによって研究した。鉄(III)イオンのみが存在する場合には,アスコルビン酸の酸素酸化反応の速度は,比較的小さい。しかし,NTA,EDTAOH,EDTA,CyDTAおよびDTPAなどを配位子とする鉄(III)キレート触媒を用いると,アスコルビン酸の酸化は著しく促進される。これらの鉄(III)キレートの触媒活性は,一般に,キレートの性質,溶液のpHなどによって異なる。アスコルビン酸が鉄キレートに比べ大過剰であるときは,酸素吸収速度は,鉄(III)キレートおよび酸素分圧に関して,それぞれ見かけ上一次になる。鉄(III)キレートの触媒活性は,pH3~5において,Fe(III)NTA<Fe(III)EDTAOH>Fe(III)EDTA>Fe(III)CyDTA>Fe・(III)DTPAであった。鉄(III)キレートのアスコルビン酸酸化における触媒活性の大きさの順序は,これらのキレートを触媒としたときのかフェニレンジアミンの酸化的重合反応における,活性の大きさの順序とよく一致し,鉄(III)キレートの安定度定数がほぼ1020で活性極大に達する。得られた実験結果に基づき,鉄(III)キレートによるアスコルビン酸の接触酸化の機構を推定した。アスコルビン酸過剰の場合には,鉄(III)キレートが速い反応でアスコルビン酸を酸化し,その結果生成した鉄(II)キレートが酸素酸化する段階が律速であることが明らかとなった。鉄(II)キレートの酸素酸化の速さが,鉄(III)キレートの触媒活性を支配する主な因子であり,その段階はいくつかの反応経路を持つことがわかった。
著者
井之口 昭
出版者
日本口腔・咽頭科学会
雑誌
口腔・咽頭科 (ISSN:09175105)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.7-10, 2012 (Released:2012-07-27)
参考文献数
18

味覚障害の診断の現状について概説した. 丁寧な問診, 特徴的な視診所見の取得が重要であるが, 味覚機能検査として電気味覚検査と濾紙ディスク検査が最も重要である. 電気味覚検査は味覚伝導路障害の診断, 予後判定に有効である. 濾紙ディスク検査は受容器型味覚障害の診断, 経過観察に適している. 詳細な味覚検査を行うと, 結果の評価において年齢, 性別, 喫煙習慣を考慮する必要がある. 電気味覚検査では60歳以上での閾値上昇を考慮する. 濾紙ディスク検査では年齢については今後のさらなる検討が必要である. 性差, 喫煙について重症度判定においては考慮せずともよいと考えている.
著者
河田 和子
出版者
九州大学
雑誌
Comparatio (ISSN:13474286)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.xlv-lx, 1999

The "Kotodama" theory of Yasuda Yojuro in its early stage received some influence from the thought of Fujitani Mitsue. Yasuda valued Fujitani's scientific attitude. But, Yasuda came to be more based on Kamochi Masazumi's thought than Fujitani's. In this way, Yasuda's "Kotodama" theory developed away from a "Necessity theory" to a "Chance theory". Discussions about "Kotodama" were carried out during the Pacific Ocean War among Japanese writers. They considered it as different from the Western knowledge system. They were thinking about "Kotodama" which attached importance to sound. Yasuda's position was different from that of the other writers. He thought about "Kotodama" in order to change the recognition of the world based on scientific rationalism. He tried to conquer the modern principle by studying the world view of the school of ancient Japanese national studies (Kokugaku).
著者
松元 英樹
出版者
日経BP社
雑誌
日経パソコン (ISSN:02879506)
巻号頁・発行日
no.659, pp.66-83, 2012-10-08

米グーグルや楽天/カナダのコボが相次ぎ日本に参入。米国で大きなシェアを獲得する米アマゾンも日本上陸は秒読み段階に入った。巨大サービスの登場は日本の電子書籍に大幅な進歩をもたらすことは必至。ユーザーの読書体験を劇的に変える電子書籍の最新事情をお届けする。(松元 英樹) ステージ上のスクリーンには新型のタブレット端末が大きく映し出された。
著者
松村 洋平 永田 均 絹巻 康史 山邑 陽一 酒井 甫
出版者
日本マネジメント学会
雑誌
日本経営教育学会全国研究大会研究報告集
巻号頁・発行日
no.55, pp.111-114, 2007-06-29

今日、ガバナンス問題、コンプライアンス問題、合併・買収問題など経営と法律がクロスオーバーする現象や事態が企業の周辺に頻繁に起こっている。従来、これらの問題について経営学の立場から、あるいは法学の立場からのみ、アプローチがなされてきた。実務界においても、経営法務や企業法務の出番は経営行動の事故処理・事後処理にあり、戦略的問題として、法学的見地からあらゆる事態を想定して先んじて手を打つ、といったように経営者の意思決定に法学的な要素を積極的に取り入れることは難しいかったように思える。また、研究や教育においても、経営学では法律の知識や経験を経営資源と考えることはせず、法学では意思決定の結果に対する事後処理となる紛争法務がクローズアップされる傾向にある。そして、なによりも経営学と法学には大きな溝がある。実務の世界で次から次へと発生する経営と法律がクロスオーバーする現象や事態について、経営学者と法学者が協力して、分析し、解釈し、理論構築にアプローチしていくことが求められるだろう。
著者
森 日出樹
出版者
広島大学現代インド研究センター
雑誌
広島大学現代インド研究 : 空間と社会 (ISSN:21858721)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.75-88, 2012-03

インドの西ベンガル州では2011年の州議会選挙において34年間におよび政権を担っていた左翼戦線(=LF)政権が崩壊した。本稿では,LF政党が長期政権を維持できた要因ならびに2011年の選挙での敗北に至るまでの経緯を述べ,その選挙結果を分析する。2011年の選挙では,農地買収問題などによる世論の批判の高まりからLF 政党は惨敗した。しかし,長期政権下で作り出された政党が支配する社会に対する人々の不満は既に蓄積されており,農地買収問題はその不満を一気に噴出させたと言える。選挙結果では,貧困層のLF政党支持率は他の階層と比べ依然高い傾向にあり,貧困層からの信頼をある程度保持していることがうかがえる。LF政権の長期にわたる支持の安定性を支えていた要因として,不安定な経済状況から生み出される人々の政党への依存や政党との縁故による便益供与の恩恵が指摘されてもいる。しかし,2006年度と比較すると,貧困層の間での支持率の低下は決して小さくはない。農地買収問題を機に党や政治のあり方そのものに対する不満が高まったと考えられる。左翼政党にとって党の組織改革や意識改革が必要であろう。After 34 years in power, the Communist Party of India [Marxist] (CPM)-led Left Front (LF) was soundly defeated in the West Bengal Assembly election held in 2011. What made the LF government stable for such a long period, and what were the causes of the electoral rout in 2011? What challenges is the Left facing going forward? With attention to these questions, this paper reviews the West Bengal Assembly election in 2011.Despite an unsatisfactory performance on the economy and social development, the LF gained broad support from voters, particularly the rural poor, in the years since it first came to power in 1977. As some scholars point out, its electoral success can be attributed to the people's dependence on the parties under conditions of economic stagnation, so-called clientelism between the parties and the people, which seemed to create a party-controlled society.Although the LF again won an overwhelming victory in the 2006 election due to its drive for industrialization under the leadership of the Chief Minister Buddhadeb Bhattacharya, it soon faced stiff protest from local people against land acquisitions for big industrial projects in Singur and Nandigram. It can be said that these incidents unleashed the people's resentment against oppressive party control of the society. The All India Trinamool Congress (TMC), the main opposition party in West Bengal, led by Mamata Banerjee, successfully spearheaded the people's campaign against the government. This brought about a big political gain for TMC.The election results show that even though the LF could retain, to some extent, its support base among the rural poor, compared with the result of 2006 elections, its share of votes among the poor has considerably decreased.The election review report of the CPM stressed the difficulties of working under the overall neo-liberal setup and dealing with widespread violence against the party. However, it does not seem to make clear how they will tackle such problems as abuse of authority, corruption, and other wrongdoing among the party members, even though they recognize these problems.Due to increasing criticism against party control of society among the rural poor, organizational reform is the main challenge for the Left.
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.1086, pp.73-79, 2012-07-09

2012年秋とみられる米Microsoft社の次期OS「Windows 8」の投入が秒読み段階に入る中、同社が電撃的な発表を行った。1975年の創業以来、OSを機器メーカーにライセンスすることを事業の根幹に据えてきた同社が、ついに自社ブランドのタブレット端末事業に参入することを突如、発表したのだ。 名称は「Surface」。

2 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1910年06月29日, 1910-06-29

2 0 0 0 幽蘭集 7巻

著者
暁臺 [編] 暮雨巷臥央 [校]
出版者
風月孫助
巻号頁・発行日
1799