著者
戸山 恵子
出版者
佐伯史談会
雑誌
佐伯史談
巻号頁・発行日
no.202, pp.19-24, 2006-06

随想
著者
畝山 寿之 鳥居 邦夫
出版者
日本味と匂学会
雑誌
日本味と匂学会誌 (ISSN:13404806)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.97-108, 2010-08
被引用文献数
1

日本人が低栄養の危機にさらされていた前世紀初頭に、グルタミン酸塩がうま味物資であることが1千年以上の歴史を誇る伝統食素材(昆布)から発見された。近年、グルタミン酸は味覚を通じて、単に「食べものをおいしくする」だけではなく、摂取後は消化管からの内臓感覚を通じてたんぱく質の摂取や消化吸収など生物が生存していく上で根本的な生理機能に深く関わっている事実が動物実験やヒト介入試験で示されている。そして、昆布以外に世界中の調味料(醤油、オイスターソース、トマトケチャプ、ナンプラーなど)や調味素材(トマト、チーズなど)に遊離グルタミン酸は豊富に含まれていることが分かるにつれ、人類はおいしさを指標に経験的にグルタミン酸を食事に取り入れる食文化として継承し、グルタミン酸のもたらす生理作用の恩恵に授かってきたと考えられるようになった。発展途上国では依然として深刻な栄養不良の問題を抱え、先進諸国においては高齢化・少子化社会による独居や入院高齢者の低たんぱく栄養の問題が深刻化している。本総説では、たんぱく質の摂取及び消化吸収におけるグルタミン酸の栄養・生理学的意義について我々の最近の研究成果を交えて紹介する。そして、日本の発見であるうま味のもつ健康価値とその利用について考える。
出版者
帝国図書館
巻号頁・発行日
1906
著者
山田 博胤 田中 秀和 宮原 俊介 尾形 竜郎 楠瀬 賢也 西尾 進 鳥居 裕太 平田 有紀奈 大北 裕 佐田 政隆
出版者
一般社団法人 日本超音波医学会
雑誌
超音波医学 (ISSN:13461176)
巻号頁・発行日
2016

症例は,46歳男性,循環器内科医師,主訴は左足関節内果部と上腕の疼痛である.僧帽弁逸脱症による僧帽弁逆流と発作性心房細動の既往がある.足関節の疼痛は蜂窩織炎を疑って,血液検査と表在エコー図検査を行った.疼痛部は皮下浮腫が著明であったが,軟部組織の血流シグナルが乏しく,後脛骨動脈の血管壁を主体とした炎症と,同動脈の閉塞が確認された.一方,左手関節近位の尺骨動脈は逆行性血流を示しており,左尺骨動脈分岐部直後で閉塞していた.これらの所見から多発性血管閉塞性動脈炎と診断し,その原因究明のために直ちに心エコー図検査を施行した.その結果,僧帽弁に可動性を有する棍棒状の異常構造物を認め,僧帽弁逆流は高度に増悪しており,感染性心内膜炎と診断された.頭部MRI検査で異常を認めなかったため,外科的加療(疣腫摘除術,僧帽弁形成術,左房縫縮術,左心耳閉鎖術,Maze手術)が行われた.血液培養は陰性であったが,摘出した疣腫の培養からStaphylococcus warneriが同定された.Staphylococcus warneriは皮膚常在菌であり,本病原体による自己弁の感染性心内膜炎は報告が少ない.術後の経過は良好であり,抗生剤を6週間静脈投与した後に社会復帰した.患者が循環器内科医であり,自身の足関節および上腕の疼痛を契機に,表在エコー図検査と心エコー図検査を用いることで,感染性心内膜炎を迅速に診断した稀有な症例であり,かつ,感染性心内膜炎の起炎菌としては稀なStaphylococcus warneriが同定されたので,文献的な考察を加えて報告する.
著者
住谷 正夫 安久 正紘 大口 國臣
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.77, no.12, pp.1787-1790, 1994-12-25
参考文献数
7
被引用文献数
2

48個のホトダイオードを並列接続して測定系自身より発生する雑音の影響を除去し,2系統の独立な光測定回路で測定光の揺らぎデータの有効性を確かめ,蛍光灯などの人工光や太陽などの自然光の時間的な照度揺らぎの特性を明らかにした.各光の揺らぎをパワースペクトルによって解析し比較検討した結果,固形燃料やアルコールランプなどの燃焼を伴う光の揺らぎには,10Hz前後にピークをもつことを見出し,また,0.1〜10Hzの周は数帯域でパワースペクトルがほぼ1/f形に成ることを見出した.自然光は0.1〜10Hzの周波数帯域で1/f形の揺らぎをもっていることなどを見出した.
著者
久保 拓弥
出版者
日本評論社
雑誌
数学セミナー (ISSN:03864960)
巻号頁・発行日
vol.46, no.11, pp.16-22, 2007-11
著者
浅子佳英 安藤僚子著
出版者
LIXIL出版
巻号頁・発行日
2016

2 0 0 0 OA 隧道工事編

著者
西畑常 著
出版者
大正商工社
巻号頁・発行日
1925
著者
齊藤 祐毅 三谷 浩樹 米川 博之 福島 啓文 佐々木 徹 新橋 渉 瀬戸 陽 北野 睦三 小泉 雄 植木 雄志 神山 亮介 川畑 隆之 蛯名 彩 足立 充隆 小倉 真理子 川端 一嘉
出版者
Japan Society for Head and Neck Cancer
雑誌
頭頸部癌 (ISSN:13495747)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.74-79, 2012
被引用文献数
5

1980年1月から2010年12月までの30年間にがん研病院頭頸科で一次治療として手術を行った頭頸部原発粘膜悪性黒色腫40例の治療成績を検討した。男女比1:1,年齢は24~79歳(中央値62歳),観察期間は5~174ヶ月(中央値23ヶ月)であった。原発臓器は鼻副鼻腔:28例,口腔:9例,咽頭:3例。TNM分類(AJCC/UICC第7版)ではT3:8例,T4a:23例,T4b:9例でN0:36例,N1:4例,stage III:6例,stage IVA:25例,stage IVB:9例であった。Kaplan-Meier法による5年局所制御率,粗生存率,無再発生存率は70%,43%,29%であった。TNM分類は臨床的な予後とよく相関し,T4b,N1は予後不良であった。原発後方再発の制御が課題と考えられた。後発頸部リンパ節転移も高率にみとめ,頸部郭清が治療成績の維持に一定の効果を認めた。
著者
佐々木 脩 伊藤 寛治 乳井 恒雄
出版者
養賢堂
雑誌
畜産の研究 (ISSN:00093874)
巻号頁・発行日
vol.62, no.10, pp.1061-1064, 2008-10

比内地鶏は秋田県農林水産技術センター畜産試験場と民間の種鶏場の秋田比内鶏を父親、ロードアイランドレッド種を母親として生まれる一代雑種で、肉色に赤みがあり、適度な脂肪を含み、風味と香気を持ち、秋田の郷土料理(きりたんぽ鍋)にかかせない地鶏であり、現在全国的なブランド鶏となっている。しかし、現在流通している比内地鶏の肉の大部分は雌に特化され、雄は肉が固い、肉色の赤味が濃い、脂肪量が少なく、雄臭が風味を損なうなどの理由で市場に流通することは少なく、素雛の段階でほぼ淘汰されている。一方、近年の比内地鶏の増加に伴う雌雛代や飼料価格の上昇による生産コストの引き下げが大きな経営課題となっている。そこで、雄の成長の速さを利用しつつ、肉質の改善と脂肪沈着を増加する方法として比内地鶏の去勢に着目した。著者らは比内地鶏の精巣の発達と去勢手術適期を調べ、手術による事故率と精巣再生率が低く養鶏農家への普及可能な去勢手術法について検討した。なお、鶏の去勢については外科的処置以外に、ホルモン剤の冠部皮下へのペレット埋没法や胸部筋肉への注射などによる化学的去勢法も知られているが、消費者のこれらの処置鶏への反応を考慮し今回は検討を加えなかった。
著者
劉 敬淑 全 〓蘭
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.105-114, 2005

韓国10代の自尊心, 身体満足度と整形および服装行動との相互関連性を調査し, これらの因子の属性による差異と因果関係を解明しようとした.<BR>性別による心理要因との関係では, 男性の自尊心, 身体満足度はあらゆる身体の部位で女性のそれよりもより高かったが, 整形要求度と服装行動の面で見ると流行や個性に対する選好度は, 女性よりも男性の数値が低かった.<BR>自尊心と身体の顔部分の満足度では年齢による差は見られなかったが, 身体満足度の腰・尻部分, 身長・体型部分には差が見られた.<BR>学校類型による自尊心の差はなかった.身体満足度は全体的に高校生が中学生より低かったが, 整形要求度における顔の整形と脂肪吸引の要求度は高校生が中学生より高かった.服装行動での清楚さは, 学校類型による差はなかった.魅力と流行指向は中学生よりも高校生で高かったが, 個性指向は高校生が中学生よりも低く, 中学生より高校生がより個性を追求するとされる先行研究と差が見られた.<BR>小遣いによる, 自尊心や身体満足度との関係はなかったが整形要求度や服装行動との関係では, 小遣いが多いほど顔と脂肪吸引への整形要求度が高く, 魅力・流行・個性・清楚さの全体的な服装行動も高く示された.身体部位の整形要求の順位は男女ともにホクロ・傷跡除去を一番に望み, 次に男性では歯の矯正, 鼻, 下半身, 二重まぶたの順であり, 女性は下半身, 歯の矯正, 鼻の順で整形を望んでいた.<BR>韓国の10代に, 7個の属性と自尊心や身体満足度の因子が服装行動と整形要求度に及ぼす因果関係を調査するため段階的(stepwise)方法で多重回帰分析をした結果, 整形要求度では性別, 身体満足度, 年齢, 小遣いが有意的な影響を与え, この4因子の説明力はかなり高く, 男性よりも女性で, 身体満足度が低いほど, また年齢が高いほど, 小遣いが多いほど整形要求度が高かった.<BR>服装行動では, 魅力は自尊心, 年齢, 小遣い, 体型から影響を受け, やせ型で自尊心が高く小遣いが多いほど, 衣服の魅力性を追求する.<BR>身体満足度が高いほど自尊心が高く, 女性より男性で, やせ型で, 身長が高く, 社会階層が高いほど身体満足度が高かった.特に女性は男性より自己の外貌評価にあまり肯定的ではなく, 外貌を改善しようとする欲求が強いと思われる.
著者
山口 佳寿博 大森 久光
出版者
一般社団法人 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
雑誌
日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 (ISSN:18817319)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.59-65, 2012

喫煙に起因する疾患として最も重要なものはCOPDと肺癌である.近年施行された網羅的ゲノム解析(GWAS:genome-wide association study)の結果,両疾患には共通の疾患感受性遺伝子(促進,抑制)が存在することが明らかにされた.これらの事実は,FEV1.0を中心とする肺機能の測定は喫煙関連COPDの診断/管理に不可欠であるばかりではなく,COPDに合併する喫煙関連肺癌の発生を予測する臨床的に重要な指標を求めていることを意味する.しかしながら,肺機能の測定値をそのまま提示しても一般市民あるいは患者の理解を得ることが難しいことが指摘されている.この問題を解決するため,肺機能をわかりやすい年齢に変換して提示する"肺年齢"なる指標が導入された.しかしながら,現在使用されている肺年齢はFEV1.0の正常基準値を与える回帰式にFEV1.0(肺機能因子)と身長(体型因子)を代入し年齢を逆算するものであり,この方法には種々の問題が存在し肺機能の情報を正しく患者に伝達しているとはいいがたい.本稿では肺年齢がなぜ必要であるかの背景(COPDと肺癌の関連),その基礎的概念ならびに正しい評価法について理論的検討を加えた.
出版者
三菱重工業
巻号頁・発行日
vol.22(2), no.127, 1985-03