著者
森 秀夫
出版者
日本教科教育学会
雑誌
日本教科教育学会誌 (ISSN:02880334)
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.93-98, 1980-04-30

現在,世界的な規模で教師教育革新のための多くの試みが進められているが,特に,伝統的な教育実習についての問題が,多くの国々でとりあげられている。本論では,まず本学を中心として,戦前ならびに戦後の教育実習の歴史的な変遷をたどり,これに基づき,教育実習の新しい履習形態のあり方を検討したい。また,教科教育との関連のもとに,教育実習改善のための課題についても考察を進めたい。
著者
土本 幸司 川島 裕崇 本田 晋也 高田 広章
雑誌
研究報告組込みシステム(EMB)
巻号頁・発行日
vol.2013-EMB-28, no.8, pp.1-6, 2013-03-06

昨今の自動車の高機能化に伴い,車載ソフトウェアが大規模・複雑になってきている.その結果,ソフトウェア開発のコストが増大し,大規模なソフトウェアを含む車載システムの安全性を確保することが困難になってきている.こうした背景を受け,高い安全レベルを要求される車載ソフトウェアをできる限り少ないコストで開発するためのパーティショニング機構(DefensiveZone)の開発を行なった.DefensiveZoneでは,小規模なハードウェアをマイコンに付加することによって,あるソフトウェアの不具合が他のソフトウェアへ波及しないように保護を行なう.性能評価においては,DefensiveZoneはAUTOSAR OSのメモリ保護機能に比べて半分程度の実行オーバヘッドでソフトウェアの保護を行なえることを確認した.
著者
周天宇 中西恒夫 久住憲嗣 福田晃
雑誌
研究報告組込みシステム(EMB)
巻号頁・発行日
vol.2013-EMB-28, no.5, pp.1-6, 2013-03-06

GPSならびにQZSSによる測位の精度を向上させるべく,捕捉した衛星の中から実際に測位に用いる衛星を選択するアルゴリズムを提案する。提案アルゴリズムは捕捉した衛星の中から仰角が1番目と2番目に大きい2機,ならびに仰角が近く,方位角が90°ずつ均等に空いている4機,計6機を選び出す。提案アルゴリズム「ファジイ6機衛星群選択アルゴリズム」は,既存のファジイ4機衛星群選択アルゴリズムの拡張である。開空条件の良い場所でも悪い場所でも,測位精度を示すGDOPが同アルゴリズムよりも良い値を示した。また,QZSSを併用する場合としない場合とでは,併用する場合のほうがGDOPが良くなることも確認された。
著者
清水尚彦
雑誌
研究報告組込みシステム(EMB)
巻号頁・発行日
vol.2013-EMB-28, no.4, pp.1-6, 2013-03-06

本報告は、RTOSのLinuxへのマイグレーションや、RTOS教育を目的として、POSIXレイヤー上にタスクスイッチャーを構築したRTOS on POSIXの開発について述べる。RTOSレイヤーには、ToppersプロジェクトのToppersATK1を採用し、i386用のタスクスイッチコードおよびPOSIXレイヤーとの接続コードを新たに開発した。OSEKにおいて必須となっているにもかかわらず、ATK1に不足するメッセージ通信については、新たにCOM/CCCAコードを作成し、提供した。POSIXレイヤーとしてLinuxおよびCygwinを用いて実働を確認した。
著者
知場貴洋 兪明連 横山孝典
雑誌
研究報告組込みシステム(EMB)
巻号頁・発行日
vol.2013-EMB-28, no.3, pp.1-6, 2013-03-06

本論文では,自動車などの組み込み制御システムを対象にした,分散共有メモリ機構を持つ分散リアルタイムOSについて述べる.まず,アプリケーションのタスクが共有メモリに読み書きをするためのメモリアクセス機能と,ネットワーク通信を用いた更新処理によって一貫性を保つ手法を提案する.そして,自動車制御向けのリアルタイムOSであるOSEK OSをベースに分散共有メモリ機構を備える分散リアルタイムOSを実装する.ネットワークには,TDMAプロトコルに基づくFlexRayを用いる.
著者
三浦 功也 太田 貴也 Daniel Sangorrin 本田 晋也 高田 広章
雑誌
研究報告組込みシステム(EMB)
巻号頁・発行日
vol.2013-EMB-28, no.1, pp.1-6, 2013-03-06

本研究では組込み向け高信頼デュアルOSモニタSafeGを用いた,汎用OSの監視手法を提案・実装した.SafeGは単一の組込みシステム上で,リアルタイムOS(RTOS)と汎用OSを同時実行するために提案・実装された小規模なソフトウェアモジュールである.SafeGを用いてRTOSから汎用OSを監視することにより,汎用OSのカーネルや,既存の監視機構が正しく動作していることを保証することができる.そこで本研究では,SafeGを用いて,RTOSから汎用OSの実行シーケンスの監視を行う機構に着目し,その実装と評価を行うことで,実際に汎用OSの監視機構が実現できることを示した.
著者
河合 潜二
出版者
活水女子大学
雑誌
活水論文集 (ISSN:02888610)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.51-58, 1962-03

1)1960年7月24日〜9月25日に,セット位置の高さの違った金網トラップで以てハエを採集し,採集位置の高さが採集能率に何らかの影響を及ぼすかどうかを調べた。2)トラップは全部で,2m・1.2m・1m・0.8m・0.4m・・0.3m・Om及び草むらの申のOmの位置にセットし,垂直に3〜4ヶを連結して同時に吊るした場合,各々の高さのものを8m間隔に離して同時においた場合,1つのトラップで毎日高さを変えた場合など,計5回の採集実験をおこない,トラップの機能上の差をなくすために,使ったトラップは各々の高さを1巡するようにした。実験場所は長崎市内にある活水高校の構内3地点である。3)3〜4ヶのトラップを連結垂下した場合,トラップの位置の高さによる採集ハエ数に著しい違いがあり,最下位の0〜0.3mのトラップが採集能率が最大であって約50〜90%のハエが集まる。そのうちの優占種はミドリキンバエである。4)2ヶのトラップが同時に地上にセットされ,その1が草の中におかれた場合,裸地のトラップにより多くのハエが集まる。このときの第1優占種はセンチニクバエ,第2優占種はミドリキンバエであって,共に裸地・草地の2トラップに大差ない割合で(僅かに裸地に多く〉集まっている。5)日を違えて1ヶのトラップをいろいろの高さにセットした場合,採れたハエ数の間には有意差が認められず,優占種であるオビキンバエはどの高さのトラップにもかなり似た割合で集まっている。6)ハエ誘引の餌の臭気についてみると,地上から高いところ程風が強いので臭気が速く拡散し,低いところでは風が弱いので臭気が停滞しがちとなる。だから高さ別のトラップを同時にセットすると,下位のもの程誘引力が優っていると考えられ,実験結果がそれに符合している。
著者
梶野 洸 坪井 祐太 佐藤 一誠 鹿島 久嗣
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.28, no.3, pp.243-248, 2013 (Released:2013-03-13)
参考文献数
9
被引用文献数
2

Crowdsourcing services are often used to collect a large amount of labeled data for machine learning. Although they provide us an easy way to get labels at very low cost in a short period, they have serious limitations. One of them is the variable quality of the crowd-generated data. There have been many attempts to increase the reliability of crowd-generated data and the quality of classifiers obtained from such data. However, in these problem settings, relatively few researchers have tried using expert-generated data to achieve further improvements. In this paper, we apply three models that deal with the problem of learning from crowds to this problem: a latent class model, a personal classifier model, and a data-dependent error model. We evaluate these methods against two baseline methods on a real data set to demonstrate the effectiveness of combining crowd-generated data and expert-generated data.
著者
コリー 紀代
出版者
日本小児保健協会
雑誌
小児保健研究 (ISSN:00374113)
巻号頁・発行日
vol.71, no.5, pp.723-730, 2012-09

人工呼吸器を使用している障がい児(者)の母親の負担感やQOL の研究は数多いが、家族の危機に関する研究は少ない。そこで本研究では、家族が医療的ケアを受け入れる際のストレス因子の明確化と、医療的ケア必要児(者)を育てる家族の危機的状況のモデル化を目的とし、障がい児の家族を対象に質問紙調査を行い、家族アセスメントの視点をより具体的にするための危機モデルを作成し、因子を抽出・可視化した。
著者
高木 允 田村 慶一 森 康真 北上 始
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告情報学基礎(FI)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.54, pp.39-45, 2007-05-31

本研究では、Newman らの提案するネットワーク構造解析に基づくクリスプなクラスタリングアルゴリズムを改良し、ひとつのノードが複数のクラスタに重複してクラスタリングされることを許したグラフのクラスタリング手法を提案する。提案する手法は、一度 Newman らの提案するアルゴリズムを用いてグラフのクラスタリングを行った後、それぞれのクラスタをひとつのノードとした縮約グラフの作成を行う。縮約グラフを再度 Newman らの提案するアルゴリズムを用いてクラスタリングし、重複してクラスタリングされるノードを識別する。重複を許したクラスタリングを行うことで、クリスプなクラスタリングに比べ、柔軟なクラスタリングを行うことができる。ブログのトラックバックデータを用いた評価実験を行い、提案手法の有効性を示すことができた。In this paper, we propose a method of overlapping cluster based on network structure analysis which improves the clustering algorithm proposed by Newman et al. Newman's clustering algorithm is the crisp clustering algorithm. In the proposed technique, first, we cluster the nodes using the Newman's algorithm. Then, we make the contraction graph which is considerd a cluster as a node. In addition, we cluster the created contraction graph by using the Newman's clustering algorithm again and identify the overlapping nodes. Overlapping clustering is more flexible than crisp clustering. The experimental results using the trackback data based on blog represented efficacy of proposed technique.
著者
小沢 一雅
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告人文科学とコンピュータ(CH) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.52, pp.1-8, 2002-05-31
被引用文献数
1

数理的分類法(クラスター分析法)において、従前考慮されることが少なかった重複型分類について基本的な考え方を述べる。通常の分類とは、個体の集合の切断的分類とよぶべきものであるのに対して、重複型分類は個体の共有をゆるす分類であって、こうした差異に関わる特質についても論ずる。固体の集合について具体的に重複クラスタリングを実行することを想定して、一手法の骨子となる原理を提案する。簡単な例題集合をとりあげて、重複クラスタリングを試行する。Quantitative taxonomy is discussed in relation to realization over a given set of data items. Almost all of existing cluster schemes have provided non-overlapping partition of a given set of data items. This has sometimes been giving unrealistic views over a real world of data in the humanities. This paper presents an overlapping cluster scheme that would play an important role in realistic understanding of a set of quantified data items. Finally overlapping clustering of an example small set of data items has been carried out using the proposed scheme.
著者
渡辺 律子
出版者
関西学院大学
雑誌
総合政策研究 (ISSN:1341996X)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.41-52, 1996-09

This paper aims to explore the feasibility of establishing British health and social care systems for elderly people in Japan. Four main British health and social care systems, drawn from Dr. Evan's paper, were analyzed based on six criteria : 1) system's role, 2) location of responsibility in each system, 3) key concepts of each system, 4) needs of each system in Japan 5) necessary conditions for applying each system if applied in Japan, 6) obstacles to applying each system in Japan. Owing to the author's background, social/psychological influences on each system were enphasized and examples of American health/social care systems were used.
著者
柴村 恵子
出版者
名古屋女子大学
雑誌
名古屋女子大学紀要 (ISSN:02867397)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.169-175, 1972-04-01

1.白:黒=1:1については,低照度では白がきれいに見え,高照度になるに従って黒がきれいに見える.2.白:黒=1:13については低照度では無地に見え,高照度になると白線が進出する.3.1000[lx]以上になると,グレアの関係が入り見にくく,目もつかれやすくなる.又布が派手であったり,地味であったりするのは白線がグレーに見えたり,全体に黄味がかつたり,線が光って進出したりするために影響するものと思われる.4.横,縦,斜縞の三種のうち斜が一番見にくい.次に横,縦の順になっているが,これは材質,照度によっても違いがあるので一概には言えない.以上の実験結果から今後各種の縞幅について研究を重ねたいと思う.終りに本研究にあたり御指導いただきました岐阜大学教育学部の中野刀子教授に厚く御礼申し上げます.
著者
前田 英作 村瀬 洋
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.82, no.4, pp.600-612, 1999-04-25
被引用文献数
38

新しいパターン識別手法, カーネル非線形部分空間法(Kernel based Nonlinear Subspace method;KNS法)を提案する. 本手法はカーネル関数によって定義された非線形変換を利用して高次元非線形空間上での部分空間法を実現したものである. 近年研究が盛んなSupport Vector Machineはカーネル関数を利用した非線形識別手法であり高い識別性能を有するが, パターン数, クラス数の増加に伴い学習に要する計算量が爆発的に増えるという問題がある. 一方, 従来の部分空間法は多クラスの識別に有効でかつ高速な識別手法であるが, パターンの分布が非線形性をもつ場合やクラス数に比較して特徴空間の次元が小さい場合に十分な識別性能が得られない. 提案手法は, 両者の利点を組み合わせることにより, 互いの欠点を補完し高い識別性能を有する多クラスの非線形識別を少ない計算量で実現する. 本論文では, 非線形部分空間法がカーネル関数で定義される非線形変換を用いて定式化可能なことを示し, 非線形分布及び多クラス分布に対する識別性能, パラメータ変動に対する識別性能の安定性, 学習及び識別に要する計算コストなどの観点から提案手法を評価し, 従来手法に比べて優れていることを検証した.

2 0 0 0 OA 般若心経講義

著者
新井石禅 著
出版者
仏教講習会
巻号頁・発行日
1912
著者
Akisato Kimura Masashi Sugiyama Hitoshi Sakano Hirokazu Kameoka
雑誌
情報処理学会論文誌数理モデル化と応用(TOM) (ISSN:18827780)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.136-145, 2013-03-12

It is well known that dimensionality reduction based on multivariate analysis methods and their kernelized extensions can be formulated as generalized eigenvalue problems of scatter matrices, Gram matrices or their augmented matrices. This paper provides a generic and theoretical framework of multivariate analysis introducing a new expression for scatter matrices and Gram matrices, called Generalized Pairwise Expression (GPE). This expression is quite compact but highly powerful. The framework includes not only (1) the traditional multivariate analysis methods but also (2) several regularization techniques, (3) localization techniques, (4) clustering methods based on generalized eigenvalue problems, and (5) their semi-supervised extensions. This paper also presents a methodology for designing a desired multivariate analysis method from the proposed framework. The methodology is quite simple: adopting the above mentioned special cases as templates, and generating a new method by combining these templates appropriately. Through this methodology, we can freely design various tailor-made methods for specific purposes or domains.
著者
山口 昌男
出版者
論争社
雑誌
論争
巻号頁・発行日
vol.4, no.9, 1962-10