著者
Kuniyuki Nakamura Tetsuro Ago
出版者
Japan Atherosclerosis Society
雑誌
Journal of Atherosclerosis and Thrombosis (ISSN:13403478)
巻号頁・発行日
pp.RV22007, (Released:2023-06-30)
参考文献数
80
被引用文献数
1

There are still many patients suffering from ischemic stroke and related disabilities worldwide. To develop a treatment that promotes functional recovery after acute ischemic stroke, we need to elucidate endogenous tissue repair mechanisms. The concept of a neurovascular unit (NVU) indicates the importance of a complex orchestration of cell-cell interactions and their microenvironment in the physiology and pathophysiology of various central nervous system diseases, particularly ischemic stroke. In this concept, microvascular pericytes play a crucial role in regulating the blood-brain barrier integrity, cerebral blood flow (CBF), and vascular stability. Recent evidence suggests that pericytes are also involved in the tissue repair leading to functional recovery following acute ischemic stroke through the interaction with other cell types constituting the NVU; pericytes may organize CBF recovery, macrophage-mediated clearance of myelin debris, intrainfarct fibrosis, and periinfarct astrogliosis and remyelination. In this review, we will discuss the physiological and pathophysiological functions of pericytes, their involvement in the molecular mechanisms underlying tissue repair and functional recovery after ischemic stroke, and a therapeutic strategy to promote endogenous regeneration.
著者
西堤 優
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第37回 (2023) (ISSN:27587347)
巻号頁・発行日
pp.1K4OS11a05, 2023 (Released:2023-07-10)

昨今、人工主体(AI)による人の感情の分析・認識の技術開発が活況を呈している。この技術が進展し、さらにAIが人から読み取った感情の情報をもとに適切な仕方で応答するようになれば、AIはますます本物の人間と区別がつかないような振る舞いをするものになるだろうし、私たちはそのようなAIに対して、感情を帰属させるようになるかもしれない。しかし、実際にAIが感情を持つことはできるのだろうか。本発表ではAIが感情を持つことが可能なのか、もしAIが感情を持ちうるとすればどのようなものなのかについて考察する。そのために、心理学や哲学において現在提案されている感情についての理論を比較検討しつつ、感情における身体性の役割について論じたい。また、AIが感情を持つなら、もしくは、持たないとしても私たちが感情を帰属させるなら、どのような倫理的配慮が必要となるのかについても検討を加える。
著者
岩崎 ちひろ 渋谷 正人 石橋 聡 高橋 正義
出版者
北海道大学北方生物圏フィールド科学センター 森林圏ステーション
雑誌
北海道大学演習林研究報告 (ISSN:13470981)
巻号頁・発行日
vol.70, no.1, pp.21-30, 2015-03

カラマツ人工林の長伐期施業に必要な条件を検討するため、北海道十勝地方の54~80 年生のカラマ ツ人工林20 林分で林相の特徴を把握した。また、長伐期化する林分に重要な風害抵抗性に着目し、耐風 性の指標としてよく用いられる形状比と樹冠長率を検討した。その結果、密度や蓄積、収量比数が小さく、疎仕立て状の林分が多かった。平均形状比は68~90、平均樹冠長率は.42~ 0.62 であった。既存研究で風害抵抗性が高いカラマツ人工林は、平均形状比が70 未満、平均樹冠長率が0.45 以上とされているが、本研究の結果では、樹冠長率は既往の値と一致した が、形状比は一致しなかった。このことから、樹冠長率は風害抵抗性を指標する樹形要素として汎用性が高い可能性があると考えられ、その場合平均樹冠長率が0.45 以上であることが カラマツの長伐期林に必要な条件と仮定された。そこで、この仮定に基づいて平均樹冠長率0.45 以上を維持する密度管理方法を検討した。その結果、Ⅰ等地では、収量比数を25 年生 時に0.8 以下、30 年生以上では0.6 未満で管理する必要があり、また林齢にともなって、さらに収量比数を小さく疎な状態に維持しなければならないことが明らかとなった。
著者
二木 芳人
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.101, no.4, pp.1085-1091, 2012 (Released:2013-05-10)
参考文献数
4
被引用文献数
1

MRSAは院内感染の最も重要な病原微生物の一つであり,その感染症発症のコントロールは院内感染防止対策の指標であると同時に,感染発症時には的確な診断と治療が求められる.近年,市中感染型MRSAの増加傾向,抗MRSA薬の耐性化,新しい治療薬の登場など,本領域には話題も多い.MRSA感染症も複雑化・難治化する中で,耐性化と同時に選択肢も増えた今日,それぞれの治療薬の特性を十分理解し,個々の患者状態や感染症に応じた治療計画を考えることが求められる.
著者
佐々木 達治郎 渡邊 保
出版者
東京帝國大學航空研究所
雑誌
東京帝國大學航空研究所彙報
巻号頁・発行日
vol.186, pp.38-46, 1940-02

資料番号: SA4433977000
著者
小澤 正直
出版者
素粒子論グループ 素粒子論研究 編集部
雑誌
素粒子論研究 (ISSN:03711838)
巻号頁・発行日
vol.119, no.4A, pp.D210-D228, 2012-02-20 (Released:2017-10-02)

量子測定は,測定対象と測定装置の間に相関を確立することであるとよく言われるが,その正確な意味について充分な理解が得られているとは言えない.本稿では,この問題を解明するために,エンタングルメントでは表現できない,二つの物理量が異なる時刻でもつ値の相関に関する理論を展開し,量子測定が実現する対象と装置の間の相関の意味を解明する.この成果に基づいて,非可換物理量の同時測定に関する理論を展開し,その可能性と特徴付けを与える.また,これらの成果を通して,測定が達成されると言うことが量子力学的文脈性にどのように関わるかを考察する.
著者
佐々木 達治郎 渡邊 保
出版者
東京帝國大學航空研究所
雑誌
東京帝國大學航空研究所彙報
巻号頁・発行日
vol.215, pp.207-212c, 1942-07

資料番号: SA4415800000

1 0 0 0 OA IV.咳喘息

著者
斎藤 純平
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.109, no.10, pp.2116-2123, 2020-10-10 (Released:2021-10-10)
参考文献数
14

咳喘息は喘息の亜型であり,「喘鳴や呼吸困難を伴わない慢性咳嗽が唯一の症状,呼吸機能ほぼ正常,気道過敏性軽度亢進,気管支拡張薬が有効な疾患」と定義される.多くは好酸球性気道炎症を伴い,典型的喘息と同様に気道リモデリングも生じ得る.診断に際し,気管支拡張薬の有効性を確認することが重要で,気道過敏性亢進,呼気NO(nitric oxide)上昇,末血/喀痰好酸球増多は診断の参考となる.治療は,吸入ステロイド薬をベースに,必要に応じて,気管支拡張薬やロイコトリエン受容体拮抗薬を併用する.
著者
潮 明良
出版者
一般社団法人 日本治山治水協会
雑誌
水利科学 (ISSN:00394858)
巻号頁・発行日
vol.65, no.4, pp.113-124, 2021-10-01 (Released:2023-01-11)
参考文献数
3

山口県防府市西目山で発生した大規模な山林火災によって,多くの森林の緑が失われた。この失われた森林を早期に回復させるため,造林事業や治山事業により緑化が図られた。西目山の一帯は,花崗岩の岩石が露岩する急峻な地形のため,人力による緑化作業が困難な区域はヘリコプターを使用した航空実播が実施されている。航空実播が実施された当時は,航空実播の施工は技術的に確立されておらず,試行錯誤が繰り返された時期にあたるが,航空実播実施後約50年を経過した西目山には,散布した種子のアカマツをはじめ多くの広葉樹が生育し,多面的機能を有した森林へと回復している。この西目山地区における航空実播工は,治山事業の実施から100年を経過したことを機に林野庁が選定した「後世に伝えるべき治山~よみがえる緑~」60選に選定されている。
著者
内野 久則
出版者
公益社団法人 計測自動制御学会
雑誌
計測と制御 (ISSN:04534662)
巻号頁・発行日
vol.5, no.5, pp.348-356, 1966-05-10 (Released:2009-11-26)
参考文献数
3
著者
泉益生 著
出版者
船舶技術協会
巻号頁・発行日
1972