著者
市川 白弦
出版者
禅学研究会
雑誌
禅学研究
巻号頁・発行日
vol.32, pp.115-124, 1939-11-05
著者
山田 諒大 古後 晴基 八谷 瑞紀 久保 温子 大川 裕行 坂本 飛鳥 満丸 望 藤原 和彦 岸川 由紀 溝田 勝彦 釜﨑 大志郎 溝上 泰弘 鎌田 實 大田尾 浩
出版者
公益社団法人 佐賀県理学療法士会
雑誌
理学療法さが (ISSN:21889325)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.9-15, 2022-02-28 (Released:2022-04-29)
参考文献数
19

[目的]高齢者の転倒不安の有無に関係する身体機能を調査した。[対象]地域在住高齢者84名,75.5(71.0〜79.0)歳であった。[方法]測定項目は,転倒不安の有無,転倒経験,握力合計,上体起こし,膝伸展筋力体重比,長座体前屈,座位ステップ,片足立ち合計,30秒椅子立ち上がりテスト,timed up & go test,最大歩行速度とした。転倒不安あり/なしの違いに関与する身体機能を抽出するために強制投入法による多重ロジスティック回帰分析で検定した。[結果]転倒不安の有無を判別する身体機能は座位ステップ(オッズ比0.95)であり,予測式の判別的中率は84.4%であった。なお,座位ステップのカットオフ値は62.5回(AUC :0.70)であった。[結論]地域在住高齢者の敏捷性を改善することで転倒不安を軽減できる可能性が示された。
著者
間藤 徹
出版者
一般社団法人 植物化学調節学会
雑誌
植物の化学調節 (ISSN:03889130)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.198-206, 1997-12-25 (Released:2018-03-15)
参考文献数
33
被引用文献数
5
著者
森川 友喜 井芹 健 稲葉 大朗 林 純一 柴田 孝則
出版者
昭和大学学士会
雑誌
昭和学士会雑誌 (ISSN:2187719X)
巻号頁・発行日
vol.79, no.5, pp.627-635, 2019 (Released:2020-02-06)
参考文献数
20

維持血液透析(hemodialysis:HD)患者におけるエリスロポエチン治療に対する低反応性は生命予後不良との関連が報告されているが,HD導入期での検討は行われていない.今回,2011年4月から2016年3月の間に当院でHD導入となった322例を登録,除外基準に基づいて最終的に154例を対象とする後向きコホート研究を行った.1週間当たりの遺伝子組み換えヒトエリスロポエチン量(rHuEPO)を体重(kg)とHb(g/dl)で割った値をエリスロポエチン抵抗性指数(erythropoietin resistance index:ERI)とし,ERIと各因子の相関,導入後の生命予後との関連について検討した.対象症例154例のうち,男性は112例,HD導入時年齢の中央値は68(61-76)歳,観察期間の中央値は1,204(846-1,839)日であった.ERIと各因子との相関を評価したところ,ERIはHD導入時年齢,性別(女性)と有意な正の相 関,血清鉄値,血清トランスフェリン飽和度(transferrin saturation:TSAT),body mass index(BMI),血清アルブミン値と有意な負の相関を認めた.ERIとの関連が報告されている因子についての重回帰分析では, 性別(女性)と有意な正の相関,TSAT,フェリチン,BMIが有意な負の相関を認めた.HD導入後の死亡は25例(感染症8例,心疾患2例,その他15例)であり,Cox比例ハザードモデルを用いて単変量解析を行ったところ,ERIは全死亡リスク(ハザード比1.07,95%CI 1.036-1.093,p <0.0001)と有意に関連した.多変量解析においても,ERI(ハザード比1.004,95%CI 1.006-1.072,p=0.019)は,HD導入時年齢,カテーテル導入,血清CRP値と共に全死亡リスクと有意に関連した.HD導入期のERI高値は生命予後不良と関連することが示唆された.
著者
西尾 駿斗 武藤 敦子 島 孔介 森山 甲一 松井 藤五郎 横越 梓 吉田 江依子 犬塚 信博
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第37回 (2023) (ISSN:27587347)
巻号頁・発行日
pp.3M5GS1003, 2023 (Released:2023-07-10)

流行語についての研究は、語の定着の過程の分析や、語のジャンルごとの流行の度合いの分析などがあるが、どれも流行の定義を定量的に行っておらず、流行の定着度の分析を行うには十分でない。そこで本論文では、Twitterにおける単語の流行と定着の定義を定量的に行い、定義に基づいた語の流行期間について、機械学習による予測を行った。まず、ある流行語の一定期間内の使用回数に対し閾値を設定し、流行状態とそうでない状態を定義した。次に、ある期間における語の使用回数の推移を用いて、一定期間後に流行状態であるかを複数の機械学習手法を用いて予測のためのモデルを作成した。作成したモデルを用いて予測を行った結果、高い精度で流行状態の予測が可能であることを確認した。最後に、モデルの各特徴量の重要度を数値化し、流行が長期化するための条件について考察を行った。
著者
武田 晋一郎
出版者
一般社団法人 日本航空宇宙学会
雑誌
日本航空学会誌 (ISSN:00214663)
巻号頁・発行日
vol.4, no.32, pp.217-222, 1956-09-28 (Released:2009-05-25)
参考文献数
1

A gyro horizon with laterally inclined axis can prevent the occurrence of the turning errors when the condition y0=αV/g is atisfied, y0 being the lateral inclination of the gyro axis, V the flyng speed of the airplane, α the precessional speed due to the pendulosity of the gyro system, g the acceleration of gravity. The electrically driven gyro horizon constructed by this principle was examined theoretically and tested in the laboratory and showed very small turning errors. The pendulosity of the gyro system was 60 gr-cm and 105 gr-cm, longitudinally and laterally respectively. y°=10', α=0.0234(rad/sec), v=73.1(m/s)=263(km/h) are the values satisfying the turning error preventhing condition for the inclined axis gyro horizon. The flying speed of the airplane could be increased indefinitely if the special alternating current generator whose frequency is proportional to the flying speed is used for the rotation of the gyro.
著者
黒田 健成 宮川 雅巳 田中 研太郎
出版者
Japanese Society of Applied Statistics
雑誌
応用統計学 (ISSN:02850370)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.79-91, 2006-12-30 (Released:2009-06-12)
参考文献数
10
被引用文献数
1 1

変数間の因果関係が因果ダイアグラムと構造方程式モデルで表現される状況で,ダイアグラムの矢線へ介入する行為を考え,その効果を定式化する.この定式化は条件付き介入の枠組みにおいて記述される.矢線への介入効果に対する識別可能条件についても考察した。線形構造方程式モデルのもとで,興味ある特性変数の分散が,これへの有向道上の矢線を介入することで,どのように変化するかを具体的に求めた.矢線への介入は,直接介入しにくい変数である中間特性を制御するうえで有用である.適用例を通して,これらの定式化の有用性を主張した.
著者
板倉 征男 松田 治男 鈴子 学
雑誌
研究報告コンピュータセキュリティ(CSEC)
巻号頁・発行日
vol.2010-CSEC-50, no.42, pp.1-6, 2010-06-24

P (プライバシー) マークの審査を通してみた最近の中堅企業の情報セキュリティ・マネジメントや情報漏えい対策の傾向,特に経営者の情報セキュリティに対する考え方の傾向を述べる.不況下で一般に情報セキュリティに対しては従来のようなマンパワーは掛けられないが,ローコストながら全社で取り組んで成果をあげつつある中堅企業も見られ学ぶべき事も多い.
著者
中村 美貴 中村 航 山田 宮土理 畑中 久美子
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.86, no.787, pp.2280-2291, 2021-09-30 (Released:2021-09-30)
参考文献数
27
被引用文献数
1 1

In Kunisaki Peninsula, Oita Prefecture, there are huts with walls earth-stone masonry walls have been identified. In this study, the purpose and composition of the huts were investigated in order to clarify the architectural characteristics of the huts with earth-stone masonry walls. We conducted interviews and measured surveys. As a result, the following was found.(1) Many of the huts in the target area were built as places to raise livestock for farming, and even today, traces of waterers for livestock and mortise holes for fences can be seen in some of the huts. Since the middle of the Showa period (1926-1989), livestock have no longer been kept in the sheds, and their use has changed to storage. The spaces where the livestock spent their time needed to be well ventilated and comfortable, indicating the importance they placed on the livestock for farming.(2) All of the huts were built by owners before the previous generation, and in some cases the year of construction was more than 70 years ago or more than 100 years ago.(3) In some cases, the construction of the huts was done in collaboration with local residents, in addition to professional craftsmen.(4) The structure of the huts was classified into three categories: (a) wooden structure, (b) masonry structure, and (c) mixed structure, based on the percentage of earth-stone masonry walls out of the total wall volume and whether or not the walls support the load of the roof. As a result, wooden structures were the most common, and masonry and mixed structures were the least common. In relation to the region, wooden structures were most common in Kitsuki City and Kunisaki City, while masonry and mixed structures were most common in Bungotakada City.(5) The piles of earth and stones ranged from those with more stones and less earth to those with fewer stones and more earth. In the case of stone-heavy piles, the earth played a strong role as a joint material, and in the case of earth-heavy piles, it is possible that the earth was also used as a wall material.
著者
秋山 英久 中島 智晴 五十嵐 治一
出版者
Japan Society for Fuzzy Theory and Intelligent Informatics
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.691-703, 2020-04-15 (Released:2020-04-15)
参考文献数
42

本稿では,RoboCup サッカーシミュレーション2Dを題材として,ゲームAIにおける局面評価の表現法と学習法を概説する.一般的に,サッカーゲームは動的環境下におけるマルチエージェントシステムの代表的な例として知られている.そこでまず,RoboCupサッカーシミュレーションをゲーム AI 研究における他のベンチマークテストと比較し,類似点や相違点について議論する.次に,サッカープレイヤが行動選択をするメカニズムとして行動連鎖の考えに基づいた探索法を示す.それは,チェスや将棋プログラムと同じように探索木と局面評価による状況の「読み」に基づいており,チームメイトとの協調行動を計画し,選択することが可能である.そして,行動連鎖生成で用いる局面評価モデルを機械学習の枠組みにより構築する方法を様々な事例をあげながら概観する.
著者
平石 健太郎 柴田 大地 西田 智裕 山口 直子 鈴木 祥太 芳野 魁 伊藤 孝行
雑誌
研究報告知能システム(ICS) (ISSN:2188885X)
巻号頁・発行日
vol.2019-ICS-195, no.14, pp.1-7, 2019-03-11

本稿では,投稿文書の分散表現を用いたフィルタリング手法を提案する.近年,オンライン上での議論が活発化している.ただし,これらの議論には無関係のスパムなどの有害なコンテンツが多数あり,また相手を侮辱したり差別したりする激しい発言がある.従って,不適切な発言を削除して安全にオンラインユーザーが参加できる議論環境を構築することが必要になる.不適切な発言を削除するには,文書の意味を理解し分類することが必要である.本稿では,doc2vec を文書のベクトル化,ELMo を単語のベクトル化に用い,ベクトル化された文書を文書類似度計算とディープニューラルネットワーク (DNN) を用いてフィルタを構築した.評価実験では提案手法が高い精度で不適切文書を分類できたことを示す.また実際のリアルタイムの議論でも運用を行い実用性を確認する.
著者
福井 明
出版者
THE JAPAN SOCIETY FOR CLINICAL ANESTHESIA
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.18, no.7, pp.663-667, 1998-09-15 (Released:2008-12-11)
参考文献数
14

過去5年間に経験した血液製剤使用拒否患者12名の麻酔前の問題点について検討した.全員がエホバの証人信者で,麻酔回数は13回,すべて全身麻酔症例であった.麻酔前の問題として,血液製剤使用拒否の意思表示の遅れ,補助手段に対する知識不足,初回提出の免責証書に受入れ可能な補助手段の記載もれ,家族間での意思不統一などが認められた.信者自身が使用可能な血液製剤と補助手段を熟知し,記載もれのない免責証書の作成と携帯および家族間の意思統一が望まれる.一方,医療機関と医師は,血液製剤使用拒否患者への対処方針決定とマニュアル作成とその明示が必要である.
著者
石山 由香里 加藤 清司 松崎 重之
出版者
THE JAPAN SOCIETY FOR CLINICAL ANESTHESIA
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.17, no.5, pp.324-327, 1997-06-15 (Released:2008-12-11)
参考文献数
12

33歳,妊娠27週に発症した急性妊娠性脂肪肝の妊婦の帝王切開の麻酔管理を経験した.著明な凝固障害と出血傾向を合併していたため,全身麻酔のみで管理した.診療上,輸血は不可避であったが,患者は「エホバの証人」だったため,最初は手術そのものを拒否していた.患者の全身状態と手術,輸血の必要性を十分説明し,「最大限の努力をしたうえで,最小限の輸血にしてほしい」という了解を得たうえで輸血を行ない,救命しえたが,患者の希望を尊重した結果,輸血開始時期の判断に苦慮した.
著者
早崎 史朗 仁科 健夫 中井 猛之
出版者
日本生命倫理学会
雑誌
生命倫理 (ISSN:13434063)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.97-103, 2001-09-17 (Released:2017-04-27)
参考文献数
19
被引用文献数
1

医療の選択の際には, 相手の立場に立って考えることが不可欠である。しかし, 治療の選択にあたって, 患者の自己決定権に基づく判断と医師としての理念が衝突することもある。価値衝突を防ぐことはできるのか。患者の持つ自由はどこまで尊重されるのか。学会や大学の授業でエホバの証人に投げかけられる疑問は, 価値衝突やインフォームド・コンセント(IC)の限界に関連するものである。これらの答えを得るには, 医学知識に加え, 医療倫理が重要な意味を持つ。そこで私たちは, 医療関係者や法律家たちにエホバの証人に関する, 正確な情報提供をすることに取り組んできた。その一つとして, 大学の医学生の授業に招かれ, 講義の一部に加わった。1)倫理観, 2)法的側面, 3)医療の選択という観点からエホバの証人の立場を説明した。授業は, エホバの証人に対する理解を深め対立を回避するのに役立つものとなった。本稿では, 未成年者への対応に関して, 考察を加えている。エホバの証人の信念の根底にある考えを披瀝し, これをケース・スタディーとして生命倫理やICについて考察する。
著者
酒井 紫朗
出版者
密教研究会
雑誌
密教文化 (ISSN:02869837)
巻号頁・発行日
vol.1975, no.111, pp.1-10, 1975-08-01 (Released:2010-03-12)
著者
河野 伊智郎 谷口 恵美子 覚道 健一 宮内 昭 隈 寛二
出版者
公益社団法人 日本臨床細胞学会
雑誌
日本臨床細胞学会雑誌 (ISSN:03871193)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.116-120, 1995 (Released:2011-11-08)
参考文献数
19

甲状腺腫瘍領域で近年, 穿刺吸引細胞診が広く用いられてきている. 従来, 甲状腺腫瘍の良性悪性の判定は困難であったが, 細胞診の導入により術前診断可能な症例が増え, その診断能も格段に向上してきた. 特に, 乳頭癌と髄様癌は, 細胞診でほぼ確診に近い診断を行うことが可能である. 本稿では, 甲状腺髄様癌に焦点を置き, その組織学的特色と, 細胞診における鑑別診断について記載した. 甲状腺髄様癌の特色は, 多稜型の粗結合性細胞が, 乳頭構造や濾胞構造をとらずに出現することであり, 壊死は認めず, ときにアミロイドを混じることがある. 紡錘形亜型の髄様癌では, 間葉系腫瘍様の紡錘形細胞が, 上皮配列をとらずに出現することがある. 腫瘍細胞は, 一般的に細胞質が広く, N/C比は小さく, 免疫組織学的に細胞質内のカルシトニンを証明すれば確定診断となる. 細胞の極性がないため, 核の位置はまちまちで, クロマチンの増量や核異型の程度も, 比較的乏しいものから, かなり強いものまで多彩である. しかし一般的には, 乳頭癌に比べると異型度は高度であり, クロマチンの粗大凝集を特色とする. また稀に核内封入体も認めることがあるので留意が必要となることがある.