1 0 0 0 批評

著者
批評社
出版者
批評社
巻号頁・発行日
1919
著者
渡邉 大
出版者
文教大学
雑誌
文学部紀要 = Bulletin of The Faculty of Language and Literature (ISSN:09145729)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.100-78, 2007-03-01

上古音研究の書である『音学五書』が、顧炎武にとってはなぜ「道を明らめ」「世を救う」ための著述となりえたのか、顧炎武の経世意識と古音研究との結びつきについて「音学五書敘」および「答李子徳書」を中心に考察を加え、顧炎武にとって、古音学とは、音学の衰退により乱れが生じていた経書のテキストを正し、そこに載せられた「経世致用」の道を明らかにするためのよすがであり、また、忘れ去られていた経書自身が有する秩序とその信頼性を明らめるすべというふたつの意味を有していたということを確認した。
著者
浅川 哲也
出版者
東京都立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2019-04-01

日本語母語話者の誤用例の「ら抜き言葉」は多くの言語研究者たちによって合理的な言語変化であると擁護されてきた。しかし、近年のインターネット上の言説や刊行物の書き言葉の中に「ら抜き言葉」の進行した形態の〈れれる言葉〉や〈ら入れ言葉〉など、現代日本語の先端的な動向を示す例が観察されるようになった。また、「ら抜き言葉」には可能の意味以外に受身・尊敬の用法が発生している。過去の言語研究者たちが「ら抜き言葉」を可能表現専用であると擁護した根拠は消滅したのである。本研究は、現代日本語の先端的な動向を捉え、現代日本語にいま起きている母語話者の誤用を体系化し、日本語の言語史の中に位置づけるものである。
著者
下重 清
出版者
早稲田大学
巻号頁・発行日
2006

制度:新 ; 文部省報告番号:乙2024号 ; 学位の種類:博士(文学) ; 授与年月日:2006/5/16 ; 早大学位記番号:新4277

1 0 0 0 再生産論

著者
山本 二三丸
出版者
立教大学
巻号頁・発行日
1954

博士論文
雑誌
立教經濟學研究
巻号頁・発行日
vol.32, no.3, pp.iv-xv, 1978-12
著者
中山 聖也 浦野 昌一
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第36回 (2022)
巻号頁・発行日
pp.2D6GS205, 2022 (Released:2022-07-11)

電力は日々、各電力会社の需要想定に基づいて供給が行われている。電気は貯めておく事が難しい特徴を持つ為、常に需要と供給のバランスを取ることが重要であり、このバランスが著しく崩れた場合は大規模な停電に繋がる可能性も存在する。電力需要は人々の生活と密接に関係しており、1日の中で昼にかけて増加し夕方以降低下する事や冷暖房の使用によって夏冬に増加する事といった日ごとや季節ごとの周期的な変動をする事が知られている。そのため、高精度な電力需要予測には時系列データの解析に適した手法を用いる事が望ましい。これらを踏まえて、従来の機械学習の手法としてRNNを用いた手法が存在し、RNNは短期的な依存関係の学習は可能である一方、長期的な依存関係の学習が難しいという課題がある。この課題を解決する手段の1つとしてRNNの派生の一種であるLSTMが提案されている。本稿ではこれらの2つの手法を電力需要予測に適用し、比較・検討する事で電力需要予測の高精度化を目指す。
著者
三栖 貴行 小田原 健雄 渡部 智樹 一色 正男
出版者
一般社団法人 日本色彩学会
雑誌
日本色彩学会誌 (ISSN:03899357)
巻号頁・発行日
vol.42, no.3+, pp.205, 2018-05-01 (Released:2018-07-17)
参考文献数
6
被引用文献数
1

我々は生活空間における照明光色を有彩色にすることで,生体へ良い影響を与え,照明機器の利用価値を向上させることを目的とし,生体への影響を心理面および生理面の二つの調査を行っている.心理的影響の評価として,離散的な結果にならず,主観的な評価において信頼性と妥当性が認められているVisual Analogue Scale(VAS)法を採用した.VASの評価項目は,体感温度と疲労についての評価を行なった.生理的影響は,特にサーモグラフィカメラを利用した体表面温度(顔面表面温度)の測定を行った.また,唾液アミラーゼの含有量と心電データからLF/HFを測定し,それぞれをストレス指標として評価した.実験環境は,温度,湿度を一定に管理し,一般的な一人暮らしの部屋に模した実験室にフルカラーシーリングライトを設置した.このような条件下において,被験者が着座する机上面照度を同一にした赤,緑,青の光色を被験者に暴露した.被験者は既往研究と同様に赤で体感温度が上昇し,青で減少する傾向が見られた.
著者
村上 修一
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画報告集 (ISSN:24364460)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.162-166, 2021-09-07 (Released:2022-06-08)
参考文献数
10

堤防が不連続である霞堤は,堤防のすき間をとおしてまちと川との近しい関係を創出すると仮定された。その解明への第一歩として,国内48水系296箇所の霞堤における土地被覆と土地利用が航空写真と地図によって把握された。公園緑地として利用されていることの確認された38箇所については,主体とする施設に違いはあるものの,それらの施設利用を目的とする来訪者が堤防のすき間にいる可能性が指摘された。そのうち13箇所については,堤防のすき間にある公園緑地が堤内地側の市街地や集落と堤外地とを空間的につないでいる可能性も示唆された。本調査では把握することのできなかった川に対する可視性や接近容易性の検証が今後の課題として挙げられた。
著者
藤井 元輝 大野 博司 植木 あゆみ
雑誌
第46回日本集中治療医学会学術集会
巻号頁・発行日
2019-02-04

【背景】2型糖尿病治療薬のメトホルミンの有害事象に乳酸アシドーシスがある。メトホルミン中毒は死亡率の高い疾患であり、特に高度のアシドーシスによる意識障害・循環不全を伴う場合は、血液浄化療法が有効である。血行動態が不安定な際は持続腎代替療法が考慮されるが、間歇的血液透析と比較し、薬剤のクリアランスが低い欠点がある。今回、我々は血行動態の不安定なメトホルミン中毒に対してprolonged intermittent renal replacement therapy (PIRRT)を施行し、救命した一例を経験したので報告する。【臨床経過】66歳男性。2型糖尿病でメトホルミンを内服中であった。来院1週間前に炎天下での屋外業務で熱中症となり、食事・水分がほとんど摂取できなくなったが内服薬は継続していた。来院日に倦怠感が強く当院救急外来に救急搬送となった。来院時著明な乳酸アシドーシス(pH 6.9,乳酸値124 mg/dl)、腎機能障害、高カリウム血症を認め、メトホルミン中毒、急性腎障害と診断した。意識障害を認め、挿管・人工呼吸器管理の上でICU入室とした。乳酸アシドーシス、急性腎障害に対して血液浄化療法の適応と考え、循環不安定なため、PIRRTを施行した。1回目のPIRRT中に乳酸アシドーシス、意識状態、血行動態の改善を得て、第2病日に抜管した。当初高値であった血中メトホルミン濃度はPIRRTに伴い経時的な低下を認めた。【結論】血行動態が不安定なメトホルミン中毒に対しては、PIRRTが血行動態を悪化させることなく、メトホルミンを除去する選択肢となりうる。
著者
川邉 信雄
出版者
マーケティング史学会
雑誌
マーケティング史研究 (ISSN:24368342)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.18-35, 2022-03-31 (Released:2022-03-31)
参考文献数
70

本稿の目的は,マーケティングにおいて歴史研究がなぜ必要なのか,その意義を明らかにすることである。とりわけ,従来からマーケティング史研究と密接な関係を有してきた経営史の視点が,マーケティングにおける歴史研究の発展に多大な貢献ができることを示唆している。そのため,経営史研究の分析においてよくみられるように,近代的なビジネス・システムの発展を4つの時期に分け,各時期における経営環境の変化とビジネス・システムの変容,それらに対応したマーケティングの特徴,変化の原因,過程,帰結を概観している。 こうした長期にわたるマーケティングの変化を考察する歴史研究によって,マーケティングの一般化・理論化の意味が明らかになり,斯学の存在価値と今後の発展をもたらすことができる。同時に,マーケティングの歴史研究の分析・説明方法は,マーケティング実践者にとっても,日々の意思決定や行動において有意義なものとなる。
著者
朴 宰佑 外川 拓 元木 康介
出版者
日本マーケティング学会
雑誌
マーケティングジャーナル (ISSN:03897265)
巻号頁・発行日
vol.42, no.3, pp.6-16, 2023-01-10 (Released:2023-01-10)
参考文献数
46

本稿ではマーケティング関連の感覚要因が消費者の健康的な食行動に与える影響に焦点を当て,2000年以降のマーケティングのトップジャーナルに掲載された関連研究をレビューした。その結果,感覚要因と健康的な食行動の関連性は,消費者行動,広告,公共政策,小売など,マーケティングに関連する様々な分野において関心が寄せられていることが確認できた。また,レビューを通じて,健康的な食行動に関するセンサリーナッジ研究の課題として,視覚以外の要因,複数の感覚要因の関連性および文化差の検討,現実の食行動に即した研究の推進,健康的な食生活の実践と感覚マーケティングの関連性に関するより包括的かつ長期的な検証の必要性の5つを提示した。