著者
田中 雅章
出版者
特定非営利活動法人 パーソナルコンピュータ利用技術学会
雑誌
パーソナルコンピュータ利用技術学会論文誌 (ISSN:18817998)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.16-19, 2015

大学等において電子書籍を利用するには、電子書籍が利用できるシステムの実装と電子図書館の実現が必要であろう。電子図書館の管理システムを導入することは大前提であるが、すでに蔵書している紙を媒体とする書籍の電子化が必要となる。その時、電子書籍化する場合の基本書式はどの書式を選ぶのかが重要となる。その時の経済状況により、変換効率やコストを重視するか、汎用性を優先するか選択しなければならない。採用する書式によって電子書籍化の費用が異なるためである。また、新たに購入する電子書籍の書式も既存の書式に合わせる必要がある。現在、電子書籍の基本書式は完全には統一化されてはいない。その中でも、今後電子テキストで主流になると予想する基本書式はPDF(Portable Document Format) とEPUB(Electronic Publication)の2種類である。本稿では電子図書館を実現するためにPDF とEPUBの特徴を比較しながら、大学における電子図書館や電子書籍、電子教科書の現状と将来を考察する。
著者
岩崎 房子 イワサキ フサコ Iwasaki Fusako
出版者
鹿児島国際大学福祉社会学部
雑誌
福祉社会学部論集 (ISSN:13466321)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.1-16, 2017-10-01

本稿は、高齢者の療養や生活に携わる専門職である看護師や介護福祉士等にとって、認識が浸透しているとは言い難い"フレイル"における、その予防・早期発見・早期介入のために不可欠な知識と介護予防の視点について、文献研究により明らかにするとともに、高齢者のQOLを支えるための示唆を得、健康寿命の延伸に寄与することを目的とする。フレイルの予防、改善のためには、①フレイル予防への意識向上、②早期に兆候を発見する、③多角的な視点から対象者を評価することで改善可能な問題の把握、 ④対象者の能動的な活動を引き出す、などの点が重要である。また、多職種が協働することにより、疾病や障害への対応だけでなく、フレイルに関する評価やフレイルからの回復に応じた介入の実施が可能になると同時に個々の高齢者がどのような回復過程を辿るのかについても見極めることができる。さらに、超高齢社会という新たな社会システムを構築していくためにも、医療・介護専門職のフレイルヘの意識向上と多職種等との連携・協働は不可欠である。This report clarifies, by documents study, the indispensable knowledge to prevent and detect and intervene in early "frailty" of the elderly person, which is hardly recognized by a nurse or a care worker, who a specialist engaged in medical treatment of the elderly person. And it is intended to contribute to a suggestion and extension of the healthy life expectancy to support the QOL of the elderly person.In orderto prevent and improve the conditions of "frailty" it is important ① to prevent frailty, ② to discover the symptoms early, ③ to find a improvable aspect of the subject from the multiple viewpoints, ④ to encourage the subject to be active. In addition, with a cooperation of related professionals, it is possible not only to treat diseases and disabilities butalso diagnose and intervene in "frailty" for recovery. At the same time, the process of how an individual elderly person recovers can be followed. Furthermore, it is essential for the related professionals to acknowledge "frailty" and cooperate and collaborate with each other in order to build a new system for the super aged society, especially in the fields of medical service and nursing service.
著者
遠藤 光一
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木史研究 (ISSN:09167293)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.221-226, 1997

二級河川夏井川の中流部に位置する磐域小川江筋取水堰 (福島県いわき市) は1654 (慶安4) 年に築造され、河川の曲線部で平面的には斜形、縦断的に多段式、構造的に木工沈床という国内に現存する数少ない大規摸な「斜め堰」であり、歴史的にも最も古いものである。これをケーススタディーとして、史料や「斜め堰」の類似例 (第十堰吉野川 (1752) 年、山田堰筑後川 (1790) 年) から河川工学的に比較評価し、流れを見極め、流れに逆らわない河川構造物の設計視点を提言したい。
著者
三隅 治雄
雑誌
芸能の科学 = Geinō no kagaku
巻号頁・発行日
no.14, pp.1-43, 1982-03-25
著者
内村 和至
出版者
明治大学文学部文芸研究会
雑誌
文芸研究 : 明治大学文学部紀要 (ISSN:03895882)
巻号頁・発行日
no.123, pp.17-28, 2014

ロードスのアポロニオスによれば、英雄イアソンはアルゴー船を仕立て、金羊の毛皮を求めて旅をし、艱難の末、目的の地コルキスに辿り着いた。コルキス王アイエテスは面従腹背、難題を持ちかけてイアソンを殺そうとしたが、イアソンに恋をした王女メディアの手助けによって、イアソンは金羊の毛皮を手にし、メディアを伴って、コルキスを逃れ去ったのである(『アルゴナウティカ』)。というだけでは、何のことはないような神話だが、私がこの話に心引かれるのは、実はメディアは恋する乙女というだけではなく、魔女でもあるということだ。メディアは地母神ヘカテを呼び出して魔術を行う。ヘカテが魔術を施すのは夜道の十字路や三叉路で、そのため、ヘカテは月の女神に因んで「三叉路のアルテミス」とも呼ばれる(大修館『ギリシア・ローマ神話辞典』)。
著者
大庭 裕介
出版者
佐賀大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:18819044)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.69-74, 2013-03-29
著者
藤巻 尚美 流石 ゆり子 牛田 貴子
出版者
日本老年看護学会
雑誌
老年看護学 : 日本老年看護学会誌 : journal of Japan Academy of Gerontological Nursing (ISSN:13469665)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.80-86, 2007-11-01
被引用文献数
1

介護老人福祉施設を"終の住処"としている後期高齢者の現在の生活に対する思いを明らかにすることを目的とし,意思疎通が可能で入所後半年以上経過している14名にインタビューを行った.得られたデータをKJ法で分析し,以下の結果を得た.(1)家族に対し【故郷で家族と一緒に暮らしたい】が【家族のお荷物にはなりたくない】という,自己の欲求と家族への気遣いの相反する思いを抱いており,この思いのギャップを埋めるように【私は私,家族は家族】という思いを抱いていた.(2)施設生活に対し【施設生活ならではの安心感がある】が【受け身でしかない施設の生活は意に沿わない】と,相反する思いを抱いていた.(3)現在の生活に対し【すべてをのみこんで生活している】が【やっぱり寂しい】という思いを抱きながら生活していた.高齢者はすべてを納得しているように見えても,本心を抑えて寂しさとともに生活しており,この思いを念頭に置いたその人らしい現実の意味づけへの関わりの重要性が示唆された.
著者
戸田 和幸 野崎 浩成
出版者
愛知教育大学教育実践総合センター
雑誌
愛知教育大学教育実践総合センタ-紀要 (ISSN:13442597)
巻号頁・発行日
no.12, pp.125-130, 2009-02

ネット社会のトラブルを分析すると,『他者意識(倫理)』と『自己防衛(安全)』の欠如が浮き彫りになった。社会の対応要請に応え,学校においては,チャット・メール・掲示板等の体験を情報教育に取り入れてきている。これらの体験時には,『匿名(ハンドル)』やコンピュータ名を使用している場合が多い。本研究では,『本名』と『匿名』の立場に潜む学習者の認知に働きかける違いと,『他者意識』と『自己防衛』の間に関係があるとした研究1,2)を整理し,その結果を基に小学6年生を対象に経過観察を含めて再検証を試みた。また,学校教育という特別な環境で行う,『本名』と『匿名』の二つの立場のチャット体験が学習者の認知に影響を与え,ネット社会を「生きる力」につながる可能性を示唆していることも再確認した。