著者
村中 誠司
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.61, no.8, pp.715-721, 2021 (Released:2021-12-01)
参考文献数
14

本稿では,質的データの解析手法として,自然言語処理技術として発展を続けている構造的トピックモデル(Structural Topic Model:STM)を紹介する.自然言語とは人間が互いにコミュニケーションを取るための自然発生的な言語である.この自然言語をコンピュータに処理させる技術を自然言語処理という.この自然言語処理の技術の1つとしてSTMがある.STMとは,Latent Dirichlet Allocation(LDA)を用いて,トピックとしてまとめられる潜在変数に基づいて観測された単語を生成する統計的なアプローチである.STMを用いることにより,入力した文書の「意味」のまとまりをつかむことができる.実践例として,夏目漱石の『こころ』を題材にSTMを実施した結果,『こころ』で語られる時勢の遷移による価値観の変化とこの変化がもたらす「わからなさ」を浮き彫りにする結果が示された.扱うテキストの前処理など,実用上の課題はあるものの,STMの今後の臨床研究への活用が期待される.
著者
守 健二
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2020-04-01

マルクスの初公表の経済学研究の中には、分配の変化あるいは技術変化に起因する古い均衡から新しい均衡への収束・非収束という、『資本論』の既存の論理には解消されない中短期的な変動分析があり、それは新オーストリア学派のトラヴァース分析に接続可能な豊富な内容を有していた。本申請は、『新マルクス・エンゲルス全集(MEGA)』に基づいて、未検討の経済学草稿を網羅してマルクスのトラヴァース分析の全体像を再構成し、さらにその理論的意義と限界を、新オーストリア学派のトラヴァース分析と比較検討することによって解明する。
著者
川崎 了
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

本研究の目的は,海岸域の自然材料(微生物,海水,海砂,貝殻片など)を用いてCaCO3の析出により固化した人工ビーチロックを作製し,港湾岸壁のコンクリートの一軸圧縮強さ20~30 MPa程度を1カ月程度で達成する基本技術を新たに開発し,その有効性を確認することである。国内の海岸域においてウレアーゼ活性が高い尿素分解菌を探索した結果,沖縄県や北海道などの土質試料よりCaCO3析出に適した菌株が発見された。また,砂供試体の室内加速固化試験を実施した結果,試験開始から3週間後に針貫入試験による推定一軸圧縮強さ約20 MPaが得られた。結論として,新たに開発された技術の有効性が確認された。
出版者
拓殖局
巻号頁・発行日
1910

1 0 0 0 鉄道工場

著者
交通資料社
出版者
レールウエー・システム・リサーチ
巻号頁・発行日
vol.10(12), no.111, 1959-12
著者
山本 圭三 樋口 友紀
雑誌
摂南大学教育学研究 = Bulletin of Educational Research of Setsunan University (ISSN:13498118)
巻号頁・発行日
no.18, pp.37-58, 2022-03

コロナ禍での生活が人々にとって苦しいものであるのは言うまでもないが、その中でも問題なく学習を進められている学生もいれば、学びを十分に進められない学生がいるのも事実である。本稿では、主として学生の生活状況や意識のありように注目し、コロナ禍に対する学生のかような適応形態の違いを探ることを目的とする。具体的には、学生の遠隔授業に対する適応度、およびコロナ禍により大きく変化した学生生活への受容度の2 つからなる類型を作成し、各類型の生活態度や意識についての特徴の違いが検討される。本稿の分析によって、遠隔授業への適応度とコロナ禍生活の受容度からなる類型が一定程度有効であり、各類型はそれぞれ独自の特徴をもつことが示された。ただ、確認された傾向の違いは類型の優劣を示すものではなく、むしろそれぞれがもちうる特性を示すものだと筆者らは考える。昨今の状況下で学生たちが困難を抱え支援を要する事態に至った場合、本稿の分析によって把握された特徴の違いを前提としたうえでのアプローチが試みられる必要のあることを筆者らは主張する。
著者
上田正昭 [ほか] 著
出版者
筑摩書房
巻号頁・発行日
1987
著者
宮坂光昭著
出版者
郷土出版社
巻号頁・発行日
1992
著者
藤川繁彦編
出版者
同成社
巻号頁・発行日
1999