著者
西村 茂 後藤 薫 橋本 三郎
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電氣學會雜誌 (ISSN:00202878)
巻号頁・発行日
vol.56, no.577, pp.861-866, 1936-08-10 (Released:2008-11-20)
参考文献数
11

極超短波に適する眞空管を用ひた各種二三の極超短波受信方式,及びそれに關する二三の變つた現象に就いて述べてある。いつれも相當の結果を得た。
著者
江村 恵太 林 卓也 國廣 昇 佐久間 淳
雑誌
コンピュータセキュリティシンポジウム2016論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, no.2, pp.60-67, 2016-10-04

準同型暗号では, 暗号化により平文に関する情報を計算委託サーバに知られない一方で,平文の内容ごとに演算を行う / 行わないを切り分けることはできない. そのため暗号化されたカルテから病気に関する統計情報を計算したい場合などにおいて, 統計結果に演算対象の病気に関するカルテとは別の病気に関するカルテの内容が混在してしまう懸念がある. 本論文では,このような誤った準同型演算処理を防止するため,同じキーワードに関連した暗号文に対してのみ準同型演算を許す "まぜるな危険準同型暗号" を提案する. さらにキーワードに対する安全な検索機能も実現する.最後に提案方式を用いた内積計算の実装結果を示す.
著者
内堀 昭宜 川上 照彦 石田 充 武末 和彦 牧 晋一郎 奥村 隆
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2005, pp.F0888, 2006

【目的】スポーツ現場においては、運動後に筋疲労を残さないために、ストレッチングやクーリングダウンが行われている。しかし短時間に筋疲労を回復させるにはその効果に限界がある。そこで我々は、筋疲労を早期に回復させる手段として、交代浴や温浴の末梢循環促進効果に着目し、これらの筋疲労回復に及ぼす影響について、血中乳酸値と筋出力の視点から検討したので報告する。<BR><BR>【対象と方法】健常男性10例(21.7±1.3歳)を被験者とし、サイベックスによる2回の運動負荷によって筋疲労試験を行った。運動負荷は屈伸回数を50回とし、比較的早い角速度である180deg/s、膝関節屈伸運動の等速度運動に設定した。また、運動負荷の間隔は58分とし、初回運動後2度目の運動まで何もせずに安静にした群と、19分間交代浴をした群、温浴をした群の3群につき血中乳酸の変化を調べた。血中乳酸は指尖部より採血し、ラクテート・プロを用い10回測定した。また、交代浴と温浴は、温浴を38~42度、冷浴を10~15度に設定し、両下腿部に部分浴を行なった。<BR><BR>【結果】血中乳酸値の経時的変化を反復測定分散分析した結果、交代浴群において安静群・温浴群より有意に血中乳酸値が減少していた。しかし、安静群・温浴群では、有意差は認められず、温浴の効果を確認することはできなかった。また、筋疲労試験については、膝関節伸展筋群で、温浴群が安静群より有意に筋力が低下しており、温浴後に筋力を発揮できない結果となった。<BR><BR>【考察】我々は、交代浴・温浴ともに、その血管拡張作用による血流量の増加により、乳酸の処理を促進し、血中乳酸値を減少させると考えた。しかし、交代浴では有意に血中乳酸が低下したにもかかわらず、温浴群ではその効果が確認できなかった。これは、交代浴の冷浴における血管収縮が、その後の温浴の血管拡張効果を増大させ、温浴のみよりも有意に血流量を増加させ、血中乳酸値の低下に差を生じさせたものと思われた。一方、筋力の低下に関しては、筋力と持久力は温熱を加えることにより30分間は低下するという報告があり、2度目の運動負荷試験時には、血中乳酸値は低下したものの筋力としては発揮できなかったものと思われた。以上我々の行なった疲労回復処置は、時間の短いインターバルでは筋力の回復の点から不向きであると思われるが、疲労した筋力の回復には、冷浴の時間配分が多い交代浴が効果的であるという報告もあり、今後の検討課題と思われた。<BR><BR>【まとめ】交代浴、温浴の筋疲労回復効果を血中乳酸及びサイベックスを用いた筋疲労試験により検討した。交代浴群において有意に血中乳酸は低下したが、筋力の回復効果は認められず、逆に、温浴群において、筋出力の低下が認められた。交代浴は、温・冷浴の時間配分を検討すれば、時間の短いインターバルにおける筋疲労回復処置の有効な手段になりうるものと思われた。
著者
長島 和茂 三矢 拓郎
出版者
明治大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

温度変動下のストームグラス中の結晶の見た目の特徴の理解を目的に実験を行った。試験管中の結晶集団には多層の構造があることがわかり、それぞれの層の成因は初期核形成、その後の樹枝状成長、樹枝状結晶上方の溶液中における核形成、さらには、樹枝状成長と核形成の繰り返しにあることが分かった。層ごとの層厚の時間変化の解析(多層解析)を行った結果、層はその起源によって厚さが「一定」、「減衰」、「パルス的」、「振動」の4つに分類され、サンプル溶液の成分数に依存してどの過程が関与するか異なることを見出した。このように、温度変動下の複雑な多結晶集団挙動を層ごとの解析という粗い基準を用いて特徴づけることができた。
著者
佐久間 直緒美 名倉 秀子 山本 茂
出版者
公益社団法人 日本栄養士会
雑誌
日本栄養士会雑誌 (ISSN:00136492)
巻号頁・発行日
vol.64, no.6, pp.327-335, 2021 (Released:2021-06-01)
参考文献数
27

文部科学省から『栄養教諭を中核としたこれからの学校の食育』が2017年3月に交付され、全国で食育が推進されている。本研究は、栄養教諭が行った担任への食育サポートによる効果を検証することを目的とした。対象は児童数約600人、一般級担任(以下、担任)18人の小学校とし、栄養教諭が業務上作成した記録簿の食育に関する項目について、2014年度から3年間を調査した。意欲的に食育に取り組んだ担任数は、2015年度の3人(16.7%)から2016年度の11人(61.1%)と有意に増加した(p<0.01)。異動の無かった12人のうち、食に関する指導実践「有り」の担任数は、2014年度の2人(16.7%)が2016年度に12人(100%)と有意に増加した(p<0.001)。また、同担任の学級残食率2%以下は、2014年度の1人(8.3%)が2016年度に11人(91.7%)と有意に増加した(p<0.001)。栄養教諭が担任に食育サポー トしたことにより、意欲的に食育を行う担任数と食に関する指導実践担任数が増加し、給食の残食率が減少することが明らかになった。
著者
西條 剛央
出版者
一般社団法人 日本支援対話学会
雑誌
支援対話研究 (ISSN:21882177)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.31-66, 2018 (Released:2018-08-18)
参考文献数
9

本論文では、「コーチング」という専門用語が、共通了解が得られていない我が国の状況を打開するために、1冊の書籍を通して「コーチング」の本質観取を実施し、コーチングの本質を構造として提示した。また、それをワークショップやオンライン上のディスカッションを経て精査し、さらに了解の強度の高いものにバージョンアップした。また、その本質が実践においてどのように適切な行動を導き得るのか、その有効性を論じた。最後に、本質行動学に基づくこの新たな本質観取の有効性と限界を論じ、本論文の研究枠組み自体を新たな本質観取の研究モデルとして提示した。
著者
秋葉 淳
出版者
一般社団法人 日本オリエント学会
雑誌
オリエント (ISSN:00305219)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.84-97, 2013-09-30 (Released:2016-10-01)
参考文献数
54

It has been generally accepted that in Ottoman society Muslim girls were not excluded from elementary education in the traditional schools (mekteb). However, there is no study that addresses the issue of to what extent girls' education was widespread before the Tanzimat reforms. Although some studies have mentioned the existence of female teachers for girls, they only gave a general description without references or drew on a limited number of examples, and no further investigation has been conducted. This article presents some findings on girls' schools and female teachers in Ottoman society based on two documents, dating from the 1780s and 1811, which provide lists of mektebs located in Istanbul. These documents show that there were a fairly large number of girls' schools: about one-sixth of the schools listed in the first document and about one-third of those in the second document were for girls. Noticeably, most of them were taught by female teachers. Many of the girls' schools with female teachers were probably schools of modest size without an independent school building where the students gathered in the teachers' houses for instruction. However, since mixed schools for boys and girls are known to have been common, one can safely assume that the opportunity for elementary education for girls was significantly richer than is generally supposed for a "traditional" Muslim society. The existence of a large number of female teachers suggests that some women could acquire an education sufficient for teaching children. Their appearance in the official documents also shows that their occupation was socially recognized.
著者
井本 亮
出版者
福島大学経済学会
雑誌
商学論集 (ISSN:02878070)
巻号頁・発行日
vol.79, no.4, pp.59-75, 2011-03

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著者
梅原北明 著
出版者
アカネ書房
巻号頁・発行日
vol.前編, 1924
著者
立平 進 Susumu TATEHIRA
出版者
長崎国際大学
雑誌
長崎国際大学論叢 = Nagasaki International University Review (ISSN:13464094)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.45-54, 2007-01

民俗学は、ある特定の地域を限って調査する場合が多く、所定の調査項目に従ってではあるが、主な手段として、いろいろな分野(角度)から聞き取り調査を実施することになる。その際、調査対象地域をどのように設定するのかという基本的な命題がある。調査対象地としての地域は、ただ単に地理的広がりの範囲を対象とするのではなく、民俗学的な領域について、その範囲を確定する必要があるからである。地域を認識することについて、過去に必ずしも充分に研究されてこなかった経緯がある。ほとんどの場合物理的に地理的広がりを地域として認識していたためである。ある地域に住む人々は、どのような広がりの中で生活していたのか、あるいは自らの生活範囲について、どのように認識しているのかということが問題であるのだが、これが民俗学的に明確に示された例は少ない。本稿では家と屋敷と村境について、比較的容易に境を示すことができる事例が抽出できたため、これを報告しながら境を区切るものは何かという表題に近付いていく手ががりとした。ここで取り上げたサブタイトルに記す「家札・門札・免札」は、民俗資料として、特に信仰の民具というべきものである。その信仰に触れながら、民具として機能している実態を考察した。