著者
塩谷 英司 栗山 節郎 渡辺 幹彦 星田 隆彦 山本 茂樹 石川 大樹 宮岡 英世 阪本 桂造 雨宮 雷太 田中 宏典
出版者
昭和大学学士会
雑誌
昭和医学会雑誌 (ISSN:00374342)
巻号頁・発行日
vol.65, no.5, pp.385-393, 2005-10-28 (Released:2010-09-09)
参考文献数
18

当教室ではスキー・スノーボード外傷の特徴や, その予防について報告してきたが, 近年, 新たな動向がみられたので検討した.スキー外傷の発生機序は比較的画一的で, 最近はスキーボード (ショートスキー) の出現により, 下腿骨の螺旋骨折が急増した.一方, スノーボード外傷は競技種目が多彩で, 独持の滑走フォーム (サイドウェイ・スタンスで, 両足を同一平面上に固定していること) により, その発生機序も多岐に及ぶ.また, スノーボード外傷では中級者によるジャンプ着地失敗や, 初級者による緩斜面での『逆エッジ』による転倒が目立つ.ゲレンデにおけるスキー・スノーボード外傷による全体の受傷率減少を達成させるためには, いかにスノーボード外傷の受傷率, つまり, スノーボーダーにおける“エア (ジャンプ) 外傷”の受傷率を減少させるかが鍵である.
著者
赤羽 久忠 古野 毅 宮島 宏 後藤 道治 太田 敏孝 山本 茂
出版者
日本地質学会
雑誌
地質學雜誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.105, no.2, pp.108-115, 1999-02
参考文献数
14
被引用文献数
4

温泉水の中で, 自然の倒木が珪化していることがあり, これが地質時代に形成された珪化木の一つの形成現場であるという報告がある(Leo and Barghoorn 1976;赤羽・古野, 1993).筆者らはさらにこれを確かめるため, 木片を7年間にわたって温泉水の流れに浸し, 珪化の進行を観察した.珪酸の増加は約1年で重量比~0.72%, 2年で~2.90%, 4年で10.65%, 5年で26.78%, 7年で38.11%に達した.珪化は, 珪酸の球状体が木材組織の細胞内腔を充填することによって行われている.珪酸が木材組織へ浸潤する機構について, 珪酸の球状体が道管~道管壁孔を経由し各細胞まで到達した痕跡を確認した.今回確認した珪化木の形成機構は, 地質時代の珪化木形成を説明するものである.すなわち, 条件が整えば, 地質時代に形成された珪化木も数年~数10年という驚くべき短期間で行われた可能性がある.
著者
赤羽 久忠 古野 毅 宮島 宏 後藤 道治 太田 敏孝 山本 茂
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.105, no.2, pp.108-115, 1999-02-15 (Released:2008-04-11)
参考文献数
14
被引用文献数
1

温泉水の中で, 自然の倒木が珪化していることがあり, これが地質時代に形成された珪化木の一つの形成現場であるという報告がある(Leo and Barghoorn 1976;赤羽・古野, 1993).筆者らはさらにこれを確かめるため, 木片を7年間にわたって温泉水の流れに浸し, 珪化の進行を観察した.珪酸の増加は約1年で重量比~0.72%, 2年で~2.90%, 4年で10.65%, 5年で26.78%, 7年で38.11%に達した.珪化は, 珪酸の球状体が木材組織の細胞内腔を充填することによって行われている.珪酸が木材組織へ浸潤する機構について, 珪酸の球状体が道管~道管壁孔を経由し各細胞まで到達した痕跡を確認した.今回確認した珪化木の形成機構は, 地質時代の珪化木形成を説明するものである.すなわち, 条件が整えば, 地質時代に形成された珪化木も数年~数10年という驚くべき短期間で行われた可能性がある.
著者
朝倉 宏 山本 詩織 橘 理人 吉村 昌徳 山本 茂貴 五十君 靜信
出版者
日本食品微生物学会
雑誌
日本食品微生物学会雑誌 (ISSN:13408267)
巻号頁・発行日
vol.32, no.3, pp.159-166, 2015-09-30 (Released:2015-10-24)
参考文献数
23
被引用文献数
6 4

鶏肉におけるカンピロバクター・ジェジュニ/コリ汚染を流通段階で制御するための一手法として,冷凍処理の有効性を検証した.NCTC11168および81–176株を用いた添加回収試験の結果,鶏挽肉における生存性は,-20℃での2週間の冷凍処理により,最大で約1.9–2.3対数個の減少を認めた.40%の自然汚染率をあらわす鶏挽肉を同上温度での冷凍処理に供したところ,汚染率は1日後には半減し,一週間後にはさらにおよそ半減した.急速冷凍処理(Crust freezing)を行った食鳥部分肉(ムネ・ササミ・レバー・砂肝)は,チルド処理群に比べて,相対的に低いカンピロバクター汚染菌数を示した.しかし,モモ肉ではその差異は認められなかった.輸入冷凍鶏肉の本菌汚染率は,2.2%(1/45検体)と,国産チルド鶏肉検体の陽性率(26.7%, 12/45検体)に比べて顕著に低い値を示した.以上の成績より,冷凍処理は,鶏肉におけるカンピロバクター汚染を低減する一手法であることが示された.
著者
佐久間 直緒美 名倉 秀子 山本 茂
出版者
公益社団法人 日本栄養士会
雑誌
日本栄養士会雑誌 (ISSN:00136492)
巻号頁・発行日
vol.64, no.6, pp.327-335, 2021 (Released:2021-06-01)
参考文献数
27

文部科学省から『栄養教諭を中核としたこれからの学校の食育』が2017年3月に交付され、全国で食育が推進されている。本研究は、栄養教諭が行った担任への食育サポートによる効果を検証することを目的とした。対象は児童数約600人、一般級担任(以下、担任)18人の小学校とし、栄養教諭が業務上作成した記録簿の食育に関する項目について、2014年度から3年間を調査した。意欲的に食育に取り組んだ担任数は、2015年度の3人(16.7%)から2016年度の11人(61.1%)と有意に増加した(p<0.01)。異動の無かった12人のうち、食に関する指導実践「有り」の担任数は、2014年度の2人(16.7%)が2016年度に12人(100%)と有意に増加した(p<0.001)。また、同担任の学級残食率2%以下は、2014年度の1人(8.3%)が2016年度に11人(91.7%)と有意に増加した(p<0.001)。栄養教諭が担任に食育サポー トしたことにより、意欲的に食育を行う担任数と食に関する指導実践担任数が増加し、給食の残食率が減少することが明らかになった。
著者
安里 龍 友利 啓子 東盛 キヨ子 新城 澄枝 金城 須美子 山本 茂
出版者
The Japanese Society of Health and Human Ecology
雑誌
民族衛生 (ISSN:03689395)
巻号頁・発行日
vol.61, no.4, pp.219-236, 1995-07-31 (Released:2010-06-28)
参考文献数
80

Okinawa prefecture, consisting of the Ryukyu Islands in the southern part of Japan archiperago, is located in the subtropics. From ancient time, Okinawa had developed trading networks with China, Korea and many Southeast Asian countries and had received cultural influence from them. As the results, it is said that the foods consumed by, and food habits of, Okinawans, have been more similar to those in such countries than in Japan. The life span of Japanese has recently become longest in the world, and it has been longer in Okinawa than in any other prefectures. In this respect, special attention has been drawn to the historical aspects of Okinawan food habits. In the literature so far, however, typical foods, recipes and food habits in specific historical periods were documented but their compiled description throughout the history was lacking. This paper aims at a comprehensive description of the various events from the ancient time to the present to demonstrate their interrelation in a chronicle. Major a pects treated are introduction of foods, food production systems, food-processing, trades, marketing activities, food consumptions, religious roles of food services, and famines caused by natural and man-made disasters in relation to food habits.
著者
山本 茂夫 西川 和則
出版者
社団法人 農業農村工学会
雑誌
農業土木学会誌 (ISSN:03695123)
巻号頁・発行日
vol.57, no.11, pp.1045-1050,a2, 1989-11-01 (Released:2011-08-11)
参考文献数
5

260年余にわたり,農業経営を担ってきた見沼代用水が,近年,水路の老朽化や都市化にごよる農地の壊廃に伴い,水路の機能が著しく低下し,用水路の維持管理および営農に支障が生じた。このため,農業水利施設の整備を行い,配水システムの確立を図り,農業用水の安定供給と,新たにご利用可能となる水を上水道に転用する農業側と水道側の共同事業として埼玉合口二期事業を実施した。また,水路改修に伴い余剰地が発生したが,この余剰地の有効活用を目的に,地域住民の憩の場としての環境整備を土地改良事業と一体的に実施したのでここで報告する。
著者
布川 美穂 鴨下 澄子 脇田 哲郎 山本 茂
出版者
一般社団法人 日本食育学会
雑誌
日本食育学会誌 (ISSN:18824773)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.167-172, 2018-04-25 (Released:2019-05-10)
参考文献数
14

Rice as a staple food in school meals is recommended about 3.5 times per week, but it is reported that milk offered daily is inappropriate as a part of Japanese food culture. To that end, there are municipalities that are considering temporarily discontinuing However, it is unknown how the children who consume the milk feel. Furthermore, if we think that it is undesirable as a part of food culture, it is possible to give it as a drink outside lunch time. However, there have been limited researches to date on this question. Therefore, we conducted two studies to clarify the issue. In Study 1 we examined whether milk provided daily as part of the school lunch is liked by children and in Study 2 we tried to determine children’s opinions about when they preferred to drink milk. In Study 1, pictures of nine typical school lunches were incorporated into a questionnaire and children were asked to select one of five preferences (good, slightly better, neither, slightly bad, bad). Survey subjects were a total of 1947 children from 3rd to 6th grade in Tokyo (329 children), Niigata prefecture (632), and Fukuoka prefecture (986) who agreed to cooperate in the study. In study 2 we investigated the best time to drink milk for 415 children in Tokyo. For the 5 menus with rice as the staple food, 57% of the children rated them favorably (the sum of ‘good’ and ‘slightly good’) and 27% unfavorably (the sum of ‘slightly bad’ and ‘bad’). For the 4 menus without rice as the staple (noodles or bread), 61% rated them favorably and 24% unfavorably. The times at which children preferred to drink milk were 12 AM (52%), 8AM (16%), 3PM (13%), and 10AM (11%). Most of the children suggested that rice as a staple food and milk were not an inappropriate combination, and the most desirable time to drink milk was lunch time.
著者
山本 茂 中森 正代 酒井 徹 武田 憲明 吉池 信男 酒井 徹 武田 憲昭 吉池 信男
出版者
お茶の水女子大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

本研究は、亜鉛の栄養状態が子どもの成長や、予防接種(麻疹)による免疫の獲得を含めた感染症の罹患に与える影響について検討することを目的とした。ベトナム北西部Bac Giang省YenThe地区を代表する4村において、6ヶ月齢~2歳の乳幼児とその母親を対象とし、乳幼児の亜鉛の栄養状態、母乳および離乳食からの亜鉛摂取状況、成長発達、予防接種後の麻疹抗体価および感染症の発症について調査を実施し、栄養介入を今後実施するために有益な知見を得た。
著者
山本 茂貴
出版者
獣医疫学会
雑誌
獣医疫学雑誌 (ISSN:13432583)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.110-113, 2011

生食用食肉等の安全性確保については,平成10年9月,食品衛生調査会(当時)の答申を受けて,生食用食肉の衛生基準を示し,事業者における適切な衛生管理を都道府県等を通じて指導してきた。それにもかかわらず,本年4月に発生した飲食チェーン店での腸管出血性大腸菌食中毒が発生した。これを受け,生食用食肉に関して,罰則を伴う強制力のある規制が必要と判断され,本年10月の施行を目標に規格基準の設定について検討を進めてきた。
著者
秦野 甯世 山本 茂義 舘脇 洋
出版者
日本コンピュータ化学会
雑誌
Journal of Computer Chemistry, Japan (ISSN:13471767)
巻号頁・発行日
pp.2016-0014, (Released:2016-12-08)
参考文献数
30
被引用文献数
1 1

水素原子のDirac方程式は厳密解が得られている.そのスピノルの形状を知ることは,重元素を含む分子での相対論効果を議論するうえで重要である.s, p, d, fの各スピノルは特徴のある形状をしているが,本論文の目的は電子密度の3D等値面図を図鑑にすることで各スピノルの特徴を一望できるようにすることにある.Schrödinger方程式の厳密解の図も併記しており,相対論では非相対論と比較して節が少なくなっていることが容易に見てとれる.Z = 100の<r > を計算し,その詳細を分析した.相対論的効果で<r > が減少するが,その効果は一様ではなく,s1/2とp1/2で大きい.描画と計算に用いたMathematicaノートブックは本論文とともに提供しており,改変可能な教材として利用できる.
著者
山本 茂貴 石渡 正樹
出版者
The Japan Society of Veterinary Epidemiology
雑誌
獣医疫学雑誌 (ISSN:13432583)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.51-62, 1998
被引用文献数
1

食中毒による被害はこれまで事件数, 患者数, 死者数という直接的な被害を表す数値によって表現されてきた。しかし, このような指標は原因の異なる食中毒の被害を十分に比較できず, 食中毒が社会的又は経済的に及ぼす影響について評価し難いという問題を持っている。<BR>細菌性食中毒による経済損失の推計方法及び推計に必要なデータを調べるために米国農務省のBuzbyらが行ったcost-of-illnessの推計方法を検討した。<BR>その結果, 現在の日本ではBuzbyらが使用したものと同様な疫学データがないために同じ方法で推計を行うことができないことが判明した。そのため, 現在入手可能なデータを使用して横浜市におけるサルモネラ食中毒のcost-of-illnessの推計を行なった結果, 1991~1995年に横浜市内でおきた食中毒事件のcost-of-illnessはおよそ850万円 (1993年の円に換算) (1年あたり平均約170万円, 患者1人あたりの費用は約44, 000円) , 横浜市民のなかで発生したサルモネラ食中毒の1年間のcost-of-illnessはおよそ7, 700万~5億3, 000万円) (患者1人あたりの費用は約23, 000円) と推計された。<BR>今後, 精度の高いcost-of-illnessの推計を行うためには, 使用する質の高いデータを得るための疫学研究の充実が必要であると考えられる。
著者
山本 茂弘 山田 晋也 袴田 哲司
出版者
静岡県農林技術研究所
雑誌
静岡県農林技術研究所研究報告 森林・林業編 (ISSN:18828264)
巻号頁・発行日
no.4, pp.87-94, 2011-03

絶滅危惧種であるナガボナツハゼの個体消失に備え,保護・保全に資するため,腋芽を用いた組織培養による個体増殖条件を調べた.伸長に適した培地のpH,植物ホルモンの種類,各個体の継代培養の可能性・シュート増加数の違いを調べた.発根については,培地に添加する糖の種類と濃度,植物ホルモンの添加効果,培地支持体の種類及び個体による発根率の違いを調べた.また,幼植物体の野外への順化条件を調べた.その結果次のことがうかがわれた. 1 腋芽からのシュー卜伸長には培地酸度としてpH5.3が適する可能性がうかがわれた. 2 シュート伸長にはゼアチン0.5又は1.0mg/Lの添加が適する可能性がうかがわれた. 3 ゼアチン0.5mg/Lを添加した培地で多くの個体の継代培養が可能であった. シュートの増加数には個体による違いが見られた. 4 シュー卜の発根期間を早めるには卜レハロースが,発根率を高めるにはショ糖が適する可能性がうかがわれた. また,トレハロースの濃度により発根率が異なることが示唆された.5 IBA O.5mg/LとNAA O.02mg/Lの添加により発根率が高まり、植物ホルモンを含まない発根培地では、発根期間が早まる可能性がうかがわれた. 6 発根培地の支持体としてはバーミキュライト又は鹿沼土が適すると思われた. 鹿沼土では発根期間が短縮されるものの,基部にカルスが形成され,順化効率の低下に繋がる傾向がうかがわれた. 7 幼植物体の順化は,湿度の調整などにより2週間で容易に行えた. 8 本試験で供試した16個体のうち,14個体で継代培養が可能で, 12個体で幼植物体が再生でき,組織培養による個体の確保・保存に役立つことが示された.
著者
古茂田 恵美子 森田 幸雄 田村 真理 山本 茂貴 野田 雅博 小澤 邦壽 木村 博一
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.62, no.11, pp.721-725, 2011-11-15 (Released:2013-09-05)
参考文献数
36

We examined the prevalence of three foodborne organisms, Arcobacter, Campylobacter and Salmonella, in 50 samples of retail ground chicken meat. Arcobacter spp. was isolated from 26 (52%) of these samples, A. butzleri being detected in 21 samples, A. cryaerophilus (group 1B) in 3 samples, both A. butzleri and A.cryaerophilus (group 1B) in 1 sample, and A. skirrowii in 1 sample. C. jejuni was isolated from 11 (22%) of the samples, and Salmonella was isolated from 6 (12%) of the samples. Serovars S. Infantis was detected in 5 samples and S. Yovokome in 1 sample. These findings suggest that retail ground chicken meat may be a potential vehicle for transmitting Arcobacter, Campylobacter and Salmonella infectious diseases.
著者
川口 拓海 山本 茂 上野 敏幸
出版者
公益社団法人 計測自動制御学会
雑誌
計測自動制御学会論文集 (ISSN:04534654)
巻号頁・発行日
vol.59, no.1, pp.19-25, 2023 (Released:2023-01-21)
参考文献数
15
被引用文献数
1

Vibration power generation utilizing environmental vibrations to generate electricity has been attracting attention as a sustainable independent power source for such as wireless sensors placed under vibration. For efficient power generation, the resonant frequency of the vibration power generation device must be automatically adjusted to the environmental vibrations. To achieve it, the author's group proposes a method of installing a variable capacitance in the device and adjusting its capacitance by extremum seeking control. In the case of damped vibration applied, even if the amplitude and frequency of the vibration vary randomly if their distributions can be regarded as stationary and identical, an effective extremum seeking control method and its effectiveness are demonstrated using experiments.
著者
山本 茂 東 倖成 髙木 山河 堀川 徳二郎 山崎 之博 宇治川 弘人
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.88, no.915, pp.22-00097, 2022 (Released:2022-11-25)
参考文献数
12
被引用文献数
1

Strip walking is an unstable lateral movement in a hot strip finishing mill that causes the strip to crash into the side guides, resulting in a tail pinch where the strip is rolled in a folded state. Strip walking should be appropriately controlled to prevent tail pinches, and an adequate mathematical model is essential to design the strip steering control. In this paper, the traditional model and a recently proposed model representing strip walking are numerically compared, and the latter is shown to characterize the details of the actual phenomenon. Such a mathematical model derivation makes it possible to use model predictive control to optimally control the strip walking, considering the rate limit constraint of the actuator. However, model predictive control requires time-consuming optimization computation. Thus, control performance deteriorates with longer control periods. In this paper, we propose a new model prediction control method to reduce optimization computation time with discretized control input that enables fast discrete optimization instead of slow continuous optimization. It is also shown that fixing the misalignment between the roll and steel strip centers is insufficient to prevent the tail pinch. Moreover, it is vital to suppress the rotational motion of the steel strip by using numerical simulations.