著者
加藤 淳子
出版者
東京大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2015-04-01

再分配における平等の問題は、福祉国家研究のみならず、哲学や思想などでも重要課題である一方で、その背後にある動機付けや心理過程については、直接のデータをもって分析されることはなかった。本研究は、福祉国家の所得階層構造(高中低所得層)を踏まえ実際の再分配の問題を考えるため、仮想社会における再分配ルール決定の際の参加者の脳の活動をfMRIで計測することで、平等をめぐる心理過程の解明した論文を自然科学英文専門誌に掲載し、社会科学の分野から複合分野である脳神経科学へ参入に成功した。また、脳神経科学実験を行う際に、政治学の行動分析の知見がどのように役に立つか方法論的考察も行い社会科学専門誌にも寄稿した。
著者
田村,正人
出版者
家屋害虫研究会
雑誌
家屋害虫
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, 1998-06-30
著者
古山 彰一 藤島 政樹 竹内 克輝 永井 孝 奥村 浩
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.68, no.7, pp.491-496, 2019-07-05 (Released:2019-08-03)
参考文献数
7

比色法を用いた水質調査をより簡便にするために,スマートフォンなどのスマートデバイスのアプリケーションを含めた人工知能による濃度判定を行うシステム開発を行った.色の同定,濃度算出に人工知能技術を利用することで,外光などを遮断するための冶具と色彩—濃度検量線の作成を不要とした.また,個々のスマートデバイス上で濃度測定を行うのではなく,ネットワーク上に構築した人工知能サーバによって濃度判定を行うこととした.このことで個々のデバイスにインストールされるアプリケーションの機能を最小限とし機種依存性を極力排除することを試みた.さらに観測位置情報も同時に取得・保存することで,広域環境調査に有効な水質測定システムになりうる可能性を示した.

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著者
マガジンハウス [編]
出版者
マガジンハウス
巻号頁・発行日
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著者
Sheri Ross
出版者
日本ペット栄養学会
雑誌
ペット栄養学会誌 (ISSN:13443763)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.27-32, 2011-04-09 (Released:2011-05-27)
著者
横田 明美
出版者
千葉大学
雑誌
若手研究
巻号頁・発行日
2019-04-01

本研究は、実世界とサイバー空間との相互連関が進み、データの利活用が現実世界を実際に動かしていく「データ駆動社会」が進展していくことを前提に、行政法学における情報の取扱いを横断的・総論的に捉え直す試みである。行政機関における情報加工過程(収集・形成・利用・ 公表)全体について、① 全ての参照領域・個別法領域を包含した総論的な視点における、行政における情報取扱いについてのルール(概念や法の一般原則に相当する原理)は何か、そして②データ駆動社会で生起するリスクに対応するために必要な視点は何かを考察する。
著者
坂本 達昭 細田 耕平 バズビートリニティー さくら 早見(千須和) 直美
出版者
日本健康教育学会
雑誌
日本健康教育学会誌 (ISSN:13402560)
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.246-255, 2019-08-31 (Released:2019-08-31)
参考文献数
25

目的:食事中のスマートフォン等の利用頻度および食事中にスマートフォン等を利用しないルールの有無とその遵守状況と家の食事の楽しさとの関連を検討すること.方法:熊本県と福井県の高校1・2年生1,897名に調査を依頼した(横断調査).調査内容は,属性,家の食事の楽しさ,共食頻度,食事中のスマートフォン等の利用頻度,食事中にスマートフォン等を利用しないルールの有無とその遵守状況である.回答者1,813名から無効回答等を除外し,残った1,718名を解析対象とした.従属変数を家の食事の楽しさ,独立変数を食事中のスマートフォン等の利用頻度,食事中にスマートフォン等を利用しないルールの有無とその遵守状況として,ロジスティック回帰分析を行なった.モデル1は調整変数を投入せず,モデル2は属性,モデル3は属性と共食頻度を調整変数とした.結果:モデル3において,食事中にスマートフォン等を利用しないルールがあり守っていること(男子:調整オッズ比2.24,95%信頼区間1.37-3.65,女子:調整オッズ比1.69,95%信頼区間1.13-2.54)は,家の食事の楽しさと関連していた.女子のみ,食事中にスマートフォン等をほぼ毎日利用していることと食事の楽しさには負の関連が認められた.結論:男女ともに食事中にスマートフォン等を利用しないルールがあり守っていることは,家の食事の楽しさと関連していた.
著者
松岡 弘文 梶原 一郎 田原 春夫 大島 一寛
出版者
一般社団法人 日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科学会雑誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.85, no.6, pp.953-957, 1994-06-20 (Released:2010-07-23)
参考文献数
8

真性包茎に合併する尿路感染症ならびに膀胱尿管逆流において本症がいかなる病的意義を持つか検討を行った.包茎の男児は排尿障害の合併が認められない場合でも尿路感染症をおこす頻度が高く, この観点からも包茎は手術適応が妥当であると考えられた. また, 排尿障害を伴う包茎では排尿障害のない群と比べて尿路感染症の頻度が有意に増加し, その大半が腎盂腎炎であることから上部尿路への閉塞性病変としての関与が示唆された.しかしながら, 本症に合併する膀胱尿管逆流症例は先天性尿管膀胱接合部異常に起因するものが大部分で, 包茎による排尿障害は副次的な増悪因子でしかないと判断されたものが多かった. 従って, 腎盂腎炎合併例では包茎治療と同時に尿路精査の必要があると考えられた. なお, 亀頭包皮の瘢痕癒着の強い後天性包茎の1例では閉塞による続発性逆流と判定された.