著者
井上 正幸 傳 秋光 鳴瀧 恭也
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.37, no.7, pp.499-502, 1994

Using gas chromatographic mass spectrometry, we identified cholesteryl-6 (2, 6-di-tertialy butylphenol-4)-thioether (CT) in the urine of diabetics with hypercholesterolemia who were being treated with oral glibenclamide, 2.5 mg, and probucol, 500 mg/day.<BR>Presumably probucol was hydrolyzed to form 4-mercapto-2, 6-di-tertialy-butylphenol (MBP), the MBP reacted with cholesterol-5 &alpha;, 6 &alpha;-epoxide, oxidized cholesterol, and CT was then formed as a result of dehydration and condensation reactions.<BR>Probucol is expected to be useful in preventing diabetic macroangiopathy and removing oxidized cholesterol from the plasma into the urine.
著者
関口 博子
出版者
日本音楽教育学会
雑誌
音楽教育学 (ISSN:02896907)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.12-22, 2006 (Released:2017-08-08)
参考文献数
22

本稿は, 19世紀前期ドイツ語圏スイスの音楽教育・音楽文化において顕著なペスタロッチ主義による学校音楽教育の改革と合唱運動という2つの視点から, H. G. ネーゲリ (1773-1836) の音楽教育思想とその活動の歴史的意義を再評価することを課題とする。ネーゲリは, 従来の音楽教育史研究においてはもっぱらペスタロッチ主義の方法論者としてのみ評価されてきた。しかし彼は, それだけにとどまらず, 人間形成をその目的として学校音楽教育を出発点に, そこから民衆レベルの芸術運動まで展望し, ポリフォニーの合唱作品による人間としての「自立」と他者との「共立」という, スイスの近代民衆像を構想した。そして, そこまで一貫した理論を構築して実践し, さらにその実践を協会運動として構想・展開しており, それがネーゲリの音楽教育と合唱運動の近代性を際立たせている。つまりネーゲリの音楽教育の改革は, 広義の民衆文化の改革と創造の運動であったと言うことができる。
著者
Muhamad Kamil HAMZAH Choy Peng NG Faridah Hanim KHAIRUDDIN Mohammed Alias YUSOF
出版者
Eastern Asia Society for Transportation Studies
雑誌
Journal of the Eastern Asia Society for Transportation Studies (ISSN:18811124)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.2133-2146, 2013 (Released:2013-12-21)
参考文献数
27

Speeding contributed 60% of road crashes in Malaysia every year. The automated speed enforcement (ASE) system was piloted in 10 blackspots area across the states of Selangor, Perak, Kuala Lumpur and Putrajaya on 22 September 2012. This study was aimed to measure the drivers’ speed compliance at Lebuh Sentosa, Putrajaya where ASE camera was installed. Spot-speed studies conducted in October, November 2012 and February 2013, respectively revealed more than 70-90% compliance at the treatment site (ASE camera installed). However, less than 50% of drivers comply with the speed limit at the control site (ASE camera not installed). At treatment site, the 85th percentile speed was less than 70km/h but it was above 70 km/h at the control site. Moreover, we found that the effect of the ASE camera increases over the time. This implies that the ASE system has successfully reduced the speeding incidents at the blackspot area.
著者
青木 真純 勝二 博亮
出版者
一般社団法人 日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.46, no.3, pp.193-200, 2008-09-30 (Released:2017-07-28)
被引用文献数
1 1

通常の学級に在籍する聴覚優位で書字運動に困難がみられた小学校3年生男児に対して漢字書字支援を実施した。はじめに学習漢字を対象児の既知文字に構成要素として分解させた後、音声言語リハーサルと部分再生による支援を実施した。音声言語リハーサルでは分解した構成要素を音声言語で復唱させた。部分再生では音声言語リハーサルに加え1〜2画程度の部分的な書字による補完を求めた。その結果、いずれの支援でも半数以上の漢字を書字できるようになった。しかし、書字エラーをみると、音声言語リハーサルでは構成要素自体の書字に誤りが多かったのに対し、部分再生では、構成要素の書字は可能であったが、それらの配置や結合部でのエラーが多かった。したがって、対象児に負担がかからない程度の補完的な書字活動を取り入れることで、音声言語リハーサルでは改善されなかった漢字細部の誤表記を修正できることが示唆された。
出版者
巻号頁・発行日
vol.第74冊,
著者
堤 純
出版者
経済地理学会
雑誌
経済地理学年報 (ISSN:00045683)
巻号頁・発行日
vol.53, no.5, pp.478-489, 2007-12-30
被引用文献数
1

近年,オフィスの空室率や地価水準といった経済状況を示す代表的な指標をみると,札幌の経済は1990年代後半以降に進んだ深刻な不況からの改善傾向がみてとれる.しかし,これが本当に札幌の今後の更なる成長や発展を意味するかどうかは疑問である.1972年の札幌冬季オリンピック開催とそれに並ぶ地下鉄南北線の開通および政令指定都市化が続き,この時期に札幌駅前通りを中心にビルの高層化が著しく進展した.これらのビルの多くは旧財閥系の大手資本によるオフィスビルであった.これらのオフィスビルには,本州から数多くの企業が進出し,札幌の成長は長らく「支店経済」によって支えられてきた.1990年代後半以降,北海道経済は深刻な不況に陥った.これまで札幌の成長を支えてきた支店経済そのものが縮小することが懸念された.一方で,新たな成長産業の柱として,IT関連産業の発展および,北海道大学周辺への同関連産業の集積(「サッポロ・バレー」)がみられた.確かに,従業員規模の小さいIT関連事業所の新設や集積は確認できるものの,この産業が札幌の成長を牽引するほど強固なものとはいえない.また,近年の札幌では確かに「情報通信業」の従業者数や事業所数は増加傾向にあるが,新設だけでなく廃業も高率で推移することが指摘されている.中でも,コールセンターの従業者は急増しているものの,同時に関連する派遣従業者(非正規雇用)の増加も深刻な問題となっている.深刻な不況がさけばれる中,札幌市内には,2000年以降も新規のオフィスビル建設が続いた.JR札幌駅前に2003年に竣工したJRタワーは,札幌では最高の立地条件を備えたオフィスビルといえる.JRタワーに入居するオフィスに関して特筆すべき点として,ホテルや各種オフィスの中に,東京から進出したコールセンターが複数階に渡って入居していることが挙げられる.これは従業員の技術水準が立地要因ではなく,単に東京に比べて安いオフィス賃料水準や安い人件費に起因する企業進出と考えられる,一方,北海道内の周辺市町村(とくに農村部)では深刻な不況に拍車がかかっている.「札幌で働く」あるいは「札幌の一等地にあるJRタワーで働く」ということは,有望な就職先に乏しい北海道の周辺市町村の若者にとって非常に魅力的である.札幌で働けるのであれば,職種や雇用の形態は大きな問題とはならない傾向にある.進出企業にとっては,札幌の一等地にオフィスを開設することで,人材確保の問題を克服できる利点もある.また,札幌のオフィスビル内部でのテナント移動を詳細にみてみると,多くのビルにおいて空室率の上昇が確認できた.中でも,敷地面積の狭小な個人所有のビルや,建築年次の古いビルにおいて空室率が高い傾向が確認できた.かつては最高の立地条件と言われた札幌駅前通り沿線や,そこから1ブロック奥の通りにおいても空きテナントが目立つ状況となっている.一方で,近年竣工した複数の大規模オフィスビルの殆どで空きテナントはみられない.生駒CBREのデータによれば,札幌のオフィス事情は向こうしばらくの間は好況が続くとみられている.その理由は,北海道内の他都市に立地する支店の札幌支店への統合・再編や,札幌市内の都心周辺部(創成川東や西11丁目周辺等)から札幌市都心部への拡張移転や館内増床の動きが顕著にみられるからである.これらの動向をみる限り,札幌は今後も成長を続けると判断することも出来るかもしれない.しかし現状は,北海道内における札幌の一極集中の加速とみるべきであり,今後も持続的な成長が見込めるかどうかは不確実とみるのが妥当であろう.
著者
服部 英治
出版者
日経BP社
雑誌
日経ヘルスケア : 医療・介護の経営情報 (ISSN:18815707)
巻号頁・発行日
no.313, pp.93-95, 2015-11

A整形外科診療所のA院長は、B子を看護師長に抜てきし、管理職として看護部門をまとめてくれることを期待した。ところがB子は思うように動いてくれないばかりか、自分が看護師長になったことに対して不満を持っているらしい。困ったA院長は、どうすべきか顧問の…

1 0 0 0 OA 曲田成君略伝

著者
松尾篤三 編
出版者
松尾篤三
巻号頁・発行日
1895
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンストラクション (ISSN:09153470)
巻号頁・発行日
no.302, 2002-04-26

産業全体では人がだぶつき気味だが,本当に必要とされる人材が不足している建設産業。では,必要とされる土木技術者の条件とは何か。これまでみてきた事例を基に,改めて整理してみよう。 中堅社員の不足に悩む大手建設会社は,30歳代の社員のスキルアップに力を注いでいる。
著者
尾崎 健一
出版者
日経BP社 ; 1992-
雑誌
日経情報ストラテジー (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.114-116, 2014-02

今月の事例細分化して解決してきたはずが Aさんは昨年、マーケティング部門での分析力を買われて、営業支援課長に抜てきされた。日ごろから「課題は細分化して考えよ」が口癖。営業手法を分析し、「商品知識取得」「顧客訪問」「提案書作成」「社内報告書作…

1 0 0 0 OA 芳原細見圖

出版者
すはらや市兵衛
巻号頁・発行日
1658

江戸の遊郭吉原の町全体の見取り図を1枚に摺ったもの。万治元年須原屋市兵衛・本屋三郎兵衛の刊。大門口の中央「中之町」の通りを挟んで左右の町、伏見町、二丁目、堺町、角町、新町、江戸町、揚屋町、京町の揚屋と抱えの女郎名・家紋等を記したもの。目次に、大夫三人、挌子六十七人、局三百六十九人、讃茶六百六十九人、次女郎千百四人、女郎数二千八百六十八人、轡屋弐百五拾三軒、揚屋十九軒、茶屋上ケ屋町方十八軒、とあり、明暦の大火直後の吉原の様子が分かる。(岡雅彦)
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンストラクション (ISSN:09153470)
巻号頁・発行日
no.302, pp.51-53, 2002-04-26

技術士やRCCMの資格を持つ社員が不足しているために,入札参加の機会を減らす地方の中小建設コンサルタントが増えてきた。そうしたなか,個々の企業の努力には限界があると判断して協会が研修を充実させた結果,地元企業の資格取得者が大きく増えた地域がある。地元企業の技術力向上に一役買おうと,大手企業と地元企業の設計JV結成を促す自治体も現れた。
出版者
日経BP社
雑誌
日経トップリーダー
巻号頁・発行日
no.403, pp.90-92, 2018-04

「明るい降格」は、実例の蓄積にかかっている。そう考える星野代表の下、昇格と降格を何度も体験した星野リゾートの社員の証言から、実践のポイントを探る。 「トップが語る理想と、現場の実態が違う」ことに若手が不満を募らせることはよくある。かつての星野リゾートもそうだった。そんなとき、抜てきと降格が、1人の社員の気持ちを変えた。
著者
林羅山 (道春) , 林春斎 著
出版者
博文館
巻号頁・発行日
vol.前編, 1897