著者
池上 裕子
出版者
史学会 ; 1889-
雑誌
史学雑誌 (ISSN:00182478)
巻号頁・発行日
vol.125, no.7, pp.1278-1287, 2016-07
著者
段上 達雄
出版者
別府大学会
雑誌
別府大学大学院紀要 = Bulletin of Beppu University Graduate School (ISSN:13450530)
巻号頁・発行日
no.16, pp.1-16, 2014-03

大傘年中行事絵巻梁塵秘抄法然上人絵伝やすらい花『年中行事絵巻』などの絵巻に描かれた大傘を、政治権力の象徴、宗教的権威であることを分析すると共に、やすらい花について『梁塵秘抄』等の史料を用いて、憑霊する傘であることを明らかにした。
著者
片山 寛之 植木 邦和 曾我 実 松本 啓志
出版者
日本雑草学会
雑誌
雑草研究 (ISSN:0372798X)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.55-59, 1974-03-25
被引用文献数
2

水田雑草の生物学的制御におけるアシアカブトエビの除草効果について野外実験を行ない,つぎの結果をえた。1)雑草は10種類発生したが,その種類数は対照区ではカブトエビ処理区の2倍に近かった。また,各実験区に共通して発生した雑草を,生育本数をもとに,カブトエビの除草効果の高い順にあげると,アブノメ,ホソバヒメミソハギ,ミズキガシグサ,コナギ,ミズハコベの順であって,これらの雑草に対するアシアカブトエビの除草効果は非常に顕著なものがあった。2)カブトエビは1m^2当り25個体を放飼したが,20日後には約4分の1に減少し,40日後には,全処理区に僅か1個体が残存していた。3)カブトエビの有効活動期間は,一般に自然状態のもとで発生するものより短期間と考えられ,個体群密度も1m^2当り25個体と低かったにもかかわらず,きわめて除草効果が高かったことは,カブトエビの除草機構が発芽初期における機械的なものであって,田植後早期にやや大形の個体を放飼したことが関与しているものと考えられる。4)雑草害は対照区に顕著に発現したが,カブトエビ処理区には被害らしきものは認められず,両区の水稲生育の間に有意な差があった。本実験を行なうにあたり,有益なご助言をいただいた農林省農業技術研究所の松中昭一博士に対し謝意を表する。
著者
別枝 行夫 Yukio BESSHI
雑誌
北東アジア研究 = Shimane journal of North East Asian research : North East Asian region (ISSN:13463810)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.15-36, 2018-03-31

The normalization of Japan's political relationship with the People's Republic of China in 1972 was a drastic turning point in the history of international politics in East Asia district. The Japan's policy formation on the normalization of Japan-China relation was characterized by the prolongation of the issue as well as by the extent to which the matter attracted public sentiment and wide range of group interests became activated. In this paper, I try to clarify the following points :1)Who was / were the actual decision maker / decision makers and who was / were his / their advisor / advisors in Japan?2)What was the background of their behavior in Japan's domestic politics?3)Was there any discrepancy between the Japan-China normalization and Japan-U.S. relations (especially Japan-U.S. Security Treaty)?4)Why Komeitou (Clean Government Party) or Ysoshikatsu TAKEIRI could become the best advisor of prime minister Kakuei TANAKA?5)Why China or Zhou Enlai has chosen Komeitou or TAKEIRI himself as the best bridge between China and Japan? The paper emphasizes the importance of the roles played by the various non-governmental and / or non-bureaucratic groups without, however, denying the fact that crucial decisions were taken by a small group of politicians aided by bureaucratic experts.
著者
亀口 まか
出版者
奈良教育大学教育学部附属教育実践総合センター
雑誌
教育実践総合センター研究紀要 (ISSN:13476971)
巻号頁・発行日
no.20, pp.167-173, 2011-03

本稿は、戦前日本において、学齢期の子どもたちの放課後生活を保護するということがいかに認識され、展開されるに至ったのかを考察するものである。具体的には、大正期以降に活発化する児童保護事業の議論のなかにみられる内務省の関係者、社会事業家による放課後の保育・教育問題に対する認識とその特徴を検討、整理する。また、戦時下に展開された公的政策としての放課後事業の性質について、それまでに形成されてきた構想との違いに留意して検討するものである。検討を通して明らかになったのは、貧困家庭の学齢児童に対する放課後事業の必要性が、欧米の影響を受けて広く認識されるようになり、学校と家庭の双方に関わる新しい児童保護事業の一種ととらえられていたことであった。一方で、戦時下に国民学校等で行われた放課後事業は、女性の勤労動員と国民教育を強化することを背景として公的学校教育の一事業に位置付けられ、実施されたことが明らかになった。
著者
林 豊 泉 愛 兵藤 健志 野原 ゆかり 芦北 卓也 堀 優子
出版者
九州大学附属図書館
雑誌
九州大学附属図書館研究開発室年報 (ISSN:18813542)
巻号頁・発行日
vol.2017, pp.18-25, 2018-07

本稿では,2017年12月に九州大学附属図書館の実施した図書館計算機システムのリプレイスについて,主にWebサービス(九大コレクション,世界の文献,マイページ)のリニューアルに焦点を当て,概要を記す.
著者
出 佳奈子
出版者
弘前大学教育学部
雑誌
弘前大学教育学部紀要 = Bulletin of the Faculty of Education, Hirosaki University (ISSN:04391713)
巻号頁・発行日
no.118, pp.85-97, 2017-10

第二次世界大戦終結後の1940年代後半期、GHQ 統制下における日本の女性誌(少女雑誌を含む)においては、女性が「知的教養」を身につけることの必要性が声高に主張された。それに伴い、各種の少女雑誌は少女読者たちに向けて、学校教育における教科を鑑みつつ、女性としてもつべき教養をさまざまな記事を介して説くようになる。本稿は、当時、10代前半の多くの少女たちに支持された『少女倶楽部』(講談社)における美術観賞記事に注目し、そこで展開された西洋美術の紹介が、「教養」を求める戦後の風潮をもとに構成されていること、しかしながらそこには同時に、明治以来の良妻賢母の育成を旨とする女子教育観が依然として受け継がれていることを指摘していく。
著者
瓜生 濃世
出版者
京都産業大学
雑誌
京都産業大学論集. 人文科学系列 (ISSN:02879727)
巻号頁・発行日
vol.46, pp.49-66, 2013-03

本稿では,筆者が2010 年度から2012 年度春学期に京都産業大学にて行った「フランス文学 概論」での実践を基に,学習者の関心を高めるための技法について考察する。最初に今日の大 学生の性質と特徴に焦点をあて,従来の発想では円滑な授業運営が困難となっている理由を確 認する。次に講義形式の授業において導入可能な技法とその効果について検討し,「文学」を どのような側面から扱えば学習者の関心を呼び起こすことが可能であるか提言したい。今日の 学習者に適合するよう創意工夫すれば,文学の授業が彼らの知的好奇心を涵養する場となるこ とは十分可能であると思われる。
出版者
法政大学史学会
雑誌
法政史学 (ISSN:03868893)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.109-123, 1958-11-01