著者
中尾 文也 西間 三馨
出版者
日本空気清浄協会
雑誌
空気清浄 (ISSN:00235032)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.10-16, 1998-05-31
参考文献数
24
著者
玉利 光太郎 Kathy Briffa Paul Tinley
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.37 Suppl. No.2 (第45回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.C3O1136, 2010 (Released:2010-05-25)

【目的】わが国の50歳以上人口における変形性膝関節症(以下膝OA)の有病率は,男性では約44%,女性では約65%と報告されている.これは欧米諸国と比較してもより高い割合であることが示唆されているが,その理由は明らかになっていない.また50歳以上では,女性が男性に比べ高い発生率を有し,70歳代に限るとその数は1/100人年まで上昇する.これらの疫学的数値は,膝OAに対する治療のみならず,発生予防・重症化予防の重要性を示唆している.また肥満や過去の膝受傷歴等の危険因子に対する取り組みだけでなく,文化的差異や性差を念頭においた関連因子の探索が重要である.近年は横断面上の下肢マルアライメントや股関節モーメントの異常と膝OAとの関連が指摘されているが,理学療法において日常的に取り扱われる下肢回旋可動域と膝OAとの関連についてはいまだ不明である.そこで本研究では,下肢回旋可動域と膝OAとの関連,およびその性差・人種差を明らかにすることを目的とし,以下の調査を実施した.【方法】対象は,日本または豪州在住の50歳以上の健常者86名(うち男性33名,白人34名,),膝OA者202名(うち男性69名,白人102名,)であった(平均年齢±標準偏差:健常群67.5 ± 9.4歳,膝OA群69.5 ± 8.1歳,p=0.07).測定変数は股関節および膝関節外旋,内旋可動域(以下それぞれ股・膝外旋,内旋)とし,電子傾斜計を用いて測定した.なお大腿骨・脛骨の捻転角度や,膝関節・足関節・足部の動きが上記可動域値へバイアスを与えることが報告されているため,これらバイアスを除く方法を考案し股・膝内外旋を測定した(検者内信頼性ICC=0.74-0.96).データの分析には三元配置の分散分析を用い,有意水準αは0.05とした.【説明と同意】本研究はCurtin University of Technologyの倫理委員会の承認を得て実施した.各被験者には紙面で研究内容を説明し,同意書を得た.【結果】分析の結果,膝OA群の股外旋は健常群に比べ有意に小さく(Δ=5.8度,p=0.004),[性別]×[膝OAの有無]には有意な交互作用が認められた(p=0.049).すなわち,男性においては健常群,膝OA群の股外旋に差は認められなかった一方,女性においては膝OA群の股外旋が有意に小さかった(Δ=8.4度,p<0.001).股内旋において健常群と膝OA群に違いは認められなかったが,[人種]×[膝OAの有無]に交互作用が認められた(p=0.002).すなわち日本人においては膝OA群の股内旋が小さい傾向が認められたが(Δ=3.6度,p=0.078),白人においては膝OA群の股内旋が有意に大きかった(Δ=5.0度,p=0.029).膝OA群の膝外旋は健常群に対して有意に小さい値を示したが(Δ=2.5度,p=0.005),膝内旋には両群間に違いは無かった.また膝外旋,内旋ともに交互作用は認められなかった.【考察】本研究結果より,膝OAと下肢回旋可動域には関連があり,股回旋と膝OAとの関連には性差または人種差が存在することが示唆された.特に膝OAを有する女性の股外旋は健常者に比べ明らかに小さい一方,男性ではほぼ同等であることが示唆された.下肢回旋可動域と膝OAとの関連について調査した先行研究は少ないものの, Steultjensら(2000)は129名の膝OA患者の下肢関節可動域と障害度との関連について調査を行なっている.その結果股関節の外旋,伸展,および膝の屈曲可動域の減少と障害度が有意に関連していたと報告している.これは膝OA者の日常生活における活動減少が,股外旋を含む可動域制限を導いている可能性が示唆される.同時に,本研究では股外旋制限が女性膝OA者で強く認められたことから,女性に多く見られる膝OAの関連因子として股外旋が何らかの役割を担っている可能性もある.本研究は横断的デザインのため因果関係については言及できず,また対象者のうち健常男性、健常白人数が少ないため結果の一般化に限界がある.今後は,縦断的に股外旋と膝OAとの関連について調査して行く必要がある.【理学療法学研究としての意義】日本人や女性に多く認められる膝OAの特徴を二カ国にまたがって調査した研究はまだ少なく,膝OAと股関節可動域に関する性差を報告した研究は無い.膝OA者において通常症状を有さない股関節にも可動域制限があることを示したことは,臨床理学療法学を構築していくためのひとつのエビデンスになると考える.
著者
成松 孝人
出版者
克誠堂出版
雑誌
日本胸部臨床 (ISSN:03853667)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.p289-291, 1975-04
著者
直井 恒雄 渡部 要一 新舎 博 日高 征俊 白神 新一郎
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集B3(海洋開発) (ISSN:21854688)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.I_498-I_503, 2012
被引用文献数
1

東京都の新海面処分場Cブロックにおいて,真空圧密を利用した粘性土層の減容化事業を実施した.対象となる粘性土層は,均質な在来粘土層とその上に処分した砂分を多く含む浚渫土層である.本減容化事業では事前予測沈下量の90%以上の沈下量を目標として工事を実施しているが,浚渫土層の中に存在する中間砂層の堆積分布を正確に把握し,沈下量の評価に反映する必要があった.そこで,本文ではドレーン打設時のマンドレル貫入抵抗値から中間砂層の堆積分布を詳細に把握した.また,減容化のための圧密挙動に関しては,中間砂層を排水層とみなした圧密理論と実際の沈下挙動を比較し,予測沈下計算方法が十分に適用できることを明らかにした.
著者
宮野 彬
出版者
良書普及会
雑誌
警察研究 (ISSN:02876353)
巻号頁・発行日
vol.32, no.4, pp.102-106, 1961-04
出版者
巻号頁・発行日
vol.[2],
著者
富田 貴文 岡村 早雄 今野 芳浩
出版者
日本毒性学会
雑誌
日本毒性学会学術年会
巻号頁・発行日
vol.42, pp.P-14, 2015

【目的】薬剤性肝障害(Drug-Induced Liver Injury: DILI)は、医薬品の開発中止や販売中止の主要な原因の1つである。医薬品の研究開発において化合物のDILIリスクを早期に予測することは、研究開発の成功率を上げるために重要である。DILIリスク予測評価系として、ヒト初代培養肝細胞及びHepG2細胞を用いた肝細胞毒性試験が多く報告されている。しかしながら、ヒト初代培養肝細胞ではドナー差や安定した供給面、HepG2細胞では肝機能の保持に問題がある。一方、ヒト肝腫瘍由来細胞株HepaRGはヒト肝細胞様形態や各種機能を保持していることから薬物動態及び毒性研究に有用と考えられる。我々は第40及び41回日本毒性学会学術年会において、HepaRG細胞を使用してDILI陽性化合物の毒性評価について報告した。今回、DILI陽性及び陰性化合物を追加評価し、HepaRG細胞のDILIリスク予測評価系としての有用性を検討した。<br>【方法】試験物質として、DILI陽性17化合物及びDILI陰性15化合物を使用した。処理濃度は、ヒト臨床Cmaxの100倍を最高濃度に設定した。HepaRG細胞に試験物質を24時間処理後、主要なDILI機序を反映する6種類のパラメータ(細胞生存率、グルタチオン量、Caspase 3/7活性、脂肪蓄積量、LDH漏出量、アルブミン分泌量)について測定した。各パラメータの最適なカットオフ値は、receiver operating characteristic curveを使用して決定した。さらに、DILIの予測性を評価するために、感度及び特異度を算出した。<br>【結果及び考察】DILIの予測性は、Cmaxの100倍では感度67%及び特異度73%、Cmaxの25倍では感度41%及び特異度87%であった。また、Cmaxの25倍でパラメータの変動が認められた化合物の70%は、DILI高リスク化合物であった。さらに、構造類似薬において、DILI高リスク化合物は低リスク化合物と比較して強い毒性を示した。以上より、HepaRG細胞は医薬品の研究開発においてDILIリスク予測評価系として有用と考えられた。
著者
Yu-Shi Tian Yi Zhou Tatsuya Takagi Masanori Kameoka Norihito Kawashita
出版者
The Pharmaceutical Society of Japan
雑誌
Chemical and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.66, no.3, pp.191-206, 2018-03-01 (Released:2018-03-01)
参考文献数
103
被引用文献数
42

The global occurrence of viral infectious diseases poses a significant threat to human health. Dengue virus (DENV) infection is one of the most noteworthy of these infections. According to a WHO survey, approximately 400 million people are infected annually; symptoms deteriorate in approximately one percent of cases. Numerous foundational and clinical investigations on viral epidemiology, structure and function analysis, infection source and route, therapeutic targets, vaccines, and therapeutic drugs have been conducted by both academic and industrial researchers. At present, CYD-TDV or Dengvaxia® is the only approved vaccine, but potent inhibitors are currently under development. In this review, an overview of the viral life circle and the history of DENVs is presented, and the most recently reported antiviral candidates and newly discovered promising targets are focused and summarized. We believe that these successes and failures have enabled progress in anti-DENV drug discovery and hope that our review will stimulate further innovation in this area.
著者
高橋 泰 斎藤 奈々 野末 睦
出版者
Japan Society for Health Care Management
雑誌
日本医療マネジメント学会雑誌 (ISSN:18812503)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.410-414, 2009

医師・看護師・医療技術職で構成されていたクリティカルパス委員会へ、診療情報管理士が加わり運用方法の改善を行った。診療情報管理士が加わった当初は、看護師主体の運用の補助業務をするに止まり、診療情報管理士加入による利点は多くなかった。そこで、診療情報管理士がより主体的に関わる事とし、従来の運用方法、運用状況、臨床結果から運用規定とバリアンス規定の作成を実施した。運用の主な変更点として、クリティカルパス様式及び情報管理を、各診療科管理から全診療科一元管理へ変更した。院内 LAN システム上でクリティカルパスの様式を確認印刷が出来るようにした事で利便性が向上した。又、クリティカルパス使用時に得られた情報は、病歴システム上の情報と統合された。その結果、クリティカルパス使用患者の情報は6種類から51種類に増加した。次に、バリアンス規定を作成した。バリアンス規定作成後はバリアンス報告数が増加し、使用クリティカルパスあたりのバリアンス発生クリティカルパス比率は増加した。又、診療情報管理士により、あるバリアンスに関する問題提起がされ、それに基づいて診療科ではクリティカルパス内の再検討を行った。その結果、そのバリアンスはχ 2 乗検定をもって有意に減少した。このように、診療情報管理士がクリティカルパスの運用に積極的に関わる事で、多職種の職員が共同使用するクリティカルパス運用において改善がなされた。
著者
鎌倉 芳信
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.39, no.4, pp.12-21, 1990-04-10 (Released:2017-08-01)

泡鳴が北海道放浪から帰って知り合い、同棲、結婚する遠藤清子は、同棲直後、青踏運動に参加する。泡鳴は清子の手前、彼女の行動を理解し、青踏運動も支援するが、実際には泡鳴は、「新しい女」達の考えにはほど遠い旧思想の持ち主であった。そのため、この時書かれた「毒薬を飲む女」は、表面を新しい思想で装った自己に遠慮して、本当の自分の姿を明らかにしない、いわゆる<追求不尽>の作品として終わっている。

1 0 0 0 OA 堤蟻叢書

著者
高野武貞 編
出版者
巻号頁・発行日
vol.[26],