著者
生井 貞行 原田 敏治 松沢 正 山崎 憲治
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
地理学評論 Ser. A (ISSN:00167444)
巻号頁・発行日
vol.64, no.7, pp.472-492, 1991-07-01 (Released:2008-12-25)
参考文献数
23
被引用文献数
1

大都市周辺の畑作農業地域は,市場への近雛をいかして野菜酸として発展してきた.しかし,近年の都吏化現象の拡大と,遠隔大規模産地による市場支配で,これらの地域の生産力は低下傾向にある. 三浦市は東京大都市圏の一角にあって,第二次世界大戦前から温暖な気候条件をいかして,東京への野菜供給地として発展してきた.とくにダイコンは大正時代に,東京市場における練馬ダイコンとの競合を経て,有力産地の1つとなった. 本研究では,三浦市の露地野菜生産の発展の条件について南下浦地区大乗集落を事例にして考察した.その結果,ダイコンとキャベツの指定産地になり,共販体制が確立し,安定した価格で販売が可能となったこと,近年,おもに夏作で保有労働力や経営面積に見合った作物や販売方法を選択し,経営が改善されつつあることが発展の条件となっていることが明らかとなった.
著者
浅井 孝康 上山 謙一 山根 礼吉
出版者
The Japanese Society of Swine Science
雑誌
日本養豚研究会誌 (ISSN:03888460)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.1-5, 1968

肉豚の省力管理の一方法として, 生体重20kgおよび50kgから1回に2日分の飼料を夫々給与したA区, B区, 並びに生体重20kgおよび50kgから1回に3日分の飼料を夫々給与したC区, D区および1日2回給与した対照区の発育成績, 飼料消費量, 屠体成績を要約すると次のとおりである。<br>(1) 試験期間 (20~90kg) における試験区の所日要数はD区, C区, B区, A区の順に短かく夫々108日, 114日, 117日, 121日を要し, 1日平均増体重はD区が653<i>g</i>で最も大きく, 次いでC区, B区, A区の順に夫々605<i>g</i>, 599<i>g</i>, 579<i>g</i>であった。対照区は所要日数114日, 1日平均増体重615<i>g</i>で, 分散分析の結果は試験区各区間および試験区各区と対照区の間に有意な差は認められなかったが, 対照区に比較して試験区は発育速度がやゝ劣り, また20kgから開始した場合は50kgから開始した場合より発育速度がやゝ劣る傾向が見受けられた。<br>(2) この間の1頭当り平均飼料消費量は試験区ではD区が243.9kgで最も少なく, 次いでC区, B区, A区の順に夫々259.0kg, 263.5kg, 271.1kgであった。対照区は251.5kgで試験区は対照区に比較して僅かであるが飼料消費量が多い傾向が見受けられた。<br>(3) 飼料要求率はD区が3.46で最も小さく, 次いでC区, B区, A区の順に夫々3.75, 3.76, 3.87で, 対照区は3.59であった。<br>(4) 枝肉歩留はC区が73.52%で最も高く, 次いでD区, B区, A区の順に夫々72.39%, 72.25%, 72.02%で, 対照区は75.04%であった。<br>背脂肪層の厚さは各区とも薄く, 滑らかで良好であった。脂肪層の厚さの平均はC区が2.21cmで最も薄く, 次いでB区, A区, D区の順に夫々2.32cm, 2.75cm, 2.78cmで, 対照区は2.50cmであった。
著者
佐藤 勲 長友 安雄 安藤 忠治 稲沢 昭
出版者
The Japanese Society of Swine Science
雑誌
日本養豚研究会誌 (ISSN:03888460)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.14-22, 1964

1) 豚の放牧による肥育は飼料の利用性, 発育, 斎度, 寄生虫, 皮膚病などにより問題があるとされていたが, 甘藷畑で放牧肥育を実施した結果, 1日平均659g~730gとすぐれた発育を示した。その発育に比較して飼料要求率は3.61~3.92とやや悪るく, 発育にバラツキが見られた。<br>2) 省力管理は期待できる。すなわち, 甘藷の収穫, 調理, 給与の手間がかからずに, しかも飼育管理でも1頭当り, 2時間53分, 1日1頭当り換算すると2分02秒であった。<br>3) 甘藷畑10aに肥育豚を10頭放牧して仕上げることができるかどうかは, 収量と放牧時期, 方法によるが, 本試験の結果では可能であり, 放牧豚はきわめて上手に甘藷を採食し, ロスが少なかった。<br>4) 甘藷畑放牧においては, 体重20kgより開始しても発育の停滞および事故はなかった。<br>5) 放牧期間中数回の降霜があったが, 降霜後の甘藷を採食しても事故はなく, また甘藷の品種による嗜好性の相違があった。<br>6) 肥育末期の舎飼は発育を良好にし, しかも飼料の利用性もよくなった。すなわち, BL区で1日平均増体重が14g, L区で12g半放牧区がすぐれ, 飼料要求率では, BL区で0.25, L区で0.3半放牧区がすぐれていた。<br>7) 甘藷の採食量は多く, 牧区拡張当日はやや過食の傾向があるので放牧方法を検討する必要がある。<br>8) 総給与量 (風乾量) に対し40%の甘藷を採食したが, 皮下脂肪が比較的うすく, 肉質良好, 腎臓脂肪が少なかった。<br>9) 寄生虫の被害は殆んどなかった。<br>10) 放牧のため発生したと考えられる疾病および事故はなかったが, 電気牧柵を利用した放牧であるため, 脱柵の習慣がついたものが生体重70kg時に1頭あった。これは甘藷を堀りながら前進するため架線が高いと知らぬまに脱柵していることから習慣となったものである。
著者
大山 廉平 丸谷 巌 富田 濤児 三浦 琢磨 吉成 道夫
出版者
Japanese Society of National Medical Services
雑誌
医療 (ISSN:00211699)
巻号頁・発行日
vol.34, no.8, pp.702-708, 1980

近年, 内視鏡的膵・胆管造影は胆道精査法として著しく発達したが, 小児に対しては, その特殊性から, 消極的にならざるを得ず, わずか数例の成功例をみるのみである.<br>我々は, 小児(6才, 7才)の2症例に対して, ERCPを行い, 良好な結果を得たが, その検討の結果, 小児ERCP用フアイバースコープの改良開発が望まれるが, 現在汎用されているオリンパスJF-B3でも, 小児に対して可能であることがわかつた.<br>その適応として年令6才, 体重20kg及び身長110cm以上であれば, ERCPは可能であると考える. 更に重要なことは, 麻酔の問題であり, 小児に対しては, 経鼻的気管内挿管による全身麻酔を行うことが必須である. これにより, フアイバースコープ操作が容易となり, 安全かつ有効な検査が可能である.<br>今後広く小児に対する日常検査としてのERCPの適応の拡大が期待される.
著者
宮本 昭正 滝島 任 佐竹 辰夫 可部 順三郎 馬場 実 三河 春樹 寺道 由晃 飯倉 洋治
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー
巻号頁・発行日
vol.35, no.4, pp.250-261, 1986
被引用文献数
1

新しいテオフィリン徐放製剤E-0686の投与量指針を設定する目的で, 乳幼児から成人まで685例の気管支喘息患者を対象とし, 患者各々のE-0686の至適投与量を求め, 併せて血中テオフィリン濃度を測定した.投与量指針の設定にあたっては, 最終投与量(D), およびその時の血中テオフィリン濃度(C)との比であるC/D比の両方を考察した.初期投与量において, 副作用上問題がなく効果不十分な場合は平均的投与量まで増量することとし, 血中濃度を測定しない場合の上限投与量として, C/D比より80%の患者の血中濃度が20μg/mlを越えない投与量を参考にして設定した.体重20kg以下の乳幼児又は小児, 21-40kgの小児, 41kg以上の小児および成人に分類し, 各々15→18→21mg/kg/day, 12→15→18mg/kg/day, 400→600→700mg/dayとした.本指針の導入により, 安全性を確保しながら, 顕著な有効率の上昇が期待できる.
著者
松本 芳之 湯田 彰夫
出版者
信州大学教養部
雑誌
信州大学教養部紀要.
巻号頁・発行日
vol.28, pp.285-300, 1994-03-25

This study examined the integration of inconsistent behavioral descriptions. Three hundred and forty-one college students were asked to read the discrepant behavioral statements and to answer the questionnaires. In the integration condition, subjects were also asked to write freely the accounts which were supposed to exist between the discrepant statements. It was shown that when the sequence of the statements was extrovert-introvert, the subjects who succeeded in the integration explained that some negative events had happened to the stimulus person and changed his behavior. But when the sequence was introvert-extrovert, more than half the subjects who succeeded in the integration explained the discrepancy in more complicated ways, that is, negative events caused introvert behavior and then positive events caused extrovert bihavior. When the sequence was extrovert-introvert, the discrepancy was high, and subjects succeeded in the integration, the disposition of the stimulus person was judged to be extrovert. These results were explained in terms of schema and social norms for sociable behaviors.
著者
橘右橘著
出版者
河出書房新社
巻号頁・発行日
2007
著者
足利惇氏著
出版者
講談社
巻号頁・発行日
1977

1 0 0 0 OA 九部經解166卷

著者
明〓敬撰
出版者
〓千秋千石刊
巻号頁・発行日
vol.[54], 1619
著者
ワイコ グレッグ
出版者
Japanese society of turfgrass science
雑誌
芝草研究 (ISSN:02858800)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.1-2, 2004

シーショア・パスパラムは、現在世界中で重要視され、利用が増加している芝草であり、アジア、南アフリカ、南アメリカ、ハワイそしてアメリカの熱帯のゴルフコースにおいて育成されています。シーショア・パスパラムはすべての芝草の中においても高い耐塩性を示し、降水が十分で土壌の塩分の増加を防ぐことのできる場所であれば、海水での灌水が可能です。<BR>また、廃水や再利用水の継続的な使用にも耐えることができます。そして、これらの状況下においても高い地上被覆密度を維持し、雑草に対する競争力も持っています。感染する病気も極めて少なく、一般的には農薬も必要としません。加えて、シーショア・パスパラムは中程度の耐陰性、耐干性も持っており、土壌pHの適応範囲がほかの草よりも広く、また、水・窒素分も必要とする量が少なくてすみます。刈取り高さもバーミューダグラスと同じくらい低く、冬の間は寒地型芝草との共存もでき、冬季に追播されたこともありました。<BR>しかし、シーショア・パスパラムは活性のある種子をほとんどつけないため、ほふく茎、地下茎、苗を用いて生長・繁殖させないといけません。また残念なことに、一般に使用されている発芽後に処理する除草剤を利用すると、パスパラムは薬害を受けてしまいます。もう一つのマイナスの特徴としては、低い耐寒性があげられます。熱帯および亜熱帯地方では常緑ですが、気温が12-13℃を下回る日が2週間以上続くような場所では休眠状態に入ります。シーショア・パスパラムのターフをはがされることにも耐性がありません。誤ってはがされてしまった場合、通常回復するのに何.週間もかかってしまいます。<BR>シーショア・パスパラムの何品種かは市場に出ていますが、いくつかはセントオーガスチンのように葉幅が広いものであったり、他には普通のバーミューダグラスに似たようなものもあります。シーショア・パスパラムには多くの品種があり、ティーグリーン、フェアウェイ、ラフにおいてはすでにあるものの中から適した品種を選択することができますが、パッティンググリーン用のものはさらに開発する必要があります。
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンストラクション (ISSN:09153470)
巻号頁・発行日
no.437, pp.19-21, 2007-12-14

地元の漁協との協議の結果,現場の工事を5カ月も休止せざるを得ない事態に直面。この難局を工法や施工計画の工夫によって乗り切り,当初の予定通り2006年度内に完了させたのが,宮城県利府町を通る国道45号の歩道工事だ。 国土交通省東北地方整備局仙台河川国道事務所は,JR仙石線と松島湾に挟まれた国道45号の延長730mの区間で,2006年度から3年計画で歩道を整備している。
著者
堀田正敦 編
出版者
巻号頁・発行日
vol.[336],
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物学会紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.81, no.4, pp.456-457, 2012 (Released:2012-10-31)
参考文献数
2

1 0 0 0 OA 毎日記

出版者
巻号頁・発行日
vol.[74],