著者
保木 邦仁
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.47, no.8, pp.884-889, 2006-08-15
被引用文献数
8

5月に行われたコンピュータ将棋選手権において,拙作の Bonanza が接戦のリーグ戦をすり抜け,幸運に助けられながらも優勝することができた.Bonanza の思考アルゴリズムは,チェスで広く用いられている全幅探索の手法に基づく.将棋においても,全幅探索が有効な手法の一つになり得ることが示された.本原稿では,このプログラムの仕組みを,探索アルゴリズムの概要と,特に将棋ドメインにおける futility pruning の応用に的を絞り,解説する.Futility pruning を行うことによるプログラムの棋力上昇が,次の一手問題の正答率に基づいて示された.
著者
宮部 真衣 荒牧 英治 三浦 麻子
雑誌
研究報告電子化知的財産・社会基盤(EIP)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.17, pp.1-7, 2011-09-08
被引用文献数
1 8

2011 年 3 月 11 日に発生した東日本大震災においては,Twitter に多くのメッセージが投稿された.これまで,緊急時におけるマイクロブログの有用性が示されているものの,地域を考慮したマイクロブログの利用傾向に関する分析は十分に行われていない.本研究では,マイクロブログとして Twitter に着目し,東日本大震災発生後に Twitter へと投稿されたツイートを分析した.分析の結果,以下の知見を得た.(1) 被害の大きかった地域では直接的なメッセージのやり取りが行われる傾向がある.一方,被害の小さかった地域では,ツイートされた情報が拡散される傾向が高い.(2) 特に被害の大きい地域で発信された情報については,他地域へと移動する傾向が見られた.After the Great Eastern Japan Earthquake in Japan 2011, numerous tweets were exchanged on Twitter. Several studies have already pointed out that micro-blogging systems have shown potential advantages in emergency situations, but it remains unclear how people use them. This paper presents a case study of how people used Twitter after the Great Eastern Japan Earthquake. First, we gathered tweets immediately after the earthquake and analyzed various factors, including locations. The results revealed two findings: (1) people in the disaster area tend to directly communicate with each other. On the other hand, people in the other area prefer tend to rely on re-tweet; (2) information posted from the disaster area tends to spread in the other area.
著者
高橋哲朗
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告自然言語処理(NL)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.17, pp.1-7, 2013-11-07

twitter に代表されるマイクロブログは世の中の動向を知るためのセンサとしての活用が可能であるが,発言位置を特定できるユーザは一部でしかないため地理的な情報を用いた活用が難しいという課題がある.そこで本研究ではより網羅的にユーザの位置情報を推定するために,「雨」 のような局所性のあるイベントに対する発言の同期を集計することにより,発言位置を特定できないユーザの位置情報を推定する手法を提案する.実験の結果,約 41% の精度で都道府県単位の位置を推定できることを確認した.また位置情報が既知であるユーザの発言を元に 「雨」 以外に局所的な発言の同期が起きる語を抽出する手法を提案し,実験の結果,雨などの自然状況や花火などのイベントを含む複数のカテゴリの語が得られることを確認した.
著者
森川嘉一郎 山田俊幸 岩城進之介 伊豫田旭彦 福地健太郎
雑誌
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.30, pp.1-1, 2013-03-06

書籍や絵画、彫刻は図書館や美術館などに収蔵・展示され、その内容を後世に伝えるための様々な努力が続けられています。しかし、こと 「体験」 の保存となると、非常に難しい問題が沢山残っています。特にインタラクションはその性質上、ハードウェアが密接に関わってくるため、動態保存の問題はコンテンツやソフトウェアとは事情が異なっており、ビデオゲームやインタラクティブアート、大型アトラクションなどの体験を後世に伝える上で大きな障害があります。加えて、「作ってみた」 系の作品や動画サイトにおけるコメントなどは保存への取り組みもほとんど手がつけられていません。このことは、今後こうした分野を対象とした調査研究を一層困難にします。そうした動きの中で、草の根による保存の努力も注目されており、例えば 「作ってみた」 と DIY 的にレプリカを作り出す例や、有志による保存の例も増えてきています。今回のヒューマンコンピュータインタラクション研究会の特別セッションでは、こうした動態保存の問題に取り組んでいる人々をお招きして、「インタラクションの継承」 という問題に切り込んでいきます。
出版者
日本建築協会
雑誌
建築と社会 (ISSN:09128182)
巻号頁・発行日
vol.35, no.7, pp.21-24, 1954-07
著者
一政 信行 渡辺 澄夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1996, no.1, 1996-03-11

近年、音声合成技術が実用に使われるようになり、多種多様な機能が求められている。本論では、ニューラルネットと動的計画法を用いて特定の個人の口調のものまねを自動的に行うシステムを提案する。

6 0 0 0 民間傳承

著者
民間傳承學會
出版者
民間傳承學會
巻号頁・発行日
1932
著者
佐々木 孝浩
出版者
慶應義塾大学附属研究所斯道文庫
雑誌
斯道文庫論集 (ISSN:05597927)
巻号頁・発行日
no.48, pp.97-117, 2013

山城喜憲元教授退職記念はじめに一 古活字版における『新古今集』の位置二 古活字版『新古今和歌集』の版種と伝本三 〔慶長元和〕刊本の書誌と特徴四 仮名交じりの本奥書をめぐって五 刊行の意義と意味おわりに
著者
佐々木 秀平 久保 隆 大堀 勉
出版者
泌尿器科紀要刊行会
雑誌
泌尿器科紀要 (ISSN:00181994)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.115-120, 1975-02

A six-year-old person reared as a girl came to us with enlargement of the clitoris. Various examinations revealed true hermaphroditism with karyotype of 46XX, positive sex chromation, ovotestis on the right side and ovary on the left. The ovotestis was surgically removed and the clitoris was amputated.
著者
山谷 知行
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.21-27, 2013-04-01 (Released:2013-04-01)

日本植物生理学会は,1959年(昭和34年)に208名の発起人で設立され,同年に英文誌であるPlant and Cell Physiology(PCP)の第1巻第1号が発行された。本学会は,1954年に設立準備が進められた国際植物生理学連合に対応できる日本の学会として,また理学・農学・薬学など,異分野で植物生理学研究に携わる研究者交流の場を提供することを目的とした。以後,50年以上経た現在では,個人会員数は約2,400名,2011年のインパクトファクターは4.702と,国際的にも認知度が高い植物科学分野の学術雑誌となっている。本学会の現在の目的は設立当初と変わっておらず,会員の研究発表と交流を活性化することと,PCPを刊行し植物生理学分野の学術的成果を世界に発信することである。