著者
那須 亨 上田 健太郎 川副 友 岩崎 安博 川嶋 秀治 置塩 裕子 國立 晃成 加藤 正哉
出版者
一般社団法人 日本外傷学会
雑誌
日本外傷学会雑誌
巻号頁・発行日
vol.31, no.3, pp.405-409, 2017

<p> 比較的まれである小児の鈍的外傷性十二指腸穿孔を3例経験した. 症例1は10歳女児. シートベルト損傷により受傷した. 腹部造影CTで肝周囲に血腫を認めるもfree airはなく, 翌日のCTで後腹膜気腫を認めたため手術を施行した. 症例2は14歳男児. 空手試合中に回し蹴りにより受傷した. 造影CTで右腎周囲に血腫を認めるもfree airはなく, 翌日のCTで後腹膜気腫を認めたため手術を施行した. 症例3は14歳男児. 空手練習中に心窩部を打撲した. 翌日, 右側腹痛が増強したため救急搬送された. 単純CTでfree airを認めたため手術を施行した. 3例とも十二指腸憩室化手術は行わず, 経過良好で第19病日以内に退院した. 自験例を含む本邦11例の文献的考察を加えて報告する.</p>

1 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1891年02月04日, 1891-02-04
著者
高久 泰文
出版者
拓殖大学
雑誌
拓殖大学論集. 政治・経済・法律研究 (ISSN:13446630)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.130-138, 2005-03-31

本講演の要旨は「平和憲法」と言われて来ている「日本国憲法」の第九条はどう解釈されてきており,また,現在はどう解釈されているのかと言うことである。なお,憲法第九条の解釈を問題とするときには必ず我が国の「防衛及び安全はどうあるべきか」が論ぜられるのであるが,「法の厳密な解釈論」からすれば,これは「解釈論」ではなくて「立法論」ないしは「立法政策論」であり,従って,本講演においてもこの両者は区別することとし,第九条の解釈が中心となるが,憲法前文及び第六十六条第二項の解釈にも触れる必要がある。第九条の解釈については,以下の項目に従って論ずることとする。I 平和主義の原理及び憲法改正の限界論 II 戦争の放棄 III 戦力の不保持 IV 交戦権の否定
著者
澤口 文夫
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.21, no.53, pp.25-30, 1997-09-25
被引用文献数
1

We introduce speech synthesizer for weather forecast program which has been used since april 1997.Four PC cards are used in this system, about 1500 syllables of wether information are prerecorded. The small computer controls these PC cards to transmit weather forecast announcement automatically. Though several syllables are switched and connected together, on air sound is very natural. We use this system on early morning and midnight programs. We believe this system to be useful for blind persons.

1 0 0 0 OA 東海道分間図

著者
遠近道印 著
出版者
板木屋七郎兵衛
巻号頁・発行日
vol.[3], 1690
著者
夏目 誠
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.101-108, 2009-02-01 (Released:2017-08-01)
参考文献数
10

メンタルヘルス不調者が増加しているかどうかについて,1.マクロの視点,2.身近な視点から報告するとともに考察を加えた.結果:1.マクロの視点から1)2004年度の厚生労働省(厚生白書)の患者動向調査によれば,1984〜2002年度までの19年間に「うつ病」は4.5倍と,著明に増えている.次にうつ病と関連が深いとされている自殺者は,この9年間にわたり3万人台と高止まりが続いている.さらには抗うつ薬の販売額は増加している.2)職場の現状では2008年度の社会経済生産性本部の上場企業を中心にした調査によれば,「この3年で心の病が増加した」と答えた上場企業は56.1%にのぼり,年代では30歳代に多いと報告している.2.身近な視点1)筆者が精神科医として相談・診療に関与している企業4社では,いずれもメンタルヘルス不調者が増加している.2)2つの「うつ病やうつ状態をめぐる座談会」の参加者である,2名の精神科医や3名の心療内科医,産業医・心理学者のいずれもメンタルヘルス不調者が増加していると答えていた.以上の2視点からの結果より,増加しているといえる.
著者
黒野 伸子 大友 達也 岡崎女子短期大学 安田女子大学
雑誌
岡崎女子大学・岡崎女子短期大学 研究紀要 (ISSN:21882770)
巻号頁・発行日
no.50, pp.31-40, 2017-03-25

王朝文学において「病」は不吉な事象の代表として扱われており、雅を旨とする文学世界にはそぐわない内容 に思えるが、王朝文学には「病」が登場する場面が多い。本稿は、王朝文学成立当時に流布していた病名および 病を表す言葉(以下、病を表す言葉と記す)に目をつけ、神尾(1995)の疾病規定を用いて落窪物語での扱いを 検証し、平安王朝期の知識階級が持つ医療観を可能な限り明らかにしようとした。その結果、落窪物語には、具 体的な病名や症状を表す言葉が多用されていることがわかった。さらに、病名を表す言葉は、すべて、事象に対 する口実、理由づけ、身分や関係性を明らかにする等の作用を持っていることが明らかとなった。平安王朝期は、 科学的治療の恩恵を受けられる階級がごく一部しかおらず、多くは加持祈祷に頼っていた時代である。その中で、 知識階級は、巷にあふれている病を現実的に見つめ、生活に取り入れる術を身につけており、現代人に通じる医 療観を持ち合わせていたことが示唆された。

1 0 0 0 OA 続群書類従

著者
塙保己一 編
出版者
巻号頁・発行日
vol.巻50-51,
著者
伊藤 忠夫 Tadao Itoh 中京大学教養部
出版者
中京大学教養部
雑誌
中京大学教養論叢 = Chukyo University bulletin of the Faculty of Liberal Arts (ISSN:02867982)
巻号頁・発行日
vol.36, no.4, pp.1155-1203, 1996-04-26

言語変化における目的論という古代からの問題は最近, 幾人かの理論家によって改めて提起されており, 歴史言語学に関する多くの会議で議論の焦点となっている。Lass の新実証主義に対する Anttila と Itkonen のような学者の目的論支持の主張は, Peirce の哲学に頼ることによって強化され, より広い視野を得ることができる, というのは, 彼の記号の理論と目的因の独創的概念は, 言語構造と言語変化の目標の本性に直接的に適用されているからである。記号と記号行為の Perice の理解, と同時に Aristotles の文脈における動力因関係と目的因関係についての彼の説明を詳しくたどることを通して, 言語変化の「テロス」'telos' は, 図形化, つまり, 意味の諸関係が形態の諸関係に映される記号行為学的図形の形成, として浮かび上がってくる。目的論は, 従って, 言語構造の本体の不可分の一部として見られる時には, 汎時的な記号行為的全一体としての言語の十分な理解に対する理論的基盤という原理的地位をもっていることが明らかにされている。
著者
太田 伸広 Ohta Nobuhiro
出版者
三重大学人文学部文化学科
雑誌
人文論叢 (ISSN:02897253)
巻号頁・発行日
no.27, pp.59-95, 2010

鬼には角や牙、爪があったりするが、 Teufel にはない。馬の足が Teufel の印である。鬼の色は赤が基本で、青、黒、白だが、 Teufel は黒色しかいない。鬼は女の鬼がいるが、 Teufel に女はいない。鬼は大きく力強い大人(鬼女は年寄りも)であるが、 Teufel は大男はおらず、年寄りで小人のイメージが強い。鬼は腕力が強く、頭が弱いが、 Teufel には超人的な知識を持つものも数々いる。鬼は打出の小槌や万里車、飛び蓑、隠れ蓑、生き鞭、死に鞭、宝物など夢ある物を持ち、それらが人間の手に渡り、人々に幸福をもたらすが、 Teufel の持ち物はお金しかない。鬼は人間の生活圏に現れることが多いが、 Teufel が人家に現れることはない。鬼の住処は山、鬼が島、鬼の家、穴、天井、地獄などであるが、 Teufel はほぼすべて地獄に住む。 Teufel は金をちらつかせ、貧しい者に接近し、契約を結び、魂を奪おうとする。こんな鬼は一匹もいない。 Teufel は悪人の魂を奪い、地獄に落とすことで、善人を救い、悪人を罰す神の役割をも果たしている。こんな鬼もいない。鬼は女を浚い、妻にし、子をもうけたりするが、そんな Teufel はいない。鬼は人を食うし、食う場面もあるが、 Teufel は人を食うと想像させるものが一匹いるだけで、原則人を食わない。 Teufel は神の対概念で、神に反対し神と闘うが、鬼が神や仏の対概念であることはない。総じて、鬼は人間的で地上的で非宗教的であるが、 Teufel は超人間的、地下的、来世的、キリスト教的な存在である。
著者
堀田 隆一
出版者
中央大学人文科学研究所
雑誌
人文研紀要 (ISSN:02873877)
巻号頁・発行日
no.81, pp.293-319, 2015

本稿の目的は,言語変化研究における多種多様な視点を5W1H の切り口で整理し,概観することである。近年の言語変化研究は,共時言語学と通時言語学の知見の蓄積を取り込みながら発展し,多様化してきたが,一方で多様性ゆえに全体像を概観することが困難となっている。本稿では,まず言語変化研究において基礎となる概念を導入した後,これまでに提案されてきた3 つの言語変化モデルを紹介する。続いて,言語変化の様々な視点を「いつ」「どこで」「だれ」「なに」「どのように」「なぜ」という切り口にしたがって整理し,それらを一望できる形で概括する。言語変化研究に体系的な着眼点を与えることにより,本稿が今後の研究の発展に資する一参照点となることを期待する。
著者
金杉 高雄
出版者
太成学院大学
雑誌
太成学院大学紀要 (ISSN:13490966)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.51-60, 2011-03

言語学の発展は現代の科学技術の進歩と切り離すことはできない。意味を中心とする言語学ではメタファー、メトニミーの研究がより活発に進められてきた。この分野ではGeorge Lakoff が最も重心的な研究者である。しかし、言葉の意味を研究する上で必要に迫られるのが、言語学以外の隣接分野の知見である。Lakoff は自分の言語理論をより包括的に発展させるために、Mark Johnson (シカゴ大学)という哲学者を招き、共同研究をし、研究書を発表している。あまりにも有名な「Metaphors We LiveBy」である。この著作を発表した後、彼らは再び、「Philosophy in the Fresh」を世に出しその研究成果を問うている。この2 作目の共著では「Philosophy」という言葉がタイトルに取り入れられ言語学と哲学的思考の関係の深さが全面に出ている好例であるといえる。さらに、認知文法(CognitiveGrammar)を提唱する Ronald Langacker は哲学者、Heidegger の影響を大きく受けていることは周知の事実である。彼はHeidegger の思想に基づいて数多くの認知モデルを提出している。言語学がいろいろな形で姿を変えて進展するのには興味が引かれる。そのような動向の中で、特にここ10 年の間に注目されてきた分野として語用論と歴史言語学とを体系的、有機的に組み合わせた「歴史語用論」がある。この言語学は文法化、主観化、間主観化をキーワードに研究が進められてきている。言語学の新しい方向性である。言語学と隣接分野との組み合わせ、そして従来の歴史言語学と比較的目新しい語用論との組み合わせによる研究方法に加えて、認知言語学と歴史語用論とを組み合わせた研究方法に関してのその輪郭について日本語を中心にして、その意味変化を取り扱いながら試論を行うものである。
著者
太田 秀也 矢田 尚子
出版者
一般財団法人 住総研
雑誌
住総研研究論文集 (ISSN:21878188)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.13-23, 2016 (Released:2017-08-10)

本研究は,新たな賃貸住宅データベースを構築するとともに,そのデータベース等により,賃貸住宅の供給形態差異にも着目しつつ,賃貸住宅の供給実態について分析するものである。その結果,既存調査・研究では把握されていない,市町村区域単位や駅圏単位の,築年・駅距離別の賃貸住宅の供給実態を把握することが可能となった。また,賃貸住宅の供給形態の差異による違いに関しては,サブリース業者の企画による賃貸住宅は,駅から遠い地域での供給割合が高く,主要デベロッパーによる賃貸住宅は,駅から近い地域での供給割合が高い点等が確認できた。