著者
小田切 優樹 丸山 徹 渡邊 博志
出版者
崇城大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

本研究では標的分子をBRに絞り込み、BR捕獲型HSAドメインの設計と新規BR除去療法としての有用性を評価するため、以下の検討を行った。得られた知見を要約する。(1)進化工学的手法であるファージディスプレイ法を駆使してBRの詳細な結合部位の同定を可能にし、さらに1.6×105個の変異体の中からBR高親和性HSAドメインII変異体を拾い上げることに成功した。(2)今回作製した新規BR尿中排泄促進剤pan3_3-13は、抗体製剤よりも製造コストが低く、従来の血液浄化法の基盤を成す血液透析に替わり、侵襲性の低い新たな血液浄化法の道を拓くことが大いに期待される。
著者
高田 憲尚
出版者
公益社団法人日本船舶海洋工学会
雑誌
日本造船学会論文集 (ISSN:05148499)
巻号頁・発行日
no.190, pp.13-25, 2001-12
被引用文献数
3 1

The incompressible Reynolds Averaged Navier-Stokes (RANS) code using the multi-block grid method has been developed for simulating the steady free suface flows over ship having complex geometries. "Horizontal Mode","Vertical Mode"and"BJ-SGS" which are methods of updating boundary conditions on block interfaces are incorporated in the present code and investigated in the computation of free surface flows about Wigley hull. The new code is applied to computation of transom stern flow about a container ship and a high speed vessel and those numerical results are compared with the experimental results.
著者
阿部 温子
出版者
桜美林大学
雑誌
国際学レヴュー (ISSN:09162690)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.89-112, 2003-03-31

グローバリゼーションが喧伝される中、国境を越えたヒトの移動も活発化しているが、国家、特に先進諸国家はモノや資本の移動と比べ、一般に移民や難民の流入を歓迎していない。他方国家は、高度な技術をもった労働者を国内のみならず国外からも惹きつけることで、自国経済の成長を支えることをも求められている。このような世界規模での変化の中、従来の国民国家に課された役割とは異質な役割が、現在の国家には期待されていると考えられる。先進諸国においてはいずれも、移民・難民に関わる問題が、政治および社会における最重要課題の一つと見なされている。日本の場合、欧米諸国に比べれば移民問題の政治化の度合いは弱く、移民に関わる様々な課題について、外国入集住地域では地方政治レベルでの議論が活発となっているものの、全国レベルでの議論は未だ成熟していない。この小論では、かかる日本の状況を整理し、国家の移民政策がどのような指針に基づいているのか、もしくはその指針がどのように変化してきているのかを追う。日本の状況を考察するにあたり、諸外国との比較も有用であるが、かつて移民送出国であったが今では逆に移民流入が大きな社会政治問題となっている西ヨーロッパ諸国との比較が、アメリカ、オーストラリアといったいわゆる伝統的な移民国家との比較よりも、国家に対する期待について考察するのに興味深い分析が可能であろう。
著者
近藤 俊明
出版者
広島大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

新たに開発した花粉一粒の直接遺伝解析を用いて、個々の訪花昆虫に付着した花粉一粒ごとの遺伝的組成を評価することで、東南アジア熱帯雨林の一斉開花現象における送粉システムの解明を試みた。その結果、東南アジアの熱帯雨林では、アザミウマを中心とした食物連鎖網に基盤をなす他殖種子の生産によって森林の更新が行われていることが明らかとなった。
著者
山田 浩之 合田 和生 喜連川 優
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J97-D, no.4, pp.774-792, 2014-04-01

並列データ処理系であるHadoopにおいては,近年Hiveをはじめとする上位層ソフトウェアの充実が見られ,当該処理系は大規模データの解析基盤として広く用いられるようになりつつある.同時に,元来のMapReduceなるデータ処理に特化し対象データの全走査を前提とするという設計を見直し,データ処理の効率性を高めるべく,索引やパーティショニング等の各種のデータベース技術を取り込む方向性が見られる.本論文では,Hadoopをはじめとする並列データ処理系において,関係データベースエンジンで試みられているアウトオブオーダ型実行方式を拡張して適用することにより,データ処理の一層の高速化を目指す.アウトオブオーダ型実行方式を適用することにより,並列データ処理系の各々の計算機は,並列データ処理の実行時にタスク分解を行い,分解されたタスクにおいて自らの二次記憶並びにネットワークを介した他の計算機の二次記憶への入出力を行い,入出力の完了に伴い関連する演算を実行する.すなわち,並列データ処理系全体の入出力を非同期化する.データインテンシブな並列データ処理においては,入出力に性能が律速されることが多く,当該入出力を非同期化することにより,従来型の処理系に比して,特にデータセット空間の一部のデータを対象とするデータ処理において,飛躍的な高速化が期待される.本論文では,著者らが試作を行ったHadoopをベースとするアウトオブオーダ型並列データ処理系Hadooodeの構成法を明らかにするとともに,20台の計算機からなるクラスタマシンにおいて当該試作を用いて行った性能評価実験を示し,その有効性を明らかにする.
著者
長澤 和也 DANNY Tang
出版者
広島大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2009

わが国では近年,気温の上昇ばかりでなく,周辺海域における海水温の上昇が観測されており,地球温暖化が現実のものとなりつつある。水産分野で早急に対処しなければならないのは,地球温暖化による漁業生産への影響評価である。本研究では,1)沖縄産亜熱帯性魚類に寄生するカイアシ類の分類学・生態学的特性を明らかにするとともに,2)地球温暖化に伴う彼らの本土侵入を予測し,わが国の水産養殖業における病害虫としての彼らの影響を評価することを目的とする。本年度も,昨年度に引き続き現地での標本採集を行って同定するとともに,地球温暖化に伴って本土に侵入する種を推測した。得られた知見は以下のとおり。(1)沖縄県沿岸・近海で漁獲された海水魚を入手して寄生虫学的検査を行い,得られた寄生性カイアシ類の同定を行った。大きな研究成果として,アマダイ類の鰓に寄生するカイアシ類を新科Pseudohatschekiidaeとして認め,記載した。(2)人工飼育下(水産研究機関・水族館)の海水魚を調べ,寄生性カイアシ類の同定を行った。ハタ類からレペオフテイルス属の1種,ジンベエザメからプロシーテス属の1種が採集された。後者の分類・同定には混乱が見られたので,形態を詳細に観察して,この問題を解決した。また,前者は亜熱帯性で,水産養殖上重要なハタ類に特異的に寄生し,重度寄生の場合には宿主の斃死を招くほど病害性が高いことが判明した。
著者
林松涛著
出版者
三修社
巻号頁・発行日
2011
著者
岸本年史編著
出版者
海馬書房
巻号頁・発行日
2013
著者
篠田純男[ほか]編集
出版者
近代出版
巻号頁・発行日
2013
著者
伊藤道哉著
出版者
丸善出版
巻号頁・発行日
2013