著者
高藤 三千代 Michiyo Takato
雑誌
先端社会研究
巻号頁・発行日
no.3, pp.307-312, 2005-12-20

国際シンポジウム「犯罪、学校、暴力-そして再生─米国コロンバイン高校事件と付属池田小学校事件の遺族と支援者による共同発言─」
著者
松本 昭彦 MATSUMOTO Akihiko
出版者
三重大学教育学部
雑誌
三重大学教育学部研究紀要, 自然科学・人文科学・社会科学・教育科学 (ISSN:18802419)
巻号頁・発行日
vol.65, pp.92-100, 2014-03-31

歌枕「末の松山」について、それを「波が越す」という有名な措辞がある。古くは『古今和歌集』巻二十・第一〇九三番歌に、「君をおきてあだし心をわが持たば末の松山波も越えなむ」とあり、「仮名序」にも和歌表現の歴史を言う中で、「あるは、松山の波をかけ」とある。この東歌の表現は、『万葉集』巻七・第一三八二番歌「泊瀬川流る水沫の絶えばこそ我が思ふ心遂げじと思はめ」等の類型表現と同様、「非現実的現象の非実現性」を、恋心の永続性の譬喩とするものだが、仮定の上下が逆になっている。わざわざ上下が逆転した作りになっているのは、貞観津波によって「末の松山を波が越える」ことは、実現一歩手前まで行ってしまったので、類型通りでは、自らの恋心の誓いにならないと感じられたためと思われる。つまり、この東歌の、そしてこの措辞の背景には、貞観津波で末の松山に津波が迫ったという事実があったはずなのである。この措辞が都に伝わると、一気に広まったが、やがて津波の知識・記憶は薄れ、元々の意味とは別に、面白い表現として使用され、「歌枕」となったものであろう。
著者
川名 好裕
出版者
立正大学心理学研究所
雑誌
立正大学心理学研究所紀要 (ISSN:13482777)
巻号頁・発行日
no.10, pp.31-47, 2012-03-21

首都圏の大学生が授業の一部の時間を使って実験調査アンケートに参加した。分析に適した有効データ数は、男性106名、女性139名であった。アンケート調査用紙に、笑顔の有るもの、無いものの写真40種類の女性の写真のうちの1つが判定刺激写真として印刷されていた。この顔写真をみて、その外見的魅力や内面的魅力についての評定と、その写真人物との関係希望の度合い(友人希望、恋人希望) を回答させた。因子分析の結果、外見的魅力は、美的魅力、健康的魅力の2つに下位分類され、内面的魅力は、対人的魅力、社会的魅力、の2つに下位分類された。写真刺激の笑顔の有無、アンケート回答者の性別の他に、写真刺激の美しさの判定から顔の美醜を加え、三元配置の多変量分散分析を行った。多変量にあたる従属変数は、美的魅力、健康的魅力、対人的魅力、社会的魅力の4つの魅力と、友人希望と恋人希望の2つである。笑顔の有無は、美的魅力には有意な影響力をもっていなかったが、笑顔のある顔の方が笑顔の無い顔より健康的魅力があるという結果であった。また、笑顔のある方が笑顔のない方より、有意に対人的魅力があると判断されていた(p<.01)。逆に、笑顔の無い方がある方より社会的魅力があると判断されていた。しかし、笑顔の有無は友人希望や恋人希望には有意な影響力をもっていなかった。美醜判定の影響力については、醜顔の方が美顔より健康的魅力ありという結果であった。美醜判定の関係希望への影響力は、笑顔の有無の影響力より大きく、醜顔より美顔の方を圧倒的に友達希望においても恋人希望においても有意に高く評定していた。
著者
秋月 望
出版者
明治学院大学国際平和研究所
雑誌
PRIME = プライム (ISSN:13404245)
巻号頁・発行日
no.31, pp.73-82, 2010-03

特集 : 東アジアにおける戦後和解 : 戦争は「終わった」のか?
著者
川北 稔
出版者
愛知教育大学
雑誌
愛知教育大学研究報告. 人文・社会科学編 (ISSN:18845177)
巻号頁・発行日
vol.70, pp.123-131, 2021-03-01

生きづらさを抱える人が自らの経験について社会的発言を行ったり,本人の立場による支援を実施したりすることが増えている。そうした活動に際して集合的なアイデンティティを形成することが効果的であるが,その在り方によっては集団の閉鎖性をもたらすことが懸念される。綾屋・熊谷による『つながりの作法』は障害を持つ人の立場から,経験の共通性と異質性の双方を視野に入れた集団形成を論じている。同書の示唆を受け,綾屋らによる「当事者研究」とは異なる伴走型支援の視点から社会的支援の在り方を構想する。
著者
長谷川 章 ХАСЭГАВА Акира
出版者
秋田大学教育文化学部
雑誌
秋田大学教育文化学部研究紀要 人文科学・社会科学 (ISSN:24334979)
巻号頁・発行日
no.76, pp.63-67, 2021-03-01

Настоящая статья посвящается истории по приемам и пере-творчествам образов советской звезды рока-музыки Виктора Цоя. В современной России XXI века разные тенденции используют образы Цоя в виде своего политического сторонника. В этой статье автор рассматривает о начале первых образов этого певца в фильмах «Асса» С. Соловьева и «Игла» Р. Нугманова, одновременно сравнивая героя в фильме «Брат» А. Балабанова, чью роль играл актер С. Бодров-младший, погибший в катастрофе в молодом возрасте , как Цой.
著者
安岡 孝一
出版者
株式会社KADOKAWA アスキー・メディアワークス
雑誌
週刊アスキー
巻号頁・発行日
vol.1059, pp.30-31, 2015-12-29

電子版『週刊アスキー No.1059』
著者
Yuki Konagaya 小長谷 有紀
出版者
国立民族学博物館
雑誌
国立民族学博物館研究報告 = Bulletin of the National Museum of Ethnology (ISSN:0385180X)
巻号頁・発行日
vol.45, no.3, pp.517-567, 2021-01-28

本稿は,19 世紀末から 20 世紀初頭にかけてモンゴルを訪問したさまざまな調査隊が撮影した写真について,研究上の重要な資料として利用されるように概要を紹介するものである。一次資料となる写真は各国のアーカイブなどで保管されているため,国別に扱う。具体的には,ロシア地理学協会などの地理学協会や,北欧諸国の博物館など,調査隊の派遣元や資料の所在地ごとに写真コレクションを紹介する。こうした総合的な紹介は,とりわけコレクションの横断的な比較分析研究に寄与するであろう。