著者
松浦 年男 松井 理直
出版者
北星学園大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究課題では日本語の諸方言における有声阻害重子音の音響音声学的実現ならびに形態音韻論的分布について明らかにしてきた。特に天草市の諸方言における実態を詳しく調査し,同じ形態論的環境でも地域によって有声阻害重子音で実現するか否かが異なることを明らかにした。また,山形市周辺部についても調査を行い,声帯振動の実現が九州(天草)と異なることを明らかにした。さらに,九州地方の複数の地点において語根複合(助数詞,二字漢語)で有声阻害重子音が見られるかを調査し,一部の地域において生産性が高いことを指摘した。
著者
金山 知俊 増山 繁
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.52, pp.355-356, 1996-03-06

近年のコンピュータグラフィック(以下CG)技術の発展はめざましいものがあり,映画やコマーシャルで見かける映像の中には一見してCGとは分からないようなものも増えてきた.また,建築設計やドライビングシミュレータなどで3次元CGを目にすることも多くなってきた.自然物のCGシミュレーションをこれらの分野へ応用する場合,形状のみならず,動きの再現も重要である.CGによる樹木の画像生成の研究は様々な研究者によってなされてきたが,それらの多くは樹形を生成する生長モデルや,テクスチャの生成に関するものが大部分であり,風などの外力による樹木の揺れの表現については数件の報告が見られるのみである.本研究では,樹木を質量を持った節点とそれらの隣接関係で近似する方法を改良し,節点の動きのシミュレーションを行なうことで樹木の揺れのアニメーションを実現している.
著者
高橋 毅 鈴木 一也 伊藤 靖 松下 晃三 数井 暉久
出版者
特定非営利活動法人日本呼吸器外科学会
巻号頁・発行日
2000

症例は50歳, 男性.1996年9月3日, 悪性胸膜中皮腫に対し左胸膜肺全摘, 心嚢, 横隔膜, 胸壁合併切除術, 及び温熱化学療法を施行した.外来にて経過観察されていたが1999年11月, 胸部CTにて左胸壁に径3cmの腫瘤を指摘され, CTガイド下針生検にて悪性胸膜中皮腫の再発と診断された.全身精査にて転移巣のないことを確認し2000年1月, 再発巣の切除術を施行した.rights: 特定非営利活動法人日本呼吸器外科学会rights: 本文データは学協会の許諾に基づきCiNiiから複製したものであるrelation:isVersionOf: http://ci.nii.ac.jp/naid/110001272251/
著者
吹上 大樹 大石 岳史 池内 克史
雑誌
研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM)
巻号頁・発行日
vol.2012, no.1, pp.1-8, 2012-11-26

複合現実感 (MR) は,実世界に仮想物体 (CG) を重畳して表示することにより,高い臨場感を得ることができる技術である.しかしながら,任意の屋外環境において,その風景に CG を重ねると,しばしば CG と現実の物体との間で遮蔽関係に矛盾が生じるという問題がある.例えば,本来は前景であるはずの樹木が,重畳した CG に遮蔽されるというような状況は屋外では頻繁に生じ, MR の臨場感を著しく損なってしまう.この問題を解決するには,現実のシーンから前景となる部分の輪郭を正確に切り出す処理が必要となる.しかし,樹木や茂み等の複雑な形状を実時間で切り抜くことは計算量の点から実現が難しいというのが実状である.そこで本研究では、正確な前景情報を必要としない,新たな遮蔽矛盾解消手法を提案する.具体的には、心理物理実験によって測定したヒトの透明視知覚特性に基づいて, CG と現実風景とのブレンディングを行い,これによって CG が前景領域の奥に透けて見えるような描画を可能にした.Mixed Reality (MR) is a technique that enables the merging of the real and virtual worlds by rendering virtual objects on a real scene in real time. One of the challenges in mixed reality (MR) applications is handling contradictory occlusions between real and virtual objects. The previous studies have tried to solve the occlusion problem by extracting the foreground region from the real image. However, real-time occlusion handling is still difficult since it takes too much computational cost to precisely segment foreground regions in a complex scene. In this study, therefore, we proposed an alternative solution to the occlusion problem that does not require precise foreground-background segmentation. In our method, a virtual object is blended with a real scene so that the virtual object can be perceived as being behind the foreground region. For this purpose, we first investigated characteristics of human transparency perception in a psychophysical experiment. Then we made a blending algorithm applicable to real scenes based on the results of the experiment.
著者
宮下 武則 森 芳史 村上 優浩
出版者
香川県農業試験場
雑誌
香川県農業試験場研究報告 (ISSN:03748804)
巻号頁・発行日
no.57, pp.1-10, 2005-03

移植期と施肥法を変えた3年間の栽培試験結果を用いて、登熟期の気温が「ヒノヒカリ」の玄米品質とタンパク質含有率に及ぼす影響を検討した。1.「ヒノヒカリ」は、登熟期間中に高温に遭遇することによって玄米品質が低下しやすい品種である。登熟期の平均気温が24℃を超える場合、あるいは出穂後10日間の平均気温が27℃を超える場合は、主に高温の影響で玄米品質が低下する。2.登熟期の平均気温が23-24℃の場合は、単位面積当たり籾数の過剰によって玄米品質が低下する。この温度域で玄米品質を確保するためにはm2当たり籾数を2万8千粒以下にする必要がある。3.タンパク質含有率は、施肥窒素量だけでなく登熟期の気温によっても変化し、平均日最低気温が17℃以下もしくは平均気温が22℃以下の時は、それ以上の気温の時よりも低くなる。4.気象生産力指数から推定した香川県の平坦部における玄米品質と食味の向上のための最適出穂期は、8月30日から9月3日までであった。
著者
山田 麻有美
出版者
聖学院大学
雑誌
聖学院大学論叢 (ISSN:09152539)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.221-232, 2002-02-25