著者
永井 正也 廣理 英基 田中 耕一郎
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
日本物理學會誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.66, no.12, pp.919-922, 2011-12-05
参考文献数
34

誘電体結晶にパルス面制御された高強度の超短光パルスを照射すると,100kV/cmを越える最大電場のピコ秒モノサイクルパルスが発生する.これを用いて物質中の電子や分子をコヒーレントに大振幅で運動させることで,新規な物性の発現が期待される.また準DC的強電場印加の手段として物質の内部電場を直接支配できる可能性がある.
著者
林田 義伸 渡邊 道治 中村 裕文 太田 明子
出版者
都城工業高等専門学校
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

円形のローマとアウグストゥス神殿(1C.B.C.)を構成する石材について、3Dスキャナを用いて実測し、その実測図を作成し、平面及び立面の各部寸法について復元した。また、本神殿はエレクテイオン(5C.B.C.)を殆ど模して建設されたものであるが、各部寸法や施工痕を分析し、エンタブラチュアの割付方や接合部等、当時の手法が用いられていたことを明らかにした。関連研究として、古代ギリシアのトロス等の設計法や、神格化されたローマとアウグストゥス崇拝に関し考察した。
著者
狭間 研至 明石 章則 前畠 慶人 松田 良信 山下 博美
出版者
日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.41, no.4, pp.323-327, 2001-08-20

症例は71歳男性.肺線維症の経過観察中, 腺癌が発見された.術前検査にて坑Scl-70抗体が陽性であり, 全身性強皮症が疑われた.術前呼吸機能検査で, VC1,430ml(44.0%), FEV_<1.0>1,420ml(100.0%)と拘束性換気障害を呈していた.臨床病期はT_1N_0M_0 stage IAで, 低肺機能症例であったため, 胸腔鏡下左肺下葉切除術を施行し, 術後経過は良好であった.病理組織検査では, S^8の原発巣と, S^6のブラ壁から発生した扁平上皮癌が認められた.病理学的検索および遺伝子診断より, 本症例を重複癌と診断した.突発性肺線維症は肺癌の危険因子であるが, 膠原病に合併した二次性の線維化肺にも肺癌は発生しやすいとされている.このような症例の手術に際しては, 低肺機能のため術式の選択に苦慮する事が多い.根治性および低侵襲性の両立のため, 胸腔鏡下肺葉切除術の適応を積極的に検討すべきであると考えられた.
著者
秋葉巌 松山洋一 小林哲則
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告音声言語情報処理(SLP)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.10, pp.1-8, 2013-07-18

多人数会話において発生する発話機会の不均衡を調整するために,機会が十分に与えられず 「置いてけぼり」 状態になっている会話参加者に適切な手続きを経て発話機会を与えることのできる会話ロボットを提案する.特に,ファシリテーションのモデルを扱うための最小単位である 4 者会話 (ロボットを含む) を対象として,主導的に会話を進めている参加者らの状況も考慮しながら,段階的に主導権を奪取し,しかるべき対象者に発話機会を与えるような手続きの計算モデルを提案する.モデル化には,誤りを含むセンサ情報にロバストな部分観測マルコフ決定過程 (POMDP) を用いる.さらに手続きとそのタイミングの適切性について評価した被験者実験の結果を報告する.We propose a facilitation robot harmonizing four-participant conversations. Four-participant conversation is the minimum unit that needs facilitation skills. In general, three is the minimum number of participants of a multiparty conversation. In such three-participant situations, back-and-forth interactions between two participants out of three primarily occur and another participant tends to be left behind, who cannot properly get floors to speak. Here, they need one more participant who helps the participant left behind to harmonize him/her with the others. Conversational robots have potentials to participate in such conversations as the fourth participant. When the robot steps in the situation to help, there should be proper facilitating procedures to obtain initiatives to control conversational contexts. In this paper, we propose a conversational robot system harmonizing four-participant conversations along procedures of obtaining initiatives of topic and floor control. These situations and procedures were modeled and optimized as the partially observable Markov decision process. We conducted an experiment to evaluate appropriateness of the proposal procedures and the result shows evidence of its acceptability.
著者
兼松 誠 カネマツ マコト
雑誌
思想としての仏教 : 実存思想論集
巻号頁・発行日
2011-06

※編集:実存思想協会編集, 発行:理想社, ISBN:9784650003062※最後頁に英語版の抄録あり。
著者
氣多 雅子
出版者
金沢大学
雑誌
金沢大学教育学部紀要. 人文科学・社会科学編 (ISSN:02882523)
巻号頁・発行日
vol.47, pp.17-37, 1998-02

1950年代末から60年代初頭にかけての実存主義から構造主義へという思想史的転換は、人間中心的な主観主義から、非人称的な構造に優位を置く客観主義への転回として性格づけられてきた。この「構造」の概念はある種の流動性と多様性をもつようであるが、そこに一貫するのは、主体の思索や意志や行動は、社会構造や言語の無意識の構造によって規定されたものであるとする見方である。この状況は、今度は構造という概念の批判と反省の
著者
岡本 清美 利根川 孝 野村 清英 中野 博生
出版者
東京工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

量子スピン鎖の相転移点を数値計算データから精密に決める解析方法として我々の開発したレベルスペクトロスコピー法がある.本課題ではこのレベルスペクトルスコピー法を種々のモデルに適用して,新奇相の発見,相図の精密化,などをおこなった.具体的には,異方的S=2スピン鎖については約20年前の提唱があったものの長い間存在が否定されていたintermediate-D相の存在をはじめて確認した.また,相互作用パラメーターに関する論争が長く続いていたアズライトの磁性に関し,論争に決着をつける結果を得た.
著者
新井 達郎
巻号頁・発行日
1981

Thesis--University of Tsukuba, D.Sc.(A), no. 102, 1981. 3. 25