著者
小澤 憲秋 青木 俊徳 加藤 寧 根元 義章
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.84, no.8, pp.1608-1617, 2001-08-01
被引用文献数
7

本論文では,衛星画像における雲域自動分類手法を提案する.提案手法は可視画像と輝度温度画像を用いて,雲域とそれ以外の領域を自動的に分類する.画像を小さな領域(局所領域)に分割することにより,局所領域中での各カテゴリーの特徴ベクトル分布がガウス分布を用いて近似できると仮定し,分布を二つのクラスタに分割する.更に,各クラスタをその後のカテゴリー分類に利用するのに適当であるかどうかの判断を行うための「一致度」を導入し,それを満足するクラスタの平均ベクトルとEMアルゴリズムを用いて分類を行う.一致度を利用することによって特徴空間中のベクトル分布が明確になることを示すとともに,クラスタリングも適切に行えることを示す.提案手法の特徴は,特徴ベクトルが各カテゴリー間を結ぶように連続的に分布することに着目する点にある.各カテゴリー間を結ぶ直線を考え,その直線と各クラスタの平均ベクトルの距離が近いものだけを利用することによって,画像ごとに動的にしきい値を決定する.最後に,提案アルゴリズムををNOAAとひまわりの画像に適用する.専門家が手動で分類した結果等と比較し,良好な分類結果が得られることを示す.
著者
松田 章
出版者
慶應義塾大学大学院法務研究科
雑誌
慶應法学 (ISSN:18800750)
巻号頁・発行日
no.7, pp.109-168, 2007-03

平良木登規男教授退職記念号 = Essays commemorating the retirement of Professor Hiragaki Tokio presented by his colleagues and former students1 はじめに2 刑事訴訟における審判の対象3 「訴因の特定」に関する学説・判例4 訴因にはどのようなことが記載される必要があるのか5 「訴因の特定」を規定した刑事訴訟法256条3項の分析6 「審判対象画定に必要な事実」とは何か7 「訴因の特定」に関する判例の吟味 (1)「犯罪の日時、場所、方法」と「犯罪構成要件該当事実」とを区別する意味 (2)判例の事案における他の犯罪事実との区別8 「訴因の特定」のために「記載が必要な事実」と「記載が不要な事実」の仕分け (1)設例による検討 (2)絶対的訴因記載事項 (3)中間的訴因記載事項 (4)起訴状一本主義・余事記載との関係 (5)小括9 「訴因変更の要否」に関する学説 (1)「訴因変更の要否」に関する法律構成説と事実記載説 (2)「訴因変更の要否」に関する具体的防御説と抽象的防御説10 「訴因変更の要否」に関する判例の吟味 (1)従来の判例の立場 (2)昭和63年最高裁決定の論旨 (3)平成13年最高裁決定の論旨 (4)判例の理解11 「争点」と「訴因」 (1)「争点」と「訴因」の関係に関する判例 (2)判例による「訴因変更」と「争点顕在化措置」の要否に関する基準 (3)「訴因変更の要否等に関する判例基準」に関する学説 (4)「争点顕在化措置」とは何か12 訴因に関する検察官の釈明等の効力 (1)「審判対象の画定に必要な事実」に関する検察官の釈明等 (2)「審判対象の画定には必要ない事実であるが被告人の防御にとって重要な事実」に関する検察官の釈明等 (3)「審判対象の画定には必要ない事実であり被告人の防御にとっても重要とはいえない事実」に関する検察官の釈明等13 「訴因変更」と「争点顕在化措置」の要否に関する判例の立場の理解14 今後の研究計画など(本稿のおわりにあたって)
著者
居林 次雄
出版者
一橋大学
雑誌
一橋研究 (ISSN:0286861X)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.63-68, 1960-06-30

論文タイプ||研究ノート

1 0 0 0 OA 黄檗 No.23

出版者
京都大学科学研究所
雑誌
黄檗
巻号頁・発行日
vol.23, 2005-07

1 0 0 0 OA 黄檗 No.18

出版者
京都大学化学研究所
雑誌
黄檗
巻号頁・発行日
vol.18, 2003-02
著者
斉藤 正浩 小山 裕介 日下部 岱
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会秋季大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1994, no.1, 1994-09-26

誘導無線方式による車両位置検察について,筆者らは三相3練式誘導線を用いる方式を提案し,位置検知の特性解析を行い報告した.さらに,新交通システム等の車両位置を長距離に渡って高精度に検知する方式への適用を目的に,誘導線の交差周期長を変化させたときの位置検知特性について解析を行った.本稿では,誘導線の交差周期長を変化させた場合について,実寸による模擬実験装置により,位置検知の実験結果を得たので,理論特性との比較を示し考察する.
著者
永田 治人 赤木 克実 成田 誠之助
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1995, no.1, 1995-03-27

現在、多くのマルチメディアデータベースが公表されているが、画像の検索時には、蓄積されている画像データに文字情報をリンクし、その文字情報をキーとして検索するものがほとんどである。そこで我々は、画像処理を用いて画像そのものから特徴量を抽出し、その特徴量によって画像を検索するというデータベース(GDbase)の開発に取り組んできた。画像の特徴量および類似度の比較には様々な形式や方法がある。GDbaseはそれらをシステム本体に依存しないように実装する。本稿では、GDbaseの構成について述べ、どのようにして多様な形式・方法を実装し、拡張性をもたせているかについて説明する。
著者
河村 晃好 黒武者 健一 佐藤 亮一 芥子 育雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.192, pp.9-16, 2001-07-11

膨大な量のデジタルコンテンツが蓄積されるようになり, ユーザが興味を持っている情報を選択的に探し出すのは困難になってきている.ユーザが欲しい情報を得るためには, 検索についての専門的な知識や技術も必要になってくる.そのため, ユーザの嗜好を学習し, 嗜好に合致した情報だけを推薦するリコメンダシステムが注目されている.本論文では, 簡単なアンケートを元にユーザグループを決めた後, グループ嗜好モデルを利用して検索キーワードを拡張するコンテンツの検索方式と視聴履歴による検索とを融合した嗜好類推型検索方式を提案する.さらに, ユーザにお薦めコンテンツを推薦する検索サーバのプロトタイプについて紹介する.
著者
篠原 亮太 堀 悌二 古賀 実
出版者
公益社団法人日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.27, no.7, pp.400-405, 1978-07-05
被引用文献数
2

環境中に残留する微量のo-,m-, p-ターフェニルの分析法を抽出,クリーンナップ,マスフラグメントグラフィー(MF)による分離について検討し,この分析法が実際試料に適用しうることを確認した.水からの抽出はn-ヘキサンによる液-液抽出法を用い,底質からはn-ヘキサンを抽出溶媒とした連続抽出法を用い,それぞれ定量的な回収率を得た.妨害物質の除去はn-ヘキサン;ベンゼン(4:1)を溶離液としてシリカゲルカラムクロマトグラフィーで行った.微量のターフェニル異性体のMFにおける分離は,1%OV-101に0.1% Bentone 34を混合したもの,2%OV-101に1% BMBTを混合した2種の液相が満足できる結果を与えた.MFにおける検出限界は,水(200ml)の場合o-, m-, p-はそれぞれ0.007ppb,0.025ppb,0.05ppbであり,底質(10g)の場合はそれぞれ0.14ppb,0.5ppb,1.0ppbであった.これらの分析法を用いて北九州地方の海水,河川水とその底質について検察した結果,水はすべて不検出,底質からはo-, m-, p-はそれぞれ(0.8〜390)ppb, (1.1〜210)ppb, (1.7〜180)ppbの範囲で検出された.
著者
倉田 聡
出版者
北海道大学法学部
雑誌
北大法学論集 (ISSN:03855953)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.271-322, 1990-02-01