著者
佐藤 寛 新井 邦二郎
出版者
筑波大学発達臨床心理相談室
雑誌
筑波大学発達臨床心理学研究
巻号頁・発行日
vol.15, pp.37-43, 2003

不安障害とうつ病性障害は,児童期の子どもに見られる精神的問題の中でも有病率が比較的高く,長期にわたって維持される深刻な疾患であることが指摘されている(Ollendick & King,1994)。例えば,Anderoson,Williams,McGee, & Silva(1987)は,8~12%の児童が何らかの不安障害を抱えていることを報告している。また,うつ病性障害の診断基準 ...
著者
小保方 晶子 無藤 隆
出版者
お茶の水女子大学
雑誌
お茶の水女子大学子ども発達教育研究センター紀要
巻号頁・発行日
vol.2, pp.75-84, 2004

中学生2397名を対象に質問紙調査を行い、非行傾向行為の経験がある子どもの特徴について、逸脱した友人の存在があるかどうか分類し、家族関係、友人関係、セルフコントロール、抑うつ傾向について検討を行った。まず、非行傾向行為の経験のある子どもは、セルフコントロールが低く、親子関係が親密でなく、抑うつ傾向が高いことが示された。非行傾向行為について、逸脱した友人の存在の有無によって検討した結果、行動上は同じ非行傾向行為という様相を見せていても、特に友人との関係や友人関係の持ち方や、抑うつ傾向に関して特徴が異なることが示された。親しい友人も自分も非行傾向行為の経験のある子どもの特徴として、親子関係は親密でないが、友人との関係は成立しており、その付き合い方は同調行動が示された。親しい友人に非行傾向行為をしている子どもはいないが単独で非行傾向行為の経験のある子どもの特徴として、特に男子では、親との関係が親密でないだけでなく、友人との関係も親密ではないことが示された。そして、抑うつ傾向が最も高いことが示された。中学生の非行傾向行為に関して、逸脱した友人の存在を考慮して検討することの重要性が示された。
著者
兄井 彰
出版者
日本生活体験学習学会
雑誌
生活体験学習研究 (ISSN:13461796)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.25-34, 2004-01-30

本研究では、参加した不登校傾向を示す児童・生徒の各キャンプに対する事後の印象と自己有能感(コンピタンス)及び抑うつ傾向の調査から、さまざまな体験ができ、シリーズで年間通して行われるリフレッシュキャンプが持つ教育的効果を明らかにしようとした。その結果、成功体験が多いキャンプで楽しかったと答えた子どもが多かった。このことから、できるだけ多くの成功体験ができるキャンププログラムの工夫が示唆された。また、自己有能感と抑うつ傾向は、各キャンプ前後で、子どもにとって望ましい変化が認められた。このことから、キャンプ全体を通して考えると、本キャンプのようなさまざまな体験ができ、年間複数回行われるシリーズキャンプは、不登校児童・生徒に対して一定の教育的効果があると考えられる。しかし、期待した以上のキャンプの効果はみられなかった。これは、本キャンプの活動がどちらかといえば楽しさ中心の内容が多く、克服や達成を伴う活動をあまり多く体験できなかったためだと考えられる。あるいは、本キャンプは、複数年度にまたがって参加している児童・生徒が多く、初めて体験する活動が少なかったためだと推察される。
著者
猪子 香代 本城 秀次
出版者
科学評論社
雑誌
精神科 (ISSN:13474790)
巻号頁・発行日
vol.4, no.4, pp.272-275, 2004-04
被引用文献数
1
出版者
朝日新聞社
雑誌
週刊朝日
巻号頁・発行日
vol.110, no.1, pp.138-141, 2005-01-07
著者
傅田 健三
出版者
日本医事新報社
雑誌
日本医事新報 (ISSN:03859215)
巻号頁・発行日
no.4224, pp.7-13, 2005-04-09
被引用文献数
9