著者
吉田 圭佑 小川 剛史
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.189-196, 2018 (Released:2018-09-30)
参考文献数
36

In this paper, we propose a novel method to virtually simulate the sensation of spiciness by applying thermal grill illusion to the human tongue. We describe our tongue stimulator equipped with interlaced warm and cool bars. To evaluate the effectiveness of this method, the system was experimentally tested in two studies. The first experimental results show that spicy taste was perceived by causing thermal grill illusion on the tongue. The second experimental results show that the strength of spicy perception is affected by both of average temperature and difference in temperature between warm and cool stimuli.
著者
時事新報社 編
出版者
時事新報社
巻号頁・発行日
vol.帝国人絹の巻, 1934
著者
川北 稔
出版者
愛知教育大学
雑誌
愛知教育大学研究報告. 人文・社会科学編 (ISSN:18845177)
巻号頁・発行日
vol.70, pp.123-131, 2021-03-01

生きづらさを抱える人が自らの経験について社会的発言を行ったり,本人の立場による支援を実施したりすることが増えている。そうした活動に際して集合的なアイデンティティを形成することが効果的であるが,その在り方によっては集団の閉鎖性をもたらすことが懸念される。綾屋・熊谷による『つながりの作法』は障害を持つ人の立場から,経験の共通性と異質性の双方を視野に入れた集団形成を論じている。同書の示唆を受け,綾屋らによる「当事者研究」とは異なる伴走型支援の視点から社会的支援の在り方を構想する。
著者
鈴木 篤
出版者
一般社団法人 日本教育学会
雑誌
教育学研究 (ISSN:03873161)
巻号頁・発行日
vol.89, no.2, pp.258-270, 2022 (Released:2022-09-10)
参考文献数
31

教育学では理論と実践という対立図式が長年用いられてきた。だが、ルーマンの議論を踏まえるならば、科学システムと教育システムとは異なる機能システムに属し、さらにそれぞれが独自の歴史を積み重ねてきていることから、前者が生み出した理論を後者が応用するという単純な関係を想定することは困難だとわかる。科学システムはあらゆる活動を、真/非真の二値コードに照らして判断するのに対し、教育システムはすべてを、より良い/より劣るというコードに基づいて判断するためである。
著者
長谷川 章 ХАСЭГАВА Акира
出版者
秋田大学教育文化学部
雑誌
秋田大学教育文化学部研究紀要 人文科学・社会科学 (ISSN:24334979)
巻号頁・発行日
no.76, pp.63-67, 2021-03-01

Настоящая статья посвящается истории по приемам и пере-творчествам образов советской звезды рока-музыки Виктора Цоя. В современной России XXI века разные тенденции используют образы Цоя в виде своего политического сторонника. В этой статье автор рассматривает о начале первых образов этого певца в фильмах «Асса» С. Соловьева и «Игла» Р. Нугманова, одновременно сравнивая героя в фильме «Брат» А. Балабанова, чью роль играл актер С. Бодров-младший, погибший в катастрофе в молодом возрасте , как Цой.

3 0 0 0 OA 鼠璞十種

著者
国書刊行会 編
出版者
国書刊行会
巻号頁・発行日
vol.第一, 1916
著者
小林 真優子 西村 竜一 入野 俊夫 河原 英紀
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS)
巻号頁・発行日
vol.2013-MUS-99, no.47, pp.1-6, 2013-05-04

声を聴くと,何となくその人の体型が分かる.ここでは,母音だけを用いて相対的な声道長を推定する方法を提案する.この方法では,声道長以外の要因によるスペクトル形状変化の影響を軽減するために,スペクトル距離の計算に用いる帯域を制限し,スペクトルの大局的な平坦化と形状の過度な詳細の平滑化とを組合せている.6歳から56歳までの284名の男女が発声した母音と身体情報からなるデータベースを用いることで,これらの処理に用いるパラメタを決定した.母音だけを用いた簡易な方法にも関わらず,以前報告した聴覚モデルを用いた方法を凌駕する精度での声道長推定が可能であることを確認した.また,このデータベースに付与された身体情報を母音だけから推定できることを示した.
著者
橋谷 元由 平田 光穂 広瀬 泰雄
出版者
公益社団法人 化学工学会
雑誌
化学工学 (ISSN:03759253)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.182-187,a1, 1968-02-05 (Released:2010-10-07)
参考文献数
14
被引用文献数
9 8

エタノール水, i-ブロパノール-水。i-プロパノール-水, の2成分系に塩化カルシウムを飽和させ.常圧の気液平衡を測定した.すべての系において比揮発度が増大し, 共沸が消えた.これらの実測値は著者らが改良したJohnsonらの式によって相関された。また, これらの効果的な実験結果の応用として.還流液に塩化カルシウムを加えて全還流蒸留を行ない.塔頂試料として高純度のエタノール, i-プロバノールが縛られ, この方法による共沸混合物分離の可能性が示された。

3 0 0 0 小山市史

著者
小山市史編さん委員会 編
出版者
小山市
巻号頁・発行日
vol.史料編 近世 2 付録, 1983
著者
池内 与志穂
出版者
日本神経回路学会
雑誌
日本神経回路学会誌 (ISSN:1340766X)
巻号頁・発行日
vol.28, no.4, pp.151-161, 2021-12-05 (Released:2022-01-05)
参考文献数
92

脳を作るという夢に向かって,長年にわたって神経の培養技術が開発されてきた.初代培養に始まり,幹細胞分化などによって二次元上で神経回路を構築する技術が発展した.三次元技術の発展に加え,三次元幹細胞培養から自発的に生み出される脳の様な構造を持った組織(脳オルガノイド)の登場により,三次元神経回路を構築する研究が飛躍的に発展した.生物学と工学が交わって神経回路構築研究が発展している様子を紹介し,神経回路の機能獲得に向けた今後の研究の展望について議論する.
著者
栗田 英彦
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
日本研究 (ISSN:09150900)
巻号頁・発行日
vol.47, pp.239-267, 2013-03-29

大正期に一世を風靡した心身修養法に岡田式静坐法がある。創始者の名は岡田虎二朗(一八七二―一九二〇)という。彼は、静坐実践を通じて内的霊性を発達させることができると述べ、日本の伝統も明治以降の西洋文明輸入政策も否定しつつ、個人の霊性からまったく新たな文化や教育を生み出そうとした。こうした主張が、近代化の矛盾と伝統の桎梏のなかでもがいていた知識人や学生を含む多くの人々を惹きつけることになったようである。これまで、岡田の急逝をきっかけに、このムーブメントは急速に消えていったように記述されることが多かった。しかしながら、実際にはその後もいくつか静坐会は存続しおり、その中の一つに京都の静坐社があった。静坐社は、岡田式静坐法を治療に応用した医師・小林参三郎(一八六三―一九二六)の死後に、妻の信子(一八八六―一九七三)によって設立された。雑誌『静坐』の刊行を主な活動として、全国の静坐会ネットワークを繋ぐセンター的な役割を果たしていた。

3 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1906年07月30日, 1906-07-30
著者
星 博幸 森里 真希
出版者
名古屋地学会
雑誌
名古屋地学 (ISSN:13450514)
巻号頁・発行日
vol.81, pp.15-20, 2019 (Released:2019-03-21)
参考文献数
34

愛知県蒲郡市竹島は,花崗岩質岩石(苦鉄質岩を含む)の露頭および転石に残された矢穴と刻印の存在から名古屋城石垣採石丁場の一つと考えられている。それを自然科学的手法により検証し名古屋城築城の実態解明に資する基礎データを得るために,筆者らは竹島を構成する花崗岩質岩石の帯磁率(初磁化率または初帯磁率)を測定した。竹島の帯磁率は最小値(0.05×10−3 SI)と最大値(56.3×10−3 SI)の差が3桁にも達する幅広い変化を示す。大まかに見れば片状花崗閃緑岩よりも苦鉄質岩のほうが高い帯磁率を示す傾向があるが,苦鉄質岩でも0.5×10−3 SI以下のやや低い値を示す場所がある。地理的に見ると,西側海岸の中央部付近と東側海岸の中央部付近の岩石が高い帯磁率を示す傾向があり,その高帯磁率帯のトレンド(WSW–ENE)は苦鉄質岩の分布トレンドや島北半部の片状構造の一般走向と斜交している。島の南端~南東海岸の岩石は比較的低い帯磁率を示す傾向がある。露頭に多数の矢穴が穿たれている島北西部の海岸露頭では帯磁率が1×10−3~3×10−3 SIの範囲であった。