著者
井関 龍太
出版者
日本基礎心理学会
雑誌
基礎心理学研究 (ISSN:02877651)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.243-249, 2020-03-31 (Released:2020-06-09)
参考文献数
8

Psychologists have analyzed response time data by their rules of thumb. Modern advances of statistical methods promote to create a new practice. Traditionally, outliers were discarded prior to statistical test and skewed data were converted by logarithms. Fitting approach reminds that analyzers intend to estimate parameters for RT distributions. In statistical tests, psychologists often conducted ANOVA by aggregating data across different trials in the same condition. This practice loss precision information of measurement. Linear mixed models is changing the situation. While practical issues are remain for several aspects of applying linear mixed model, consensus among psychologists would be increasingly required.
著者
野沢 明
出版者
日本ばね学会
雑誌
ばね論文集 (ISSN:03856917)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.52, pp.45-64, 2007-05-30 (Released:2007-11-13)
被引用文献数
2
著者
高村 圭子
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.63, no.6, pp.22-29, 2014-06-10 (Released:2019-06-10)

延慶本をはじめとする『平家物語』諸本には「頼朝は謀叛によって日本国を掌握する力を「天」に与えられた」という思想が散見される。中国の易姓革命思想に基づいていると考えられるが、このような思想は日本の天皇制とは全く相容れない。日本における「天」は仏教や神道とも習合して天皇制と共存しうる思想へと変容を遂げてきたが、南北朝期には「天は帝よりも上位に位置する」ことを前提とした思想が定着しており、『平家物語』はその早い段階として位置付けられると考えられる。
著者
青柳 象平 井田 雅裕
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.61, no.2, pp.95-97, 1998-04-25 (Released:2011-08-11)
参考文献数
7

ガラスビーズ, シリカゲル, 珪藻土, 沸化カルシウム, 硫酸バリウム等の粒子に対するゼラチンの吸着性を調べた。いずれの物質に対しても非可逆的吸着が見られた。グアニジン塩酸塩による溶離・回収試料のSDS電気泳動パターンは元ゼラチンのものと異なり, また吸着剤により互いに異なる。それ故, これらの物質への吸着はハロゲン化銀に対する場合と同様, ペプチド選択的であり, その選択性は吸着剤により異なることが分かった。
著者
林大
雑誌
日皮会誌
巻号頁・発行日
vol.109, 1999
被引用文献数
1
著者
後藤 秀章
出版者
日本森林学会
巻号頁・発行日
vol.91, no.6, pp.479-485, 2009 (Released:2011-03-28)

日本産キクイムシ類の分類について、これまでの研究史を述べるとともに、キクイムシ類研究の基礎的資料として、日本産キクイムシ類の学名、および和名のリストを作成し、その中で5種について新たに和名を与えた。その結果日本産のキクイムシ類はキクイムシ科302種、ナガキクイムシ科18種が記録されていることがわかった。
著者
田上 隆
出版者
日本医科大学
雑誌
若手研究(A)
巻号頁・発行日
2015-04-01

本研究では、院内の臨床データベースや診断群分類データ(Diagnosis Procedure Combination, DPC)やモニター機器内のデータをExcelのマクロを用いて、データベースに取り込む方法を開発した。また、院内に存在するDPCデータを、対象症例のみのデータに絞り込み、個人情報に繋がる可能性があるデータを解析可能で特定不可能なデータに変換した上で、削除および匿名化し、研究者が直ぐに解析作業に入れる形式(1症例1行のExcel形式)に変更することが出来るフリーソフトアプリケーション(DPC抽出ハッシュアプリ)を開発した。
著者
前嶋 信次
出版者
慶應義塾大学
雑誌
史学 (ISSN:03869334)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.137-185, 1957-11

十 和林教化の説十一 コス・ゴル湖畔入寂の説十二 宣化文書の檢討十三 西夏文經典について十四 輔仁大學調査團の立化寺訪問十五 印籠その他の品々結論
著者
生駒 哲郎
出版者
山脇学園短期大学
雑誌
紀要 (ISSN:03898814)
巻号頁・発行日
vol.41, pp.A1-A19, 2003-12-21
著者
ミア ティッロネン
出版者
日本宗教学会
雑誌
宗教研究 (ISSN:03873293)
巻号頁・発行日
vol.95, no.1, pp.175-198, 2021

<p>近年、日本の寺社仏閣の観光地化がますます活発になっている。宗教と観光を主に表象化論として論じてきた既往研究に対し、本研究では物質的側面に注目する。京都市の晴明神社は、映画『陰陽師』の影響で、二〇〇〇年代以降急速に参拝客数を増加させ、それにともない境内の整備や安倍晴明伝説を具現化する銅像の設置などを行ってきた。多様な理由で同社を訪れる人々は、これらのモノに対して常識に基づく「正しい」行動だけでなく、様々な実践を行う。こうしたパフォーマンスにおいて、モノは単に実践の客体ではなく、むしろ、そうした行動を導くアクターとして捉え返せるのである。本稿では、パフォーマンス論と物質的宗教論の観点を導入しながら、神社観光における人、モノ、環境の相互作用に光をあててゆく。</p>
著者
黄 斌
出版者
[出版者不明]
巻号頁・発行日
2010

制度:新 ; 報告番号:甲3128号 ; 学位の種類:博士(学術) ; 授与年月日:2010/6/14 ; 早大学位記番号:新5406
著者
白井 亮洋
出版者
大阪府立大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2018-04-25

免疫測定応用を指向した新規材料: グラフェン含有ハイドロゲル微粒子の開発に関する研究の概要を以下にまとめる。まずグラフェン表面をポリエチレングリコール(PEG)で被覆したグラフェン含有ハイドロゲル微粒子を調製するために、水/N-メチルピロリドンの均一系混合溶媒に、グラフェン、PEGを添加し、攪拌下でPEGの貧溶媒である2-プロパノールを滴下し、PEGをグラフェン表面に析出させた。グラフェンの蛍光消光機能に加え、グラフェン表面に析出したPEG膜に分子ふるい分離機能を付与するために、グラフェン含有ハイドロゲル微粒子調製時のグラフェンに対するPEG量を検討し、未反応蛍光標識抗体と免疫複合体を分離可能な調製条件を決定した。免疫測定法への応用可能性を評価するために、種々濃度のヒトC反応性タンパク(CRP)を蛍光標識抗ヒトCRP抗体と混合・反応させた後、その試料溶液をグラフェン含有ハイドロゲル微粒子と混合し、蛍光強度を測定したところ、ヒトCRP濃度依存的に蛍光強度が増大した。これは試料中ヒトCRP濃度の増大に伴い、グラフェン表面のPEG膜を通過できない免疫複合体濃度が増大したことを示唆しており、作製したグラフェン含有ハイドロゲル微粒子が免疫測定に応用可能な新規材料であることが明らかとなった。さらに、2つのポリジメチルシロキサン(PDMS)製マイクロ流路内壁に、グラフェン含有ハイドロゲル微粒子と蛍光標識抗ヒトCRP抗体を物理吸着固定し組合せた、1ステップ免疫測定用マイクロデバイスを作製した。ここへ種々濃度のヒトCRPを毛細管現象で導入したところ、流路内壁に固定化された2種試薬と試料中ヒトCRPが反応した。蛍光強度変化をモニタリングしたところ、約2分で試料中ヒトCRP濃度依存的に蛍光応答を示したこと(先行研究の応答時間: 約20分)から、本免疫測定用マイクロデバイスの優位性が示された。
著者
國弘 保明
出版者
学校法人 開智学園 開智国際大学
雑誌
日本橋学館大学紀要 (ISSN:13480154)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.19-28, 2012

大学入学以前と以後では生活や学習のスタイルが全く異なり、大学に於ける初年次はそれまでの学校とのギャップに悩む学生が少なくない。また、留学生は入学するまでに学んできた外国語としての日本語で高度な専門科目を受講する必要があり、二重の困難を感じることとなる。実際に留学生を対象としたインタビューでは、専門科目の学習に困難を訴える学生が数多くいた。本稿は上記の訴えを念頭に、日本橋学館大学で開講されている講義のうち、1 年生を対象としている科目に於いて教科書として指定されている書籍の日本語を語彙面から分析した。これにより、入学直後の留学生がどのような日本語に触れているか、その一端を把握し、留学生の学習の手助けを志したいと考えたためである。分析の結果、教科書の理解には、日本語能力試験の旧基準によるところの「旧2 級語彙」の理解が定量的な観点から必要であることがわかった。また、日本語能力試験の旧基準に含まれない「級外語彙」が頻出することもわかった。この級外語彙は日本語教育では扱いにくく、留学生になじみがないものではあるが、傾向として頻出するものとそうでないものがあることもわかった。この頻出する級外語彙こそ重要な専門用語といえるだろう。今後の課題として、頻出する級外語彙を日本語教育の場でいかに扱うか、他分野との連携を視野に入れて考察する必要がある。また、講義中の教員の発話といった異なる場面の日本語の分析や、文型面からの分析も有効であると思われる。