著者
誉田 実希子 久保 孝富 森村 成樹 池田 和司
雑誌
研究報告数理モデル化と問題解決(MPS) (ISSN:21888833)
巻号頁・発行日
vol.2019-MPS-122, no.12, pp.1-5, 2019-02-21

スナメリ (Neophocaena asiaeorintalis) は通常,比較的少数の群れをつくる.採餌行動においても一つの魚群に対して複数のスナメリが採餌を行うが,そこでは一部のイルカで見られるような明示的な役割分担は見られない.しかし,それぞれの個体が他個体を無視し,完全に単独で採餌しているかどうかは明らかではない.本研究ではドローンによるスナメリの採餌行動の動画を用い,スナメリの採餌行動に集団性が見られるかどうかを検討した.
著者
中村 修也
出版者
文教大学
雑誌
教育研究所紀要 = Bulletin of Institute of Educational Research (ISSN:09189122)
巻号頁・発行日
no.5, pp.17-26, 1996-11-01

現代社会において、漫画やアニメは一つの文化として確立している。このことを踏まえた上でも、「セーラームーン」は幼児教育にとって害をなすものである。それはセーラームーンが、GNPを高めた金満国家の中年趣味をベースに作成されたものであり、それを商業ターゲットとした幼児に企業を始めとする大人が与えたものだからである。
著者
新宅 賀洋 宮谷 秀一 岡田 真理子 甲田 光雄 奥田 豊子
出版者
大阪教育大学
雑誌
大阪教育大学紀要 (0xF9C2)社会科学・生活科学 02 社会科学・生活科学 (ISSN:03893456)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.49-59, 2000-08
被引用文献数
2

低エネルギー, 低タンパク質の完全菜食がヒトの健康にどのような影響をおよぼすのかを検討した。対象はある医師の指導のもとで玄米, 野菜, 豆腐を中心とした完全菜食を45日間摂取したボランティア (菜食者) であった。完全菜食摂取前と摂取6週問後に食事調査, 体格, 体組成の測定, 血液検査などを行い, 非菜食者の成績と比較した。完全菜食の栄養学的な特徴は低エネルギー, 低タンパク質ではあるが, ビタミン, ミネラルや食物繊維を多量に摂取していたことである。完全菜食では摂取エネルギーの不足を, 体脂肪を燃焼させて補い, 体脂肪・体重が減少した。完全菜食の摂取脂肪酸組成は非菜食者のものと大きく異なり, 飽和脂肪酸と一価不飽和脂肪酸の割合が少なく, リノール酸の割合が高かった。またn-6/n-3比も高くなっていた。しかし, 血漿脂質の脂肪酸組成は非菜食者と差が認あられなかった。血液性状からみて低栄養状態, 貧血症状は認あられなかった。以上の結果より完全菜食は低エネルギー, 低タンパク質の食事で, 摂取脂肪酸組成も大きく異なっているが, 脂肪酸代謝に大きな影響を与えず, 生理学的な面での問題点は認められなかった。
著者
青柿 節子 黒沢 和子 藤木 澄子 吉松 藤子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.33, no.9, pp.451-456, 1982-09-20 (Released:2010-03-10)
参考文献数
8

天ぷらを作る際に衣にしょうが汁を添加すると軽い好ましい衣ができるといわれているのでその理由を検討したところ次のような結果が得られた.1) 小麦粉のとき水に10%しょうが汁を添加した衣は放置時間に伴ってBL型粘度計による粘度, 揚げ種への付着量, テクスチュロメーターによる硬さ・付着性が低下した.2) 20分間放置した添加衣を光学顕微鏡により観察すると連続していたグルテンが小さく分散していることが認められた.3) 揚げ衣はしょうが汁添加後の放置時間の延長に伴って水と油の交代がよく行われた.無添加衣にはこのような傾向は認められなかった.4) 添加衣, 無添加衣を用いてさつまいもの天ぷらを作り, 官能検査をした結果, 添加衣を20分間放置したものが最も好まれた.5) しょうがからプロテアーゼを抽出精製して, その酵素液をグルテニン・グリアジンに作用させ, SDS-PAG電気泳動を行った結果, 5分間の反応により, グルテニンの分子量104,000, 84,000に相当するバンドおよびグリアジンの分子量46,000に相当するパンドが消失して低分子化していることが認められた.以上の結果より天ぷらの衣にしょうが汁を添加するとからりとした好ましい成績が得られることが明らかになった.また魚等の腿臭のある揚げ種にこの衣を用いると, しょうがの芳香も有効に働き, 効果的ではないかと考えられる.
著者
坂野 永理 大久保 理恵
出版者
岡山大学国際センター, 岡山大学教育開発センター, 岡山大学言語教育センター, 岡山大学キャリア開発センター
雑誌
大学教育研究紀要 (ISSN:18815952)
巻号頁・発行日
no.8, pp.179-190, 2012-12

本稿ではCEFR のスイス版自己評価チェックリストを使い, 岡山大学の日本語コース受講者86名を対象に,学期開始後から終了前の約3か月の期間で自己の日本語力の変化を感じているかどうか,またその変化はどの言語領域において現れるのかを調査した。調査の結果,初級,中級,中上級の全てのレベルにおいて,学生の自己評価の平均値が学期開始後より終了前の方が有意に高いという結果が現れた。また,各レベルの全ての領域で終了前の方が開始時より自己評価の平均値が有意に高く,全ての項目で終了前のほうが開始時より平均値が高いという結果となった。本調査により,受講生は学期終了時には自己の日本語力をより肯定的に評価するようになったことが明らかになった。

3 0 0 0 OA 難読姓氏

著者
日本放送協会 [編]
出版者
日本放送協会
巻号頁・発行日
vol.第1集, 1935

3 0 0 0 OA 福沢全集

著者
福沢諭吉 [著]
出版者
岩波書店
巻号頁・発行日
vol.続 第2巻, 1934

3 0 0 0 OA 5.診断病理学

著者
真鍋 俊明
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.91, no.11, pp.3185-3189, 2002-11-10 (Released:2008-06-12)
参考文献数
5
著者
澁谷 和樹
出版者
地理空間学会
雑誌
地理空間 (ISSN:18829872)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.171-188, 2016 (Released:2018-04-04)
被引用文献数
1

本研究は町田駅周辺住民を対象に,余暇時間の活動の空間構造を考察した。余暇活動は外出時間の長さと目的地への訪問頻度に応じて,日帰り観光,短時間観光,日常的余暇に分類される。日帰り観光の訪問先は東京都心や横浜周辺などの町田駅から長距離の場所が対象となる一方,短時間観光と日常的余暇の訪問先は町田駅周辺や町田駅から10km圏内に集中する。余暇活動類型と就業状況との間には関連がみられ,非日常的な訪問先での余暇活動であると,仕事による活動実施への制約が確認される。日帰り観光と短時間観光は,見学・鑑賞,体験,飲食が中心であるが,実施場所には差がある一方,日常的余暇は飲食や趣味・創作活動は短時間観光よりも広範囲に対象地が広がっている。外出に不可欠な移動について,その手段をみるとすべての類型でアクセスや利便性が考慮されており,差がみられなかった。
著者
小泉 京美
出版者
日本近代文学会
雑誌
日本近代文学 (ISSN:05493749)
巻号頁・発行日
vol.92, pp.17-32, 2015

<p>記号活字やリノカットを駆使して視覚性を強調した萩原恭次郎の『死刑宣告』(長隆舎、一九二五年)は、これまで詩的言語の言語(symbol)から図像(icon)への移行を示す記念碑的詩集として捉えられてきた。だが、表現規範の革新を目指す前衛的な芸術運動を後押しした関東大震災という出来事に密着して考えるならば、『死刑宣告』は表象の秩序を根柢から揺るがす、より本質的な言語の変容を記録していたことが見えてくる。震災による活字不足と新聞紙面の混乱、震災を契機に普及した素材リノリウムとリノカットという表現手法、これらを取り巻く文化史的な背景を検証することで、その表現の独自性と詩の新たな読解可能性を開示する。</p>