著者
御手洗 昭治
出版者
札幌大学
雑誌
比較文化論叢 : 札幌大学文化学部紀要 (ISSN:13466844)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.1-28, 2005-09-29

本稿は、平成17年にスペインで開催された国際紛争管理学会で行った研究発表の一部を基に大幅に加筆されたものである。なお、本稿で紹介された未公開資料や写真に関しては、ウィーン国際戦略研究所のInternational Institute for Applied System Analysis委員でジョンズ・ホプキンズ大学国際高等研究科のI.ウイリアム・ザートマン教授とニューハンプシャーのポーツマス海軍工廠の協力を得た。ここに謝意を表したい。
著者
小坂 美保
出版者
神戸女学院大学女性学インスティチュート
雑誌
女性学評論 = Women's studies forum (ISSN:09136630)
巻号頁・発行日
no.32, pp.53-72, 2018-03

スポーツにおいて素晴らしい記録がでたとき、当該アスリートには「賞賛のまなざし」と「ドーピングでは?」「疑惑のまなざし」が向けられる。女性アスリートには、この2つのまなざしだけでなく、「男性では?」という「性別へのまなざし」が加わる。本報告では、性別に疑惑を向けられたある女性アスリートを事例に、スポーツにおける性別問題について考察をおこなった。競技を実施する上での平等性の確保とともに、女性のパフォーマンスが男性をうわまわる可能性を排除しようとする構造がスポーツ界に存在するのではないだろうか。そのために、髙いパフォーマンスを発揮した女性アスリートに対して「性別疑惑」が浮上し、「女性選手」のカテゴリーへの包摂を拒むのである。そして、当該選手が、「女性選手」として競技に参加するためには、「女性選手」という枠組みに適合する身体にならなければならない。近代スポーツは、「女」か「男」かという二分法を揺るがす選手の存在は、近代スポーツが抱える「女性/男性」という枠組みの枠組みの限界を示しているともいえるのである。When an athlete produces a remarkable sports record, he or she will receive both "admiring glances" and "suspicious glances" saying, "Was there doping?" In addition to these two kinds of glances, female athletes will also receive "sexual glances" saying "Are you a man?" This report examined gender issues cases in sports studies, taking a female athlete facing an allegation about her gender as the example case. Isn't there a system in the sports world seeking to eliminate the possibility that the performances given by female athletes would exceed those by male athletes as well as to secure fairness in our playing sports? For this reason, female athletes who have demonstrated a high performance will face a "gender allegation" and not be allowed to be categorized as "female athletes" for participating in a sports competition as a "female athlete" . In modern sports, the rules and culture of sports competition have been formed based on the two-category system of "men" and "women" . Therefore, it can be said that the presence of athletes undermining this two-category system shows the limitation of the modern sports' framework where all athletes are categorized as either "men or women" .
著者
平沢 和重
出版者
文芸春秋
雑誌
文芸春秋
巻号頁・発行日
vol.35, no.9, 1957-09
著者
杉本 美華
出版者
日本昆虫学会
雑誌
昆蟲.ニューシリーズ (ISSN:13438794)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.1-15, 2009
参考文献数
26

日本には約50種のミノガ科の種が生息しており,成長した幼虫の携帯型の巣筒であるミノは大きさや概形,表面に使われる素材等の特徴で属あるいは種までの同定が可能である.成虫が脱出後の空になったミノの保存性が高いことから,ミノによる種の同定によって過去の生息範囲を推測することができる.一方,若齢幼虫期のミノは,形態が単純で種の特徴が十分現われていないために正確な同定は期待できず,これまで主に中齢幼虫期から終齢幼虫期のミノが同定に用いられた.しかし,日本産のミノガについて,このような識別形質を含むミノの形態の詳細な記載とその比較はこれまでほとんど行なわれてこなかった.そこで本研究では,ミノの形態から属あるいは種の同定を容易にすることを目的として,日本産ミノガ科23属30種について,成長した幼虫あるいは終齢幼虫のミノの写真を示し,その形態的特徴と蛹化状況を記述するとともに,これまで発表されていなかったミノによる種や属の検索表を,2論文に分けて発表する.第1報では原始的な小型ないし中型種の中で比較的普通な13属19種について記載を行なった.その結果,ミノの本体は円筒形,紡錘形,円錐形または管状で,表面には種特異的な被覆物がつけられていた.中齢ないし老齢幼虫期のミノは,種や属を同定するための有効な特徴を備えていた.