著者
野澤 秀樹
出版者
The Human Geographical Society of Japan
雑誌
人文地理 (ISSN:00187216)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.47-67, 1992-02-28 (Released:2009-04-28)
参考文献数
145
被引用文献数
4 1
著者
野澤 秀樹
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
地理学評論 (ISSN:13479555)
巻号頁・発行日
vol.79, no.14, pp.837-856, 2006-12-01 (Released:2008-12-25)
参考文献数
59
被引用文献数
1 1

石川三四郎は日本を代表するアナ-キストの一人である.「土民哲学」,「歴史哲学」にその思想的特徴がある.石川の思想形成に大きく関わった一人として19世紀フランス最大の地理学者といわれるエリゼ・ルクリュがいる.ルクリュはカール・リッタ-の弟子として,「地と人」の統一思想のもとに『新世界地理』全19巻を著わす一方,パリ・コミューンに参加するなどアナ-キズムの理論的指導者としても活躍した.その思想のもとに書かれた『人間と大地(地人論)』全6巻は,石川に強く影響を与えた.石川とルクリュは,「世界観」,「宇宙観」を共有していたが,世界,宇宙における人間をどのように見るかの人間観に差異があった.石川は,そこに人間の無常を感じ,虚無観,厭世観を抱いていた.石川の内省的・求道的な個人主義的傾向,反文明,反科学の歴史哲学は,それに由来する.一方エリゼ・ルクリュは,微小,泡沫な人間ゆえに連帯を説き,そこに「進歩」と「希望」を託していた.
著者
水内 俊雄 吉原 直樹 高木 彰彦 山野 正彦 野澤 秀樹 竹内 啓一 久武 哲也 水岡 不二雄
出版者
大阪市立大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1995 (Released:1995-04-01)

本研究グループのテーマは次の3つに設定されていた。(1)地理思想、(2)地政学、(3)最近の地理学の理論的動向のキャッチアップであり、こうした成果を直ちに公刊するという課題を掲げていた。この、成果の公刊という点では、3年間の研究助成を通じ、『空間・社会・地理思想』を1号から3号まで刊行し、論説3本、フォーラム5本、翻訳22本を掲載したことを指摘しておきたい。本雑誌が人文地理学会に与えた影響は大きく、良書、良論文の翻訳が根づかないといわれた中で、欧米の地理学会を代表するハ-ヴェイ、ソジャ、グレゴリーを始め、多くの地理学者の近年の成果を翻訳し、他の諸学問において空間論へのまなざしが強くなっている中、地理学での理論的議論を深める基礎を提供したと考えている。特に、2号ではハ-ヴェイ特集、3号ではジェンダー地理学特集を組んだ。こうした翻訳のみならず、政治地理学と唯物論の関係、批判的地理学とは、社会問題に対する地理学の貢献、フ-コ-の空間論の地理学への影響、地政学研究の課題といった理論的研究動向が整理された。日本の地理思想での貢献として、福沢諭吉の地理的研究の書誌学的系譜が明らかにされ、日本の経済地理学の思想的動向と批判的地理学との関係も学史的に明らかにされた。海外に関してもIGUの地理思想史研究委員会の活動も学史的に明らかにされた。こうした本研究グループの活動を通じて、研究分担者によって『ドイツ景観論の生成』、『空間から場所へ』という2つの著書が公刊されたことも、その貢献として強調しておきたい。
著者
高木 彰彦 遠城 明雄 荒山 正彦 島津 俊之 中島 弘二 山野 正彦 源 昌久 山本 健児 熊谷 圭知 水内 俊雄 久武 哲也 山野 正彦 源 昌久 山本 健兒 熊谷 圭知 水内 俊雄 内田 忠賢 堤 研二 山崎 孝史 大城 直樹 福田 珠己 今里 悟之 加藤 政洋 神田 孝治 野澤 秀樹 森 正人 柴田 陽一
出版者
九州大学
巻号頁・発行日
2006 (Released:2006-04-01)

公共空間と場所アイデンティティの再編について、地理思想史、理論的研究、経験的研究の観点から検討を行った。研究成果として、『空間・社会・地理思想』10(2006)、『空間・社会・地理思想』11(2007)、『空間・社会・地理思想』12(2008)を毎年刊行したほか、英文報告書として『Reorganization of public spaces and identity of place in the time of globalization : Japanese contribution to the history of geographical thought(10)』(2009)を刊行した。
著者
鈴木 修 渡部 加奈子 野澤 秀樹 権守 邦夫
出版者
浜松医科大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2005 (Released:2005-04-01)

1. LC-TOFMS装置の立ち上げと習熟: 導入したLC-TOFMS装置は、最新鋭のもので、制御システムはかなり進化している。TOFMS装置自体も従来の四重極型やイオントラップ型とは原理的に異なっている。最近になって、ようやく本装置を自由に使いこなせるようになった。2. マジックマッシュルームからのサイロシンとサイロシビンの検出: きのこ毒の中で、低分子かつ強力な有害活性を有す物質である。まずこれらの物質の抽出法を確立し、LC-TOFMSとLC-Qq-TOFMSの両モードで分析比較したところ、両モードにおける検出限界に余り差はなく、いずれも注入量で約20pgであった。現在異性体であるブフォテニンを内部標準とし、実験を継続しているところである。3. 強力きのこ毒アマニチン類のLC-TOFMSによる分析: ドクツルタケやシロタマゴテングタケに含まれるアマニチン類は、特に毒性が強く、数ミリグラムでヒトを死亡させるほどである。従って、この毒素を生物学的化学兵器として使用する事も可能と考えられる。この毒素類は分子量900以上の環状ペプチドで独特の構造を持つ。従って、同じく環状ペプチド構造を持つシクロスポリンAを内部標準物質として用い、まずはα-アマニチンの分析法を構築した。検出限界は注入量で、50pgと高感度であった。4. MALDI質量分析イメージングシステムの立ち上げと法医学的応用: 本科学研究費補助金で導入したABI社製QSTAR XL TOFMS装置にはオプションとして、イメージングシステムを立ち上げる事が可能であるため、そのシステムを立ち上げた。現在慢性覚せい剤やコカイン中毒モデルラットを作製し、慢性中毒症状発現メカニズムを解明すべく、鋭意実験を行っている。