著者
上西園 武良 眞田 大輝
出版者
新潟国際情報大学経営情報学部
雑誌
新潟国際情報大学経営情報学部紀要 = Journal of Niigata University of International and Information Studies Faculty of Business and Informatics (ISSN:24342939)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.1-7, 2022-04-01

浴室内において、手押しポンプ容器から毛髪用リンスを使用する際、残量としては十分(残り1~2 割程度)であるにもかかわらず、リンス液が吐出しなくなる。ユーザとしては、使用の不満足感を抱く。さらに、残り続ける残留液の劣化の問題がある。この不具合に対して、複数の解決策が示されているが、十分とは言えない。ポンプ動作が十分保証されていない、あるいは、液充填量を大幅に低下させる、などの問題点を有している。そこで、本研究では、これらの問題点を回避し、吐出残量を最小化する改良案を提示する。まず、吐出しなくなる原因を調査した。リンス液が吐出しなくなった状態を観察すると、液面形状は水平ではなく、容器側面から中心に向かうにつれて窪むような漏斗(ロート)状になっている。このため、窪みの下部にあるポンプ吸入口とリンス液が接しておらず、残された液をポンプ内に吸入できないことが原因であった。この観察結果から、液面を水平に保てるように円盤状の物体を液面に乗せれば、吐出残量を少なくできると推定した。実際に、天然ゴム製の円盤を用いて効果を確認した結果、残量を186g から42g に大幅に低減(約80%減)することができた。
著者
格和 賢
雑誌
大正大学大学院研究論集
巻号頁・発行日
no.46, pp.21-39, 2022-03-15
雑誌
C.0.E.オーラル・政策研究プロジェクト
巻号頁・発行日
2001

インタビュー対象者 : 海原 治 (カイハラ, オサム)
著者
小池 誠
雑誌
研究報告音声言語情報処理(SLP) (ISSN:21888663)
巻号頁・発行日
vol.2018-SLP-122, no.35, pp.1-8, 2018-06-09

マイクロ波聴覚効果とは矩形波のマイクロ波が聴覚を刺激する現象である.そこで,マイクロ波聴覚効果を応用したマイクロ波通信,即ち,テレパシー通信では,音声信号でパルス変調されたマイクロ波を搬送波として,受信者の頭部にビーム照射することにより,マイクロ波聴覚効果により頭部が音声信号を復調する.テレパシー通信では,ビーム幅が小さく,かつ,ビーム径が小さなマイクロ波ビームを形成することが求められる.そこで,マイクロ波のみを頭部に照射するのでなく,別途,レーザービームを頭部に照射して,大気中の気体分子をイオン化して,微量のプラズマをらせん状のビーム経路に生成する.すると,プラズマが導波管として作用して,マイクロ波がプラズマ導波管の内部をビームとなって直進し,特定の受信者のみが声を聴くことができる.
著者
鷲野 翔一
雑誌
情報処理学会研究報告高度交通システム(ITS)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.60(2004-ITS-017), pp.1-8, 2004-05-28

本報告では,はじめに自動変速機装着車(AT)と手動変速機装着車(MT)の事故率比較・解析してATの方がMTよりも2倍程度事故率が高い事実を示し,その事実が「注意容量の隙間モデル」で説明できることを示す.次に,隙間の大きさは取り込まれる情報によって制御可能であることを交通心理学的に明らかにする.最後に,これらの結果を踏まえて開発中の追突防止システムの試作状況について報告する.
著者
王 勇
出版者
国文学研究資料館
雑誌
国際日本文学研究集会会議録 = PROCEEDINGS OF INTERNATIONAL CONFERENCE ON JAPANESE LITERATURE (ISSN:03877280)
巻号頁・発行日
no.24, pp.1-15, 2001-03-01

The very interesting point is how Japanese were described in Chinese material and drawn in pictorial material. Waren (Japanese) in Zhigong Tu is said to be the oldest portrait of Japanese, but I would like to observe both literal and pictorial material focusing on the figure of members of kentôshi.It is well known in Japan that they had to be intellectual and handsome in order to become members of kentôshi. What kind of impression did they give to Chinese?First I would like to examine the member's image that Chinese had referring to description written in material about Awata no Mahito as handsome with dignity, Abe no Nakamaro as breathtaking handsome and Sakaibe no Okita as tall without much of hair. The meaning of "shintokukan (jindeguan)" that Awata no Mahito wore, the origin of the phrase of “breathtaking handsome” and the background of the phrase of “tall without much of hair” are especially considered.Secondary, I would like to take a look at Liben-tu in the tomb of Zhanghuai-Taizi, The Portrait of Jishi Zhangdan in Tokyo National Museum, Minghuang Huiqi-tu and the like. There are two theories; one is that the member on a mission drawn in Liben-tu is a man of Gaojuli. The other one is that he is a Japanese. I will guess which one referring to the literal material and presume the Japanese in The Portrait of Kishi-no Nagani drawn by Tang royal painters. A monk playing a game of go with Emperor Xuanzong in Minghuang Huiqi-tu should be examined with a Japanese monk, Benshô.Based on the literal and pictorial material listed above, I would like to consider the diplomatic significance that the figure of members to Tang gave in the ancient eastern Asia and emphasize the historical facts of the pictorial material.
著者
山本 芳美
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
日本研究 = NIHON KENKYŪ (ISSN:24343110)
巻号頁・発行日
vol.63, pp.43-83, 2021-10-29

本論は、19世紀後半から20世紀初頭における外国旅行者による日本でのイレズミ施術について取り上げる。この時代は、日本においてイレズミに対する法的規制が強化され、警察により取り締まられた時代でもある。しかし、法的規制が課せられた時代においても、日本人対象の施術がひそかに続けられていた。一方、同時期は欧米を中心にイレズミが流行した時期でもある。日本人彫師たちは、長崎、神戸、横浜ばかりでなく、香港、アジア各地の国際港に集まって仕事をしていた。状況を総合すると、日本国内の施術では、外国人客にとっては「受け皿」、彫師にとっては「抜け道」が形成されていたことが強く示唆される。つまりは、日本ならではの観光体験メニューとして、イレズミ体験が存在していたと考えられるのである。 本稿では、こうした視点から、外国人観光客と彫師、それを仲介する人々や場を歴史人類学的に分析する。1870年代以降から1948年までの日本のイレズミと規制についての概略をしめしたうえで、1881(明治14)年に英国二皇孫であるアルベルト・ヴィクトルおよびジョージが来日に際して政府高官に示した施術の希望にどのように対応したのかについて検討する。そして、この二人の施術が、外国人客たちが施術を受ける誘因となった可能性を指摘する。その上で、横浜で活動した彫師、彫千代を例に、日本のイレズミがどのように評価され、どの程度の日数でどのように彫られていたのかを整理する。客の誘致が旅行案内書やホテルのメニューなどの広告でどのようにおこなわれ、どのような勧誘者が関わっていたのかを論じる。 日本みやげのイレズミについての記述は英米圏の新聞、雑誌などに多く残っており、先行研究は英米圏が中心であった。日本人にとってはイレズミが禁止されていた時代でもあり、外国人向けの施術に関する国内外の資料は多くはないが、近年、雑誌や新聞記事のデジタル化が進んだことにより新たな資料が見つかっている。本論ではいくつかの新資料を提示しつつ、論を進めている。

13 0 0 0 OA 元號「平成」攷

著者
戸川 芳郎
雑誌
二松 : 大学院紀要
巻号頁・発行日
vol.11, pp.I1-375, 1997-03-31
著者
中野 幹生
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.62, no.10, pp.e1-e6, 2021-09-15

この10年,人間と自然言語で対話するシステム,すなわち,対話システムの技術を用いたさまざまなサービスや製品が提供・販売されるようになってきました.しかしながら,対話システムは,複数の分野の技術を総合してつくる必要があるため,全体像がつかみにくいのが現状である.本稿では,対話システムとは何か,および,対話システムの分類,一般的な構成,利点などを説明した後,今後の方向性について考察する.
著者
三池 克明
出版者
佐久大学信州短期大学部
雑誌
佐久大学信州短期大学部紀要 = Bulletin of Shinshu Junior College, Saku University (ISSN:21880328)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.13-21, 2015-03

The purpose of this study is the utilization to education of the RPG(Role-Playing Game). The RPG proceeds in roleplaying and conversation between participants. The author analyzed a provided keyword by brainstorming to RPG players. As a result, The author revealed the possibility that capitalize on interpersonal communication and liberal arts education.
著者
中野内 涼也 宮下 芳明
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム論文集
巻号頁・発行日
vol.2021, pp.375-378, 2021-08-23

一部の領域の輝度を変化させた画像を連続で表示することで,運動知覚が生じ,画像内の物体が移動していないにもかかわらず動いているように見える.この錯視現象を利用したアニメーション作品が SNS 上で注目を集めているが,その作成には知識やノウハウ,プログラミングの技能が必要であるため困難である.本研究では,画像内で選択した領域を,任意の方向・速度で動いているように知覚させられるツールを提案し,アニメーション作成を支援する.
著者
岡田 清一
出版者
東北福祉大学
雑誌
東北福祉大学研究紀要 = Bulletin of Tohoku Fukushi University (ISSN:13405012)
巻号頁・発行日
vol.45, pp.1-18, 2021-03-18

筆者は、かつて中近世移行期の相馬義胤発給文書を検討するなかで、相馬盛胤・義胤父子連署書状から、家督の段階的移譲を前提とする二頭政治が行われていたこと、しかも二人は異なる城館を本拠としていることを指摘し、「二屋形」制と仮称した。本稿では、相馬氏の受給文書を検討し、「相馬西殿」宛の文書は、家督相続前の義胤宛のものであることが確認できた。 一方、南奥領主の受給文書を検討すると、宛所に「〜西殿」と記載されるものが散見し、それらもまた次期家督予定者に対して用いられている。したがって、「二屋形」制は、父子が異なる城館に居住しながら(あるいは一つの城内に異なる居住空間をそれぞれ持つ場合も含めて)、連署書状を発給すること、時として「〜西殿」と称されたことなどが、その実態となることを確認した。ただし、全ての南奧領主で確認されるわけではないし、なぜ「〜西殿」と称されたのか、「西」にどのような意味があるのかなどについては今後の課題である。