2 0 0 0 OA 年録

出版者
巻号頁・発行日
vol.[362],
著者
紙谷 淳 米田 稔 新井 貴史
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
環境工学研究論文集 (ISSN:13415115)
巻号頁・発行日
vol.44, pp.443-451, 2007-11-16 (Released:2011-06-27)
参考文献数
5

本研究では, 瓦破砕材のリサイクル方法として, 代替土壌としての有効性を見るため, 踏圧による透水性と空隙率の変化, 有効水分保持量, 有効肥料成分保持量などについて, 検討を行った. その結果, まさ土と比較した場合, 瓦破砕材は踏圧を受けることによる透水性や空隙率の変化が小さいことがわかった. また, まさ土や軽石, 活性炭などと比較した場合, 粒径2mm以下の瓦破砕材では, 肥料の保持特性でもよい結果を示した. さらに, 実際にまさ土と瓦破砕材を施工したパターゴルフ場において, 芝生の成長度を比較した結果, 瓦破砕材を施工した場合の方が根の長さは2倍ほど長く, クロロフィルaの量も2倍ほど多かった, このことから瓦破砕材は芝生育成のための代替土壌として, きわめて有効であると考えられる.

2 0 0 0 OA 捕縄術講話

著者
清武玄 著
出版者
松華堂書店
巻号頁・発行日
1933
著者
山田 隆二 木村 誇 苅谷 愛彦 佐野 雅規 對馬 あかね 李 貞 中塚 武 國分(齋藤) 陽子 井上 公夫
出版者
公益社団法人 砂防学会
雑誌
砂防学会誌 (ISSN:02868385)
巻号頁・発行日
vol.73, no.5, pp.3-14, 2021-01-15 (Released:2022-01-17)
参考文献数
46
被引用文献数
1

Establishing chronologies for large-scale landslides is crucial to understand the cause of the mass movements and to take measures against potential hazards in future. We discuss the applicability of dating methods for determining landslide chronologies in relation to the type of samples and the stratigraphic setting of sampling location. Case studies are carried out with fossil wood samples buried in the deposits of large-scale landslides in two areas of the Japanese Alps region in historic times ; Dondokosawa rock avalanche (DRA) and Ohtsukigawa debris avalanche (ODA). Ages are determined by accelerator mass spectrometry radiocarbon dating and dendrochronological analysis using the oxygen isotope composition of tree ring cellulose. We report seven radiocarbon ages and five dendrochronology data for the wood samples taken from outcrops and excavated trenches in the lacustrine sediments of dammed lakes formed by DRA, and two radiocarbon ages and two dendrochronology data for wood samples of ODA. Two sets of data for DRA are crosschecked independently to ensure the accuracy of results. Most of ages in the DRA area are concordant with the period of AD 887 Ninna (Goki-Shichido) mega-earthquake as proposed in previous studies. In the ODA area, ages are not concentrated in a specific period. When the preservation condition of buried wood trunks is good enough to date the exact or approximate tree-death years dendrochronologically, it is possible to estimate landslide occurrence periods in further detail by comparing the landslide chronology with historical records of heavy rainfall and large earthquakes.
著者
高橋 貞雄 渕田 隆義
出版者
一般社団法人 照明学会
雑誌
照明学会誌 (ISSN:00192341)
巻号頁・発行日
vol.80, no.7, pp.467-471, 1996-07-01 (Released:2011-07-19)
参考文献数
6
著者
石坂 昌子
出版者
九州ルーテル学院大学人文学部心理臨床学科
雑誌
心理・教育・福祉研究 : 紀要論文集 = Japanese journal of psychology, education and culture
巻号頁・発行日
no.20, pp.45-53, 2021-03-31

本研究では,看護職の死の意味づけとバーンアウトの関連について,看護経験年数による比較を通して検討した。看護師153名を対象として質問紙調査を実施し,看護経験年数によって3群に分類し,重回帰分析を行った。その結果,経験年数が最も短い看護職では,死の肯定的な意味づけは,情緒的消耗感とバーンアウト全体を低下させ個人的達成感を高める傾向が示唆された。また,経験年数が最も長い看護職では,死の肯定的な意味づけは個人的達成感を高めてバーンアウト全体を低下させる傾向のみならず,死を忌避する意味づけは情緒的消耗感を高める一方で,死を苦難から解放する手段として捉える意味づけは脱人格化を和らげる傾向が示唆された。以上のことから,看護職の死の有意義さを見出すという肯定的な意味づけは,特に,仕事の成果に伴う達成感を高め,バーンアウトの予防になることが推測される。死別体験を重ねながら看護を続けていくにはある程度,死と心理的な距離をとることのできる柔軟性や,「距離」のアンビバレンスに耐えうる力が求められるだろう。
著者
杉谷 嘉則 山崎 裕一 長島 弘三
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌(化学と工業化学) (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1980, no.1, pp.28-32, 1980-01-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
17
被引用文献数
1

サマルスキー石は希土類元素およびニオブ,タンタルを主成分とする酸化物鉱物の一種であるが,ほとんどすぺての試料は,その含有するウランなどの放射線のためにメタミクト化している。さらに,通常成分として上記以外にも多数の元素が含まれている。このような事情により,サマルスキー石は古くから知られている鉱物であるにもかかわらず,その組成,構造などに関して確定的な結論が得られていない。このサマルスキー石に関し,過去の文献データと結晶化学的考察により,組成としてはAB206型(A=Y,ランタノイド元素,U,Caなど,B=Nb,Ta,Fe+3,Tiなど)が妥当であること,また構造に関しては,他の鉱物(コルンブ石,鉄マンガン重石,ユークセン石,イクシオライト)との関連からα-PbO2型構造を基本にもち,かつ構造中でこれらの金属元素がAおよびBの位置を無秩序に占めているものと推定した。この考察に基づき,含まれる成分をY,Ca,U,Nb,Fe,Tiにかぎって焼結法により合成実験を行なった。その結果,天然のサマルスキー石を加熱(1000℃)したものと類似構造をもつ化合物が得られた。天然のサマルスキー石にはカルシウム成分のとくに多いCa-samarskiteが報告されているが,これに対応する合成物も得ることができた。

2 0 0 0 OA 播磨国風土記

出版者
古典保存会
巻号頁・発行日
1926
著者
清 智也
出版者
一般社団法人 日本統計学会
雑誌
日本統計学会誌 (ISSN:03895602)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.75-99, 2021-09-15 (Released:2021-09-15)
参考文献数
37

いくつかのモーメント制約が与えられたもとで独立分布に最も近いコピュラのことを最小情報コピュラという.最小情報コピュラはある意味で指数型分布族のコピュラ版と解釈することができ,数理的に興味深い対象である.本論文ではその定義と基本的性質について具体例を交えながら解説する.特にコピュラの離散近似を経て,情報幾何学や行列スケーリング,最適輸送理論との関連性を概観する.またパラメータ推定法についても議論する.
著者
田島 悠来 Yuki Tajima
出版者
同志社大学社会学会
雑誌
評論・社会科学 = Hyoron Shakaikagaku (Social Science Review) (ISSN:02862840)
巻号頁・発行日
no.116, pp.15-40, 2016-03-20

本稿は、NHK朝の連続テレビ小説『あまちゃん』(2013)が、ロケ地である岩手県久慈市においてどのように受容されていたのかを現地調査に基づいて探り、ドラマ放送やそれを機に起こったツーリズムにより地域側にどのような効果がもたらされたのか、それがどのような意味を持っていったと言えるのかを考察した。その結果、『あまちゃん』の受容によって、地域側に観光客増加等の経済的な効果がもたらされたことに加え、自らの地域に関心や愛着を持ち、文化意識を高める機会を得たと考えられる。そして、放送終了後も『あまちゃん』を生かした発展的なまちづくりを継続して行うことで、「久慈市=『あまちゃん』」というイメージを一層強化させていっている。