著者
山本 晃輔 曽我 千亜紀 Julien Menant
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.187-190, 2021-02-15 (Released:2021-02-15)
参考文献数
9
被引用文献数
1

We developed the Japanese version of the Game Engagement Questionnaire (GEQ). In the survey, 600 participants completed the GEQ, the Buzz-perry Aggression Questionnaire (BAQ) and the Dissociative Experience Scale-II (DES-II). Factor analysis verified the four-factor structure (absorption, immersion, flow, and presence) and demonstrated it to be an acceptable reliability (Cronbach’s α=.74–.86). The validity of the questionnaire was also confirmed by significant correlations of the total score between each subscale of the GEQ and the BAQ, or each subscale of the GEQ and the DES-II. The results indicated the acceptable validity and reliability of the questionnaire.
著者
三浦 雅史 川口 徹
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.Cb1152-Cb1152, 2012

【目的】 シンスプリント(過労性脛部痛)は多くのスポーツ選手に出現する慢性スポーツ外傷の一つである。主な症状としては脛骨内側部の圧痛や運動痛が挙げられる。2004年、著者はこの脛骨内側部の疼痛軽減を目的に「シンスプリント用装具(以下、本装具)」を開発した(平成22年5月28日特許取得、特許第4520842号)。2005年~2008年、2010年~2011年(第40~43回、45~46回日本理学療法学術大会)には、本装具が疼痛軽減効果を有することを報告した。2005年の第40回大会では、本装具とテーピング療法について比較・検討し、同等の効果を有することを報告した。一方、テーピングは、一般にその効果の有効性は認識されてはいるが、コストがかかり過ぎるといった点を指摘されることも多い。本研究では治療コストに焦点を当てた。本研究の目的は、シンスプリントの治療として、本装具とテーピングをコスト面から比較・検討することである。【方法】 対象はA高校の男女バスケットボール部に所属する高校生とした。男子部員は32名、女子部員は36名であった。その内、シンスプリントと診断されている部員は6名(男子2名、女子4名)であり、本調査対象とした。この6名は薬物療法等の加療を受けておらず、多くが湿布やアイシングといったケアを実施している者であった。彼らに対し、シンスプリント用のテーピングの巻き方を事前に指導した。テーピングの方法は患部を非伸縮性テープで圧迫する方法とし、25mm、50mmのテープを使用した。また、ラッピングのために50mmの伸縮性テープも使用した。事前に一定量のテーピングを提供し、シンスプリント以外の目的で使用しないようお願いした。テーピングの管理は2名のマネージャーにお願いし、不足が生じた場合はすぐに補充できるようにした。調査期間は2011年5月~7月までの3か月間とした。練習日誌から、練習日数やテープの使用状況を1か月毎に調査した。なお、大会や練習試合については本調査から除外した。今回の調査はテープの使用状況から費用を算出し、本装具の価格と比較した。本装具の価格は5,800円であった。【説明と同意】 本研究を実施するためにA高校校長及びバスケットボール部顧問に対し、研究の趣旨を説明し理解を得た。また、調査対象とした6名の部員及び保護者に対し、文書にて研究の趣旨を説明し、同意を得た上で参加して頂いた。【結果】 調査開始1か月目の練習日数は17日でテーピングの費用は52,820円であった。2か月目の練習日数は20日でテーピング費用は51,200円であった。3か月目の練習日数は19日でテーピング費用は49,900円であった。3か月間の総練習日数は56日でテーピングの総費用は153,920円であった。テーピングの総費用を対象者数で除した場合、3か月間に使用した一人あたりのテーピング費用は25,653円となった。さらに、練習日数で除した場合、1回あたりの費用を算出すると458円であった。本装具の価格(5,800円)を1回あたりのテーピング費用で除した場合、12.6回分であった。【考察】 テーピングは多くのスポーツ現場や臨床現場において日常的に使用される。しかし、毎回、練習毎に使用されるため、常にランニングコストが問題となってくる。今回、3か月間の調査から、テーピングと本装具とを比較した場合、テーピングの使用が12.6回分(約3週間)を超えると、テーピングにかかる費用が装具の価格を上回ってしまう結果となった。すなわち、本調査のように仮に3か月間テーピングを使用した場合、約2万円近い費用が余計に支出することとなる。もちろん、テーピング、装具それぞれに利点・欠点があり、決してテーピングを否定するものではない。ただし、同程度の治療効果が期待できるのであれば、コストの低い治療法を選択することは当然である。特にシンスプリントの疼痛については慢性化によって難渋するケースも多く、治療の長期化や再発例が少なくない。よって、シンスプリントに対しては治療効果とコストの両者から鑑みると、本装具は有効な手段になるのではないかと考えている。【理学療法学研究としての意義】 これまで理学療法では「治療効果」に関する研究は多々存在するが「治療コスト」に着目した報告は少ない。今回調査したシンスプリントのように長期間の治療を要する疾患では、治療効果・コストの両者の面から検討することが重要である。本研究を通し、コスト面への意識を提言できた点は意義ある研究ではないかと考える。
著者
山本 貴裕
出版者
広島経済大学
雑誌
広島経済大学研究論集 (ISSN:03871444)
巻号頁・発行日
vol.20, no.3, pp.37-58, 1997-12

はじめに 1. アメリカにおける進化論論争の歴史 2. チャールズ・フランシス・ポッターとジョン・ローチ・ストラットンの論争 3. スコープス裁判 おわりに
著者
小浜 耕己
出版者
日経BP社
雑誌
日経systems (ISSN:18811620)
巻号頁・発行日
no.189, pp.106-111, 2009-01

プロジェクトを成功に導くために,プロジェクト・マネージャ(PM)が「目的・目標」にこだわるのは当然のことです。でも…。今回は,目的・目標に徹底的にこだわるPM,西川晃さんのドキュメントを追ってみましょう*1。SCENE1「これが標準的な手順です」 島村恵美は,祈るような気持ちで西川の顔を見守った。西川さん,大事な商談をぶち壊すようなことはしないで。
著者
大谷 伸治
出版者
弘前大学教育学部
雑誌
弘前大学教育学部紀要 (ISSN:04391713)
巻号頁・発行日
no.126, pp.53-60, 2021-10-25

本稿の目的は、矢部貞治(東京帝国大学法学部教授・政治学)が大学生時代に受講した講義を特定し、教授たちからどのような影響を受けたのかを考察することである。(2)では、吉野作造(政治史)、上杉慎吉(憲法、社会学)、美濃部達吉(憲法)、田中耕太郎(商法)からの影響を考察した。
著者
Manuel Ruiz-Garcia Esteban Payán Andrea Murillo Diana Alvarez
出版者
The Genetics Society of Japan
雑誌
Genes & Genetic Systems (ISSN:13417568)
巻号頁・発行日
vol.81, no.2, pp.115-127, 2006 (Released:2006-06-06)
参考文献数
51
被引用文献数
20 28

The Colombian jaguar population is thought to contain two different subspecies, Panthera onca centralis and Panthera onca onca. The genetic structure of this population was evaluated using 12 microsatellite loci (n = 62 samples). In addition, 22 jaguar DNA samples from Guatemala, Paraguay, Perú, Bolivia, Venezuela and Brazil were analyzed for these microsatellite loci (n = 84 samples). The results of this study indicate six primary themes. First, the levels of gene diversity were very high. Second, the majority of the loci analyzed showed an absence of Hardy-Weinberg equilibrium, probably due to the Wahlund effect (= population subdivision). Third, several microsatellite loci showed significant heterogeneity between the two supposed subspecies in the country. Nevertheless, gene flow was present between them, and heterogeneity was relatively low, although the assignment analyses showed good classification of the jaguars studied into their respective subspecies. Fourth, the long-term historical effective population sizes were calculated through a maximum likelihood procedure for single and multi-step mutation models. Fifth, seven out of twelve DNA microsatellites studied significantly deviated from a single-step mutation model. However, the overall mean multi-step mutation percentage for these 12 DNA microsatellites was only 6%. Therefore, 94% of mutations were uni-step. Sixth, no bottleneck events were detected in the Colombian jaguar population overall.
著者
高芝 朋子 中津 忠則 吉田 哲也
出版者
徳島赤十字病院
雑誌
徳島赤十字病院医学雑誌 = Tokushima Red Cross Hospital Medical Journal (ISSN:13469878)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.52-55, 2009-03-25

症例は小学校中学年女児で,X年7月,友人関係のつまずきを契機に,朝泣いて登校を嫌がるようになった.親や担任が登校刺激するも,女児の抵抗感は強く不登校になった.同時に母親は抑うつ状態に陥っていた.X年10月当院小児科外来を受診し,主治医が母親面談を,臨床心理士が女児の遊戯療法を担当し,別室にて並行面接が開始された.治療経過の中で箱庭療法を導入したことで,女児の遊びを通した自己表現が促進し,強迫症状や母親への暴力は改善した.約4ヶ月,合計11回の治療で再登校に至り,経過は良好である.本症例では,女児の箱庭作品の変化から,急性期総合病院の小児科外来における箱庭療法の効果について,若干の文献的考察を加えて報告する.
著者
千代田 憲子 森田 昌嗣
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.45, no.6, pp.1-10, 1999-03-31
被引用文献数
2

本研究は, 街路景観エレメントと街路景観イメージの関連性に着目し, 街路景観エレメントのあり方について研究して, ストリートアメニティ形成方法を提案することを目的としている。本報では, 街路景観エレメントに関する実態調査として, 「街路景観エレメントの数量と分布調査」および「色調による色彩分布調査」の物理量調査を行ない, 次に街路景観イメージの意識調査として, 「SD法による街路景観イメージ調査」および「アンケートによるベスト・ワースト5地点調査」を行なった。その結果, 街路景観エレメントの充実は, 街路景観イメージの向上に明らかな効果が認められた。また, 街路景観エレメントが連続することにより, 相互に影響して全体の街路景観イメージを高めるなど, 街路景観イメージと街路景観エレメントの間には密接な関係があることが明らかになった。
著者
吉添 衛 服部 宏充 江間 有沙 大澤 博隆 神崎 宣次 久木田 水生 小川 祐樹
出版者
ヒューマンインタフェース学会
雑誌
ヒューマンインタフェース学会論文誌 (ISSN:13447262)
巻号頁・発行日
vol.23, no.4, pp.501-512, 2021-11-25 (Released:2021-11-25)
参考文献数
25

We are now faced with the wall of the diversity of values. We are often required to consider or respect the values of other people though, it is not easy to sense them since we tend to think within our scope of knowledge, experience, and imagination. We have worked on how to exchange values and achieve a synergetic effect among people. In this paper, we are presenting our prototype system, called AIR-VAS, aiming to support becoming aware of values in group discussion. AIR-VAS has been developed as the system which recognizes characteristic opinions of a group and shares them among all engaging groups on the discussion. The recognized and shared opinion is based on the values of the people of the group. Through the sharing of opinion, people can know the different viewpoints on the issue of the current discussion, so that AIR-VAS can provide stimulation to people for idea generation. We have developed AIR-VAS on the approach that visualizing statements, which are presented during a discussion, as the word co-occurrence network. We implemented opinion sharing as the process of the network re-construction including presented sub-network as an opinion of a certain group. According to the experimental usage of the developed system, we analyzed the relationship between discussion and visualized information, and discuss what information gives awareness.
出版者
日経BP社
雑誌
日経コミュニケ-ション (ISSN:09107215)
巻号頁・発行日
no.383, pp.81-83, 2003-02-03

政府が鳴り物入りで打ち出した企業向け大型投資減税「IT投資促進税制」がスタートした。IT(情報通信技術)年間投資額の10%分の税金を"キャッシュバック"する画期的な内容だ。恩恵を大きく受けるのは,黒字の大企業。好調企業をさらに活性化して景気を引き上げようという,政府のシナリオが透けて見える。「セコムのソフトウエア投資は年間約100億円で,納税額も数百億円規模。