著者

今堀 和友

出版者

一般社団法人 日本老年医学会

雑誌

日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)

巻号頁・発行日

vol.21, no.1, pp.1-7, 1984-01-30 (Released:2009-11-24)

参考文献数

7

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老化の成因に関しては古来数多くの説が出されているが, これらのうちどれ1つとして否定されたものも, 証明されたものもなく, 成因は今尚不明というのが実体であろう. 老化とは加齢に伴なう生理的機能の減退と定義できるが, 加齢に関してはこれを刻む生体内時計の概念が必要となる. 次に生体内時計の時間軸はエントロピーの増大方向で決定されることを示し, さらには生体内時計ではこのエントロピー増大が制御されているという考え方を述べる. 老化を単なる加齢と区別するのは, この制御が外れるか否かの点である. したがって外れた制御を元に戻すことが老化制御と定義できる.一方不可逆過程の熱力学により, エントロピーの増大を極小にするための条件は, 変化を定常状態におくことが分っている. したがって老化とは定常状態から外れることと考えられる.定常状態から外れる原因としては, 定常状態の崩壊と, これを元に戻す作用の消失の2つが考えられる. 前者に関しては代謝産物の蓄積, 合成と分解との脱共役を, 後者に関してはホルモン制御や免疫等ホメオスタシスの不全を考えて, 老化との関係を論じた. 老化の一因はホメオスタシスのプールサイズが減少することにあると考えられる.

著者

原田祖岳 著

出版者

正信同愛会

巻号頁・発行日

1932

著者

黒原 玄弥 小川 景子

出版者

日本生理心理学会

雑誌

生理心理学と精神生理学 (ISSN:02892405)

巻号頁・発行日

pp.2012oa, (Released:2020-12-10)

参考文献数

40

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画像の色は,感情画像によって喚起される感情の処理を促進させる。感情処理過程に関連する事象関連電位について,初期後頭陰性電位 (early posterior negativity: EPN) はモノクロ画像よりもカラー画像で振幅が増大するのに対し,後期陽性電位 (late positive potential: LPP) に対する色の影響は一貫していない。色は画像の大域的な認識も容易にする。そこで本研究では,画像内容の識別が困難な不鮮明画像(低周波通過処理画像)を用いることで,画像の色が感情に関連する主観および生理指標(EPNとLPP)に影響を及ぼすか検討した。参加者に対して,快/中性/不快画像の感情価を判断する課題を実施し,課題中の脳波を測定した。検討の結果,快/中性画像では,カラー画像の方がモノクロ画像と比べ主観的に快と評定された。画像の鮮明性に関わらず,EPN振幅はモノクロ画像よりもカラー画像で増大したのに対して,LPP振幅に色の影響は観察されなかった。本研究結果から,画像の色は,画像の鮮明性に関係なく,感情画像の初期の知覚を促進し,感情画像の主観評定にも影響を及ぼすことが明らかになった。

著者

高橋 悌蔵 小菅 貞良 松原 弘道 永田 幸雄 駒形 和男

出版者

Japan Society for Bioscience, Biotechnology, and Agrochemistry

雑誌

日本農芸化学会誌 (ISSN:00021407)

巻号頁・発行日

vol.60, no.10, pp.887-891, 1986

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高農めぐりをして気の付いたことだが,高農での教育・研究に一生を捧げ,現在もなおカクシャクとして当時のお弟子さん方の尊敬を受けておられる,いわばその高農の歴史を一身で示しておられる先生方が多い.今日座談会の中心となって下さった高橋悌蔵先生もまさに岐阜高農そのものと申し上げてもおかしくない.90歳を越えられても記憶力も抜群で,よどみな答えられるのにはただ恐れ入るばかり,すでに岐阜大を退官されておられる,高農卒業生としては大先輩格の小菅・松原の両先生も,恩師の高橋先生から「あんたたちも皆ったんでしょ」などといわては,ひたすら「ハイ,ハイ」.誌面では伝えにくい,師弟のなこやかな交歓のなかに話題がはずみました.座談会の準備・進行に蔭の主役としてご助力をいただいた永田幸雄先生,農場や実習工場をご案内くださった上野良光先生にも心から御礼申し上げます.

出版者

海人社

雑誌

世界の艦船

巻号頁・発行日

no.686, pp.88-93, 2008-02

著者

平山 賢一

出版者

埼玉大学経済学会

雑誌

経済科学論究 = The journal of economic science (ISSN:13493558)

巻号頁・発行日

vol.14, pp.41-53, 2017

出版者

一般社団法人 電気学会

雑誌

電気学会論文誌B(電力・エネルギー部門誌) (ISSN:03854213)

巻号頁・発行日

vol.140, no.12, pp.NL12_1, 2020

著者

東 藍 新保仁 松本 裕治 Azuma Ai Shimbo Masashi Matsumoto Yuji

雑誌

データマイニングと統計数理研究会(第 12 回)

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When we apply machine learning or data mining technique to sequential data, it is often required to take a summation over all the possible sequences. We cannot calculate such a summation directly from its definition in practice. Although the ordinary forward-backward algorithm provides an efficient way to do it, it is applicable to quite limited types of summations. In this paper, we propose general algebraic frameworks for generalization of the forward-backward algorithm. We show some examples falling within this framework and their importance.

著者

山田 保

出版者

公益社団法人 電気化学会

雑誌

電気化学および工業物理化学 (ISSN:03669297)

巻号頁・発行日

vol.31, no.3, pp.157-159, 1963-03-05 (Released:2019-10-15)

著者

新潟県中蒲原郡 編

出版者

新潟県中蒲原郡

巻号頁・発行日

vol.上編, 1918

著者

三浦 良幸 Miura Yoshiyuki

出版者

筑波大学比較民俗研究会

雑誌

比較民俗研究 : for Asian folklore studies (ISSN:09157468)

巻号頁・発行日

no.3, pp.40-85, 1991-03-31

著者

神田 信彦

出版者

文教大学

雑誌

生活科学研究 = Bulletin of Living Science (ISSN:02852454)

巻号頁・発行日

vol.41, pp.1-8, 2019-03-30

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本研究は私的自己意識特性と公的自己意識特性との関係を対人的自己嫌悪感と関連付けることによって検討した。133名の大学生を対象に自己意識特性尺度と自己嫌悪感を測定するための項目群からなる質問紙調査を実施した。その結果、私的自己意識特性と公的自己意識特性との間に.3台の有意な相関を、対人的自己嫌悪感は両自己意識特性と.4~.5台の有意な相関を得た。さらに対人的自己嫌悪感を統制し、私的自己意識特性と公的自己意識との返送関係数を算出したところ無相関となった。この結果について自己注目の過程の観点から考察を行った。

著者

Yuki Saito Taiki Nakamura Yusuke Ijima Kyosuke Nishida Shinnosuke Takamichi

出版者

ACOUSTICAL SOCIETY OF JAPAN

雑誌

Acoustical Science and Technology (ISSN:13463969)

巻号頁・発行日

vol.42, no.1, pp.1-11, 2021-01-01 (Released:2021-01-01)

参考文献数

34

被引用文献数

1

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We propose non-parallel and many-to-many voice conversion (VC) using variational autoencoders (VAEs) that constructs VC models for converting arbitrary speakers' characteristics into those of other arbitrary speakers without parallel speech corpora for training the models. Although VAEs conditioned by one-hot coded speaker codes can achieve non-parallel VC, the phonetic contents of the converted speech tend to vanish, resulting in degraded speech quality. Another issue is that they cannot deal with unseen speakers not included in training corpora. To overcome these issues, we incorporate deep-neural-network-based automatic speech recognition (ASR) and automatic speaker verification (ASV) into the VAE-based VC. Since phonetic contents are given as phonetic posteriorgrams predicted from the ASR models, the proposed VC can overcome the quality degradation. Our VC utilizes d-vectors extracted from the ASV models as continuous speaker representations that can deal with unseen speakers. Experimental results demonstrate that our VC outperforms the conventional VAE-based VC in terms of mel-cepstral distortion and converted speech quality. We also investigate the effects of hyperparameters in our VC and reveal that 1) a large d-vector dimensionality that gives the better ASV performance does not necessarily improve converted speech quality, and 2) a large number of pre-stored speakers improves the quality.

著者

廣田 智子 吉田 晋弥 永井 耕介

出版者

一般社団法人 日本調理科学会

雑誌

日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)

巻号頁・発行日

vol.46, no.3, pp.179-187, 2013 (Released:2013-08-20)

参考文献数

19

被引用文献数

2

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黒ダイズ‘丹波黒’を用いて,高温での浸漬処理が吸水特性,煮豆の破断特性,官能評価,成分に及ぼす影響について調査し,効率的な煮豆調製法について検討した。浸漬条件は,20℃では1,2,5,10,15,20時間,高温(30℃から80℃までの6温度区)では2時間保持した。2時間の浸漬では,浸漬温度が高くなるにつれて重量増加比は高く,煮豆の破断荷重は低くなり,60℃以上の浸漬温度で平衡状態に達した。溶出固形物量は,70℃以上では顕著に増加した。裂皮率は,標準浸漬条件(20℃,10時間)に比べて,60℃以上の浸漬温度で低く抑えられた。高温での2時間の浸漬条件において,標準浸漬条件と同等の官能評価値及びスクロース,遊離アミノ酸含量が得られる至適浸漬温度は60℃であった。以上のことから,高温での短時間(2時間)の浸漬処理法として,60℃浸漬が利用できると考えられる。この浸漬方法は,浸漬時間の大幅な短縮及び裂皮率の減少が図れることから,煮豆の調理・加工の面においても有用性があると考えられる。

著者

須田 珠生

出版者

日本音楽教育学会

雑誌

音楽教育学 (ISSN:02896907)

巻号頁・発行日

vol.46, no.2, pp.1-12, 2016 (Released:2018-03-31)

参考文献数

18

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本稿では, 『東京音楽学校作曲委託関係書類』を主な史料として, なぜ学校はその学校固有の歌である校歌を作るようになったのかを明らかにした。『東京音楽学校作曲委託関係書類』とは, 東京音楽学校と同校に校歌の作成を委託した学校との間でやりとりされた往復文書の綴りである。東京音楽学校には, 1907 (明治40) 年から1945 (昭和20) までに計456件の校歌の作成委託がなされている。校歌の作成は法令によって義務付けられてはおらず, 作成には資金が必要であったにもかかわらず, 学校は校歌を作るようになった。とりわけ1930年以降には, 東京音楽学校への校歌委託件数が急増する。学校は, 同校へ校歌作成を依託することで「優れた校歌」を手に入れ, 自校の校訓や理念を盛り込んだ校歌を, 式典や儀式の際に学校外部者に向けて披露した。校歌は, 周囲の環境や徳目を児童生徒のあるべき姿と結び付けることで自校の理念を体現し, 独自性を打ち出す手段だったのである。

著者

新潟県史蹟名勝天然記念物調査会 編

出版者

新潟県史蹟名勝天然記念物調査会

巻号頁・発行日

1938

著者

Mikihito Arai Toshihiko Fujita

出版者

The Japanese Society of Systematic Zoology

雑誌

Species Diversity (ISSN:13421670)

巻号頁・発行日

vol.26, no.1, pp.7-21, 2021-01-01 (Released:2021-01-01)

参考文献数

44

被引用文献数

1

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Five species of sea stars of the families Ophidiasteridae and Goniasteridae including two new species, Bathyferdina caelator sp. nov. and Fromia labeosa sp. nov., were collected by dredging from the mesophotic zone of the Ogasawara Islands, Japan. Bathyferdina caelator is distinguished from B. aireyae Mah, 2017 by the presence of glassy bosses (crystal bodies) on actinal and adambulacral plates and the absence of them on marginal plates. Fromia labeosa has large, elliptical pedicellariae on the actinal plate and is further distinguished from its congeners based on characters of the abactinal and superomarginal plates, granules, actinal papulae, furrow spines, and the subambulacral spines. We also provide descriptions for three mesophotic species, Fromia eusticha Fisher, 1913, Ogmaster capella (Müller and Troschel, 1842), and Tamaria tenella (Fisher, 1906), which are poorly studied in Japanese waters.

著者

Teruaki Nishikawa Hiroshi Namikawa

出版者

The Japanese Society of Systematic Zoology

雑誌

Species Diversity (ISSN:13421670)

巻号頁・発行日

vol.26, no.1, pp.1-5, 2021-01-01 (Released:2021-01-01)

参考文献数

13

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Overlooked since its establishment, Ascidia sydneiensis protecta Van Name, 1945, originally described as having mantle musculature comprising short parallel fibers restricted to the dorsal margin, compared with musculature along the entire margin (except for a central muscle-free area) found in the so-called “A. sydneiensis group”, is treated as a full species, Ascidia protecta. A detailed examination of the type and non-type specimens of the latter, all collected from the Gulf of California, confirmed the mantle musculature arrangement in the species, as well as revealing several new features (particularly in the alimentary tract), although not supporting a protective function of the anterior tunic to retracted siphons, as suggested in the original description. A comparison of A. protecta was made with congeneric species with similar musculature.

著者

大儀見元一郎 著

出版者

今村直蔵

巻号頁・発行日

1932

著者

池澤夏樹 池澤春菜著

出版者

毎日新聞出版

巻号頁・発行日

2020