著者
星川 正信
出版者
法政大学史学会
雑誌
法政史学 (ISSN:03868893)
巻号頁・発行日
no.32, pp.p34-40, 1980-03
著者
馬 銘浩 吉村 誠
出版者
山口大学大学院東アジア研究科
雑誌
東アジア研究 (ISSN:13479415)
巻号頁・発行日
no.18, pp.289-303, 2020-03

中国六朝時代に発達した「閨怨詩」は『詩経』を源流とし、漢代の文学に対する経学思想から解放され、人間の内面を深めて行った実相と感応する文学的なとらえ方の中に成立する。それは劉勰の『文心雕龍』に代表される「詩学」とも言うべき理論の中で整備され、人間性が色濃く出た文学創作である。一方、それらの詩文が日本にもたらされ、『万葉集』にその足跡を見ることが出来る。ただ中国文学とは異なり、実質的な内容に自発的に表現が獲得されたのではなく、中国文学の思潮の中で表現が用いられたと言ってよい。従って文学的作為の中で「閨怨詩」の影響はあると指摘出来る。
著者
太田 紘史
出版者
京都大学哲学論叢刊行会
雑誌
哲学論叢 (ISSN:0914143X)
巻号頁・発行日
no.34, pp.102-113, 2007
著者
廣川 洋一
出版者
岩波書店
雑誌
思想 (ISSN:03862755)
巻号頁・発行日
no.1121, pp.49-67, 2017-09
著者
関根 正
出版者
群馬県立県民健康科学大学
雑誌
群馬県立県民健康科学大学紀要 (ISSN:18810691)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.41-53, 2011-03

目的:出身地域以外で生活を送る精神障害者の地域生活過程を明らかにし,生活のしづらさの要因と地域生活支援の方向性についての示唆を得る.方法:インタビュー調査を行い,質的帰納的に分析した.結果:対象者は7名.年齢は30代後半から70代前半,地域生活期間は6年から17年.地域生活過程は,社会的孤立期,社会的自立期,社会的実存期に区分でき,【自己喪失感の実感】【不自由さへの馴化】【仲間との出会い】【社会環境への慣れ】【生活の確立】【人への慣れ】【自分自身の実感】【生きがいの発見】という地域生活のあり方が抽出できた.結論:地域生活過程は,地域生活に必要な自己アイデンティティを再構成する過程であった.生活のしづらさの要因は地域生活で直面した自己の危機的状況であり,地域生活を送る上で必要な社会的・対人的な体験の支援,地域生活モデルの提示,失敗できる安心感の提供,自己表現・他者評価の場の提供が地域生活支援の方向性として示唆された.
著者
佐藤 若菜
出版者
日本文化人類学会
雑誌
文化人類学 (ISSN:13490648)
巻号頁・発行日
vol.79, no.3, pp.305-327, 2014

本稿は父系親族組織を特徴とする中国貴州省のミャオ族を事例に、その民族衣装を介して形成される母娘関係について検討する。特に衣装の製作・所有・譲渡の様態と、婚礼後に見られる実家・婚家間での女性の移動パターンが、1990年頃を境に大きく変化した点に着目する。清水昭俊は、親子の身体的・霊的要素の連続性からかつての接触や融合を想起することで繋がれる両者の関係を、呪術的な性格をもつ「共感的な」関係と表現した。これに対し本稿では、現地の社会経済的な変化とともに生起した母と娘との関係を明らかにすることで、この関係もまた衣装を介して「共感的」に築かれたことを指摘する。1980年代までミャオ族の女性は婚礼を挙げると一旦実家に戻り、数年滞在してから婚家での生活を始めていた。新婦は実家での滞在を終え、婚家へと移動する際に衣装を持参していたのである。しかし1990年代以降、この実家での滞在期間は数日間に縮小され、新婦は早々と婚家での生活を始めるか、夫とともに出稼ぎに出るようになった。その一方で、衣装を婚家へ持参する時期は、その後の第2子出産か実母の死去まで延期されるようになったのである。これにより娘が実家を離れてもなお、衣装を介した母娘関係は持続するようになった。以上の事例から、衣装がつなぐ母娘間の「共感的」関係は、身体的・霊的要素によって内在的に親子の間に存在したのではなく、むしろ現地の社会経済的な動態を背景に築かれたことを示す。すなわち、衣装の価値の高まりと、実母が娘の衣装を製作するというサイクルの普及、および婚姻の変化によって、衣装は既婚女性の(実家ないし婚家への)帰属に働きかけるものとなった。これにより、母親が娘のために製作した衣装をめぐって母娘間に新たな所有の関係が生まれ、そこに娘の婚家への移動過程の変化を反映した意味づけがなされたことにより、1990年代以降、衣装を介した母娘の「共感的」関係が動態的に生起したことを指摘する。
著者
畠山 洋輔
出版者
日本社会学理論学会
雑誌
現代社会学理論研究 (ISSN:18817467)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.159-170, 2011

本稿は、専門職論のレビューを通して、ある職業を「専門職」として名指すことをめぐる実践を検討するための方法を提示することを目的としている。近代社会において、分業の進展と、自律性を特徴とする職業の専門職化とが並行した。専門職の定義に終始する専門職論は、定義だけではなく、その専門職がおかれている社会的な文脈を見るべきであるとして批判されてきた。そこで、専門職や専門職のおかれている文脈を検討するために、専門職として自己呈示すること、ある職業を専門職として記述すること、そして、そのような職業を専門職として承認する過程を、専門職カテゴリー化として捉えることを提案する。また、近年、専門職論では専門職の成立の前提として信頼が重視されていることを踏まえ、関連アクターからの信頼を維持・獲得しようとする専門職の実践や、専門職論による記述を信頼獲得プロジェクトとする。このように捉えることで、専門職の正しい定義をめぐる議論が抱えるに問題を回避しつつ、専門職を考察することができるようになる。記述の例として現在も様々な定義が提示される社会福祉士を取り上げ、このアプローチの可能性について提示する。
著者
小長谷 有紀
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会 E-journal GEO
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.34-42, 2007
被引用文献数
4 2

モンゴル牧畜システムは移動性が高いという特徴に加えて,多くのオスを維持し,多種の家畜を多角的に利用するという特徴を有しており,自然環境のみならず,社会環境にも適応的であった.それは単なる生存経済ではなく,軍事産業であり情報産業でもあった.20世紀になると社会主義的近代化のもとで脱軍事化すなわち畜産業化が進行した.市場経済へ移行してからは,牧畜に従事する人々すなわち遊牧民の間で地域格差と世帯格差が拡大している.今日,遊牧民たちは必ずしも自然環境だけではなく,むしろ社会環境に対して積極的に適応して移動している.
著者
劉 敬淑 全 〓蘭
出版者
日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.105-114, 2005
参考文献数
24

韓国10代の自尊心, 身体満足度と整形および服装行動との相互関連性を調査し, これらの因子の属性による差異と因果関係を解明しようとした.性別による心理要因との関係では, 男性の自尊心, 身体満足度はあらゆる身体の部位で女性のそれよりもより高かったが, 整形要求度と服装行動の面で見ると流行や個性に対する選好度は, 女性よりも男性の数値が低かった.自尊心と身体の顔部分の満足度では年齢による差は見られなかったが, 身体満足度の腰・尻部分, 身長・体型部分には差が見られた.学校類型による自尊心の差はなかった.身体満足度は全体的に高校生が中学生より低かったが, 整形要求度における顔の整形と脂肪吸引の要求度は高校生が中学生より高かった.服装行動での清楚さは, 学校類型による差はなかった.魅力と流行指向は中学生よりも高校生で高かったが, 個性指向は高校生が中学生よりも低く, 中学生より高校生がより個性を追求するとされる先行研究と差が見られた.小遣いによる, 自尊心や身体満足度との関係はなかったが整形要求度や服装行動との関係では, 小遣いが多いほど顔と脂肪吸引への整形要求度が高く, 魅力・流行・個性・清楚さの全体的な服装行動も高く示された.身体部位の整形要求の順位は男女ともにホクロ・傷跡除去を一番に望み, 次に男性では歯の矯正, 鼻, 下半身, 二重まぶたの順であり, 女性は下半身, 歯の矯正, 鼻の順で整形を望んでいた.韓国の10代に, 7個の属性と自尊心や身体満足度の因子が服装行動と整形要求度に及ぼす因果関係を調査するため段階的(stepwise)方法で多重回帰分析をした結果, 整形要求度では性別, 身体満足度, 年齢, 小遣いが有意的な影響を与え, この4因子の説明力はかなり高く, 男性よりも女性で, 身体満足度が低いほど, また年齢が高いほど, 小遣いが多いほど整形要求度が高かった.服装行動では, 魅力は自尊心, 年齢, 小遣い, 体型から影響を受け, やせ型で自尊心が高く小遣いが多いほど, 衣服の魅力性を追求する.身体満足度が高いほど自尊心が高く, 女性より男性で, やせ型で, 身長が高く, 社会階層が高いほど身体満足度が高かった.特に女性は男性より自己の外貌評価にあまり肯定的ではなく, 外貌を改善しようとする欲求が強いと思われる.