著者
鈴木貴大 鈴木崇弘 千葉紗由李 松永信介 稲葉竹俊
雑誌
第73回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.455-456, 2011-03-02

これまでVR環境を構築するためには多大なコストとスペースを要<br />するため学校教育の場に導入することは非常に困難であった。しか<br />し、近年では簡易にVR環境を構築するための環境が整いつつあり教<br />育現場への導入が現実的になってきたが、まだその導入事例は少な<br />い。<br /> そこで本研究では、巻き取り式のVRスクリーンを用いたものとHM<br />Dを用いた簡易のVR学習環境をそれぞれ構築し、学習者自身の視点と<br />自身を俯瞰するような視点の異なる視点で利用できるVR教材を開発<br />した。評価においては、デバイスと視点の違いをそれぞれ組み合わ<br />せた異なるVR学習環境における学習効果の差異の検証を多角的に行う。
著者
道家 瑠見子 村田 光二
出版者
日本グループ・ダイナミックス学会
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.150-158, 2009 (Released:2009-03-26)
参考文献数
28
被引用文献数
3 3

本研究は,僅差の失敗では予期的後悔が経験後悔よりも過大推測され,インパクト・バイアスが見られることを示したGilbert et al.(2004)の研究を追試し,先行研究と同様の結果を追認した。加えて,本研究では失敗の直後と10分後の2時点で後悔を測定し,後悔の持続時間のインパクト・バイアスについても検討した。参加者は,魅力的な賞品の当たるクイズに参加し,僅差,もしくは大差ではずれた場合の後悔の程度を予測,または報告させた。その際,半数の参加者にはクイズにはずれた直後と10分後の後悔の程度を予期させた。残りの半分の参加者には,直後と10分後に実際に経験した後悔の程度を回答させた。その結果,予想していた通り,クイズにはずれた直後も10分後も僅差条件では,経験後悔よりも予期的後悔の方が程度が大きく,インパクト・バイアスが見られた。他方,大差条件では,経験後悔と予期的後悔の間には差が認められず,インパクト・バイアスが見られなかった。時間経過に伴い,予期的後悔も経験後悔もクイズにはずれた10分後には直後よりも強度が弱まっていた。考察では後悔の持続時間のインパクト・バイアスとそれが消失する条件について議論した。
著者
林 謙一郎 野崎 浩
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
化学と生物 (ISSN:0453073X)
巻号頁・発行日
vol.50, no.12, pp.876-882, 2012-12-01 (Released:2013-12-01)
参考文献数
29

植物ホルモンの一種であるオーキシンはSCFTIR1ユビキチンリガーゼ複合体に結合し,Aux/IAAリプレッサーのユビキチン化およびプロテアソームによる分解を介してさまざまな遺伝子の発現を調節する.このときオーキシンは,Aux/IAAリプレッサーとTIR1受容体の結合を促進する「分子接着剤」として機能する.本稿では,オーキシン受容とシグナル伝達の分子機構について概説し,新しいオーキシン受容体拮抗剤を紹介する.
著者
松井 裕之 多田 隆治 大場 忠道
出版者
Japan Association for Quaternary Research
雑誌
第四紀研究 (ISSN:04182642)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.221-233, 1998-07-31 (Released:2009-08-21)
参考文献数
50
被引用文献数
49 73

最終氷期極相期における日本海低塩分化事件を定量的に説明し,陸橋成立の可能性を議論するために,浮遊性有孔虫殻酸素同位体比から日本海表層水古塩分変化を復元した.そして,復元した古塩分変動を定量的に説明するために,塩分収支モデルを用いて日本海へ流入する海水量の時代変化を計算し,それをもとに海峡水深の時代変化を推定した.その結果,LGMにおける対馬海峡の海峡水深は2~9mと見積もられたが,この値は海峡内の海底地形から直接的に推定された値10~30mよりやや浅い.海底地形に基づく海峡水深推定値と調和的な解を求めるためには,古塩分見積値を誤差範囲内で大きめにした上で,対馬海峡における流速を現在の半分まで弱める必要があり,この場合,LGMの推定海峡水深は~10mと求まった.また,最終氷期極相期における海水流入量は500km3/y以下と推定される.このようなわずかな海水流入量は,津軽海峡での潮汐流による海水交換でも説明できることから,最終氷期極相期に対馬海峡が漂砂により埋積した場合,ごく短期間陸橋が成立した可能性を否定できない.
著者
Waldrop M.Mitchell
出版者
日経サイエンス
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.32, no.3, pp.82-90, 2002-03

25年ほど前,ゲイツ,ジョブズ,ウォズニアクといったテクノキッズたちが,ガレージや寄宿舎でマイクロプロセッサーと遊んでいた。後に彼らが偶然にもパソコン革命を引き起こすことになったと一般にはいわれている。
著者
大越 拓実 鈴木 麗璽 有田 隆也
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.81-82, 2018-03-13

野球における応援が試合結果や打撃成績に与える影響を明らかにするため,2017年度高校野球秋季東海大会2試合,明治神宮大会高校・大学の部全19試合の応援の音声をスタンドから録音し,ニューラルネットやランダムフォレスに基づく予測モデルを構築して分析した.応援の大きさは攻撃時音声の振幅の2乗を用いて定義した.試合全体での自チームの応援の大きさの平均は勝敗に応じて有意に異なり,応援の大きいチームが勝利しやすいことが判明した.また,各イニングでの応援の大きさを入力として試合の勝敗を予測したところ,7回の応援に加え,一般には小さくなりがちな1回の応援が大きいほど勝利に影響しやすいことなどが示唆された.さらに,過去15回の投球での応援から打撃結果がアウトか否かを予測したところ,自分の打席の応援が打撃結果に負の影響を与える傾向も示唆された.

2 0 0 0 OA 経調資料

著者
南満洲鉄道株式会社経済調査会 編
出版者
南満洲鉄道
巻号頁・発行日
vol.第113編 滿蒙民族志, 1936
著者
本間 正勝 宮田 晋
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.869-874, 2002-09-30 (Released:2010-06-04)
参考文献数
4

本研究は、時差式信号機の安全性向上のために、分かりにくく、危険性のある特定の時差式信号制御を改善するための対策手法を明示し、その対策効果を評価することを目的とした。実際の運用面での検討を行った結果、危険性のある時差式信号制御の代替となる信号制御について、実効性のある具体的な対策種別を明示した。東京都内において、危険性のある時差式信号の全廃を目指し、実際にこれらの対策を2ヶ年に渡り計61交差点で実施した。これらの交差点について対策前後の人身事故発生件数について分析を行った結果、対策が事故の減少に寄与することを明らかにした。

2 0 0 0 OA 蒙求鈔 7巻

巻号頁・発行日
vol.[1], 1600

2 0 0 0 OA 蒙求鈔 7巻

巻号頁・発行日
vol.[3], 1600
著者
山元 亮典 橋本 周司 三輪 貴信 ギエルモ エンリケズ フェイイー ヤップ
雑誌
第78回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, no.1, pp.255-256, 2016-03-10

リズムタップダンスでは,一定のリズムでもってステップを踏むことが,よいパフォーマンスの条件とされている.したがって,ダンサーがリズムタップダンスの技術を修得する際には,ステップのリズムを定量的に計測し,演奏の特徴を評価することが役立つと考えられる.そこで,本論文では,9軸モーションセンサと圧力センサを内蔵し,ステップのタイミングと種類を同時に計測することが可能なリズム計測タップシューズを提案し,実際にこのシューズを用いてユーザ実験を実施することで,提案手法の有効性を評価する.また,提案手法によって計測されたリズムにダンサーの演奏の特徴がどのように現れるかを考察した結果について述べる.
著者
石黒 勝己
出版者
奈良県立橿原考古学研究所
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2016-04-22

春日古墳(奈良県斑鳩町)を対象にしたミューオンラジオグラフィーに関して、画像の分解能を上げるために計測期間を3ヶ月間に延ばして観測を行った。さらに画像化の方法も最適化し、春日古墳墳丘内部画像の作成を行った。画像には埋葬施設による空洞と思われる領域があり、この評価を行うために、シミュレーションを行って古墳内構造の具体的な検討をした。墳丘の外形測量データに対し、色々な大きさ、方向の埋葬施設を墳丘内部に仮定してコンピューター上でミューオン計測を再現、どのような空洞を仮定したときに計測データと最も合うかを検討することで是を行った。結果として 古墳中心部分、南南西からに北北東方向に長さ6.1±0.5m,高さ2.0m,幅1.8mの空洞を想定した場合に最もデータと合うものであった。この結果は考古学者によって構成される春日古墳調査検討委員会および物理学の国際会議であるICMaSS2017で発表し高く評価された。また、観測に際し原子核乾板を固定して設置する治具の開発をした。野外にフィルム(原子核乾板)を垂直に縦置きして長期間固定する必要があるがフィルム取り換えが容易にできることも必要である(放射線の蓄積などによってフィルムが劣化することによる)。これに対応する冶具の設計としてレール加工をした冶具ににフィルムを貼り付けたアルミ板を差し込む構造を考案し製造した。冶具は 野外に土地の改変無く設置でき、斜面にも設置できるなど古墳特有の要求を満たすものになっている。