出版者
日経BP社
雑誌
日経レストラン (ISSN:09147845)
巻号頁・発行日
no.439, pp.37-44, 2011-05

この話では、マサがセクハラに気づいたので対策を打てましたが、ほとんどの場合はセクハラされたスタッフは、それを上司や店長に話すことができずに、ほかに理由を作って辞めてしまうケースが多いのです。 なぜなら、スタッフは既に加害者の行動や言葉で傷ついている上に、それを自分の口から他人に話すことによって、忘れたい不快な事実を、もう一度認識しなくてはならないからで…
著者
堀田 尚徳
出版者
広島大学
雑誌
若手研究
巻号頁・発行日
2019-04-01

我が国の刑事手続では、起訴前段階において、身体拘束された被疑者及び弁護人が捜査機関側の有する身体拘束の根拠となった資料の内容をほとんど知ることができない。その結果、身体拘束から被疑者を解放するための諸制度を十分に活用できていないという問題がある。これに対して、アメリカでは、予備審問において身体拘束の根拠となった資料が開示される。この予備審問は、日本の勾留理由開示制度の制定過程に一定の影響を与えたと考えられる。そこで、予備審問に関する議論から示唆を得ることにより、勾留理由開示制度を、起訴前段階において被疑者及び弁護人が身体拘束の根拠となった資料の内容を知る手段として位置付ける解釈論を提示する。
著者
小長谷 好江 村井 京子 笠井 倫世 岸山 眞理 高羽 ゆかり 豊永 真穂 吉井 理恵子 諸星 浩美 玉内 登志雄
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会雑誌 (ISSN:04682513)
巻号頁・発行日
vol.65, no.1, pp.114-120, 2016
被引用文献数
1

当院看護職の離職率は全国平均と比べ高い。看護師確保・離職率の低下を目指し,2012年度日本看護協会主催WLB(ワークライフバランス)推進の取り組みに参加した。当院ではスタディを加えWLSB(ワークライフスタディバランス)として取り組んだ2年間の活動を評価した。WLSB推進委員は①業務改善チーム,②PNS(パートナーシップ看護体制)チーム,③労務管理チームで活動に取り組み,各チームの進捗管理,インデックス調査・満足度調査を実施して不満層の変化を調査した。またリーダー格スタッフを対象に,「WLSB研修コース」を企画運営した。 2か月周期のPDCAサイクルをまわした結果,業務改善目標を達成でき,「ノー残業デイ」の実施率は0%から70~80%へ大幅に改善した。またバースデイ休暇・長期休暇の計画的取得,半日有給の導入で有給休暇取得率も向上した。「WLSB研修コース」の研修生からは,研修を通してやりがいや変革に取り組む面白さを実感できたとの意見もあった。PNSも導入できた。これらの成果は成功体験としてスタッフに認知され,変革に積極的に取り組む風土ができた事を示唆している。WLSB推進活動は,不満要因の減少と満足度の向上により,看護職にとって働きやすい職場環境の構築につながり,ひいては看護職定着の促進に寄与する可能性があると思われる。
著者
城倉 正祥 ナワビ 矢麻 伝田 郁夫 渡辺 玲 小林 和樹 石井 友菜 根本 佑
出版者
早稲田大学東アジア都城・シルクロード考古学研究所
巻号頁・発行日
pp.1-23, 2016-07

早稲田大学東アジア都城・シルクロード考古学研究所 調査研究報告 第1冊
著者
竹之内 隆夫 高橋 克巳 菊池 浩明
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.59, no.10, pp.872-873, 2018-09-15

データを秘匿したまま処理できる秘密計算技術の性能が近年向上し,実用化への期待が高まりつつある.特に,秘密計算を用いて,異なる組織のデータを秘匿しながら結合・分析することで,組織間での安全なデータ利活用が促進されることが期待されている.しかし,秘密計算にはさまざまな方式や利用形態が存在することから,一般の技術者からの理解が十分とは言いがたいのが現状である.本特集では,秘密計算の基本的な解説を行いつつ,さまざまな方式や利用形態を紹介する.また,技術の説明だけでなく,秘密計算の実用化への取り組みや,実用化に必要な制度や運用面での現状の課題や期待について説明する.
著者
高田 基志 山本 拓巳 井上 智重子 酢谷 朋子 新家 一美 鈴木 照 土肥 修司
出版者
一般社団法人 日本集中治療医学会
雑誌
日本集中治療医学会雑誌 (ISSN:13407988)
巻号頁・発行日
vol.16, no.3, pp.289-293, 2009-07-01 (Released:2010-01-20)
参考文献数
12

患者は67歳,女性。めまいと嘔吐を主訴に経過観察入院となったが,入院3日目に胸部不快感とSTの上昇を認め,緊急心臓カテーテル検査が実施された。冠動脈に有意狭窄はなかったが,心尖部の収縮低下を認め,たこつぼ心筋症と診断された。ICU入室時,頻脈を認めたため,ランジオロールにて心拍数のコントロールを試みた。また悪心・嘔吐に対してドロペリドールを投与したところ,急激な血圧低下と頻脈を来たした。急速輸液とフェニレフリン投与は無効であった。ランジオロールを増量したところ,血圧の上昇を認めた。プロプラノロール内服によりランジオロールを漸減でき,入室3日目に一般病棟に転床した。しかし後日イレウスを来たし,不幸な転帰をとった。病理解剖の結果,褐色細胞腫が判明した。本症例の左室壁運動異常の原因は過剰カテコラミンによる微小循環障害と推察された。またランジオロール投与は左室壁運動を正常化し,循環動態を改善したと考えられた。
著者
中村 政明 坂本 峰至 蜂谷 紀之 村田 顕也
出版者
国立水俣病総合研究センター
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

我々は、成人のMeHg曝露による健康影響を調査した。被験者は、日本の伝統的な捕鯨の発祥地の太地町の住民194人。毛髪水銀濃度の幾何平均が14.9μg/gで、鯨肉摂取量と有意に相関したことから、太地町住民が鯨肉摂取によるMeHg高曝露群であることが示唆された。毛髪水銀濃度と神経所見の間に有意な相関はなかった。また、MRSで、感覚野と小脳のNAA/ Cr比が正常だったことから、明らかな神経細胞の減少がないことが示唆された。全血水銀とSe濃度の有意な正の相関がみられ、全血水銀/Seモル比は1以下だった。これらの所見は、充分なSe摂取がMeHg曝露の有害影響がなかった原因の1つである可能性を示唆した。
著者
安藤 丈将
出版者
青土社
雑誌
現代思想
巻号頁・発行日
vol.43, no.15, pp.108-117, 2015-10
著者
定岡 直 柳沢 茂 中根 卓 八上 公利 小口 久雄 笠原 香
出版者
信州公衆衛生学会
雑誌
信州公衆衛生雑誌
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.72-73, 2009-08

健康増進法第25条により多数の者が利用する施設における受動喫煙防止が規定されている。しかし現在も分煙が不完全な状態である喫煙所が数多くある。例えば屋外に設置された喫煙所は人通りのある所から7m以上離れた場所に設置することが求められているものの、不適合な喫煙所が数多く存在している。本調査により、非喫煙者への環境タバコ煙の曝露状態、そして、開放型喫煙所における視覚的および、機械的な有害微小粉塵を測定することにより環境タバコ煙に含まれる粉塵量の多さを明らかとした。
著者
坂元 章
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.61, no.6, pp.392-399, 1991-02-25 (Released:2010-07-16)
参考文献数
15
被引用文献数
1

Previous studies using Bieri's ‘cognitive complexity’ score had supported ‘vigilance hypothesis’ which assumed that impressions of unfavorable persons were more complex than favorable persons. Thus, Bieri's measure seemed to be invalid because the findings were completely contrary to ‘frequency of interaction hypothesis’, presented in the theoretical framework of ‘cognitive complexity’, which assumed that impressions of familiar persons were more complex than unfamiliar persons, since people could be supposed to have more intimate acquaintance with favorable persons. The purpose of present study was to indicate the invalidity was caused by the research design where familiarity was dependent on favorability and to show that even Bieri's score could support ‘interaction hypothesis’, if one variables could be statistically orthogonized to the other. In each of two surveys reported, about two hundred female undergraduates completed a Rep test where they rated favorable and unfavorable persons on the basis of some dimensions which included favorability and familiarity. The results obtained through various regression analyses supported the above predictions. Moreover, it was revealed that, with favorability controlled, Bieri's score showed almost linear increases as familiarity increased, though the score of extremely unfamiliar persons was rather higher than the score the linear function could predict.