著者
小見山 隆行
出版者
愛知学院大学
雑誌
愛知学院大学論叢. 商学研究 (ISSN:02858932)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.179-205, 2007-03-31

近年,フリーター,ニートの増加など,若年者をめぐる雇用問題は大きな社会問題となっている。大卒者も例外でない。若年者の雇用悪化の背景には,厳しい就職環境といった外的要因のみならず,就職者の職業観や就業意識などの内的要因,日本的雇用制度としての年功序列貸金制・終身雇用制の崩壊という構造的な要因も複雑に絡んでいるといえる。また,経団連が提唱した「雇用ポートフォリオ」という考え方に基づいた新たな複線型の雇用管理の導入も新規学卒採用を少数厳選採用に向かわせている。伝統的な日本型雇用システムであった「新規学卒定期一括採用」という「モデル」は,産業構造の変動に規定されてゆらぎ始めている。若年雇用の不安定化によって生み出される社会的問題は無視できない。日本全体の人的資本の蓄積の後退,社会全体に経済的損失をもたらす可能性,若者たちのエネルギーが誤った方向に流れる等,社会全般に及ぼす影響は決して小さくない。本稿は,若年者の雇用事情が深刻な事態をもたらしている社会的な背景を探り,高等教育機関としての大学が,学生を社会に送り出すにあたって,いかに職業生活への移行を円滑に図っていくか,大学教育の役割をどのように果たしていくべきか,大卒者の就職事情,就職観等を分析し,キャリア教育の在り方について考察を試みる。
著者
林 靖久
出版者
大阪歯科学会
雑誌
歯科医学 (ISSN:00306150)
巻号頁・発行日
vol.58, no.5, pp.g31-g32, 1995-10-25

発癌には多くの要因が関与しているため, 臨床面からその因子を推定し因果関係を明らかにすることは非常に困難である. 現在, 飲酒・喫煙は多くの疫学的および臨床的研究から癌発生に大きく関与し, 口腔癌においても重要な発生因子であると認識されている. しかし, 口腔癌患者の口腔環境についての研究は癌治療が最優先されることや, 口腔癌の発生数が少ないことなどの理由から, ほとんど明らかにされていないのが現状である. 本研究は口腔癌患者の口腔環境の実態を, オルソパントモグラムを用いて分析し, 癌発生を効果的に予防する具体的な方法の手掛かりを探求するものである. 研究対象 1968年から1990年の23年間に扁平上皮癌と診断され初診時のオルソパントモグラムが保管されている, 口腔癌患者454例(下顎歯肉癌223例, 舌癌155例, 口底癌76例)を対象とした. 対照群は1992年5〜6月および11〜12月にかけて本学附属病院歯科放射線科でオルソパントモグラムが撮影された30歳以上の患者390例(腫瘍や嚢胞および炎症で歯や顎骨に著明な変化を認めないもの)である. 研究方法 歯の齲蝕罹患や処置の指標はDMFを参考にし, 一部を改変した. D: Decayは未処置齲蝕, M: Missingは齲蝕により喪失した歯, F: Fillingは処置された過去の齲蝕と定義されているが, 本研究での MissingはX線写真上での喪失歯を意味する. その評価項目は残存歯数, 未処置齲蝕歯率(未処置齲蝕歯数/残存歯数)とした. また歯周組織の重篤度を示す指標として, 歯槽骨の吸収度を植立歯の長さに対応させて0から4まで, 1)レベル0: 歯槽骨頂に白線が認められるか, あるいは歯槽骨の吸収がないもの, 2)レベル1: 歯槽骨頂の吸収が軽度にみられるもの, 3)レベル2: その吸収量が根尖側2/3付近まで, 4)レベル3: 根尖側1/3付近まで, 5)レベル4: レベル3を越える吸収, の5段階に分類した. この基準に従って, 各歯において最も重篤な骨吸収レベルを点数として与え(腫瘍による骨浸潤相当歯は除く), その合計点数を残存歯数で割った値(骨吸収得点合計/残存歯数)を個人の歯周組織の状態の指標とし, これを骨指数とした. これら4群(下顎歯肉, 舌, 口底, 対照の各群)の比較は, 性および年齢で層別化して平均値の一様性の判定を行った. その判定には分散分析を用い, 平均値の一様性に差が認められた場合(P<0.05)にのみ, 各2群間の平均値の差をt検定で検討した. 結果 1)未処置齲蝕率は, 対照群より癌群のほうがやや高い傾向をみたが, 統計的な有意差は認められなかった. 2)歯槽骨頂の吸収程度は, 癌群のほうが進行していた. なかでも口底癌は対照群と比較すると, その吸収程度はかなり進行していた(男性49歳以下群1%以下, 50歳群0.1%以下, 60歳群5%以下, 70歳以上群0.5%以下の危険率で有意差を認めた). 3)癌群中, 舌癌の歯槽骨頂の吸収程度は, 対照群と類似していた. 腫瘍の発生部位で発癌の刺激因子は異なると考えられ, とくに口底癌と下顎歯肉癌は, 歯周疾患の進行が発癌因子の一つと思われた. 以上より口腔癌にかける第一次予防の手掛かりは, 歯周疾患進行の制御と考えられた.
著者
中西 良
出版者
The Japanese Association for Infectious Diseases
雑誌
日本傳染病學會雜誌 (ISSN:00214817)
巻号頁・発行日
vol.28, no.12, pp.696-701, 1955

Sh.nexneri2b及びE.0-9はTM使用と共に消失し, 以後使用中はTM耐性Staphylococusのみ, 中止後はE.0-9が數日間と一過性菌が數種出現していた.<BR>Sh.sonneiの再感染後この菌は連續して検出されたがCM使用により消失した.その間E 0-8とU1.が定住していた.
著者
中西 良
出版者
The Japanese Association for Infectious Diseases
雑誌
日本傳染病學會雜誌 (ISSN:00214817)
巻号頁・発行日
vol.28, no.12, pp.690-695, 1955

CM使用中はEscherichia 0-17, Klebsiella及びProteusが共存し, 使用中止後はKlebSiella消失, Escherichia 0-17とProteusが定着していた.1週目頃よりungrouped Escherichiaが5日間代つて出現して來た.
著者
熊谷 保宏
出版者
日本大学
雑誌
日本大学芸術学部紀要 (ISSN:03855910)
巻号頁・発行日
no.39, pp.81-98, 2004
著者
井上 英明
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1756, pp.73-76, 2014-09-08

花屋を始めようと思ったきっかけは、私自身が花のある生活の豊かさを「感じた」からです。まだ私が若かった頃、パリに行った時にコンランショップ*2で花瓶を買ってきて、ホテルの部屋に花を飾ったことがありました。たったそれだけのことで、殺風景だった…
著者
山本 英雄 佐治 佳一 甲斐 創
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会年次大会講演予稿集 (ISSN:13431846)
巻号頁・発行日
no.2009, pp."10-1-1"-"10-1-2", 2009-08-26

This paper describes how we broadcast one of the longest live program "Hakone-Ekiden" relay race using HDTV signal from shooting through transmit, and details about the latest equipments we developed, effect upon our production operation.
著者
頼 誠 淺田 孝幸 塘 誠
出版者
公益財団法人 メルコ学術振興財団
雑誌
メルコ管理会計研究 (ISSN:18827225)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.15-30, 2012

純粋持株会社(以下HDと略す)制をとったものの業績の上がらない企業がある。その原因は,本社の統治のための経営力としてのパワーが弱く事業会社が本社の意図しない行動をとることに起因する可能性がある。本稿のテーマは,事例研究を通じて得られた結果をもとに,各事業会社がその事業内容に応じて自主的にかつ事業最適をねらって行う事業力としての遠心力に対抗できるグループ全体を統治する力としての求心力をどのように強化すればよいかを提案することである。HD制を採用している企業グループを観察すると,事業間での関連性が少なく事業毎に別々の意思決定をする方が合理的な多角化企業,M&Aなど組織再編を行う必要性の高い企業,さらにはグローバル企業で各地域や国を単位に事業構造を切り分けている企業において採用している場合が多いように思われる。しかし,それらのグループ全体を統括するHDは,一方では,人,モノ,カネ,情報などの経営資源を,必要に応じてHDの支配下に置けるようなマネジメント・コントロールの仕組み(戦略に対応した方針設定・業績モニター・業績評価・目標整合的動機づけ)が必要である。 <BR>本稿では,小売業のHDであるイオンとセブン&アイHDの事例から,なぜHD化の必要があったのかを明らかにすると共に,分権化の行きすぎが企業の業績に負の影響を与える危険性のあることを説明したい。そして,その弊害を緩和するために,事業会社間に横串を刺す仕組みや,管理機能の重複を共通化する仕組み等について検討する。さらに,「選択と集中」のためには本社が統治能力をもつことや,人の異動と資金調達力をHDが握ることが重要であること等,いくつかの事例から得られた知見をまとめることにしたい。
著者
森山 徹
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンピュータ (ISSN:02854619)
巻号頁・発行日
no.854, pp.88-91, 2014-02-20

ビッグデータ基盤を構成するハードウエアやソフトウエアが急速に進化している。社内から社外、SNSへと、分析対象データの量や種類が増える中、データの「検索」と「統合」の妥協なきスピードアップは続く。ストレージ、データベース、統合ツールの3分野に注目…
著者
平林 幹郎
出版者
大東文化大学
雑誌
大東文化大学紀要. 人文科学 (ISSN:03861082)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.221-258, 2004-03-31

This is the revised and enlarged version of the paper read at the 17th East Branch Congress of Japan Society for Medieval English Studies, held at Gakushuin University in Tokyo, on 30 June 2001. In this paper the present writer examines and refers to Christianity in the 14th century England, the problems of various manuscripts of Chaucer, the difference of the texts by Skeat, Robinson, and Benson, the influence of French, its expression, French spellings and pronunciation on Chaucer's English, the Germanic construction and pronunciation that are persistently alive in Chaucer's works, though few linguists would not point out, and lastly to the influence of Latin and its literature on Chaucer's English, especially to the problems of rhetoric by Ovid and Aristotle that are observable in Chaucer. In conclusion, although in the works of Chaucer many French usages are plentifully observable, the basic structure of English as a Germanic language, remained intact.
著者
林 宏一
出版者
東京家政大学
雑誌
東京家政大学博物館紀要 (ISSN:13433709)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.185-198, 2011-02-25
著者
西 優加理
出版者
一橋大学国際教育センター
雑誌
一橋大学国際教育センター紀要 (ISSN:21856745)
巻号頁・発行日
no.6, pp.167-176, 2015

本稿は、要求場面の《依頼》と《改善要求》を取り上げ、日本語母語話者、上級、中級の日本語学習者を対象にアンケート調査を行い、話者のストラテジーの適切度評価を分析した。語用論的条件の観点から適切度評価、3 グループ間の有意差について考察した結果、個々のストラテジーの適切度、学習者と母語話者の認識に差異が生じていることが明らかとなった。