著者
冨樫 進
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.56, no.9, pp.1-11, 2007-09-10

本稿では『藤氏家伝』の分析を通じて、藤原仲麻呂が理想視した君臣関係を明らかにすることを目標とした。その結果、『家伝』では「雄略」という資質が中大兄と鎌足とを結びつける紐帯であると同時に以後の皇室と藤原氏との関係の礎としても機能している点、更に鎌足と武智麻呂との間に想定された諌臣としての系譜が、仲麻呂を当主とする藤原南家と天皇家との密接な君臣関係の根拠として機能している点の二点を明らかにした。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1696, pp.90-93, 2013-06-24

そもそも蚊取り線香で、なぜ蚊は死ぬのか。除虫菊に含まれている天然殺虫成分「ピレトリン」と接触すると、経皮で蚊の体内にピレトリンが入る。ごく微量であっても、ピレトリンは瞬時に蚊の神経に刺激を与える。蚊は激しく興奮して気絶。
著者
南山 泰之

RDA 11th plenary meeting日時:2018年3月21日(水)~23日(金)場所:Berlin Congress Center(ドイツ、ベルリン)
著者
戸田 勉
出版者
山梨英和大学
雑誌
山梨英和短期大学紀要 (ISSN:02862360)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.47-57, 1992-12-10

本稿は、ジェイムズ・ジョイスの『ユリシーズ』第二挿話「セイレーン」における技法「カノン形式のフーガ」の一側面を考察したものである。これまでこの技法に関して繰り広げられてきたさまざまな議論を踏まえつつ、フーガ形式の模倣反復という特質を「逃走」と「追跡」という動きに還元し、その観点から挿話全体の構成を分析した。一では、人物の外面的な動きを中心に考察し、ブルームにとってセイレーンとは誰(何)かについて探った。二ではーブルームの内面的な動きを追い、セイレーンの本当の姿について検討を加えた。三では、「丸刈り組」という曲とフルームの関係から、別な種類のセイレーンの正体を突きとめ、この挿話のもう一つの主題について考えた。