著者
史 発 齋藤 豪
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.115-116, 2019-02-28

3次元コンピュータグラフィックスを用いた服のモデリングは、映像業界やファッション業界で多用されている。よれはCGに現実感を与えるのに大きな働きをするが、その形状は布の素材や縫製などに影響されるため、自然なよれをモデルに付与するのは困難である。本研究ではこの問題に対処するため、ユーザの入力に応じて布モデルの面積を部分的に増加させ、物理パラメータを局所的に変更し物理シミュレーションを行うことで、その部分をよれとしてモデルに容易に付与することのできる手法を提案する。提案手法は対話的な速度で実行可能であり、提案手法を用いて布モデルに様々なよれを付与した結果を示す。
著者
作田 誠
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.44, no.9, pp.916-920, 2003-09-15
著者
伊藤 高史 Takashi Ito
出版者
同志社大学社会学会
雑誌
評論・社会科学 = Hyoron Shakaikagaku (Social Science Review) (ISSN:02862840)
巻号頁・発行日
no.137, pp.65-84, 2021-05-31

本稿は,ジャン・ボードリヤールが「シミュラークル」や「ハイパーリアル」といった概念を使って展開した社会分析を,メディア文化を分析するために筆者が提示した社会システム論的分析枠組みから捉え直し,同分析枠組みの有効性を示すことを試みる。ボードリヤールが描いた社会は,メディアの表象が「現実の表象」ではなく「現実」そのものとなるような社会である。このため,メディア文化に理論的にアプローチするときには,重要な示唆を与えてくれるものだ。ボードリヤールの議論は管理社会への警鐘として理解できるが,シミュラークルとしての「記号」「言語」の在り方を問い直すことで,人々が主体性を回復する可能性をも示唆している。メディア文化の社会システム論的分析枠組みから解釈すれば,管理社会論が指摘した側面は,経済的利益を制御メディアとする文化産業システムが創作システムと消費システムを浸食するものと理解できる。メディア文化の創造的側面に関しては,文化産業システムが本来的に差異を生み出すことで作動を継続するものであることに加えて,文化産業システムと創作システム,消費システムが相互に観察し合い,また自己を反省的に観察し,自己の作動を更新していく点に創造の契機が含まれていることを確認できる。
著者
田中 盛一 藤井 勝之 徳田 浩 飯田 弘之 乾 伸雄 小谷 善行
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.第50回, no.人工知能及び認知科学, pp.151-152, 1995-03-15

将棋において詰将棋の分野というのは大変重要な位置にある。詰将棋が将棋の勝ち負けを決する重要な要素に成りうるからである。そのため多くの将棋システムでは、まず詰将棋の探索を行ない、詰め手が存在しなければ通常の探索を行なうことが多い。しかし詰将棋探索ははとんどの場合不詰めを返してくるので、かなり時間の消費になる。詰将棋探索をまったくしないのはリスクが大きく、重要な場面で詰みが読めずに負けることになってしまう。そこで、本研究では詰みがあるかどうかを静的に判定する評価関数の実現を試みた。この評価関数は、ある将棋の局面を引数としてその情報から探索をせずに詰みがあるかどうかを数値で返す関数である。これは参考文献における一手詰めの計算の発展課題であるといえる。本稿で用いる用語を次のように定義する。王の退路 王手をかけられずに王が移動できる場所相手側の利きや、味方の駒、盤外、などによつて移動できない場所を8から引いた数である。したがって、0~8の整数値をとる。自勢力 先手の利きがあり、後手の利きがない場所
著者
福島 俊一 下村 秀樹 森 義和
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.第50回, no.人工知能及び認知科学, pp.65-66, 1995-03-15

郵便物の宛名住所のようにフリーピッチで書かれた手書き文字列は、字形が多様で、文字サイズにばらつきがあり、文字の接触・入組みなどもよく起きる。したがって、その読取りでは、誤切出し/誤認識によって欠落した正解文字を補完可能な知識処理が不可欠である。現在主流となっている知識処理の枠組みは、まず、各文字位置(セグメント)に複数通りの可能性(候補文字)を許した認識結果文字列と単語辞書とを照合し、さらに、単語の並びとしての妥当性を判定して読取り結果を決定する2段構成である。正解文字の欠落には、1段目の単語照合で虫食い照合を行うことで対処する。しかし、このような従来の枠組みは、フリーピッチ手書き文字列の読取りを正確かつ効率よく行うのに、まだ十分なものとは言えない。第一に、例えば「川崎市宮前区」の「市宮」が接触して1セグメントとされてしまったときなど、単語の境界位置を確定できないようなケースがうまく扱えない。第二に、2段目の単語列探索で最良解が保証されるように、1段目の虫食い照合で正解文字欠落のあらゆる可能性を求めておこうとすると、最悪の場合、単語辞書の全探索あるいは候補文字の組合せ爆発が起きる。そうでなければ、虫食い照合に1文字不一致のみのような制限を付けて、可能性を切り捨てることになる。1段目の単語照合に限ってみれば、各文字位置から単語へのインデックスをもつ松本らの手法が効率よい虫食い照合を可能にしているが、そのままではフリーピッチの単語列読取りには適用できない。本稿では、上記のような問題を解決するたの、従来の2段構成とはまったく異なる知識処理の枠組みとして、「文字タグ法」と名付けた新しいアルゴリズムを提案する。手書き宛名住所から都道府県名・市区郡名・町名の並びを読み取る応用を例に概要を紹介する。
著者
橋本 吉貴
出版者
鎌倉女子大学
雑誌
鎌倉女子大学紀要 = The Journal of Kamakura Women’s University (ISSN:09199780)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.47-57, 2019-01

本研究では、算数・数学と音楽に関連した先行研究や書物を通して、どのようなことが論じられているのかを明らかにするとともに、算数・数学と音楽が、どのような場面で活かされているのか考察した。 その結果、ピタゴラス音律や平均律等が算数・数学と深く関連していることや、音符の計算やフレーズの読み取り、リズムの変化等について、トピック教材として扱うことが可能であることが明らかになった。 今後の課題は、学生自身が算数・数学に興味を広げて指導できるように、ピタゴラス音律などの追体験を通して、算数・数学と音楽との関連性について実感できるようにすること。また、算数・数学と音楽以外の教科との関連で考察を行うことである。
著者
プラウィタ ナディア ディアー 富山 栄子
雑誌
事業創造大学院大学紀要 (ISSN:21854769)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.63-81, 2021-04

本稿はインドネシアのデカコーンで、ライドシェアリング会社であるゴジェック社の成長戦略とビジネスモデルについてリープフロッグ、プラットフォーム、M&Aの研究フレームワークで分析した。その結果、第1 にゴジェック社はリープフロッグ戦略を利用し、ライドシェアリングと電子決済サービスを拡大したことが明らかになった。ゴジェック社のサービスはインドネシアにおける交通機関と金融サービスにリープフロッグ現象を発生させた。第2 にバイクタクシーを利用するライドシェアリングサービスを最初に提供したことで先発優位が見られ、初期段階でエコシステムを成長させたため、プラットフォームの利用者サイドと補完プレイヤーサイドを増加させることができた。次の段階でロイヤリティーを高めるため自社の付加価値としてサービスの拡大に注力した。第3 に新技術の獲得とエンジニア等の人材を強化し、自社を成長させるために、M&Aを戦略的に実施したことが明らかになった。
著者
本上 雅央 鶴岡 慶雅
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2014論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.17-24, 2014-10-31

ゲームアルゴリズムにおいてプレイアウトを用いる探索手法としてはモンテカルロ木探索、中でもUCTが主流であるが、最近SHOTという木探索手法が提案され一部のゲームでUCTとの比較がなされた。本研究ではそれに加え囲碁、五目並べを用いた対戦実験を行った。その結果SHOTはプレイアウト数に対して着手可能点が多い場面ではUCTより優れた探索をする一方、プレイアウト数を増やした時はUCTに及ばないことが分かった。また、詰碁による探索の性能評価も行い、SHOTがUCTに比べ、正解手が限定され、深い読みが必要となる場面での探索が苦手であることも分かった。
著者
信岡 朝子
出版者
東洋大学文学部日本文学文化学科
雑誌
文学論藻 = BUNGAKURONSO (ISSN:05217849)
巻号頁・発行日
vol.94, pp.104(37)-80(61), 2020-03

一部非公開としている個所があります