著者
元田 良孝 宇佐美 誠史 堀 沙恵
出版者
一般社団法人 交通工学研究会
雑誌
交通工学論文集 (ISSN:21872929)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.B_1-B_5, 2017-02-01 (Released:2017-02-01)
参考文献数
6
被引用文献数
2

ここでは運転免許更新時の高齢者の意識を調査し、主として自己の運転評価と運転免許返納意識について分析を行った。盛岡運転免許センターに更新の手続きに来た70 歳以上の 155 名にアンケート調査を行った結果、運転頻度が低い人、運転の自己評価の低い人、苦手な運転行為がある人は運転免許返納の意識が比較的高いことが明らかになった。高齢運転者が運転免許更新時の実技で指導員による指摘と自分の意識する苦手な運転に違いがあり、自己評価とのギャップが存在する。返納を促進するためには公共交通等の整備とともに運転免許更新時等で自分の客観的な運転技量を認識させる必要がある。
著者
宇佐美 誠
出版者
日本法哲学会
雑誌
法哲学年報 (ISSN:03872890)
巻号頁・発行日
vol.1995, pp.139-150, 1996-10-30 (Released:2008-11-17)
参考文献数
10
著者
宇佐美 誠 大屋 雄裕 松尾 陽 成原 慧
出版者
京都大学
雑誌
挑戦的研究(萌芽)
巻号頁・発行日
2019-06-28

本研究計画は、人工知能(AI)が著しく発達した近未来の社会的経済的状況を見据えて、新たな分配的正義理論を提案するとともに、個人の自由への新たな形態の脅威に対して理論的応答を提示することを目的とする。この研究目的を効果的に達成するため、正義班と自由班を組織しつつ、相互に連携して研究を実施する。補助事業期間を基礎作業、構築・展開、総合・完成という3つの段階に分け、計画的に研究活動を推進する。
著者
宇佐美 誠
出版者
日本法哲学会
雑誌
法哲学年報 (ISSN:03872890)
巻号頁・発行日
vol.2008, pp.1-15, 2009 (Released:2021-12-29)

In recent years, the literature in the field of law and economics has grown rapidly and has attracted interest among some legal philosophers in Japan. However, the majority of jurists and philosophers seem to remain skeptical about the relevance of economics to general jurisprudence and specific areas of law. To explore this relevance, it is necessary to scrutinize the methodology of economics from the philosophical perspective and to examine the multi-faceted relationship between the market and legal institutions. This keynote paper briefly discusses some basic concepts, methodological features, and research topics of law and economics and of economics more generally. To begin with. I consider several fundamental economic concepts, such as efficiency and rationality, by refining the orthodox dichotomy between consequentialism and deontology and by referring to the implications the observations in behavioral economics have for the standard form of law and economics. Next major differences between economic methods and legal ones are identified, and the possibility of integrating the two bodies of methods is explored. Then. I discuss phenomena in interactive relationships between the market and legal institutions, including the paternalistic interferences by the legislature and the court into market transactions and the impacts of general perceptions and expectations among producers and consumers upon policy achievements. This paper concludes by summarizing the succeeding paper presentations and comments on them, each of which focuses on one or another of the topics mentioned above.
著者
宇佐美 誠
出版者
日本公共政策学会
雑誌
公共政策研究 (ISSN:21865868)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.7-19, 2013-12-20 (Released:2019-06-08)
参考文献数
23

わが国では,公共政策に内在する価値に関する規範的研究が,最近約20年間に一部の研究者によって精力的に推進されてきた。しかし,大半の政策研究者や政策実務家の間では,価値研究の重要性がいまだ広く認識されていないと思われる。こうした現状に一石を投じるべく,本稿は具体的な政策問題を取り上げた上で,現行政策や代替政策案の十全な評価のためには,これらの背後にある価値理論の検討が不可欠であると示すことを試みる。政策問題としては,政治哲学・道徳哲学で近時急速に研究が進展しつつある気候の正義という新たな研究主題群を取り上げ,なかでも地球規模での二酸化炭素排出権の分配問題に焦点を合わせる。初めに,本稿の主題を設定した上で,気候の正義の基本構図を概観する(1.)。次に,二酸化炭素排出削減の国際的政策の根幹をなす過去基準説(2.)と,主要な代替政策案である平等排出説(3.)について,その各々を正当化する価値理論に対して批判的検討を加える。この検討を通じて,両説がそれぞれ種々の難点を抱えることが明らかとなろう。こうした否定的知見を踏まえて,別の政策案である基底的ニーズ説の価値理論を発展させる(4.)。最後に,政策・政策案を評価するためには,これらの背後にある価値理論の検討が不可欠だと指摘する(5.)。
著者
宇佐美 誠
出版者
日本公共政策学会
雑誌
公共政策研究 (ISSN:21865868)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.7-19, 2013

<p>わが国では,公共政策に内在する価値に関する規範的研究が,最近約20年間に一部の研究者によって精力的に推進されてきた。しかし,大半の政策研究者や政策実務家の間では,価値研究の重要性がいまだ広く認識されていないと思われる。こうした現状に一石を投じるべく,本稿は具体的な政策問題を取り上げた上で,現行政策や代替政策案の十全な評価のためには,これらの背後にある価値理論の検討が不可欠であると示すことを試みる。政策問題としては,政治哲学・道徳哲学で近時急速に研究が進展しつつある気候の正義という新たな研究主題群を取り上げ,なかでも地球規模での二酸化炭素排出権の分配問題に焦点を合わせる。</p><p>初めに,本稿の主題を設定した上で,気候の正義の基本構図を概観する(1.)。次に,二酸化炭素排出削減の国際的政策の根幹をなす過去基準説(2.)と,主要な代替政策案である平等排出説(3.)について,その各々を正当化する価値理論に対して批判的検討を加える。この検討を通じて,両説がそれぞれ種々の難点を抱えることが明らかとなろう。こうした否定的知見を踏まえて,別の政策案である基底的ニーズ説の価値理論を発展させる(4.)。最後に,政策・政策案を評価するためには,これらの背後にある価値理論の検討が不可欠だと指摘する(5.)。</p>
著者
宇佐美 誠
出版者
岩波書店
雑誌
経済研究 (ISSN:00229733)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.1-14, 2004-01

環境問題において現代世代が将来世代に与える甚大な影響は,公共政策による将来世代配慮を要請する.他方,非同意者への拘束,物理的強制,市民生活への多大な影響,課税による資金調達という公共政策の諸特徴のゆえに,将来世代配慮の政策は正当化を求められる.このような基本認識の下,本稿は,将来世代配慮の多様な正当化論の概観と最近の新潮流の批判的検討を目的とする.まず,30年余にわたる学説史を黎明期・批判期・展開期に区分して回顧した上で,原理基底的/自我基底的と2項関係/3項関係/非関係という2つの観点から主要学説を分類する.次に,1990年代に台頭した2つの自我基底的理論,すなわち過去世代の達成物を評価し拡張する責務を根拠とする見解と,比較的近接の将来世代と現代世代を包括する超世代的共同体の観念に訴える見解とを多角的に吟味する.最後に,以上2つの作業が今後の将来世代配慮の研究に対してもつ示唆を考察する.
著者
宇佐美 誠
出版者
日本法哲学会
雑誌
法哲学年報 (ISSN:03872890)
巻号頁・発行日
vol.2000, pp.67-83, 2001-10-30 (Released:2008-11-17)
参考文献数
12
著者
元田 良孝 宇佐美 誠史 湯田 直人
出版者
一般社団法人 交通工学研究会
雑誌
交通工学論文集 (ISSN:21872929)
巻号頁・発行日
vol.1, no.2, pp.B_40-B_46, 2015-02-06 (Released:2015-02-06)
参考文献数
8

東日本大震災で被災した JR 気仙沼線、大船渡線、山田線では鉄道事業者から臨時的な措置として鉄道敷を利用した BRT(高速バス輸送システム) が提案され、山田線を除き運行が開始されている。しかし鉄道の復旧を望む地元自治体の意向も大きく、BRT の是非について大きな論点となっているが、住民の意見は明らかになっていない。ここでは最も早く BRT の運行が開始された気仙沼線の BRT について気仙沼市民の意識調査を行い、BRT の評価と鉄道復旧意識等について調査を行った。その結果震災前と比べ利用者は減少したが、気仙沼線離れは運転免許保有者と自宅が駅から遠い者が多かった。鉄道復旧意識は高く、最も関係がある要因は、あったものを復旧させるのは当然との考えであった。BRT の評価も影響を与えており、評価が低い程復旧意識が高くなることも明らかとなった。
著者
宇佐美 誠 嶋津 格 長谷川 晃 後藤 玲子 常木 淳 山田 八千子 吉原 直毅 那須 耕介
出版者
東京工業大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究では、法と経済学に関して、法哲学を基軸としつつ経済哲学的・実定法学的な視点も導入した学際的視座から、総合的かつ多角的な考察を実施した。(1)学問方法については、効率性・正義等の基本概念の分析、経済学的法観念と法学的法観念の比較検討、経済学的人間モデルの吟味、法解釈学の射程の論定、厚生経済学の批判的精査を、(2)学問対象については、経済学的研究が従来未開拓だった公的扶助、学校教育、民事訴訟での立証責任分配に関する分析を行った。
著者
足立 幸男 飯尾 潤 細野 助博 縣 公一郎 長谷川 公一 田中 田中 小池 洋次 山谷 清志 金井 利之 田中 秀明 鈴木 崇弘 渡邉 聡 宇佐美 誠 土山 希美枝 秋吉 貴雄 佐野 亘 蒔田 純 清水 美香
出版者
京都産業大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

本研究プロジェクトによって以下の点が明らかとなった。日本政府はこれまで政策改善に向けた努力を疎かにしてきたわけではない(職員の政策能力向上に向けた施策の展開、省庁付属の政策研究機関および議員の政策立案作業支援のための機関の設置、審議会の透明化・民主化など)。大学もまた公共政策プログラムを矢継ぎ早に開設してきた。にもかかわらず、政策分析はいまだ独立したプロフェッションとして確立されておらず、その活用もごく限られたレベルに留まっている。我々は、政策分析の質を向上し、より良い政策の決定・実施の可能性をどうすれば高めることができるかについて、いくつかの具体的方策を確認することができた。
著者
足立 幸男 竹下 賢 坪郷 實 松下 和夫 山谷 清志 長峯 純一 大山 耕輔 宇佐美 誠 佐野 亘 高津 融男 窪田 好男 青山 公三 小松崎 俊作 飯尾 潤 飯尾 潤 立岡 浩 焦 従勉
出版者
関西大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2006

環境ガバナンスを支える民主主義の理念と制度について検討をおこない、その結果、以下の点が明らかとなった。第一に、適切な環境ガバナンスを実現するには、将来世代の利害に配慮した民主主義の理念や制度のあり方を生み出す必要がある。第二に、政治的境界と生態系の境界はしばしば一致しないため、そうした状況のもとでも適切な環境ガバナンスが実現されるような制度的工夫(いわゆるガバナンス的なもの)が必要となるとともに、民主主義の理解そのものを変えていく必要があること。第三に、民主主義における専門家の役割を適切に位置づけるためにこそ、討議や熟議の要素を民主主義に取り込む必要があるとともに、そうした方向に向けた、民主主義の理念の再構築が必要であること。第四に、民主主義を通じた意識向上こそが、長い目でみれば、環境ガバナンスを成功させる決定的に重要な要因であること、また同時に、それを支える教育も必要であること。以上が本プロジェクトの研究成果の概要である。