著者
中村廉次編
出版者
北海道港湾協会
巻号頁・発行日
1964
著者
中村 登流
出版者
The Ornithological Society of Japan
雑誌
(ISSN:00409480)
巻号頁・発行日
vol.15, no.75, pp.201-213_1, 1960

1. このエナガの個体数調査は長野県下伊那郡上郷村天滝川河岸段丘崖での1956年2月から1959年8月までの観察である。<br>2. 個体数及び集合状態の季節的変動について整理した。<br>3. 個体数の季節的変動は6月中•下旬に最高値を示し,3月下旬に最低価を示した。<br>4. エナガの特殊な変動として一時に多数個体の急増急減があり,これは群単位で調査地域に対して出入しているからである。<br>5. 蕃殖期におけるエナガは2年間の記録において全年の最大個体数の30%以下が調査地域で蕃殖した。又蕃殖の成功率は70%前後であった。増加率は約140%と180%を示している。<br>6. 個体数の季節的変動の型は,1) 1~3月の年間最低値を示しながら変動の少い時期。2) 4~5月の一家族ずつ出現するため急増する時期。3) 6•7月の年間最高値を示す時期。4) 8~12月の全量は年間最高値に及ばないが,10羽代から30羽代の間を急減急増の変動をくりかえす時期から成っている。<br>7. 個体の集合状態の季節的変動は,1) 2~4月の番を組む時期,2) 5月の家族群をなす時期,3) 6•7月の大合同群を形成している時期,4) 8~10月の中•小合同群をなしている時期。5) 11~1月の冬季群の時期,というようにくりかえされる。この変動は地域的に見ると,番では全地域に個体が散在した状態であり,家族群の行動力がついて来ると,いちじるしく集結して個体の偏在した状態を示す。この偏在は中•小合同群として分解すると共に地域的にも分散の傾向へすすみ,冬季の行動圏を形成するに至る。<br>8. 集合状態の季節的変動の循環の中で,調査地域内の個体が他の地域とつながりを持っていることがあきらかであり,夏季における大合同群により,より大きな地域とより多くの仲間との生活を経験していることは注目に値する。<br>9. 調査地域における冬季群はこの約120km<sup>2</sup>の帯状地帯に,およそ1~2群を含み,全個体数が20羽以下位であるが,他の群が他地域から時々出現する。一方早く分出した群が姿を消すことがあり,内部の代謝が認められる。
著者
中村 満紀男
出版者
筑波大学心身障害学系
雑誌
心身障害学研究 (ISSN:02851318)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.1-17, 1998-03 (Released:2013-12-18)

世紀転換期に、婚姻制限よりも有効な要保護者の発生防止策として登場するのが、去勢と断種(精管切除術)である。まず去勢が、性犯罪・累犯に対する懲罰と抑止、精神薄弱者等の生殖防止と性的抑制を目的として全国的に医師により提起され、少数ながら実施される。しかし、提唱者以外賛成はなかった。H.シャープは、精管切除術を生殖防止を目的として初めて非行者に実施した。去勢論者と類似したその目的は、コミュニティの保護および社会改良、性行動の抑制等の心身の改善、コミュニティでの結婚と家庭の維持であった。精管切除術は、第二次性徴の喪失がなく、簡便で安全であるゆえに、支持層は医師や矯正事業中心から社会事業へ、男性のみから男女両性へ、全国的に拡大し、施行もされる。その拡大は、精管切除術の対象を精神薄弱者とし、精神薄弱者の種族と国家に対する脅威説の支持に対応していた。20世紀初頭のアメリカでは精管切除術に対しては、法手続き論と感情論以外に強い反対論はなかった。
著者
洞口 正之 千田 浩一 山田 章吾 千田 浩一 山田 章吾 中村 正明 佐藤 匡也 加藤 守 稲葉 洋平 田浦 将明
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

放射線防護衣素材等の基礎検討結果から、散乱X線においては無鉛シートの防護効果比は管電圧60~120kVの条件でほぼ100%であった。つまり直接X線と異なり、管電圧100kVを超えても、無鉛シートの遮蔽率おとび防護効果は、鉛タイプと同等であることを明らかにした。IVR術者被曝の原因は、ほとんどが患者からの散乱X線であり、さらに無鉛タイプは軽量であるので、IVRの術者被曝防護に適している。また初期臨床的検討結果からも、IVR術者防護における無鉛タイプの放射線防護衣(プロテクター)の有用性が確認されつつある
著者
中村 和弘 原田 淳子 塩田 茂雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.92, no.9, pp.604-612, 2009-09-01
被引用文献数
4

数列がグラフ的であるための必要十分条件を与える「Havel-Hakimiの定理」を用いて,与えられた次数列を再現するネットワークを構成できることが知られている.本論文ではHavel-Hakimiの定理を利用して次数列を再現するネットワークを構成したとき,構成されたネットワークと現実のネットワークとの間に,2点間距離,クラスタ係数,周辺ノードの平均次数等の特徴量の点でどのような違いが存在するかを分析する.Havel-Hakimiの定理によるネットワーク構成には様々なバリエーションが存在するが,バリエーションの違いが構成されるネットワークに与える影響についても調査する.

1 0 0 0 OA 生命と技術

著者
中村 雄二郎
出版者
一般社団法人 日本生体医工学会
雑誌
BME (ISSN:09137556)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.64-67, 1995-01-10 (Released:2011-09-21)
参考文献数
4
著者
岡村 靖 北島 正大 荒川 公秀 立山 浩道 永川 正敏 後藤 哲也 倉野 彰比古 中村 正彦 丸木 陽子
出版者
産業医科大学学会
雑誌
産業医科大学雑誌 (ISSN:0387821X)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.91-102, 1979-03-01

人間の寿命は70年±10年であり, 無限の空間と久遠の宇宙実存において思惟するならば, 人間の一生は瞬時の生命に過ぎない。しかし, その間, 先天的な素因, および, 環境要因に加えて, 感情や意志, すなわち, 人間の大脳皮質, とくに, 新皮質の神経細胞の機能が, 側体のhomeostasisを司る内分泌一自律神経系に種々の影響を及ぼして疾病が発生し, また, 多様な予後を示すので, 心身相関の問題は, 疾病の発生, 経過, および, 治癒の上に極めて重要である。したがって, 疾患の発生機序について, 心理学, 内分泌学, ならびに, 自律神経学の3方面から, 系統的な研究, ならびに, 考察を行い, 疾患のとらえ方に新しい概念を導入した。そして, この概念に基づいて疾患の診断と治療を行なう意義の重要性を提起した。その具体例として, 内分泌疾患, 自律神経失調症, および, 分娩における, 心身の環境因子と精神-自律神経-内分泌系との関連について研究を行った成績を述べた。(1979年1月16日 受付)
著者
中村 順子 水内 豊和
出版者
富山大学人間発達科学部
雑誌
富山大学人間発達科学部紀要 (ISSN:1881316X)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.161-168, 2010
被引用文献数
1

本稿では,GT(GiftedandTalented)児に対する正しい認識と適切な支援を導くために,アメリカ合衆国におけるGT教育の実情に関する先行研究について俯瞰し,わが国における GT児への対応の問題点と今後の課題について検討した。アメリカ合衆国における先行研究では,才能開発にとどまらず,教育における経済格差,人種間格差を是正するために GT教育を活用している例が見られた。また特別支援教育として 2E(TwiceExceptional)児への積極的な支援が行われ,現在では,GT教育は,学習障害につぐ2番目に大きなグループになっている。これらの先行研究をふまえて,わが国における GT教育の可能性について考察した。