著者
片野 修 馬場 吉弘 大原 均 河村 功一 佐藤 正人 熊谷 雅之 竹内 基 伊藤 正一 富樫 繁春 井上 信夫
出版者
一般社団法人 日本魚類学会
雑誌
魚類学雑誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
vol.61, no.2, pp.97-103, 2014-11-05 (Released:2016-12-25)
参考文献数
28
被引用文献数
2

The distribution of Nipponocypris temminckii was investigated in 24 rivers in Nagano, Niigata, Yamagata, Akita, Iwate, and Aomori Prefectures, the species being collected at seven study sites. Amongst non-benthic fishes, N. temminckii was exclusively dominant in two rivers. Supplementary records of the species in Nagano, Niigata, Akita and Iwate Prefectures were also described. Rivers in which investigations had been conducted over two or three years showed an increasing proportion of N. temminckii, indicating successful colonization of the species.
著者
山内 理恵 大野 修司 中島 りり子 井上 信宏 久保 元 浅井 和範
出版者
一般社団法人 日本薬学教育学会
雑誌
薬学教育 (ISSN:24324124)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.2020-012, 2020 (Released:2020-12-01)
参考文献数
12
被引用文献数
1

薬剤師国家試験の必須問題はCBTと共通点があり,その多くは4年次までに習得した基本的知識で対応できる.本研究では,星薬科大学の2015年度から2018年度に在籍した6年次生について,模擬試験等の成績を元に必須問題への学習到達度と国家試験成績との関連を検討した.各試験における必須問題の正答率は,6年次の9月以降大きな変動が認められなかった.また,国家試験合格者とそれ以外の学生との間には9月の段階で大きな差が生じており,合格者の正答率は常に70%以上を推移し,それ以外の学生ではほぼ70%を下回った.また,9月以降において必須問題の成績は大きく変動しなかった.これは全ての学生で必須問題に加え理論問題や実践問題への対策に多くの学習時間が費やされるためと考えられた.以上より,早期から基本的知識を身に付け,必須問題に対応できる能力を養うことが重要であると推測された.
著者
井上 信宏 中島 りり子 山内 理恵 大野 修司 久保 元 浅井 和範
出版者
一般社団法人 日本薬学教育学会
雑誌
薬学教育 (ISSN:24324124)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.2018-042, 2019 (Released:2019-06-08)
参考文献数
21

本研究では,薬学部6年生に対する改変型team-based learning(m-TBL)の成績向上効果を検討することを目的として,病態・薬物治療分野の問題を用いるm-TBL演習を実施した.従来のTBLと異なり,個人及びグループテストには難易度が同等になるように調整したそれぞれ別の問題セットを用いた.その結果m-TBL演習を行った試験群では,グループテストの得点が個人テストと比較して有意に高かった.また試験群と,同一課題を自主学習する対照群との,演習期間前後の試験成績を比較した結果,その得点向上率は試験群の方が有意に大きかった.さらにアンケートの顧客満足度分析の結果から各試験の難易度は同等と評価され,因子分析の結果と試験成績から,TBLに期待している学生ほど成績が高いことが明らかとなった.以上のことから,m-TBLが6年生の成績向上に効果的であることが示された.
著者
遠山 濶志 吉田 善章 小川 雄一 井上 信幸 篠原 俊二郎
出版者
東京大学
雑誌
一般研究(A)
巻号頁・発行日
1993

球状トカマク、TST(Tokyo Spherical Tokamakの略)が設計、製作された。球状トカマクでは、プラズマの断面形状が自動的に楕円形に変形し、プラズマの体積が大きくなる、高いベータ値のプラズマを安定に閉じ込めできる、電磁流体力学的(MHD)不安定性に対して強い抑制効果を持ち、放電停止に至るようなプラズマの主崩壊を起こしにくくなるなどの通常のトカマク装置よりも優れた点が理論的に予想されている。本研究では、以下の結果を得た。1)球状トカマクTSTを設計、製作した。直径1.8m、高さ1.6mの円筒形の真空容器内にトロイダルコイルの一部とオーミックコイルを設置している。2)トロイダル、オーミック、垂直磁場コイルを設計、製作した。トロイダル磁場は真空容器中心で0.2T、リップルは2%である。オーミックコイルのFlux swingは15mVsである。3)最大プラズマ電流、45kAのプラズマ放電に成功した。プラズマ電流は、オーミックコイル充電電圧、トロイダル磁場に比例する。4)PINダイオードアレイによるプラズマからの放射計測によってプラズマ形状の時間発展を調べた。放電開始から70μsでアスペクト比1.3に達していることがわかった。楕円度は90μsで1.8になっている。5)電流銃による電流駆動の初期実験を行った。電子銃からは1.7kA、1.5msの電子ビームがとれることがわかった。この電子銃をTSTに取り付けた結果ブレークダウンに必要なFlux swingが7分の1に減ることがわかった。
著者
井上 信宏
出版者
社会政策学会
雑誌
社会政策
巻号頁・発行日
vol.7, no.3, pp.27-40, 2016

この論文は,現行の生活保障システムが,高齢期の生活課題と支援のミスマッチを制度的に生み出していることを指摘し,この課題に直面している地域社会が,どのようにして課題解決を図ろうとしているのかを示すものである。急激な高齢化のなかで,在宅介護を推進する介護保険制度が創設されたが,増加傾向にある高齢者夫婦世帯や一人暮らし高齢者世帯は,介護保険制度だけで在宅生活を維持できる状態にはならなかった。高齢期の生活課題には他者によるケアが必要となるが,そうした「ケアの配分」は社会的に解決すべき問題として扱われてこなかったためである。高齢期の生活課題を支援するためには,地域包括ケアシステムは,これまで先送りされてきた「ケアの配分」の課題を引き受けなければならない。
著者
小林 富美惠 井上 信一
出版者
日本原生生物学会
雑誌
原生動物学雑誌 (ISSN:03883752)
巻号頁・発行日
pp.JJP17-01, (Released:2017-12-01)
参考文献数
62

Malaria remains one of the most serious infectious diseases with the high morbidity and mortality among children in the world. Malaria is caused by protozoan parasites of genus Plasmodium.An efficient vaccine for malaria has not successfully developed for the eradication yet. Thus, to support malaria vaccine development, we have to uncover the mechanisms for protective immunity against Plasmodium infection. We have clarified γδ T cell-related protective immunity against erythrocytic stages of malaria parasites by using low virulent Plasmodium berghei-infected mice. Here we summarize recent advances, including our studies, in understanding mechanisms of immune response to erythrocytic stages of Plasmodium infection.
著者
井上 信宏 大野 修司 山内 理恵 久保 元 浅井 和範
出版者
一般社団法人 日本薬学教育学会
雑誌
薬学教育 (ISSN:24324124)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.2022-044, 2023 (Released:2023-04-15)
参考文献数
18

学習効果を高めるために学生が実践する学習方法(認知的方略)が,薬学生の学習成果にどのような影響を与えているかを推察するため,薬学生の認知的方略と卒業試験成績との関連性について解析した.学年を区別して確認的因子分析を行う多母集団同時分析により,「深い処理方略」,「まとめ作業方略」,「反復作業方略」の3つの認知的方略が共通に使用されていることが抽出され,また因子間相関から各認知的方略の使用傾向が学年によって異なることが示された.これらの認知的方略と薬学科6年生の卒業試験との関連性について,「深い処理方略」の使用が卒業試験成績に対し正の影響を示した.一方「反復作業方略」を多く使用する学生ほど成績が相対的に低く,この方略による学習は卒業試験成績に反映され難いことが推定された.以上より,将来の卒業試験に向けた「深い処理方略」の使用促進のため,低学年のうちからその有効性を認知させることが重要であると考えられた.
著者
外井 哲志 坂本 紘二 井上 信昭 中村 宏 根本 敏則
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.791-798, 1997-09-30 (Released:2010-06-04)
参考文献数
8
被引用文献数
1

著者らは、究極の歩行行動である 「散歩」 に着目して、散歩者の行動や評価の実態から、快適な歩行空間が備えるべき道路特性を抽出することを目的として、福岡県田主丸町で散歩行動実態調査を実施した。本研究では、散歩距離、散歩経路として利用される道路特性、散歩行動分類と道路特性の選好状況の関係などを分析し、(1) 散歩距離は平均で約2.8kmであり、個人属性や行動分類によって大きく異なること、(2) 散歩経路として選定される道路の特性は市街地的な特性ではなく、田園的な特性であること、(3) 散歩行動分類と市街化の程度、散歩距離との間には明確な関係があること、(4) 同一経路上で1度しか現れないリンクは田園的な特徴を示し、2度現れるリンクは市街地的な特徴を示すこと、などを明らかにした。
著者
上山 和子 岡本 直行 金山 時恵 松本 百合美 芝﨑 美和 山本 智恵子 井上 信次 斎藤 健司
雑誌
新見公立大学紀要
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.43-48, 2021-12-25

本研究は、2020年度に入学した保健医療福祉系の学生を対象に新型コロナウイルス感染症による新しい生活様式とマスク着用を取り入れた学修生活に対する生理的(体温・経皮的動脈血酸素飽和度・脈拍)変化を明らかにすることを目的に準実験調査を実施した。その結果、A大学の学生は坂を利用して登下校を行っており、特にマスク着用中の登校で大学内の各建物の到着時には、体温、経皮的動脈血酸素飽和度の値の変化は見られなかったが、脈拍数は上昇していた。このことより、マスクの着用による生理的影響は少ないものも、今後も新しい生活様式の中で適切なマスクの着用を促す必要性が示唆された。
著者
井上 信子
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.10-19, 1986-03-30 (Released:2013-02-19)
参考文献数
15
被引用文献数
6 3

Purposes: (1) to examine the relationship between self-esteem and academic performance or popularity by clarifying the feature of self-esteem individually,(2) to investigate, as every self-esteem type, how children cope with unsuccessful problems in terms of the number of unsuccessful problems they select, how they solve them (mental set), and how they increase their anxiety. Subjects: Fifth grade children (n=69) were divided into five groups (7 subjects each) of self-esteem types, namely high-high (HH), high-low (HL), middle-middle (MM), low-high (LH) and low-low (LL), to score their answers of a questionaire and their behaviour related to self-esteem. Results: HHs have stable self-esteem and get high score in unsuccessful problem selection, mental set and anxiety. LLs have helpless and negative image of themselves and get lowest score in all three problems. HLs and LHs have unstable self-esteem and get various scores according to their stressed conditions.
著者
辻村 敏 宮部 義幸 楠見 雄規 井上 信治 南方 郁夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. データベース・システム研究会報告
巻号頁・発行日
vol.93, no.65, pp.165-174, 1993-07-21

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