著者
加藤正宏 西井瑞季 田中美穂 平瀬詩織 牛若菜月 東畑知真 田端優貴
出版者
サイエンスキャッスル
雑誌
サイエンスキャッスル2014
巻号頁・発行日
2014-12-19

バナナの成熟に伴いその皮は斑点状に黒色化する。ドーパミンの重合による黒色化である。この現象に興味を持ち研究を始めた。特に、①なぜ、斑点状に黒色化するのか(生物学的意味)、②斑点状に黒色化する仕組みはどうなっているのか、③なぜ、ドーパミンが存在するのか(生物学的意味)、これらの点に疑問を持ち、その解明を目的とした。今回は、②について知見を得るべく、「バナナの皮の変化の温度依存性(‐8℃~200℃)」を調べた。その結果、20℃および30℃で保存した場合のみ、明確な斑点状の黒色化が観察された。また、細胞レベルでの黒色化を確認するために、表皮の顕微鏡観察も行った。これら以外に、得られた知見を紹介する。
著者
那須 亨 上田 健太郎 川副 友 岩崎 安博 川嶋 秀治 置塩 裕子 國立 晃成 加藤 正哉
出版者
一般社団法人 日本外傷学会
雑誌
日本外傷学会雑誌
巻号頁・発行日
vol.31, no.3, pp.405-409, 2017

<p> 比較的まれである小児の鈍的外傷性十二指腸穿孔を3例経験した. 症例1は10歳女児. シートベルト損傷により受傷した. 腹部造影CTで肝周囲に血腫を認めるもfree airはなく, 翌日のCTで後腹膜気腫を認めたため手術を施行した. 症例2は14歳男児. 空手試合中に回し蹴りにより受傷した. 造影CTで右腎周囲に血腫を認めるもfree airはなく, 翌日のCTで後腹膜気腫を認めたため手術を施行した. 症例3は14歳男児. 空手練習中に心窩部を打撲した. 翌日, 右側腹痛が増強したため救急搬送された. 単純CTでfree airを認めたため手術を施行した. 3例とも十二指腸憩室化手術は行わず, 経過良好で第19病日以内に退院した. 自験例を含む本邦11例の文献的考察を加えて報告する.</p>
著者
加藤 正哉
出版者
プラネット
雑誌
救急医療ジャーナル
巻号頁・発行日
vol.19, no.3, pp.76-80, 2011-06
著者
宮本 恭兵 加藤 正哉
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.69-73, 2017-02-28 (Released:2017-02-28)
参考文献数
10

硫化水素はさまざまな産業の副産物として生じ,しばしば中毒症例が報告されている。今回われわれは農薬タンク内で硫化水素が発生し中毒を発症した症例を経験したので報告する。症例は37歳男性。農薬タンク内の洗浄のため中に入ったところ意識消失し,救急要請となった。現場周辺は硫黄臭があり,ガス検知器で硫化水素が200ppmであった。タンク下部を切断して内部の換気を行ったのち,救助した。石灰硫黄合剤と第一リン酸カルシウムの混合により硫化水素が発生したことが判明した。当院到着時はGlasgow Coma ScaleでE2V2M5と意識障害があり,気管挿管による純酸素投与,亜硝酸ナトリウム投与を行った。亜硝酸ナトリウムは間欠投与より持続投与でメトヘモグロビンの良好な調整が得られた。どちらの投与法でも明らかな副作用は生じなかった。入院3日目に意識状態が改善し,入院6日目に神経学的症状を残さず自宅に退院となった。

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著者
加藤正廓 訳
出版者
加藤正廊
巻号頁・発行日
1882
著者
小見山 章 中川 雅人 加藤 正吾
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会誌 (ISSN:13498509)
巻号頁・発行日
vol.93, no.5, pp.220-225, 2011 (Released:2011-12-29)
参考文献数
25
被引用文献数
3 17

樹形法則を構造的・力学的に解析した既往のパイプモデルと静力学モデルに基づいて, 日本の冷温帯林を構成する樹木について, 様々な場所や樹種に共通して適用できる相対成長関係が存在するかどうかを検討した。岐阜県の冷温帯林2カ所で, 20種81本の樹木 (最大DBH: 61.9 cm) を伐倒して地上部重と, それらを含む12種19本について根系 (最大DBH: 72.3 cm) を掘りあげて根重を調べた。他の研究者が公表した冷温帯樹種における地上部重と根重のデータと比較対照した上で, 地上部重 (22種157本) と根重 (13種33本) を用いて, 2種類の相対成長式を誘導した。幹比重を使用したモデル誘導型の共通式は, その推定値に地上部重で12.59%, 根重で17.67%の相対誤差があった。これら共通式の相対誤差は, 以前から使用されてきた従来型の通常式の相対誤差 (それぞれ18.62%, 22.25%) より小さかった。提案する共通式は, 冷温帯林で現存量や成長量を非破壊的に求める際に, 場所や樹種に対する汎用性, および推定値の再現性を相対的に高める手段になる。
著者
近藤 大介 加藤 正吾 小見山 章
出版者
森林立地学会
雑誌
森林立地 (ISSN:03888673)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.9-16, 2008-06-25
被引用文献数
1

ブナ天然林における維管束着生植物・つる植物の生育環境を明らかにするために,岐阜県白川村のブナ天然林に100m×100mの調査地を設置し,胸高直径50cm以上の樹木に着生・登攀する維管束植物の種名・着生部位を調査し,あわせて森林の上層・下層の維管束植物リストを作成した。調査地には,着生植物43種,付着根型つる植物3種,上層木4種,下層植物99種が出現し,森林全体では111種が存在した。着生植物のうち31種は上層木または下層植物に含まれる種で,調査対象樹木上のみに出現したのは12種であった。調査対象樹木上に生育する着生植物の種数・出現数は,調査対象樹木の胸高直径が大きくなるほど増加する傾向がみられた。着生位置の高さ2〜4mの範囲では積雪の沈降圧により,着生植物が少なかった。高い頻度で出現した4種の着生する高さに着目したところ,ノキシノブ・ホテイシダに比べて,オシャグジデンダ・ヤシャビシャクは調査対象樹木の低い部位に分布していた。また,ヤシャビシャクが主に大枝の分枝点に着生していたのに対して,ほかの3種は幹や枝に多く着生していた。ブナ天然林の大型樹木によって作り出される多様な樹上の構造と環境の垂直分布が,そこに生育する着生植物の空間分布に影響していた。
著者
須藤 正喜 姚 永昭 菅原 義弘 石川 由加里 加藤 正史
出版者
公益社団法人 日本表面真空学会
雑誌
表面科学学術講演会要旨集 2016年真空・表面科学合同講演会
巻号頁・発行日
pp.399, 2016 (Released:2016-11-29)

SiCトレンチ型バイポーラデバイスにおいて酸化膜/(11-20)界面近傍の基底面転位の挙動を観察し、その構造を明らかにすることはトレンチ型デバイスの信頼性を向上する上で重要である。本研究では(11-20)A面のn型4H-SiCにおいて電子線誘起電流法、カソードルミネッセンス測定を行うことにより転位と積層欠陥の観察を行い、透過型電子顕微鏡による構造解析を行った。
著者
加藤 正美 臼井 憲義 田坂 修二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B-II, 通信II-無線通信・無線応用 (ISSN:09151885)
巻号頁・発行日
vol.80, no.9, pp.749-759, 1997-09-25
被引用文献数
13

本研究は, PHSの二つの通信チャネルを使用し, 蓄積されたH.263圧縮ビデオ情報をARQで, 蓄積されたADPCM音声情報を無手順で伝送しながら再生する場合を考える. このとき, H.263の符号発生量とPHSの伝送容量がほほ等しいため, 再送による遅延はビデオのメディア内同期を乱す. 特に, 蓄積されたビデオの伝送では, 通信状態に応じた符号発生量の制御が難しく, メディア内同期をいかに制御するかが課題となる. 更に, 別の通信チャネルで同時に音声も伝送する場合, ビデオのメディア内同期の乱れは, 音声とビデオのメディア間同期の乱れとしても問題になる. そこで本研究は, ビデオや音声のメディア内同期や両者のメディア間同期を維持するために, 送信側においてBブロック廃棄制御方式を提案する. 更に, 受信側において出力開始遅延制御を適用すると共に, スライド制御方式を提案する. そして, ランダム誤りとバースト誤りの各環境下で, 実際のビデオ情報と音声情報を使用したシミュレーションを行い, メディア同期の性能評価, および主観評価により本提案方式の有効性を示す.