1 0 0 0 言葉の哲学

著者
加藤 茂
出版者
東京造形大学
雑誌
東京造形大学研究報 (ISSN:13456849)
巻号頁・発行日
no.4, pp.165-181, 2003
著者
加藤 茂 酒井 裕司 小島 紀徳
出版者
日本海水学会
雑誌
日本海水学会誌 (ISSN:03694550)
巻号頁・発行日
vol.67, no.6, pp.305-317, 2013 (Released:2014-09-17)
参考文献数
70

Vegetated coastal habitats - mangrove forests, salt-marshes and seagrass meadows - for blue carbon sink purposes are very important ecosystems. They provide valuable ecosystem functions, including a large carbon sink capacity and very rich biodiversity for human sustenance. Mangrove forests are considered bio indicators among marine-river estuary ecosystems in sub-tropical and tropical regions of the world. It is a unique habitat for several fresh and salt water species. The present research is aimed at studying the carbon accumulation and food cycle system in a rehabilitated mangrove site in southern Thailand. The rehabilitation of mangroves at abandoned shrimp ponds in Nakhon Si Thammarat, southern Thailand, has been taking place since 1998. Almost seven million mangrove trees have been planted over 1200 ha of abandoned shrimp ponds and new mud flats. It is observed that the mangrove plantation increases the population of species like crab, shellfish, shrimp and fish at the rehabilitated mangrove site. The food cycle system of the rehabilitated mangrove site and its surrounding mangrove forests is being studied. Stable isotopes such as δ15N and δ13C are monitored as a primary parameter to study the food cycle system in the mangrove forests and the coast around the mangrove forests. It has been found that the δ15N content in living organisms gradually accumulates from small phytoplankton to large fish in the food cycle system. The δ13C content in living organisms also gradually accumulates from phytoplankton to large fish in the food cycle system. The analysis data reveals that carnivorous fish enter the 12 to 13th stage of the food cycle system, which is triggered by the fall of mangrove leaves in the rehabilitated mangrove forest. Carbon portion of the soil also increased at the rehabilitated mangrove planting site. The rehabilitated mangrove forest will act as a sink source for atmospheric carbon and develop rich biodiversity of a marine-river estuary ecosystem.
著者
佐藤 裕司 加藤 茂弘 井上 史章 兵頭 政幸
出版者
Japan Association for Quaternary Research
雑誌
第四紀研究 (ISSN:04182642)
巻号頁・発行日
vol.38, no.5, pp.401-410, 1999-10-01 (Released:2009-08-21)
参考文献数
34
被引用文献数
4 5

兵庫県,播磨平野東部の加古川市都台において,海成粘土を挾む段丘堆積層を新たに見いだし,層相からI~IVの4つの堆積ユニットに区分した.珪藻分析の結果からみた堆積環境は,ユニットIが淡水成,ユニットII・IIIが海成または汽水成,ユニットIVが陸成で,段丘堆積層は海進・海退の1サイクルを示す.ユニットIII中に挾在する加古川火山灰は,岩石記載的特徴の一致から,大阪平野地下のMall(2)層中の甲子園浜I火山灰や,215kaに降下したと推定される琵琶湖高島沖ボーリングコア中のBT51火山灰に対比された.したがって,段丘堆積層のユニットII・IIIはMall(2)層に対比でき,酸素同位体ステージ7.3における相対的高海面期に堆積した可能性が高い.また,層相と珪藻遺骸群集の種組成に基づいて,火山灰層準が旧汀線と認定され,当時の汀線高度が現在の海抜約44mにあることがわかった.この旧汀線高度と加古川火山灰の推定降下年代から,当地点における215ka以降の平均隆起速度は0.2~0.3mm/年と推定される.
著者
加藤 茂弘 佐藤 裕司 松原 尚志 兵頭 政幸 檀原 徹
出版者
Japan Association for Quaternary Research
雑誌
第四紀研究 (ISSN:04182642)
巻号頁・発行日
vol.38, no.5, pp.411-417, 1999-10-01 (Released:2009-08-21)
参考文献数
23
被引用文献数
6 5

六甲山地西麓に分布する明美累層高塚山部層に挾在する高塚山火山灰層から0.41±0.12Maのフィッション・トラック年代を得た.高塚山火山灰層の岩石記載的特徴は,大阪層群のMa9層最下部に挾まれる港島II火山灰層のそれにほぼ一致し,両火山灰層の対比を支持する.さらに高塚山火山灰層は,岩石記載的特徴と降下年代の類似性から,約0.39Maに噴出したと推定される琵琶湖高島沖ボーリングコアのBT76火山灰層に対比される可能性が高い.高塚山火山灰層の年代と対比結果から,高塚山部層に挾在する海成層は大阪層群のMa9層に対比でき,酸素同位体比ステージ11に相当する時代に堆積したと考えられる.
著者
田熊 保彦 加藤 茂 小島 紀徳
出版者
社団法人 環境科学会
雑誌
環境科学会誌 (ISSN:09150048)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.85-92, 2005

1970年頃まで使用されていた強力な毒性を有する有機リン系農薬は使用を禁止されたが,一部の農家などで未使用のまま保持され続けている。本研究ではパラチオン等の有機リン系農薬5種類をアルカリにより分解した。2種については室温でも十分速い分解速度が得られた。他の3種類については反応速度論的検討を行った結果,有機リン系農薬とアルカリとの反応は,それぞれに対して一次の二次反応であることがわかった。二次反応速度定数を決定し,さらにその温度依存性を定式化した。これにより,おのおのの農薬を十分分解するための条件を定量的に与えることができた。また,分子構造の違いが反応性に大きな影響を与えていることが確認できた。さらに,分解により生成した物質についてGC-MSを用いて定性分析を行ったところ,いずれも毒性が認められない分解生成物であった。以上のことから,アルカリによる分解は有機リン系農薬の無害化に有効な手段の一つであるといえる。
著者
加藤茂孝著
出版者
丸善出版
巻号頁・発行日
2018
著者
宮地 隆雄 長谷川 まどか 田中 雄一 加藤 茂夫
雑誌
研究報告コンピュータセキュリティ(CSEC)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.31, pp.1-6, 2011-07-05

画像認証方式は,覗き見攻撃に弱い傾向があり,近年,これに対して様々な対策が研究されている.これまで我々は,画像の高周波成分は離れた位置からの認識が困難という性質に着目した重畳画像認証方式を提案し,その有効性を検証してきた.しかし,本方式は重畳する画像によっては,認証に適さない画像となる可能性があった.そこで本稿では,前景および背景画像の構造に着目し,それらの高周波成分に応じて前景画像の補正を行う手法について検討を行ったので報告する.Although graphical passwords are easy to memorize, they are vulnerable against an observation attack. To solve this problem, we propose a graphical password method which is difficult for observers to recognize pass-images. And we have conducted a user study about usability and robustness against shoulder-surfing. This method uses hybrid image, but a hybrid image which is not suitable for authentication may be used in this method. In this paper, we study on improvement of our method by considering image structure.
著者
加藤 茂
出版者
日本海水学会
雑誌
日本海水学会誌 (ISSN:03694550)
巻号頁・発行日
vol.69, no.5, pp.291-292, 2015 (Released:2016-09-26)
参考文献数
4
著者
島津 和彦 清水 健 金戸 善之 坂本 滋 入山 正 岩波 洋 会田 博 伊藤 芳和 加藤 茂雄
出版者
一般社団法人 日本人工臓器学会
雑誌
人工臓器 (ISSN:03000818)
巻号頁・発行日
vol.14, no.3, pp.1298-1301, 1985

体気中の0圧でわずかな隙間を有する閉鎖位をとる様固定されているMitroflow&reg;牛心膜弁の臨床的機能評価を行う目的で術中有効弁口面積計測, 術後心房ペーシング負荷心拍出量計測, および弁口造影を施行した。対象は4例, 6弁(大動脈弁位2, 僧帽弁位4)である。<br>有効弁口面積測定の結果, 21A弁2.28cm<sup>2</sup>, 23A弁277cm<sup>2</sup>, 27M弁3.12cm<sup>2</sup>, 29M弁でそれぞれ3.24, 3.52, 3.6cm<sup>2</sup>であった。この有効弁口面積測定結果は梅津(2)のIn Vitroのデーターと近似していた。<br>術後心房ペーシング負荷では毎分170心拍まで心拍出量の増加を認めた。<br>術後弁口造影では3弁尖の均等な開放, 閉鎖運動を認め, 開放中期では最大開放位までの弁尖の開放を認めた。<br>以上より本弁は3葉が均等に開閉し, 比較的大きい有効弁口面積を有し, 頻脈追従性が比較的良好な弁である事が結論された。
著者
横田 健一 加藤 茂明
出版者
公益社団法人 日本ビタミン学会
雑誌
ビタミン (ISSN:0006386X)
巻号頁・発行日
vol.84, no.8, pp.387-389, 2010-08-25 (Released:2017-10-10)
参考文献数
17
著者
加藤 茂弘 岡田 篤正 寒川 旭
出版者
日本第四紀学会
雑誌
第四紀研究 (ISSN:04182642)
巻号頁・発行日
vol.47, no.4, pp.233-246, 2008-08-01 (Released:2009-05-14)
参考文献数
81
被引用文献数
3 3

瀬戸内低地帯東部を構成する大阪湾周辺の活断層,とくに六甲山地や淡路島中・北部の活断層や大阪湾断層帯について記述し,それらとの関連において,第四紀における大阪堆積盆地や播磨灘の形成過程を検討した.大阪堆積盆地は約3.3~3.5 Maに形成されはじめ,約1~2 Maには大阪湾断層帯や六甲—淡路島断層帯などの活動開始により,隆起部の淡路島を境にして大阪湾側(狭義の大阪堆積盆地)と播磨灘側(東播磨堆積盆地)に分断された.約1 Ma以降は,大阪湾北西部の活断層帯で右横ずれ断層運動が顕著となり,六甲山地以西の地域の西への傾動運動が始まった.東播磨堆積盆地は,高塚山断層などの活動により約1 Maまで沈降を続けたが,断層運動の衰退と西への傾動運動により,それ以降は隆起域に転じた.一方,約1 Ma以降の傾動運動により西播磨平野や播磨灘の中・西部は沈降域(播磨灘堆積盆地)となった.約0.4 Maの高海面期には,六甲—淡路島断層帯の右横ずれ運動により局地的な低下域となった明石海峡を通じて,播磨灘にはじめて海水が侵入した.その後の播磨灘では,高海面期毎に海域が南西へと拡大していき,最終的に現在の播磨灘が形成されたと考えられる.
著者
加藤 茂 酒井 裕司 小島 紀徳
出版者
日本海水学会
雑誌
日本海水学会誌 = Bulletin of the Society of Sea Water Science, Japan (ISSN:03694550)
巻号頁・発行日
vol.67, no.6, pp.305-317, 2013-12-01
参考文献数
70

Vegetated coastal habitats - mangrove forests, salt-marshes and seagrass meadows - for blue carbon sink purposes are very important ecosystems. They provide valuable ecosystem functions, including a large carbon sink capacity and very rich biodiversity for human sustenance. Mangrove forests are considered bio indicators among marine-river estuary ecosystems in sub-tropical and tropical regions of the world. It is a unique habitat for several fresh and salt water species. The present research is aimed at studying the carbon accumulation and food cycle system in a rehabilitated mangrove site in southern Thailand. The rehabilitation of mangroves at abandoned shrimp ponds in Nakhon Si Thammarat, southern Thailand, has been taking place since 1998. Almost seven million mangrove trees have been planted over 1200 ha of abandoned shrimp ponds and new mud flats. It is observed that the mangrove plantation increases the population of species like crab, shellfish, shrimp and fish at the rehabilitated mangrove site. The food cycle system of the rehabilitated mangrove site and its surrounding mangrove forests is being studied. Stable isotopes such as &delta;<sup>15</sup>N and &delta;<sup>13</sup>C are monitored as a primary parameter to study the food cycle system in the mangrove forests and the coast around the mangrove forests. It has been found that the &delta;<sup>15</sup>N content in living organisms gradually accumulates from small phytoplankton to large fish in the food cycle system. The &delta;<sup>13</sup>C content in living organisms also gradually accumulates from phytoplankton to large fish in the food cycle system. The analysis data reveals that carnivorous fish enter the 12 to 13th stage of the food cycle system, which is triggered by the fall of mangrove leaves in the rehabilitated mangrove forest. Carbon portion of the soil also increased at the rehabilitated mangrove planting site. The rehabilitated mangrove forest will act as a sink source for atmospheric carbon and develop rich biodiversity of a marine-river estuary ecosystem.
著者
バムルングルグサ ノパラット プリンタヴァラクン チョアティップ 加藤 茂 スターガート ジャニス
出版者
日本海水学会
雑誌
日本海水学会誌 (ISSN:03694550)
巻号頁・発行日
vol.58, no.3, pp.304-312, 2004-06-01
参考文献数
10

南部タイ・パクファナン低湿地地域にはニッパヤシ (<I>Nypa frnticms wnrmb</I>) が, 約3200haに分布・生育している. この低湿地地域の住民はいくつかの方法で経済的収入を確保しているが, 最も重要なのはニッパ砂糖生産である. この地域の標準的なニッパからの砂糖生産は, 一ヶ月あたり1,030kg/haの砂糖生産を1年間に8ヶ月間行うことである. ニッパヤシ樹液には, ショ糖として14%から17%含有されている. 樹液採集法は, 十分に成熟した果実の果茎を切り取り, 果茎から溢れ出る樹液を竹筒に収集する. 樹液量増産には, 果茎を3日間連続して40回から50回叩き刺激する. この後, 10日間そのままに放置する.果茎叩き刺激周期は, 同様な方法で2回から3回連続的に繰り返す. この叩き刺激は, 果実落下に優先して導管内の妨害物質を抑制する.叩き刺激を開始する前には, 常に果茎を厚さ1から2mm切り取る. 新しくなった切り口には, 竹製の収集容器を取り付け, 樹液を収集する.<BR>熟練技能者は, 一日あたり100本以上の果茎を叩き, 刺激を与えることができる. 1果茎からは, 一日あたり約0.71の樹液を生産する. 刺激による樹液流量の研究から, 果茎叩き回数と樹液流量 (生産) 割合に関係が認められている. 樹液生産には, 土壌水分も重要であり, また果茎叩き刺激回数の変化によっても影響されることが認められている. 樹液から砂糖への転換割合は, 平均値として樹液1001あたり約20.83kgである.
著者
佐藤 三矢 加藤 茂幸 弓岡 光徳 日高 正巳 小幡 太志 酒井 孝文 仁木 恵子
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
日本理学療法学術大会 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.2004, pp.E0183-E0183, 2005

【背景】<BR><BR> 痴呆患者に対し、理学療法が移動能力向上に寄与するところは大きく、維持期(慢性期)のリハビリテーションを展開している現場では、下肢筋力増強や立位バランス向上のための運動療法、屋外歩行や階段昇降などの実践的な応用歩行練習が一般的に用いられている。このような運動療法プログラムは全身運動であり、痴呆の中核症状である精神症状や知的障害を予防または改善する効果を指摘する報告は多い。また、痴呆の進行を予防する上で、寝たきりの状態にさせないことを主張している文献も多く、移動能力促進を目的とした理学療法は寝たきり防止の点についても有意義であると考えられる。<BR> このように痴呆性高齢者において、移動能力は重要な意味を持つ行為であり、移動能力向上を目的とした理学療法は、病院や老人保健施設・在宅などで今や普遍的に行われている。<BR> しかし現在、痴呆性高齢者の移動能力とQOLとの関連性について調査している報告は散見する程度である。<BR> よって今回、痴呆性高齢者を対象として「移動能力」と「QOL」を点数化し、相関について調査した。<BR><BR>【方法】<BR><BR> 対象は、介護老人保健施設に入所している痴呆性高齢者85名。本研究は、対象施設の承認を得た後、文書にて家族からの同意が得られた対象者のみに実施した。痴呆性高齢者の移動能力の評価尺度であるSouthampton Mobility Assessment (SMA)日本語版と痴呆性高齢者のQOL評価尺度であるQOL-Dを用いて、対象者の「移動能力」と「QOL」を点数化し、相関関係について調査した。<BR><BR>【結果】<BR><BR> Speamanの順位相関を用いて検索した結果、SMA日本語版とQOL-Dとの間において、有意な相関関係が認められた(r=.471,p>.001)。<BR><BR>【まとめ】<BR><BR> 今回、SMA日本語版とQOL-Dとの間において、有意な相関関係が認められた。よって、痴呆性高齢者の移動能力への理学療法介入がQOL向上につながる可能性がうかがえた。
著者
鈴木 晃仁 脇村 孝平 杉田 聡 橋本 明 飯島 渉 杉田 米行 加藤 茂生 廣川 和花 渡部 幹夫 山下 麻衣 永島 剛 慎 蒼健 ヨング ジュリア 香西 豊子 逢見 憲一 田中 誠二
出版者
慶應義塾大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010

疾病・病者・医者の三つのエージェントが会して構成される「医療」という動的な場は、どのような歴史的な構造を持つのか。疾病環境の変化、人々の病気行動の変化、そして医療者の科学と技術の変化の三つの相からなる医療の構造変化は、近現代の日本の変化とどのような関係があり、世界の中の変化とどう連関したのか。これらの問いが、急性感染症、スティグマ化された疾患、帝国医療の主題の中でとらえられた。
著者
小川 佳宏 加藤 茂明 伊藤 信行
出版者
京都大学
雑誌
萌芽的研究
巻号頁・発行日
2001

【背景・目的】Fibroblast growth factor10(FGF10)は胎生期において四肢や肺、脂肪組織の形成に必須の増殖因子であるが、成体においては主に脂肪組織において発現が認められ、成体の脂肪組織においてFGF10が重要な役割を担っている可能性が示唆される。一方、FGF10ホモ欠損マウスは肺の形成障害により出生後早期に死亡する。本研究では肥満および肥満合併症の発症におけるFGF10の病態生理的意義を検討するために、FGF10ヘテロ欠損マウス(FGF10+/-)を用いて解析を行った。【方法・結果】標準食飼育下においてFGF10+/-と野生型マウス(FGF10+/+)の体重に有意差は認められなかった。しかしながら、10週齢より高脂肪食負荷を行ったところ両者において体重増加を認め、負荷後4週よりFGF10+/+はFGF10+/-と比較して有意に高体重を示した。負荷後8週目のFGF10+/-(31.5±2.7g)とFGF10+/+(41.8±2.5g)における糖代謝を検討したところ、血糖値に有意差は認められなかったが、血中インスリン濃度はFGF10+/-で低値を示した。糖負荷試験およびインスリン負荷試験においてFGF10+/+と比較しFGF10+/-で良好な耐糖能およびインスリン感受性が認められた。また負荷後8週目におけるFGF10+/-の脂肪組織重量はFGF10+/+の約1/2に減少していたが、組織学的には脂肪細胞の大きさに明らかな差は認められず、FGF10+/-とFGF10+/+の脂肪組織重量の差は脂肪細胞の数の差によると考えられた。【考察】FGF10は高脂肪食による脂肪細胞の増殖を促進し、高脂肪食負荷による肥満に伴う糖尿病発症を促進する可能性が示唆された。