著者
河原 寛
出版者
園田学園女子大学
雑誌
園田語文 (ISSN:09129316)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.43-46, 1988-09-01
著者
村井 芳夫 東 龍介 篠原 雅直 町田 祐弥 山田 知朗 中東 和夫 真保 敬 望月 公廣 日野 亮太 伊藤 喜宏 佐藤 利典 塩原 肇 植平 賢司 八木原 寛 尾鼻 浩一郎 高橋 成実 小平 秀一 平田 賢治 対馬 弘晃 岩崎 貴哉
出版者
北海道大学大学院理学研究院
雑誌
北海道大学地球物理学研究報告 (ISSN:04393503)
巻号頁・発行日
vol.76, pp.147-158, 2013-03-19

2011年3月11日に,太平洋プレートと日本列島を乗せた陸側のプレートとの境界で2011年東北地方太平洋沖地震が発生した.この地震は,日本周辺では観測史上最大のマグニチュード9という巨大地震だった.本震発生後には多数の余震が発生するが,大地震発生のメカニズムを解明するためには,正確な余震分布を調べることが重要である.全国の6つの大学と海洋研究開発機構,気象庁気象研究所は,本震発生直後から共同で100台以上の海底地震計を用いて余震観測を行った.2011年6月中旬までのデータから,震源域全体で約3か月間の精度の良い震源分布が得られた.余震の震源の深さは,全体的に陸に近づくにつれて深くなっていた.震源分布からは,本震時に大きくすべったプレート境界では余震活動が低いことがわかった.上盤の陸側プレート内では余震活動が活発で,正断層型と横ずれ型が卓越していた.太平洋プレート内の余震も多くが正断層型か横ずれ型だった.このことから,日本海溝付近の太平洋プレート内の深部と上盤の陸側プレート内では,本震の発生によって応力場が圧縮場から伸張場に変化したことが示唆される.
著者
榊原 寛
出版者
日本アフリカ学会
雑誌
アフリカ研究 (ISSN:00654140)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.74, pp.19-36, 2009-03-31 (Released:2010-05-27)
参考文献数
33

本稿の目的は, 革命や観光地化を経た近年のザンジバル島がどのような文化変容を経験しているか, その動態を描き出すことである。ザンジバル島は19世紀に中継交易港として栄え, アラビア半島やインド亜大陸からの多くの移民により「ストーンタウン」が形成された。この町の建築には, 当時の豊かな商人や貴族によって豪奢な木彫ドアが取り付けられた。しかし1964年に勃発したザンジバル革命によって島の社会構造や民族構成は大きく変化し, 豊かな住民や職人が島外へ流出するとともにドア製作の伝統も衰退したとされる。だがその後の政府の尽力などにより, 現在では製作は復活し, 新たな世代の職人も生まれている。このような背景を踏まえ, ザンジバル革命前のドアと, 革命後のドアとのデザイン面での変化とその要因を, 残されたドアの調査と職人への聞き取りから考察した。この研究から明らかになったのは, 第一に, アラブ・インドからの影響下で生成されたストーンタウンの文化と, より「アフリカ的」であるとされる郊外の文化とのダイナミックな相互交流のプロセスであり, 第二に, 現在のドア職人によってアラブ・インド・アフリカなどの各文化要素が自由に取捨選択され, 融合され, 新たな文化が生み出されつつある胎動であった。
著者
村井 芳夫 東 龍介 篠原 雅尚 町田 祐弥 山田 知朗 中東 和夫 真保 敬 望月 公廣 日野 亮太 伊藤 喜宏 佐藤 利典 塩原 肇 植平 賢司 八木原 寛 尾鼻 浩一郎 高橋 成実 小平 秀一 平田 賢治 対馬 弘晃 岩崎 貴哉
出版者
北海道大学大学院理学研究院
雑誌
北海道大学地球物理学研究報告 (ISSN:04393503)
巻号頁・発行日
no.76, pp.147-158, 2013-03

2011年3月11日に,太平洋プレートと日本列島を乗せた陸側のプレートとの境界で2011年東北地方太平洋沖地震が発生した.この地震は,日本周辺では観測史上最大のマグニチュード9という巨大地震だった.本震発生後には多数の余震が発生するが,大地震発生のメカニズムを解明するためには,正確な余震分布を調べることが重要である.全国の6つの大学と海洋研究開発機構,気象庁気象研究所は,本震発生直後から共同で100台以上の海底地震計を用いて余震観測を行った.2011年6月中旬までのデータから,震源域全体で約3か月間の精度の良い震源分布が得られた.余震の震源の深さは,全体的に陸に近づくにつれて深くなっていた.震源分布からは,本震時に大きくすべったプレート境界では余震活動が低いことがわかった.上盤の陸側プレート内では余震活動が活発で,正断層型と横ずれ型が卓越していた.太平洋プレート内の余震も多くが正断層型か横ずれ型だった.このことから,日本海溝付近の太平洋プレート内の深部と上盤の陸側プレート内では,本震の発生によって応力場が圧縮場から伸張場に変化したことが示唆される.
著者
山田 房男 槙原 寛 岩田 隆太郎
出版者
日本大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1990

針葉樹一次性穿孔性甲虫類の中で個体密度変動が顕著と考えられるモミ属・トウヒ属害虫のオオトラカミキリXylotrechus villioni Villardについて,その[1]分布,[2]枝の食害,[3]幼虫の形態,[4]天敵,[5]誘引捕獲法の開発を中心に調査を続行した。1.分布:樹幹上の食痕の確認により,紀伊半島における分布を新たに明らかにした。また本種模式産地京都府産の個体を得て,種全体の亜種分類への足掛りを得た。2.枝の食害:長野県松本市扉鉱泉国有林(混交林)のウラジロモミ林分,山梨県鳴沢村富士山麓二合国有林ウラジロモミ造林地,などにおける枝に対する食害様式の調査を行なった。その結果,産卵はむしろ枝に対するものの方が幹に対するものより多く,またその大部分が幼虫期に死亡もしくは幹部へ移行し,羽化時には枝内からはほとんど姿を消すことが示唆された。3.幼虫の形態:本種幼虫は未だ知られていず,今回山梨県鳴沢村富士山麓二合国有林ウラジロモミ造林地において,同樹種から幼虫を複数頭得てその体表面微細形態を調べ,近似種すべてとの違いを明らかにした。4.天敵:本種の個体数の制限要因としては,寄生蜂・病原菌・宿生樹の樹液などが考えられるが,個体密度が極端に低いためその特定は困難を極める。しかし本種幼虫の枝における食痕が,キツツキ類の穿孔と見られるものによって終止しているものがかなりの数見られ,このことから,これらの穿孔性鳥類が天敵としてかなり重要であることが示唆された。5.誘引捕獲方法:市販甲虫誘引トラップ(カイロモンを装着)を用い,成虫出現期の夏期に神奈川県清川村札掛一の沢考証林(混交林)のモミ林分において誘引捕獲調査を実施したが,林分全体での個体密度が極端に低いためか,これまで同様捕獲には至らなかった。
著者
桑原 寛明 結縁祥治 阿草 清滋
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.45, no.6, pp.1498-1507, 2004-06-15
被引用文献数
2

本論文では実時間システム開発にオブジェクト指向開発技術を適用する基礎とするために,形式計算モデルであるπ計算に基づきリアルタイムオブジェクト指向言語の振舞いを定式化する.π計算に離散時間の振舞いを拡張し,単純なリアルタイムオブジェクト指向言語OOLRTの振舞いを記述する.実時間システムは一般に時間制約を持つ複数のオブジェクトの並行動作によって実現される.OOLRTによって実時間システムの特性を直接的に記述し,時間拡張されたπ計算によってその振舞いを厳密に定義することで,システムの動作の解析や検証を形式的に行うための枠組みを与える.In this paper, we aim at providing a foundational framework of the object-oriented technique for system development with timing constraints. We formalize timed behavior of objects via the behavior of π-calculus extended with time. It is common to model a real-time system by composing concurrent objects with timing constraints. To capture the features of real-time objects, we define a simple programming language OOLRT to give the operational semantics by translating a program of OOLRT into a term of our timed π-calculus. By this translation, we obtain an abstract behavioral model for real-time objects to analyze and verify the behavioral properties of real-time systems.
著者
原 寛徳 田口 厚 伊藤 信之 岩崎 勝郎
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.695-697, 1994-03-25 (Released:2010-02-25)
参考文献数
5

We investigated the mechanism stabilising the glenohumeral joint that prevents anterior dislocation. We measured the strength of the glenoid labrum and capsule in fifteen shoulders of nine fresh cadavers. The glenoid labrum and capsule were cut in widths of 5mm then the glenoid fixed and the labrum and capsule strained. We measured the tension when the labrum detached from the glenoid or the capsule ruptured. Results showed that the anterior-inferior portion is weaker than the other portion.
著者
山本 雅人 小笠原 寛弥 鈴木 育男 古川 正志
出版者
情報処理学会 ; 1960-
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.53, no.11, pp.1184-1191, 2012-10-15

2011年3月11日に発生した東日本大震災の際,携帯電話などの通信手段が途絶えた中で平常通り機能していたTwitterでは,災害情報や避難地情報などについての情報伝播が活発に行われた.本稿では,東日本大震災発生後のTwitterにおけるリツイートをベースとした情報伝播ネットワークを作成し,震災時のネットワークを分析することで,多くのユーザが関心をもち,より緊急性の高い話題の情報伝播の様子について分析する.そして,観光分野や災害時におけるTwitterでのリアルタイム情報発信の可能性について言及する.
著者
米村 惣太郎 井原 寛人
出版者
日本緑化工学会
雑誌
日本緑化工学会誌 (ISSN:09167439)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.45-50, 2008 (Released:2009-04-10)
参考文献数
18
被引用文献数
2

調整池の水辺に植生基盤を造成し,タコノアシを導入した。管理作業として,初期3年間は競合種と考えられた草本の選択的除草,5年目から8年目まで春先に全面的刈取りと除去を行ったが,9年目以降は管理作業を実施しなかった。その結果,タコノアシは3年目以降減少し,9年目にはほとんどの区画で生育がみられなくなった。これに対し,新たに実験区を植栽基盤に追加し,春先のリターの除去と初夏に他の植物種の刈取りを行った結果,タコノアシの増加がみられた。タコノアシを継続的に生育させるためには,出芽をしやすくし,成長期に被圧を受けなくすることが重要と考えられた。植栽基盤にはタコノアシの種子が残存しており,土壌を耕耘してタコノアシを生育させることができた。またタコノアシの種子は水中でも発芽可能だが成長はできなかった。
著者
北島 博 菅 栄子 槙原 寛
出版者
一般社団法人日本森林学会
雑誌
日本森林学会誌 (ISSN:13498509)
巻号頁・発行日
vol.88, no.3, pp.192-196, 2006-06-01
被引用文献数
1 1

コウモリガ幼虫を市販の蚕用人工飼料を用いて,25℃の長日区(LD16:8)と短日区(LD10:14)で220日間飼育した。蛹化率は長日区(37.6%)の方が短日区(13.6%)より有意に高かった。長日区では雌雄とも蛹化したが,短日区では雄の蛹化だけがみられた。羽化率は長日区(25.6%)の方が短日区(12.8%)より有意に高かった。長日区の雄,雌,および短日区の雄における平均幼虫期間は,それぞれ158.6日,159.7日,および151.6日間,平均蛹期間はそれぞれ23.9日,22.6日,および22.5日間であった。以上より,本種幼虫を蚕用人工飼料を用いて飼育できること,本種幼虫の蛹化には日長条件が密接に関係しており,蛹化率を高めるには25℃の場合長日の方が短日より望ましいことが明らかとなった。
著者
米村 惣太郎 井原 寛人
出版者
日本緑化工学会
雑誌
日本緑化工学会誌 (ISSN:09167439)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.45-50, 2008-08-31
被引用文献数
2

調整池の水辺に植生基盤を造成し,タコノアシを導入した。管理作業として,初期3年間は競合種と考えられた草本の選択的除草,5年目から8年目まで春先に全面的刈取りと除去を行ったが,9年目以降は管理作業を実施しなかった。その結果,タコノアシは3年目以降減少し,9年目にはほとんどの区画で生育がみられなくなった。これに対し,新たに実験区を植栽基盤に追加し,春先のリターの除去と初夏に他の植物種の刈取りを行った結果,タコノアシの増加がみられた。タコノアシを継続的に生育させるためには,出芽をしやすくし,成長期に被圧を受けなくすることが重要と考えられた。植栽基盤にはタコノアシの種子が残存しており,土壌を耕転してタコノアシを生育させることができた。またタコノアシの種子は水中でも発芽可能だが成長はできなかった。

1 0 0 0 IR 研究紹介

著者
坪井 俊 山本 智 蓑輪 眞 西原 寛 雨宮 昭南 三谷 啓志 松本 良 江崎 雄治 朝倉 清高 長尾 敬介 長谷川 哲夫
出版者
東京大学大学院理学系研究科・理学部
雑誌
東京大学大学院理学系研究科・理学部廣報
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.24-36, 1998-03

カラビ不変量とオイラー類/サブミリ波望遠鏡をつくる/太陽アクシオンの直接検出実験/一次元レドックス共役分子、オリゴフェロセニレンの物性/動物の発生と左右非相称性/光回復酵素:生きながらえるべきか、死すべきか/御前崎沖南海トラフのガスハイドレート/人口「還流移動」発生率のエスティメーション/異方性表面を用いた表面原子配列制御/宇宙線生成希ガスからみた火星隕石の歴史/天の川銀河の地図をつくる
著者
市原 寛 榊原 正幸 大野 一郎
出版者
日本地質学会
雑誌
地質學雜誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.110, no.12, pp.746-757, 2004-12-15
被引用文献数
1 1

四国北西部に存在する南北系の地形構造の一つ,松山平野"堀江低地"について,重力異常探査および既存のボーリング資料により検討を行った.ボーリング資料より,低地下に東落ちの基盤深度の不連続帯およびこれに向かって急傾斜する堆積層の地層境界面の存在が明らかになった.また,重力探査によると,明瞭な負のブーゲー異常帯が低地とほぼ平行に存在することが明らかになり,その西端部の急変帯は上記の基盤深度の不連続帯によることが解明された.これらのデータより,走向が北北西-南南東で,東落ちの堀江断層が低地下に伏在すると推定される.堀江断層は正断層成分を持ち,堀江低地下に堆積盆を形成しており,南方の中央構造線活断層系の分布域まで延長されると考えられる.堀江断層は,少なくとも更新世には活動していたと推定される.
著者
榊原 寛
出版者
慶應義塾大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2008

二年目の平成21年度は,前年度の成果に加えて3つの研九行よっこ.一つ目は、PBNゲートウェイ間のネットワークを、首藤らによるOverlayWeaverというDHTベースの実装を採用した.昨年度のプロトタイプ実装では、10台程度までしかスケールしない設計であったのに対し、今年度は数万台単位でのPBNゲートウェイの接続も可能としている.今後は、PBNの想定する環境に最も適したDHTアルゴリズムの選定を行なって行く予定である.二つ目は、異種ネットワークノードにより構成されるオーバレイの管理APIの整備である.前年度は単一のオーバレイの利用のみ可能であったが、今年度のAPI整備により、任意の名前を持つ任意個数のオーバレイの作成が可能となった.異種ネットワークノードは、任意の数のオーバレイに参加可能である.今後は異なるオーバレイを結合させる際、どのようにアドレスやルーティングを変更するべきかについて研究を進めて行く予定である.最後は、仮想アドレスに関してである.昨年度のプロトタイプ実装では、仮想アドレスはスタティックなアドレス空間しか利用できなかったが、本年度の実装では、任意のアドレス空間を指定し、オーバレイネットワークのアドレスとして利用可能にした.また、異なるオーバレイが結合した際に発生しうる、アドレスの衝突の回避アルゴリズムについて考案した.
著者
荻原 寛
出版者
日本イスパニヤ学会
雑誌
HISPANICA / HISPÁNICA (ISSN:09107789)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.52, pp.1-20, 2008
被引用文献数
1
著者
吉本 祐介 相原 寛 土本 正治 勝間田 篤
出版者
日本脳神経外科コングレス
雑誌
脳神経外科ジャーナル (ISSN:0917950X)
巻号頁・発行日
vol.15, no.7, pp.534-537, 2006-07-20
被引用文献数
1

稀ではあるものの,頸椎・頸髄疾患が片麻痺で発症することがある.今回われわれは,片麻痺にて発症した後縦靭帯骨化症および頸髄硬膜外血腫の2例を経験した.いずれの症例も,頸髄が片側優位に圧排されたため片麻痺をきたしたものと思われた.片麻痺をきたす疾患の鑑別診断として,頸椎レベルの病変も念頭に診療に当たるべきであり,頸部痛がある場合や外傷例,頭部MRlによっても片麻痺の責任病巣が明らかでない場合には,迅速に頸椎レベルまで検索範囲を広げて精査する必要がある.