著者
槇原 寛 滝 久智 明間 民央 日暮 卓志
出版者
国立研究開発法人森林研究・整備機構 森林総合研究所
雑誌
森林総合研究所研究報告 (ISSN:09164405)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.139-143, 2022 (Released:2022-09-30)
参考文献数
19

アーバスキュラー菌根菌子実体を食べる甲虫2種、ムネアカセンチコガネとアカマダラセンチコガネの季節的消長を観察した。茨城県かすみがうら市の森林総合研究所千代田試験地のスギ林地表にフライトインターセプトトラップを設置して両種を捕獲したところ、春から秋に捕獲され、初夏に捕獲ピークがあった。ムネアカセンチコガネの捕獲はどの季節でもほぼ雌雄同数であったが、アカマダラセンチコガネは初夏に雌が多く捕獲された。本報は両種がスギ林内で捕獲されることを明らかにした最初の記録である。
著者
平位 知久 福島 典之 呉 奎真 世良 武大 安藤 友希 服部 貴好 伊藤 周 田原 寛明 益田 慎 小川 知幸
出版者
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会
雑誌
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会会報 (ISSN:24365793)
巻号頁・発行日
vol.125, no.12, pp.1673-1679, 2022-12-20 (Released:2023-01-01)
参考文献数
24

新型コロナウイルス感染症 (The novel Coronavirus disease 2019, COVID-19) に対して気管内挿管を行った症例の一部において, 声門後部炎症, 声帯固定, 声門下肉芽, 声門下狭窄, 気管狭窄等の喉頭気管狭窄症を来し, 再挿管または気管切開による気道確保を余儀なくされたという報告が相次いでいる. 海外において同病態は COVID-19 関連喉頭気管狭窄症と呼称されている. 当科ではこれまでに3例の COVID-19 関連喉頭気管狭窄症を経験した. それらの病態は両側声帯固定, 声門後部炎症, 声門下肉芽, 声門下狭窄とさまざまであったが, いずれの症例も治療抵抗性であり, 発症から長期間が経過した現在も気管孔閉鎖には至っていない. COVID-19 関連喉頭気管狭窄症の要因としては, 長期挿管管理, 挿管時の喉頭粘膜損傷, 気管内チューブのサイズ不適合, 挿管管理中の腹臥位療法, 患者側背景として糖尿病, 高血圧, 心疾患等の既往歴, 肥満, 上気道炎の合併などが考えられている. いったん発症すると遷延化し難治性となる場合もある. 従って COVID-19 に対して挿管を必要とする症例においては, 適切な挿管操作, 挿管管理を行うことにより抜管後の喉頭気管狭窄症の発症を予防するだけでなく, 挿管前から上気道炎の有無, 程度の評価を含め, 耳鼻咽喉科による積極的なかかわりが重要であると考えた.
著者
宮町 宏樹 小林 励司 八木原 寛
出版者
特定非営利活動法人 日本火山学会
雑誌
火山 (ISSN:04534360)
巻号頁・発行日
vol.67, no.4, pp.471-478, 2022-12-31 (Released:2023-01-30)
参考文献数
9

We carried out a temporary seismic observation using 4 ocean bottom seismographs in and around the Aira caldera to obtain the precise hypocenter distribution, especially in the Wakamiko caldera. During the observation period from July to September 2020, we observed two short-time seismic swarms that occurred inside the Wakamiko caldera and revealed the precise distribution of these hypocenters and the focal mechanism solution. In contrast to our results, the JMA unified hypocenters of the two swarms are widely distributed in the western region outside the Wakamiko caldera. This difference in the hypocenter distributions insists that the seismic observation in the sea area around the Wakamiko caldera is required to reveal the precise seismic activity in the caldera.
著者
大原 寛史
出版者
名古屋学院大学総合研究所
雑誌
名古屋学院大学論集 社会科学篇 = THE NAGOYA GAKUIN DAIGAKU RONSYU; Journal of Nagoya Gakuin University; SOCIAL SCIENCES (ISSN:03850048)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.183-200, 2015-07-31

「民法の一部を改正する法律案要綱」は,意思無能力者がした法律行為を無効とする準則を明文で規定する。この準則は,判例および学説において異論なく認められてきたものである。しかしながら,この準則を明文で規定する以上,行為能力理論および制度との関係性,とりわけ「日常生活に関する行為」との関係性の問題については,より詳細に検討しておく必要がある。この問題について,ドイツにおいては,2002年に成年の行為無能力者による「日常生活に関する行為」については一定の要件のもとで例外的に有効とする規定が新設されたものの,当該規定をめぐって様々な観点から議論がなされている。本稿は,この議論を素材として上記問題を検討することにより,民法改正により生じる問題点,とりわけ成年の意思無能力者による「日常生活に関する行為」の効力についての解釈における一視座を提示し,今後の課題を明らかにすることを目的とするものである。
著者
秋山 栄一 三重野 優子 衛藤 宏 伊東 祐信 桑原 寛
出版者
The Japanese Society of Nutrition and Dietetics
雑誌
栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.56, no.4, pp.199-209, 1998-08-01 (Released:2010-02-09)
参考文献数
27

中等度~高度肥満症に対し, 固形食化VLCDの栄養組成を, 従来の380kcal, たんぱく質40gから460kcal, たんぱく質55gに調整し, その差異が肥満の治療効果に及ぼす影響を検討した。対象は, 当院の入院管理下において380kcalの固形食化VLCD (超低エネルギー食) を摂取した男12人, 女32人, 計44人 (平均年齢46.1±2.5歳), 及び460kcalの固形食化VLCDを摂取した男12人, 女27人, 計39人 (平均年齢45.1±2.3歳) とした。380kcal または460kcalの固形食化VLCDを当院の肥満治療プログラムに従って実施した結果, 標準偏差が大きかったため, 体重は両群とも4週間後に, BMIは2週間後及び3週間後から, それぞれ有意に減少した。入院時と入院4週間後で比較した総コレステロール, LDL-コレステロール, 中性脂肪は, 両群とも有意に低下した。HDL-コレステロールは380kcal群で有意に低下したが, 460kcal群ではやや減少傾向を示すものの, 有意の差は認められなかった。動脈硬化指数 ((総コレステロール-HDL-コレステロール)/HDL-コレステロール) は460kcal群において明らかな改善がみられた。窒素バランスは380kcal群に比し, 460kcal群において有意に改善した。血清鉄は両群とも4週間後に有意に低下したが, 1,200kcal食に維持すると正常範囲に回復した。両群間で4週間後の体重減少速度に著明な差を認めなかったにもかかわらず, 血清脂質, 動脈硬化指数, 窒素バランスにおいては, 460kcal 群に良好な結果が得られた。以上の結果から, 1日460kcalの固形食化VLCDは, 380kcalに比し適正な栄養量と思われる。
著者
藤原 寛太郎 鈴木 秀幸
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.61, no.2, pp.122-124, 2009 (Released:2009-04-14)
参考文献数
12

これまでの脳神経データの解析は発火率に代表される比較的低次の統計を扱うことで神経発火を特徴付けてきたが, 最近の研究ではスパイク間隔分布や間隔パターンなどに基づく統計量にも種々の有益な情報が存在することが示唆されてきている.これら統計量の実データにおける振る舞いを調べることは, 情報符号化の観点でも重要と考えられる.本研究では, 多試行スパイク時系列において, これらの統計量の時間変動を高い時間分解能で推定する新たな統計解析手法を提案した.[本要旨はPDFには含まれない]

1 0 0 0 OA ICG副作用の3例

著者
河内 正男 杉本 裕之 富江 鋭毅 安斉 勝行 花田 英輔 斉藤 達也 小笠原 寛 栗原 稔 矢嶋 輝久 竹内 治男 八田 善夫
出版者
昭和大学学士会
雑誌
昭和医学会雑誌 (ISSN:00374342)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.437-441, 1987-06-28 (Released:2010-09-09)
参考文献数
10
被引用文献数
3

ICGは安全性が高く, おもに肝機能検査として臨床に汎用されている.しかし副作用は皆無ではなく, 強いショック例や死亡例も存在する.今回我々は当科および関連施設において過去8年間に経験したICG副作用例を検索した.ICG検査施行2, 753例中, 死亡例は認められなかったが, 明らかにICGと関連した副作用症例が3例 (0.11%) 存在した.第1例は43歳男性, ヨード過敏症不明.ICG静注後1分30秒でショック症状出現, 心停止, 呼吸停止したが, 蘇生術で救命し得た.第2例は55歳女性, 診断は慢性肝炎, ICG静注後1分で血圧低下, 悪心, 嘔吐出現し, 抗ショック療法で改善した.本例はヨード過敏症を有していた.第3例は59歳女性, 診断は肝硬変症で, ヨード過敏症は認めない.ICG静注後より悪心, 悪寒を訴えたが, 安静のみで消失した.ICGの副作用は軽症例を含めると全国で100例以上の報告を数えるが, このうちショック症状を呈したものは20例以下で, 死亡例は5例である.副作用発現頻度は施設によりばらつきがあるが, 0.05~0.3%である.ICGには微量ながらヨードが含まれており, ヨード過敏反応による場合も多いとされているが, ヨードテスト陰性例においても, また, 薬剤その他のアレルギーの既往の無い例も数多く報告されている.ICGによる副作用は稀ではあるが, 死亡例も存在することから, 術前, 術中の細心の注意が必要であることを再認識する意味で, 若干の考察を加え報告した.
著者
栗原 寛昇 岡本 剛
雑誌
研究報告情報セキュリティ心理学とトラスト(SPT)
巻号頁・発行日
vol.2011-SPT-1, no.35, pp.1-8, 2011-07-05

インターネットには,様々な脆弱なサービスが存在し,攻撃コードを自動生成するツールなどにより,脆弱性攻撃による脅威は深刻なものとなっている.脆弱性攻撃を防ぐ方法の 1 つに,Microsoft が実装した DEP(Data Execution Prevention) という機能がある.しかし,DEP を回避する脆弱性攻撃が明らかになり,Windows のセキュリティ強度の低下が問題になっている.本稿では,DEP を回避する脆弱性攻撃を検知して不正な命令の実行を防止するプログラムを提案し,実装した.さらに実装したプログラムにより,DEP 回避を防止できることを確認した.
著者
藤原 寛 栗原 直嗣 太田 勝康 平田 一人 松下 晴彦 金澤 博 武田 忠直
出版者
社団法人 日本呼吸器学会
雑誌
日本胸部疾患学会雑誌 (ISSN:03011542)
巻号頁・発行日
vol.32, no.5, pp.469-475, 1994

症例は48歳女性で福岡出身. 咳嗽および微熱を主訴として当科に来院し, 胸部レントゲンにて多発性の辺縁不明瞭な結節影が認められ, 血液検査では成人T細胞白血病ウイルス関連抗体が×1,024と高値を示した. 気管支鏡検査にて確定診断がつかず, 開胸肺生検が行われた. 組織は異型性のないリンパ球, 形質細胞, 組織球を中心としたリンパ系細胞が浸潤した肉芽組織で, 壊死を伴わず, 結節病変の内部および周辺の血管はこれらの細胞が浸潤している所見が認められた. 以上の所見より Jaffe の提唱する angiocentric immunoproliferative lesions (grade I) と診断し, プレドニゾロン, サイクロフォスファミドの併用療法を行い寛解が得られた. 本疾患はリンパ腫様肉芽腫症を悪性度により3つに分類したもので, 近年, EBウイルスとの関係が注目されている. 本例ではATLウイルスが発症に関係した可能性があると考えられた.
著者
佐藤 公明 原 寛道(MD)
出版者
九州理学療法士・作業療法士合同学会
雑誌
九州理学療法士・作業療法士合同学会誌 第28回九州理学療法士・作業療法士合同学会 (ISSN:09152032)
巻号頁・発行日
pp.67, 2006 (Released:2007-05-01)

【はじめに】現在筋緊張緩和の方法には幾つかの方法があり、当園ではストレッチブロック法(以下SBM)を継続的に行っている(第19回九州PT・OT合同学会にて発表)。今回SBMにより下肢の筋緊張が緩和され、作業の効率が上がった症例を経験したので、考察を加え報告する。【対象】男性38歳、診断名は脳性麻痺(痙直型四肢麻痺)。ADLは全て自立されている。移動は、電動車椅子を使用している。仕事内容は椅子に座っての品物の袋詰め作業で仕事の頻度は週に5日、計16時間である。SBM施行後の効果の持続は約4日間である。【方法】ストレッチブロック前後に袋詰め動作を行ってもらった。(方法1)ふりかけ3袋を封筒に入れる作業を行ってもらう→1つ作るのにかかる時間を計測した。(方法2)ふりかけ3袋を封筒にいれる作業を5分間行ってもらう→5分間作業の持続性を調べた。その動作の粗大運動をデジタルビデオカメラで撮影し評価した。仕事に関する内容については症例より情報収集した。【結果】方法1について以前はSBM前では49秒、SBM後は25秒と大幅に短縮した。現在はSBM前で26秒、SBM後は13秒とさらに短縮した.方法2はSBM前では10袋出来たのに対して、SBM後では15袋出来るようになった。袋詰め作業に関してSBM前では、左手の手背部で封筒を押さえており、押さえる位置は、封筒の口近くを押さえている。SBM後では、指先で押さえられるようになっており、押さえる位置は、封筒の中央部近くを押さえている。Popliteal Angle(以下PoA)はSBM前後で右のPoAは50度から30度へ、左のPoAは55度から35度へ変化した。手指の動きについて左母指以外の4指同時の伸展動作では、SBM後は完全伸展が可能になった。【考察】SBMを施行することでハムストリングスの筋緊張が緩和した。このことが骨盤を起こしやすくなるなど座位の安定につながった。また体幹や上肢に見られていた過剰な筋活動が無くなり、本来症例が持っている体幹機能を発揮しやすくなった。その事が封筒の中央部を指尖で押さえるなど、両上肢の操作性に繋がった。結果として、袋詰め作業時間の大幅な短縮が見られた。そのことが作業効率の向上に繋がったのではないかと思われる。さらに筋緊張緩和が継続することで、作業時間の短縮も見られた。症例の実際の仕事においても筋緊張の緩和によって、1時間に50個ほどしかできなかったのが、100個作れるなど実際の場面においても向上している結果ともなった。筋緊張緩和によって楽に作業が出来るようになった事で、仕事のモチベーションが向上し、現在も仕事を継続されている。【まとめ】今回、実際に症例が筋緊張の高い中で、努力的に仕事をしていたのか知る機会となった。また筋緊張が緩和する事が症例にとっていかに楽に仕事ができ、高い満足度を得る結果ともなった。今後もこの結果を継続させていき、日々仕事が充実して行えるような支援をしていきたいと思っている。
著者
並木 信重郎 神郡 邦男 長手 尊俊 杉田 和彦 原 寛 森 恵津子 大村 貞文 大関 正弘
出版者
The Japanese Society of Applied Glycoscience
雑誌
澱粉科学 (ISSN:00215406)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.107-113, 1980-04-30 (Released:2010-06-28)
参考文献数
13

TAI-A and TAI-B showed inhibitory activities against sucrase, maltase and isomaltase isolated from hog small intestine according to the method of Dahlqvist. TAI suppressed the increase of the blood glucose level of fasting mice administered with maltose. TAI suppressed the increase of the blood glucose level and the secretion of insulin of rats which were fasted and then forced-fed cooked corn starch, because of the inhibition against the starch digestion in the small intestine. The suppression of the increase in the body weight was observed in the 3 months toxicity test on the groups which were given diet containing 1.82 and 908 GIU/g of TAI, respectively . Hematological and histopathological examinations did not reveal any remarkable difference among all the experimental animals. TAI inhibited the growth of some anaerobic bacteria belonging to Clostridia, but did not show any inhibitory activity against other anaerobic bacteria. TAI and maltotriose showed an synergistic effect on the antibacterial activity.
著者
青島 縮次郎 須田 聡 有川 貞久 小山 宏 伊原 寛之
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.863-868, 1999-09-20 (Released:2010-06-04)
参考文献数
3

モータリゼーションの進展は地方都市圏において特に顕著であり、道路交通渋滞は急速に悪化をたどってきているが、しかしその渋滞は朝夕のピーク性が強いために、ハードな容量拡大対策だけでなく、自動車交通需要を適正に管理するソフト対策が一層求められている。また地方都市圏ではモータリゼーションの進展による鉄道の衰退も危惧されており、その活性化という観点も合わせて、P&Rシステムが注目を集めている。そこで本研究は、地方都市圏における鉄道駅周辺の月極有料駐車場を対象に、P&R利用実態調査を行い、その利用者特性、P&R利用の費用・時間特性、そしてそれらを踏まえた駐車場整備要件等を分析するなかからP&R利用促進の可能性を探った。