著者
堀 正二
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.124-129, 2015 (Released:2016-02-15)
参考文献数
15
著者
北風 政史 真田 昌爾 浅沼 博司 野出 孝一 南野 哲男 高島 成二 中篠 光章 篠崎 芳郎 盛 英三 葛谷 恒彦 堀 正二
出版者
Japanese Heart Rhythm Society
雑誌
心電図 (ISSN:02851660)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.103-111, 2000-03-25 (Released:2010-09-09)
参考文献数
24

先行する短時間心筋虚血 (ischemic preconditioning) は, 長時間虚血により生じる心筋壊死サイズを縮小する.本研究では, 麻酔開胸イヌを用いそのメカニズムを検討した.その結果, 1) ischemic preconditioningによる心筋梗塞サイズ縮小効果には, アデノシン産生酵素活性化が関与する, 2) protein kinase C活性化に加えてATP感受性K+チャネル開口がアデノシン産生酵素活性化に関与する, 3) 細胞膜・ミトコンドリアに存在するATP感受性K+チヤネルが独立して相加的にischemic preconditioningに関与する, ことが明らかになった.以上の結果より, ischemic preconditioningによる心筋保護作用にはアデノシンーアデノシン産生酵素・protein kinase C・ATP感受性K+チャネル開口が連関している可能性が示された.
著者
両角 隆一 堀 正二 西村 恒彦
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.28, no.Supplement1, pp.23-28, 1996-02-20 (Released:2013-05-24)
参考文献数
18

拡張型心筋症(DCM)において慢性期治療の前後でMIBGシンチを実施し,心不全に対する治療効果と本画像所見との関係を多施設共同研究により検討した. 【対象】D C M 2 4 例( 6 0 ± 1 1 歳, N Y H A I I~III),内βプロッカー療法群18例(β群),その他の治療群6例(A群).【方法】慢性期治療前および開始後3カ月目以降にMIBG心筋シンチを実施した.123I-MIBG 111MBq静注後15分と4時間目にSPECTと胸部正面Planar像を撮像した.Planar像では,関心領域を設定し,心臓/上縦隔集積比(H/M)および心臓洗い出し率(%WR)を算出した.SPECTでは,局所集積を4段階のdefect scoreを用いて視覚的に定量評価した.また,心エコー図から左室内径短縮率(%FS)を得た.【結果】H/Mは,A群の初期像で有意な増加が認められた以外には明らかな変化は認められなかった.一方,%WRは,両群で有意な低下を示した.β群では,初期像・後期像ともにDSに明らかな改善を認めたのに対し,A群ではいずれにおいても明らかな変化が認められなかった.【結果】内科的治療による心機能の改善とともに心筋MIBG集積も改善した.その変化は,βプロッカー療法と他の治療法とでは異なっている可能性が示唆された.